バングラデシュ人の採用のポイントは?【特徴・成功事例・方法を解説!】

記事更新日:2020年06月26日 初回公開日:2020年06月12日

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バングラデシュは実は世界有数の人材送り出し国です。これには3つの要因があります。1つ目の要因は純粋に人口が多いこと。バングラデシュは世界で8番目に人口が多い国です。2つ目の要因は世界で1番人口密度が高く、国内仕事量に対し人材の数が多すぎること。3つ目の要因は人口のボリュームゾーンが20代~30代であり、各国が求める若い労働者が豊富であること。語学やIT技術に長けるといわれるバングラデシュ人の特徴や、採用にあたっての注意点を見ていきます。

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バングラデシュの基本データ

バングラデシュの面積は14万7千平方キロメートル(日本の約4割)

バングラデシュは、ベンガル湾の最奥部に位置する国。インドとミャンマーに囲まれ、ガンジス川、ブラマプトラ(ジャムナ)川、メグナ川が形成したガンジスデルタの上に国土の大半が含まれています。このデルタはベンガル低地と呼ばれ、東西約400km、南北約560kmに広がり、東部と北部に丘陵や台地が分布。気候は熱帯モンスーン気候で面積は147,750平方キロメートル。これは日本の4割にあたります。宗教はイスラム教徒が約9割です。

人口は約1億6000万人

バングラデシュはこれまで大きな産業がなく、仕事も少ない一方で人口は1億6000万人と非常に多いため、長く貧困層が多い状態が続いてきました。農業以外に、アパレル業の仕事が増えてきましたが、その最低賃金はまだ4000円程度。まだまだ失業者も多い事から、競争環境上まだこの賃金水準はなかなか改善されていません。一方で、国際的に認められて来ている優れた語学力、IT能力が評価されつつあり、外国企業の採用が進行中です。

首都はダッカでベンガル人が大部分を占める

1971年にバングラデシュ人民共和国として独立を果たすまで、この地域はパキスタンの一部をなしていました。当時のパキスタンは、インド北西に隣接する現在のパキスタンと、インド北東の現在のバングラデシュからなる、世界でもまれな「飛び地国家」だったのです。首都はダッカで、ベンガル人が大部分を占める国。ミャンマーとの国境沿いのチッタゴン丘陵地域には、チャクマ族等を中心とした仏教徒系少数民族が居住しています。

主要産業は衣料品・農業等

元々英国領であったバングラデシュは、昔からニット・織物の縫製をイギリス向けに輸出していました。ニットの聖地と呼ばれるナラヤンゴンジ地区では、非常に良質な生地をつくることが可能です。世界有数のアパレルメーカーが生産を移転し、衣類の生産は中国に次いで世界第2位。日本ではユニクロや東レが進出。もとより農業が盛んで、米の生産量は3458万トンと世界第4位です。洪水に見舞われる問題はあるものの、穀物生産量が多い国です。

バングラデシュ人の特徴は

フレンドリーで人との距離感が近い

バングラデシュ人はたとえ初対面であっても、かなりフレンドリーで人との距離感が抜群に短いお国柄です。少しだけ話をした間柄というだけでもすぐに自分の家での食事に招待したりするくらい。最初慣れない頃はこのフレンドリーすぎる距離感に疲れてしまう日本人も少なくないでしょう。しかし困っているときには、ほとんどのバングラデシュ人が何の躊躇もなく助けてくれたりなど、力になってくれることもあるようです。穏やかで優しい性格の人が多いので、謙虚で静か目な日本人には相性が合うといえます。

自国愛が強い

バングラデシュ人はとにかく自分の国が大好き。言語や偏った政策でパキスタンとして過去に東西に分かれていた頃、自分の母国語を守るために戦ったという歴史があります。このようにバングラデシュ人としてのアイデンティティに昔から誇りを持つため、自国愛が強いのです。バングラデシュの独立記念日には、町中のいたるところで、バングラデシュの国旗を売って歩いている人で溢れているのを見ることができます。独立記念日のこの情景はある意味この時期の風物詩となっています。

