grit「やり抜く力」とは?【gritを高めるメリットや高める方法についてご紹介します】

記事更新日:2023年09月18日 初回公開日:2023年09月18日

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gritとは4つの単語の頭文字をつないだアクロニウムで、ビジネスでは「やり抜く力」などと言われ、成功者に必要な能力として注目されています。業務をやり抜く、つまり業務を遂行する力は成功への第一歩です。あきらめずに業務をやり遂げることは次への自信となり、ビジネス力は増強し成功者への道を辿ります。ここでは、gritの意味や現代において注目される理由などを詳しく説明いたします。gritの具体的な要素も分類して解説しますので、ぜひご自身や社員の方々のgritを高める一助となれば幸いです。

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gritとは

やり抜く力・粘る力を意味する言葉

管理職のgritを考えるとき、管理職自身がやり抜くリーダーとして模範となり部下に見せることは当然のことと言えるでしょう。また管理職であるならば単に業務をやり遂げるだけでなく、仕事に対する情熱や粘り強く取り組む態度や、日々向上しようとする前向きな姿勢を見せることが大事です。これによってチームが一丸となり、考えて諦めずに工夫しようとする精神がグループ全体に根付いていくことでしょう。また部下のgrit向上を促すことも管理職の大きな役目となります。grit向上のために良い環境などを整えてあげましょう。

アンジェラ・リー・ダックワース氏が考案

gritの考案者と言われるアンジェラ・リー・ダックワース氏はアメリカのペンシルバニア大学で心理学を研究する教授でした。このときに大学を中退する多くの学生がgritを持たず、問題無く卒業する学生はgritを備えている確率が高いことを発見したのです。またgritとは継続する力となり、IQなどの生まれ持っての才能とは違い、後天的に誰も備えることができる能力であることにも言及しています。つまりgritとは誰もが努力により、身につけられる有用な能力なのです。

gritが注目される理由

有名プレゼンメディア「TED」で発表されたため

gritが注目される理由は、世界的にも有名なプレゼンメディア「TED」で発表されたことが大きな一因とされます。TEDはアメリカのニューヨークに本拠を構え、毎年大規模な世界的講演会を主催する非営利団体です。アンジェラ・リー・ダックワース氏がTEDでgritを発表したのは2013年のことで、当時のプレゼンテーションは現在でも動画配信されており、多くの人が共感するとともに当時のスピーチが何度も閲覧されています。

努力の重要性が論理的に話されているため

アンジェラ・リー・ダックワース氏は、プレゼンテーションの中でgritを「成長する力」と表現しているのが特徴的です。成長する力である「grit」は先天的に備わったものではなく、誰もが後天的に備えられるものであることを説明しています。またgritを身に付けるには継続した努力が必要であり、誰もが遭遇するであろう挫折や失敗に有効です。そして「継続した努力」を精神論などでなく、論理的で誰もが理解しやすい言葉で話しています。

gritの要素

Guts(ガッツ)

gritとは4つの要素である単語の頭文字をとったアクロニウムになります。最初の「G」は「Guts・ガッツ」で、どんなに困難な状況にあっても立ち向かっていく力です。挑戦しようとする前向きな力と言い換えることもできます。難しい困難な状況に遭遇した時、人は危険や困難を回避しようとする気持ちが起きるものです。しかし、どんな困難であっても乗り越えられないものはないと、肯定的に考えて挑戦する力がGutsです。

Resilience(レジリエンス)

gritの「r」はResilience(レジリエンス)という言葉で、失敗しても「立ち直る力」や「回復力」などと訳されます。失敗や困難な場面にあってもあきらめずに最後まで成し遂げようと言う粘り強い精神です。成功者も多くの失敗を繰り返して成功を収めることができています。一度や二度の失敗などでくじけていては成功への道はないとも言えるでしょう。「継続は力なり」とも言われますが、何度も繰り返して挑戦し続けることで道が開けることも多くあるのです。

Initiative(イニシアティブ)

gritの「i」はInitiative(イニシアティブ)という言葉で、他から影響を受けて取り組むのではなく、自ら進んで行動することを意味します。受け身ではなく積極的に自分から動くことはニシアティブが高くいと評価されるとともに、継続する力となるものです。他から指示されて行動する事は考えることを必要としません。ニシアティブを持って行動することは、自分の意志で動く事であり次はどうしようかと考える行動に繋がります。自ら考えて行動する事は大きく成長する効果が期待できるでしょう。

