ベトナム人エンジニアを採用するには?【採用の手順や注意点などについて詳しく解説】

記事更新日:2021年07月21日 初回公開日:2021年07月14日

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日本のIT業界は、人手不足に悩まされています。長く働ける良い人材を確保したいと考えていても、人手不足の中ではままならない、そう考える人事担当者の方は多いのではないでしょうか。良い人材が欲しい、そう考える企業の方に考えて頂きたいのが、ベトナム人エンジニアの採用です。ベトナムは国を挙げてIT人材を育成しており、即戦力となる人材が大勢います。日本で働きたいと考えるベトナム人エンジニアも相当数に上るでしょう。今回は、ベトナム人エンジニアを採用したい企業様に向けて、ベトナム人エンジニアの特徴とベトナム人エンジニアを採用する際の手順をお伝えします。ベトナム人エンジニアに興味のある人事担当者の方に必見の内容になっていますので、ご参考ください。

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ベトナム人エンジニアが多く採用される背景

日本におけるエンジニア不足解消のため

日本は今、エンジニアが不足しています。エンジニア不足の中で今、脚光を浴びているのがベトナム人エンジニアの存在です。若くて向上心のあるベトナム人エンジニアはエンジニア不足が叫ばれている日本のIT業界には大変魅力的に映ります。日本で就労したいと考えるベトナム人エンジニアの多くは、日系企業でエンジニア経験があり、日本語がN2-N3レベルなので、即戦力として日本の企業で働く事が可能です。ベトナム人エンジニアが多く採用されるのには大きな理由があるのですね。

ベトナム人の特徴

英語力が高い

ベトナム人は英語力の高い方が多いです。なぜなら語学力が高いと外資系企業に勤めることができ、高収入を得られるからです。英語のほか、日本語にスペイン語、そしてフランス語など複数言語を学んでいる方も多くいます。金銭的余裕が無いベトナム人でも、英語を習得するためYouTubeを利用したり、観光地で働いて、実践で英語を身に付ける努力をしています。ベトナム人は勤勉な方が多く、必要とあらば新しい知識やスキルを身につけるために努力を惜しみません。

家庭を大切にする

ベトナム人は家庭を大事にする方が多いです。ベトナムには、植民地時代や戦争という辛い歴史がありました。辛い環境の中で、家族や血縁でのつながりを大切にして、困った時は助け合って生きていく、ということが必要だったのでしょう。現実を生きていく上で、自分の家族だけでもこの先生き抜いていけるようにという考えにより、ベトナム人は家庭を第一にする方が多いのです。裏を返すと「家族以外の人間には心を開きづらい」という側面があります。自分と家族のためにと思って行動しているため、その行動が時に「他者に配慮が無い」ように映ってしまうことが多々あります。

出身地により性格が異なる

ベトナム人の国民性は北部生まれか南部生まれかで特徴が違います。北部の国民性は「まじめで勤勉」です。背景として、北部には四季があり、食料の確保に苦労してきたという歴史があります。「まじめで勤勉」という国民性を持っているため、デスクワークや一つの作業をコツコツと取り組める職業が向いています。一方の南部の国民性は「陽気で明るい」です。これは南部特有の温かい気候が国民性に大きな影響を与えています。「陽気で明るい」国民性を持っているため、接客業などのサービス業で力を発揮できるでしょう。

ベトナム人エンジニアが選ばれる理由

優秀なIT人材が多い

ベトナム人エンジニアには優秀な人材が多いです。なぜならベトナムは国を挙げ、エンジニアの育成に取り組んでいるからです。育成されたエンジニアは毎年5~6万人にものぼります。また、理数系を重視し、すぐ戦力になる人材を育てる教育プログラムを組んでおり、エンジニアの技術レベルが高いのも特徴です。そのため、IT関連の外資系企業はベトナムへの進出と、投資に力を入れていると言われています。今、世界中からベトナム人エンジニアが求められているのです。