マイペースな性格

基本的に細かいことを気にしないバングラデシュ人にとっては、約束の時間に遅れてくるということは珍しくありません。交通渋滞が日常茶飯事に発生している国の事情にも由来しますがこれは国民性でしょう。結婚式のようなフォーマルなイベントの時も、ゲストが時間通りに来場することが珍しいくらい。しかしこの時間感覚はビジネスでは要注意。また、貯金をするという感覚が少なくお金を使う時は大胆にパーっと使うお国柄です。バングラデシュ人はマイペースな性格なのです。

高い語学能力

バングラデシュはイギリス連邦の一つ。そのため大学の授業等は英語で行われ、最近のTOEICでは国別の平均値が英語非母国語国でトップとなるなど、非常に流暢な英語を話します。バングラデシュ人は英語も話しますが、母国語はベンガル語という言葉になります。ベンガル語は、実は日本語と語順が同じ。バングラデシュ人にとって日本語は、ひたすら単語を暗記し、母国語の単語を日本語に置き換えてゆけば非常に習得しやすい言語なのです。バングラデシュでは日本語学校が多数あります。

バングラデシュ人を採用するメリット

語学力が高いためグローバル対応が向上する

バングラデシュ人は非常に真面目で従属的な民族性で有名です。古くからイギリス東インド会社にとって、今のバングラデシュであるベンガル地区がインド東部の主要拠点でした。また今でもイギリス人やアメリカ人がホテルやレストランで多くのバングラデシュ人を好んで採用します。これらのことからもわかる通り、非常にチームワーカーとして使いやすい民族といえるでしょう。バングラデシュ人の採用は、彼らの順応性と語学力が高いため、企業にとってグローバル対応が期待できるのです。

ITの技術力が高い

IT技術といえば中国やベトナムを抑えて、インド人のITエンジニアは世界からすでに評価され非常に高い報酬で世界中から雇われています。とはいえ、今では優秀なエンジニアはなかなか日本の一般的な給与水準では日本に来てくれないという事情も否めません。一方、バングラデシュのITエンジニアも世界から高い評価を得ていますが、インドの影に隠れてまだインドほど採用ニーズがたかくありません。今なら非常に優秀なIT人材を高い報酬提示をすることなく採用する事ができます。

バングラデシュ人の採用が成功するポイント

バングラデシュ人の性格を理解する

NOと言えない人が多いため仕事を任せ過ぎない必要がある

バングラデシュ人の気質で特徴的なことは、「できない」と言えないこと。これはインドなどを含めた南アジアの特徴なのかもしれません。バングラデシュ人はモノを頼む、注文する、道を聞く、さまざまな要求に対して容易に「できる」と断言してしまう気質があります。日本人ビジネスマンにとって「できない仕事」を「できる」と言ってしまうのは、社内では良いかもしれませんが、顧客に対してはかなり危険な話。結局は管理者の管理責任とならないようよく注意しなければなりませ

文化を尊重する

イスラム教徒が多いためイスラム文化を尊重する必要がある

保守的な国民性や過激な原理主義者などとは異なりますが、敬虔なイスラム教徒が多いバングラデシュ。バングラデシュ人の88%はイスラム教徒。バングラデシュ人を採用する際は彼らの文化を尊重すべきです。1日に5回のアラーへのお祈り。断食月の日中は食べものも水も飲まず、唾も飲み込みません。イラスム教では豚肉・酒類の飲食は禁止。イスラム教では右手で食事をし、握手も右手で行います。左手は不浄とされていますので、ものを渡すとき、受け取るときは右手で行う。女性を撮影する場合は必ず許可が必要などとなります。

