労務に向いている人材とは?【向いている特徴や役立つ資格などを解説します】

記事更新日:2023年07月28日 初回公開日:2023年07月24日

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労務は企業に務める従業員が適切な環境で職務に従事するためにも必要不可欠な業務の1つです。労務は働く人を直接サポートできるという点においてやりがいのある仕事ですが、仕事量が多く業務内容も多岐に渡るため人によっては向き不向きが分かれる仕事でもあります。実際に労務の職に就いている方の中には自分が本当に向いているのか不安という方も多いのではないでしょうか。今回はそんな労務について、労務に向いている人の特徴や仕事内容とおすすめの資格についてご紹介していきます。労務管理の職を目指そうと考えている方は是非参考にしてみてください。

労務の仕事内容

従業員の労働に関する全ての業務

労務の仕事内容は大まかに説明すると従業員の労働環境を整備する業務が職務の範囲に該当します。具体的には従業員の給与計算や社会保険の各種手続きと、入社や退職の際の一連の手続きなどが代表的な業務として知られています。しかし、事務処理的な仕事だけでなく、時には社内の衛生管理やハラスメント対策なども行わなければならないため業務内容は多岐に渡ります。そのため、労務の職に就く人には法律や社会保険の仕組みと手続き方法など、多様な知識が求められるのが現状です。

人事との違い

労務と人事は従業員や社内環境の管理側に回る仕事という点から同一視されがちです。しかし、労務は労働環境の整備など従業員のサポートが職務であることに対して、人事は人材確保と従業員の管理を職務としています。人事の仕事は具体的に人材採用に関わる業務や人事異動と昇進などの業務の他に、社員教育のための研修の手配も行います。このように、労務と人事では職務の範囲とする部分が異なり、必要とされる能力にも違いがあるので混同しないよう注意しましょう。

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労務に向いている人の特徴

淡々と作業をこなせる

労務の仕事は公的機関に送る書類や契約書の作成など、特定の形式に則り手続きを行う業務を多く任されます。そのため、既定のルール通りに淡々とこなせる人が労務に向いている人と言えるでしょう。また、任された仕事の内容によっては難しい説明書を読んで内容を理解しなければならないことや自発的に調べ物をしなければならないこともあります。このような事情からも目立たず地道な作業でも飽きずにこなせる性格が望ましい職種とも言えます。

秘密を守れる

労務の仕事は事務処理だけでなく時には従業員の仕事や人間関係に関する相談に乗らなくてはいけないこともあります。特に最近では社会全体でハラスメントの相談件数が増えているという実情もあり、労務の職に就いていれば自分が相談を受ける可能性も否定できません。上記の相談業務を行う場合、相談者のプライバシーや立場を守るためにも守秘義務の厳守が重要視されます。自分が耳にしたことを迂闊に口外すると仕事に支障をきたすこともあるので、秘密を守れるという要素も労務に就く上で大切な要素と言えます。

法律の学習意欲が高い

労務の仕事は従業員の労働環境を整えなくてはならないため、労働基準法やパワハラ防止法など業務を遂行する上で法律の知識が必要になることもあります。そのため、労務に就くと必然的に法律についても学ばなければなりません。上記の事情から法律に関して学習意欲が高く、勉強することを苦に感じない人も労務に向いている人と言えます。また、労働に関する法律は数年おきに改正されることがあるため、その都度調べ物や研修参加を積極的に行う姿勢も必要です。

コミュニケーション能力が高い

労務は会社の内側に向けた仕事内容が多いため、他者との関わりが少ないように思われがちです。しかし、実情は必要に応じて従業員との面談を行わなければならないこともあるため、高いコミュニケーション能力を求められます。さらに、場合によっては普段関わりの無い部署の人や社外の人とやりとりをしなければいけない場面も少なくありません。そんな場合でもスムーズにコミュニケーションを取らなくてはならないので、労務に向いている人の条件にはコミュニケーション能力の高さも挙げられます。

思いやりがある

労務は前述した通り人との関わりが欠かせない業務です。そして、場合によっては従業員と面談を行い聞き役に回り、人間関係のトラブルに介入しなければなりません。そのため、相手に心を開いてもらうためにも明るい表情や人の気持ちに共感する姿勢など相手を思いやる心が必要になります。このような事情からなるべく相手に威圧感を与えないよう言葉遣いに気を付けるなど、誠実で思いやりを持って他人に接することができる人が労務に向いています。

事務処理能力が高い

労務の仕事ではWordやExcelなどのソフトを利用して文書を作成するなど、細かな作業を間違いなくこなすことを求められます。また、仕事量も多いため、抱えている業務に優先順位をつけ限られた時間で効率的に片付けていく必要もあります。そのため、労務は滞りなく事務処理作業が行えるだけでなく、パソコンソフトの操作方法も熟知している人でなければ続けていくのは難しい仕事です。上記の事情から労務に向いている人は総合的な事務処理能力が高いと言えます。

オンとオフの切り替えができる

社会保険労務士は国が定めた国家資格です。名前の通り労務に関する法律の専門家のため、資格を取得すると社会保険の代理手続きなどの独占業務が行えるようになります。社会保険労務士の試験は毎年合格率が6~7%で、合格するにはかなりの努力が必要です。しかし、この資格は所持しているだけで労働基準法や社会保険関連法など労務に関する法律の知識を豊富に有していることが証明されるものでもあります。そのため、労務に役立てるのももちろんですが、今後のキャリアアップにも役立つ資格とも言えるでしょう。