若手人材が多い

ベトナム人エンジニアには若手の人材が多く、経済産業省によるとベトナムの人口割合は、2018年時点で65歳以上が7.3%です。日本の高齢者人口の割合は28.1%であり、いかにベトナムの高齢者人口の割合が低いということがわかるのではないでしょうか。ベトナム人の平均年齢は30.5歳と若く、若手エンジニアが市場にあふれています。若くて将来有望な人材が確保できる、企業としても、そのような機会があるというのはメリットになるでしょう。

日本語でコミュニケーションが取りやすい

ベトナム人エンジニアは日本語を学んでいる人材が多く、日本語でコミュニケーションが取りやすいです。今現在、たくさんの日本企業がベトナムに進出しています。日本企業の進出を受け、ベトナムも国を挙げて日本語教育を推進しているため、日本語を学んでいるベトナム人エンジニアが増えています。中には、日本語での日常会話が難しいベトナム人エンジニアもいますが、ベトナム人は積極的に勉強する勤勉な面があるため、最初は難しくても、徐々にコミュニケーションが取れるようになるでしょう。

親日である人が多い

ベトナム人エンジニアは日本に親しみを持っている人材が多いです。日本とベトナムは同じアジア圏に存在する国であり、勤勉かつ真面目な国民性が日本人とよく似ていると言われるため、親しみが湧きやすいのかもしれません。ベトナムでは、バイクや電化製品をはじめとした日本製品が生活の中に浸透しています。そのため、生活面においても、日本とベトナム人エンジニアは好相性です。ベトナム人エンジニアは親日であるが故に、日本企業には馴染みやすい人材と言えますね。

ベトナム人エンジニアを採用する手順

就労ビザの取得可能性と在留資格を確認する

ベトナム人エンジニアを採用する際には就労ビザの取得可能性と在留資格を確認しましょう。外国人を日本企業で採用する場合は就労ビザの取得が必要です。就労ビザを取得する場合は、①これから就労する職務内容と在留資格(就労ビザ)の内容が合致しているか②学歴または職歴が在留資格の要件を満たしているか、以上、2つの条件の内1つを満たしていることを、文書で証明する必要があります。職種により、実務経験または学歴等の証明をしなければならないこともあるため、就労ビザを取得する際によく確認をするようにしましょう。

雇用契約を結ぶ

ベトナム人エンジニアとの雇用条件に問題がなければ、雇用契約を結びます。条件および仕事内容等を提示する最終段階のため、内容や認識にズレが生じていないか、きちんと確認をしたほうが良いでしょう。作成した雇用契約書は企業側、ベトナム人エンジニア側の双方で大切に保管してください。特にベトナム人エンジニア側は在留資格を申請する際、雇用する会社の雇用契約書、あるいは労働条件通知書等のコピーを出入国在留管理庁に提出する必要があります。そのため、雇用契約書はベトナム人エンジニアから見て「わかりやすく、読める言葉」で作成することが重要です。

就労ビザ申請の手続きを行う

無事、雇用契約を結んだら、就労ビザ申請の手続きを行います。就労ビザ申請の手続きは行政書士に代行を依頼することもできます。申請するときに必要な書類は忘れないようにしましょう。申請に必要な書類は①在留資格変更許可申請書②日本で活動するための内容を示した資料③在留カード④収入印紙⑤旅券又は在留資格証明書などが主となります。その他、条件により提出する書類が増えますので、申請の際は書類の確認をし、不備が無いようにしましょう。

受け入れ体制を整える

申請終了後、ベトナム人エンジニアを日本に呼ぶための受け入れ態勢を整えます。まず、渡航のタイミングをベトナム人エンジニアと相談の上、飛行機を手配しましょう。次は住居です。海外からベトナム人エンジニアを呼び寄せる場合、日本で住居を探す間の仮住まいを用意しなければいけません。日本で働く外国人労働者が一番最初にぶつかる壁が住居探しです。ベトナム人エンジニアが困らないように、住居探しをサポートしてあげましょう。