バングラデシュ人採用の注意点

頼み事を断れない人が多いこと

これはビジネス上の注意点です。バングラデシュ人は頼み事を断れない人が多いでしょう。その理由は、バングラデシュ人の「のんびりした国民性」と大きく関係しているのです。自分のキャパを超えた頼み事をされても「どうにかやり遂げられるだろう」と楽観視し、「断る」という考え自体起こりません。行き当たりばったりで「やってみたらどうにかなるかもしれない」という考えを持っているのでしょう。それで、自分に出来る、出来ない関係なく、何でも頼まれたら引き受けてしまうのです。

納期の重要度をしっかり理解させる

バングラデシュ人は納期管理意識が弱いので、納期の重要度を何度もしつこく伝える必要があります。そして、なるべく詳細に依頼すべきで、頻繁かつ念入りに進捗確認をするなども必要でしょう。バングラデシュ人はとってもおおらかなので、納期は前倒しで本当の期日よりも余裕をもたせた日程を伝えたほうが良いといえます。締め切り1週間前を納期として提出している現地の日本企業の例もあります。バングラ人は時間にルーズで納期に影響するので、約束事に厳格な日本人とは真逆と考えましょう。

バングラデシュ人を採用する方法は

海外現地面接会を開催している人材エージェントを使用する

株式会社JELLYFISH

バングラデシュ人を採用する方法として、海外現地面接会を開催している人材エージェントを使用する方法があります。たとえば、株式会社JELLYFISHには、次のようなサービスがあります。現地人材エージェントへ依頼。現地大学(キャリアセンター等)と直接やり取りする。現地採用イベントへ出展。日本で海外現地採用サービスを提供している会社へ依頼するなど。海外現地から人材を採用するメリットとしては、優秀若手人材層を、複数同時期に採用可能となることですね。

紹介会社を利用する

株式会社アスカ

外国人募集に特化したサービス会社として、株式会社アスカがあります。バングラディシュ人の採用は、専門の紹介会社からの採用が早道です。同社は、ニーズに合った人材の紹介から採用後のサポートまで網羅。豊富な外国人データベースがあり、国内外の外国人のリクルーターがスクリーニングを実施し、厳選した人材を紹介。企業側へは採用にあたっての注意事項を解説。採用後も外国人のモチベーションアップのサポートサービスも実施。

バングラデシュ人採用の成功事例

株式会社FUJI

バングラデシュ人採用の成功事例を挙げてみます。電子部品実装ロボット等製造の株式会社FUJIの事例です。外国人社員の活躍により、母国の顧客や代理店等とのコミュニケーションが円滑化され市場拡大にも貢献。海外売上高の増加の一助に。開発現場に異文化を持ち込むことで、新たな発想への期待、日本人社員の外国語や異文化理解等に対する意識が向上するなどが報告されています。バングラデシュ人の採用はその結果、日本人社員にも刺激にもなりました。

株式会社メンテックワールド

株式会社メンテックワールドでは、2000年代初め頃からバングラデシュ人などの外国人留学生を受入ました。2008年ごろ入社の元留学生の外国人社員はすでに主任クラスまで昇進。部下を抱え同社の中核となる人材として活躍しています。また、同社が資金、機材、消耗品等の支援をして社員だった外国人は起業もしています。現在は国内で同社からの業務を請け負い、その中で外国人アルバイトの採用や管理・監督も実施。外国人採用の成功例です。

バングラデシュ人の採用はポテンシャルの高い外国人を採用できます

以上、バングラデシュ人の特徴や採用にあたっての注意事項を確認してみました。語学やIT技術に長けていて、かつ安価な労働力が最大の特徴です。時間にルーズなことをはじめとするマイペースさが日本人と責任感の所在が異なる反面、穏やかで優しい性格の人が多いことも特徴。後者の特徴は、南アジア系の外国人にも強弱あるものの共通事項です。互いに理解しあうことが肝要。これを機にバングラデシュ人採用を考えてみてはいかがでしょうか。

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