記事更新日:2019年03月25日 | 初回公開日:2018年03月26日
人事・労務お役立ち情報貴社のパートやアルバイトの皆さんは、有給休暇を取っていらっしゃいますか?
パートやアルバイトの従業員にも有給休暇の権利があることは法律で定められています。
所得要件に沿って労使双方が的確に理解し、取得を促していくことが大切です。
有給休暇は、正社員や契約社員だけに与えられるものではありません。派遣社員やパート、アルバイト従業員にも与えられるべきものです。一週間あたりの所定労働日数、もしくは年間所定労働日数に応じて、与えられる有給休暇の日数が変動する比例付与形式が適用されます。
近年、有給休暇消化率を高めることを課題とする企業も増えています。パートやアルバイトの従業員にも有給休暇が付与されることを認識させ、取得を促進していく必要があるでしょう。
以下の条件のいずれかにあてはまる従業員が対象です。
有給休暇の決まりは労働基準法の第39条に定められています。これは、正社員に限らず、すべての従業員に適用されるべき有給休暇についての規定です。
ですから、一定の要件を満たしたパートやアルバイトの従業員が有給休暇の取得を希望した際に、有給での休暇を与えなければなりません。拒否すれば、違反になります。有給休暇の付与は、使用者が許可するというよりも当然のこと(法律)と捉えるべきでしょう。
この一定の要件とは、以下の2点です。
労働基準法の第39条に違反した企業には、「6ヶ月以下の懲役、または30万円以下の罰金」という罰則が課せられることになります。
パートやアルバイトの従業員が有給休暇を取得できる権利が発生するのは、雇用の初日から6ヵ月が経過したときからです。適用要件としては、その間に所定労働日数の8割以上出勤している条件も加わります。企業は、契約時の所定労働日数に応じて、有給休暇を付与しなければなりません。
パートやアルバイトの従業員は、もともと有給休暇についての法律を知らないことが多いです。有給休暇なんてもらえるはずがないと無関心のこともあります。
ですから、従業員権利として有給休暇があることをしっかり説明し、取得を促していくことが大切です。法律で定められているパートやアルバイトの有給休暇取得可能日数は、10日以上になることもあり、取得できることは、働く環境にも大きく影響するはずです。
有給休暇が取得できることで、より働きやすい好条件環境を感じてもらうことができれば、長期的に働く意欲も高まるでしょう。企業の長期安定雇用を目指す上でも、有給休暇制度の周知や取得促進は大切な取り組みです。
パートやアルバイトの場合、条件がほぼ一律の正社員とは計算方法が異なります。個々の従業員ごとに日数や時間がまちまちになるため、付与するべき有給休暇の日数計算が難しかったり、面倒になったりするのでは?と懸念される方もいらっしゃるかもしれません。
労働基準法で定められている計算表を参照すると簡単に割り出すことができます。勤務年数が長くなるにつれて付与日数も増えるため、毎年確認していくことが大切です。
週の勤務日数が決まっていれば、週所定労働日数と勤続年数の交差する枠が付与日数です。
週の勤務日数が決まっていなければ、1年間の所定労働日数と勤続年数の交差する枠が付与日数です。
勤務年数 | 0.5年 | 1.5年 | 2.5年 | 3.5年 | 4.5年 | 5.5年 | 6.5年以上 |
---|---|---|---|---|---|---|---|
付与日数 | 10日 | 11日 | 12日 | 14日 | 16日 | 18日 | 20日 |
週所定労働日数 | 1年間の所定労働日数 | 勤務年数 | ||||||
---|---|---|---|---|---|---|---|---|
0.5年 | 1.5年 | 2.5年 | 3.5年 | 4.5年 | 5.5年 | 6.5年以上 | ||
4日 | 169日から216日 | 7日 | 8日 | 9日 | 10日 | 12日 | 13日 | 15日 |
3日 | 121日から168日 | 5日 | 6日 | 8日 | 9日 | 10日 | 11日 | |
2日 | 73日から120日 | 3日 | 4日 | 5日 | 6日 | 7日 | ||
1日 | 48日から72日 | 1日 | 2日 | 3日 |
たとえば、週2日勤務で6ヵ月勤務すれば、3日間の有給休暇が取得できます。勤務が6年半以上経過している場合は、7日間が上限となっています。その期間で消化できなかった有給休暇は、翌年まで繰り越され、2年間で時効消滅します。
また、有給休暇を取得した日の賃金は
のいずれかの方法により計算します。(就業規則等の定めによります)
個別に計算するのが面倒という場合は、人事や労務系の専用ソフトを導入するのも一手かもしれません。
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