ベトナム人エンジニアの採用における注意点

内定を出すスピードを速くする

ベトナム拠点の日本企業や、日本国内の企業の大多数は内定を出すための最終決議に本社の稟議が必要となることが珍しくありません。企業規模が大きいほど、面接から内定の稟議がおりる間まで時間がかかる傾向があります。反対に、ベトナムの企業、または外資系企業のケースでは、面接を行ったその日に内定が出ることが多く、面接の1週間後には企業で働き始めることも当たり前です。ベトナム人エンジニアたちは短期間の就職活動に慣れています。ベトナム人エンジニアを採用する際は、内定を出すスピードを速めなければ、稟議がおりている間に他者の引き抜きに合ってしまう可能性が出てきてしまうでしょう。

雇用条件を日本人と同等にする

ベトナム人エンジニアを雇用する際は日本人と同じ雇用条件にするようにしましょう。日本人エンジニアと比べあまりにも賃金が安いなど、雇用条件に歴然とした差がついていると、ベトナム人エンジニアが不満を抱いてしまうのは当然のことです。その結果、優秀な人材が離職してしまうことにつながります。日本の労働基準法では、日本国内で働く人材に対し、国籍を問わず、労働基準法で定められているルールが適用されます。すなわち、外国人であることを理由に、雇用条件において差別をすることは法律で禁止されているのです。

在留資格の取得や更新が必要

日本国内で外国人労働者をを雇用するときは、日本で働くことのできる在留資格の取得や更新が必要です。勤務予定地の管轄である地方入国管理局で、「在留資格認定証明書」の交付を申請しましょう。「在留資格認定証明書」が交付されたら、海外にいるベトナム人エンジニアに郵送します。ベトナム人エンジニアがが「在留資格認定証明書」を日本大使館、もしくは領事館へ持参することで、ビザの手続きができるようになります。「在留資格認定証明書」を申請してから交付までに、約1カ月から2カ月かかるので注意しましょう。

言語に対する配慮を行う

ベトナム人エンジニアに対しては、言語に対する配慮を十分に行いましょう。ベトナム人にとって日本語は習得しにくい言語の内の一つです。ベトナムは国を挙げて日本語教育に力を入れていますが、ベトナム人にとって日本語は文法的にも発音的にも難しい言語と言わざるを得ません。わからないことを質問されたらいつでも応えられる体制を整える、わかりやすい日本語で話しかけるなどの配慮が重要となります。ベトナム人は勤勉な人材が多いため、日本語教育の場を設けると、すぐにコミュニケーションを取れるようになるでしょう。

宗教を信仰している人が多い

ベトナム人は宗教を信仰している人が多いです。ベトナムは多民族国家であり、経済的にも社会的にも多数派を占めるキン族の多くは仏教徒です。次に多いのが、フランス統治の時代に普及したキリスト教となります。そして古くからベトナムは中国の影響を受けており、伝統行事には儒教や道教の教えも根付いています。信仰する宗教の数が多いので、一見派閥で衝突が起こりそうですが、ベトナム人の大半は無宗教あるいは仏教徒が多く、儒教や道教の影響もあるため、宗教をめぐる衝突は起こりにくいです。この道徳観は日本人と似ている部分がありますね。

仕事だけでなく生活上のサポートが必要

ベトナム人エンジニアに心地良く働いてもらうためには、仕事だけではなく生活上でもサポートしていくことが大事です。例えば、住居に関しては、複数の人間が同じ部屋で生活できるようにするという配慮が必要となります。理由としてはベトナム人は一人暮らしが寂しいと感じることがあるためです。日本に来てギャップを感じてしまわないように、しっかりとサポートしましょう。買い物や交通手段など、日常生活を送るにあたり、必要不可欠な部分も必要に応じてサポートしてあげたいですね。

まとめ

ベトナム人エンジニアを採用してIT人材不足を解消しよう

今回は、ベトナム人エンジニアの特徴と採用の手順について紹介しましたが、参考になりましたでしょうか。ベトナム人エンジニアは年齢が若く、勤勉で仕事に意欲的な人材が多いです。IT業界で長く活躍できる優秀な人材を確保するためにも、ベトナム人エンジニアを日本で採用することは、重要であるといえます。日本ではIT人材の不足が課題となっています。このままではIT業界の発展に支障をきたしかねません。日本のIT業界に発展をもたらすために、ベトナム人エンジニアを積極的に採用して、人材不足の解消に努めましょう。

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