労務に役立つ資格

社会保険労務士

社会保険労務士は国が定めた国家資格です。名前の通り労務に関する法律の専門家のため、資格を取得すると社会保険の代理手続きなどの独占業務が行えるようになります。社会保険労務士の試験は毎年合格率が6~7%で、合格するにはかなりの努力が必要です。しかし、この資格は所持しているだけで労働基準法や社会保険関連法など労務に関する法律の知識を豊富に有していることが証明されるものでもあります。そのため、労務に役立てるのももちろんですが、今後のキャリアアップにも役立つ資格とも言えるでしょう。

労務管理士

労務管理士とは一般社団法人日本人材育成協会と一般社団法人日本経営管理協会が運営する民間資格です。この資格では労働に関する法律や労務管理に関わる実践的な知識を有していることが証明できます。労務管理士は国家資格ではありませんが企業に所属して労務に関わりたいと考えている場合であれば、労務管理士の資格も十分なアピールポイントになります。また、学歴や実務経験が必要な社会保険労務士に対して、労務管理士は指定の講座を受講すれば受験資格が得られるので、受験のハードルが低いのも魅力の1つです。

メンタルヘルスマネジメント

メンタルヘルスマネジメント検定とは職場で起こり得るメンタルヘルスの不調への対処方法や予防策について学ぶ資格検定であり、誰でも受験が可能です。労務の仕事では従業員に相談を受ける機会も多いため、メンタルヘルスに関する知識を所持していると、より適切な対応を取れるようになります。また、メンタルヘルスマネジメント検定には職位や職種別に3種類のコースを選んで受験できます。そのため、自分の職種に合わせて学びたい分野を集中的に勉強でき、実践に活かしやすい資格と言えるでしょう。

労働時間適正管理者検定

労働時間敵勢管理者検定とは一般社団法人人事総務スキルアップ検定協会が主催している、労働時間の適正管理に関する知識および実務能力の程度を測る検定試験です。労働者の長時間労働は現在日本でも問題になっており、企業は従業員の労働時間を適正に管理することを求められています。そのため、労働時間の適正管理に関する知識を有した人材は今後も需要が高まっていくことが予想されます。労働時間の管理は労務の仕事の範囲内でもあるので、より仕事への理解を深めるという意味でもおすすめの資格です。

人事総務検定

人事総務検定とは人事総務部の知識及び実務能力に関する検定試験です。この検定は3級の担当者レベルと2級の主任レベルと1級の課長レベルの3種類のレベルがあり、自分の役職に合わせて難易度を選ぶことができます。人事総務検定の試験内容は労務の仕事にも関わる部分が多いため、仕事をする上で必要な知識を学びたい方におすすめの検定です。また、3級と2級は特別認定講習を受講後、確認テストで合格できれば検定をパスできるので、自宅学習ではなかなか集中できないという方にも向いています。

マイナンバー管理アドバイザー

マイナンバー管理アドバイザーとはマイナンバーの適正管理の方法を他者に指導できる能力を持っていることを証明する資格です。日本の全国民に割り振られているマイナンバーは社会保険にも紐づけされているため、労務の仕事で従業員の番号を取り圧かう機会も多く存在します。その際にマイナンバーは重要な個人情報であるため、適切な管理を求められることが予想されます。そのため、情報漏洩等のトラブルを予防するためにも適正管理の知識を身に着けておくと実務でも役立てることができます。

マイクロソフトオフィススペシャリスト(MOS)

マイクロソフトオフィススペシャリストとはマイクロソフト社のアプリケーションソフトを総合的に使いこなせることを証明する資格のことです。一般企業でも広く使用されるWordやExcelなどのソフトを問題無く利用できるという証明は、そのまま事務処理能力の高さをアピールできることにも繋がります。そのため、労務だけでなく様々な職種に活用できる資格と言えるでしょう。また、この資格は勉強するだけでも通常業務の作業効率のアップが期待できるので、実践的なスキルを身に付けたい方にもおすすめの資格です。

労務専門の転職サイト

BEET-AGENT

BEET AGENTは、経理や人事・総務などの管理部門人材を専門とした転職支援サイトです。このサイトは希望のポストをピンポイントで探せるという利点があり、就職後の企業と求職者の間に雇用条件のミスマッチが起こる可能性が低いという特徴があります。そのため、転職先でも労務専門で活躍したいという方にもおすすめです。また、BEET AGENTはエージェントを利用すると個別面談も可能です。細かな希望や悩みなどの相談に乗ってもらえるので転職やキャリアアップに悩んでいる方は利用してみてはいかがでしょうか。

まとめ

労務の仕事や適性を理解して自分に合った仕事をしよう

労務は業務内容が多岐に渡るため、高い事務処理能力や豊富な知識などのスキルだけでなく、時にはコミュニケーション能力や協調性も求められる仕事と言えます。このような特徴から携わる人によっては予想と実情のギャップに苦しむ可能性も否定できないため、あらかじめ適性を理解しておくことが大切です。また、仕事に対する適性を理解することで、自分自身の強みや弱みに気付けることもあります。そのため、適性が無いからと落胆するのではなく、今回ご紹介した資格の勉強などを通して自分に足りない能力を補うことも考えてみましょう。

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