Tenacity(テナシティ)

gritの「t」はTenacity(テナシティ)という言葉で、「粘り強さ」や「執念」、「完成まで仕事の手を緩めない」などの意味があります。途中で投げ出さずに粘り強くやり続けて完成させる力です。また、失敗を重ねるうちに嫌気がさすこともあり、つい手を抜いた作業をしがちになりますが、根気よく手を緩めずに作業することこそテナシティになります。単純作業の繰り返しなども同様にやっつけ仕事になりがちですが、手を抜かずに作業をするのがプロの仕事です。

gritの測定方法

グリット・スケール

自分や他の人にgritがどの程度備わっているかを測定するのに、グリット・スケールという方法があります。グリット・スケールとは10の質問に対して5段階に分けられた回答を選ぶことで簡単に測定できる測定方法です。考案したのはgritの考案者であるアンジェラ・リー・ダックワース氏であり、自身の著書である「grit・やり抜く力」に詳しく記載されており、回答によってgritスコアを得られるというものになります。

gritを高めるメリット

生産性が向上する

企業にとってgritを高める大きなメリットは生産性の向上です。社員は他人に押し付けられて作業を行うのではなく、自らが進んで考えることにより仕事に対する前向きな姿勢を育むことができます。上から指示されるまでの待ち時間も短縮されるため、自然に生産性はアップします。そして何よりも個々が工夫することにより、スムーズで円滑な作業が期待でき、幾度かの失敗があったとしても将来的に大きな躍進が見込まれるでしょう。

心身の健康につながる

gritを高めることにより、心身の健康につながるというメリットも生まれます。諦めはマイナス思考であり、gritを高めることは「必ずできる、やれる」というプラス思考です。マイナス思考よりもプラスに考える方がストレスは少なく、心の健康に繋がることは誰でも簡単に理解できるでしょう。そして、どんな困難や失敗によって挫折したとしても、心が折れたままで仕事を投げ出すことはなく前向きになって作業を再開できる強い精神力を持つことで、心身ともに健康でいられることができるはずです。

gritを伸ばす方法

成長思考をする

gritを伸ばす方法に成長思考をすることが挙げられます。アンジェラ・リー・ダックワース氏の研究では、子供の学力向上の要因は生まれながらに備わっている能力よりも、後天的に備わったgritが重要だと述べているのです。後天的に備わったgritとは成長思考であり、成長思考を育てることによって子供の学力向上に繋がると説いています。成長思考とは無理だと最初から決めつけるのではなく、できる方法を探す力です。できるかどうかを考えるよりも、できる方法を見つける思考を身に付けることが重要になります。

自己肯定感を上げる

成長思考をすることにも繋がるのが自己肯定感を上げることであり、gritを伸ばす方法最良の方法です。自分ができないと思ってしまっては無理に作業をしても良い結果は生まれません。自分ならばできる、自分にできないことはない、まずやってみると思うことが重要であり成長思考にも繋がっていきます。もし挑戦して上手くいかなかったとしても、やり方を変えてみてはどうか、他の方法や目線を変えて考えてみようと柔軟な発想をしてチャレンジし続けることがgritを大きく伸ばす方法です。

興味のあることに挑戦する

gritを伸ばしたいけれども何からすればいいか分からないという人には、自分が興味のあることや得意なことから挑戦することをお勧めします。興味の無いことや不得意だと感じていることには、なかなか本気になれず長続きもしないものです。得意な身近な分野から挑戦することは、好きで興味のあることなので、本気で打ち込めるとともに長く継続できることでしょう。こうした所からgritを始めていくことで、将来的には不得意な分野でも粘り強く努力し、目標を達成できるようになります。

gritのある人が多くいる環境に行く

gritのある人が多くいる環境に身を置くこともgritを伸ばす良い方法の一つです。グリットを備えたポジティブな前向き思考の人のそばにいると、自分も明るく前向きな思考に変わっていきます。とくにネガティブな考え方の人には最高の治療方法と言えるでしょう。ネガティブな思考は考え方だけでなく、前述のように心身にも悪影響を与えます。上司も気がついたならば、後進の健全な成長のために、gritのある人を増やすように職場環境やグループ編成なども工夫して考えましょう。

gritを持つ人を上司が褒める

gritを持つ人を上司が部下を褒めることもグループ全体のgritを伸ばすことに繋がります。gritを備えた前向きでやる気溢れる上司は、多くの部下が尊敬して後を追いかけるものです。そのような上司に褒められることは部下の自信になり、上司を見習ってgritを持つ人材に育っていくでしょう。部下に間違いや失敗があったとしても、頑張った部分があれば最初に褒めてあげてください。その後に、注意する重要事項などを教えてあげることにより部下もgritの高い人材に近づいていきます。

短期長期両方の目標を立てる

仕事では目標を立てなければ漠然と作業を続けるだけで結果が伴わないことになりがちです。結果が出ないことは自信喪失にもつながり、gritとは反対の方向に進むことも考えられます。そのためにも短期および長期の目標を立てて、粘り強く目標達成を目指すことが大事です。短期と長期の目標を掲げることは目標達成だけでなく、gritの最も重要である長期継続するためになります。短期目標だけを意識していたのでは本来のgritである「やり抜く」精神が上手く養うことができないためです。

まとめ

gritを社内で広め生産性を向上させよう

gritを社内で広めることは、社員全員が「自分はできる」「もっと良い方法を」と、前向きな精神を養うことに繋がります。この何度もチャレンジしようとするgritの精神は、何度かの失敗があったとしても社員のやる気は継続され、生産性は間違いなく向上するでしょう。gritは先天的に持ち合わせた能力ではなく、後天的な鍛錬や努力によって備えられるものです。つまり誰にでも可能性があり、全社員がgritを身につけようとするだけで、会社に活気が生まれ生産力もアップすることは間違いありません。

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