日本企業と日本で働く外国人の就職事情。その実態は?

記事更新日:2019年02月28日 初回公開日:2017年05月09日

外国人採用・雇用
日本で働きたいという外国人が増え、実際に日本で就職をした外国人は、ついに100万人を突破しました。しかし、言語や文化の壁は厚く、日本での就職・生活に苦労している外国人が大勢いることも事実です。グローバル化の潮流にあり、少子高齢化が懸念される日本が国際社会で地位を確立するためにはこれまで以上に外国人の力が必要になると考えられます。外国人留学生のビザ手続きなど、今すぐにサポートできる問題もあるので、まずは現在の外国人の事情を私たちが理解することが大切です。今回は、外国人の就職事情からビザについて、外国人の就職支援をしている団体までまとめたので、ぜひ最後までご確認ください。

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日本で就職している外国人はどのくらいいるの?

約130万人と過去最大に。

 英語や中国語など、近年は日本企業でも語学を必要とする企業が増えています。また、それと同時に外国人が日本の一般企業で働くことも増えています。実際、厚生労働省の『外国人雇用状況の届出状況について』によると、日本で働く外国人の数はほとんど毎年増加しており、平成29年10月には日本で働く外国人労働者の人数が1,278,670人となり過去最高を記録しました。

就職した外国人の割合は20.8%増加

 また、日本の大学へ留学し、そのまま日本での就職を希望する学生も平成29年では17,088人おり、実際に就職をしている外国人留学生の人数は15,657人となりました。これは前年比20.8%の増加となっています。

日本で就職している外国人の国別の割合は?

上位を占めているのはアジア圏の国

出典:厚生労働省「外国人雇用の状況の届出状況(平成29年10月末現在)」

 日本で就職している外国人の割合で上位を占めているのはアジア圏の国です。一方でG7であるフランス、アメリカ、イギリス、ドイツ、イタリア、カナダとオーストラリア、ニュージーランドを合わせた割合が5.8%と、欧米の外国人労働者は少数派です。

日本で就職している外国人はどこに就職しているの?

外国人の就職先は製造業が一番多い

出典:厚生労働省「外国人雇用の状況の届出状況(平成29年10月末現在)」

 上のグラフから分かるように、外国人労働者は産業別に見ると製造業が一番多いと言えます。製造業に従事している国籍で多いのが、ブラジル、ペルー、フィリピン、ベトナム、中国で、韓国は卸売業、小売業が多いという結果がでています。また、G7の国で多いのは教育、学習支援業という結果になっており、国籍によって外国人の従事する産業が大きく異なっています。

日本で就職している外国人はどうやって就職活動しているの?

日本人と同じように就活サイトを使用する

 就職活動の方法は、外国人の日本語能力やその人が置かれている状況によって異なります。例えば、日本の大学に正規留学生として留学し、日本人と同様に日本語の授業を受講している場合は、日本人の学生と同じように就職活動するケースが多いです。

インターンシップから採用に繋げる

 日本の大学に正規留学生として来ている場合でも英語のみの授業を受講するだけで卒業できることもあるため、日本語能力が低い正規留学生もいるのが現実です。日本語能力が低い外国人は、就職活動を始める前に事前に長期インターンシップから採用につなげるという方法をとることもあるようです。

人材紹介会社を利用する

 海外から就職先を探す外国人や、ワーキングホリデーなどのビザで日本に来ている外国人、また転職を希望している外国人は留学生のような就職活動はできません。そのため、人材紹介会社などを通して就職先を見つけることが多いようです。

外国人の日本での就職って難しいの?

外国人の日本語能力と企業の受け入れ態勢によっては厳しい

 では、実際に外国人が日本で就職するのは簡単なのでしょうか。実際には、日本語という大きな壁が立ちはだかっています。日本で就職する外国人の数が増えたからといって、どこの企業にも外国人ばかりいる、というわけではありません。また、日本人が英語をしっかり話せるような外国人受け入れ環境が整っているかといえば、そんなこともありません。そのため、職場間のやりとりや企業同士の対話において、高い日本語能力が求められます。まったく日本語が話せない場合、日本企業への就職は厳しいでしょう。
 留学生の場合はどうでしょうか。現在日本では30万人の留学生を受け入れようと、国を挙げて活動しています。外国人留学生を多く受け入れ、日本で就職をしてもらい、労働人口を増やして人手不足を解消することが目的です。ですが、実際には上で少し述べたように、外国人留学生を受け入れるために英語のみで学士を取得できる大学が増え、留学中に日本語を習得できない外国人留学生が多くいます。そんな外国人留学生が日本人と同じように一斉に就職活動を行うと、やはり日本語の壁があるために中々日本での就職に結びつかず、海外での就職へと切り替える場合があります。また、ビザの関係で外国人留学生の採用を見送る企業もあります。多くの日本企業では外国人の就職受け入れ体制が整っていないため、新卒、経験者問わず外国人の日本での就職は難しいのが現状です。 

日本で就職している外国人の就活に対する本音は?

外国人は就職活動に困難を感じている

日本で就職している外国人が就職活動中に就職活動中に困ったことというアンケートに対して以下のような答えが寄せられています。
・日本の就職活動の仕組みがわかりづらい
・日本語でのWebテストや適性試験が難しい
・日本語での面接が難しい
・外国人留学生向けの求人が少ない
・企業が求める日本語能力のレベルが高すぎる
・入社後の仕事内容が不明確
参考:「外国人留学生の就職及び定着状況に関する調査結果」
2015年3月新日本有限責任監査法人(経済産業省委託事業)

以上の結果より、日本で就職活動をする外国人には日本語能力がネックになっているということが言えます。

外国人が日本で就職するために必要なビザは?

外国人は就労ビザがなければ日本で就職できない

 外国人が日本で就職するためには、日本語という高い壁があることは先程お伝えしました。もう一つ、外国人が日本で就職するためには、就労ビザが必要となります。ビザについての説明はこちらにありますが、就労ビザがないと不法滞在となり、強制帰国や法的な罰則などがあります。そのため、雇用した企業で一括管理をする場合もあります。また、エージェントを通しての採用の場合には、そのエージェントがビザの管理を行っているかどうかを確認しましょう。

留学生がアルバイトをする場合は特定ビザが必要

ザには全部で27種類があります。それぞれ日本に滞在できる目的、期間が異なりますが、その中で就職・労働ができないものもあります。就職が可能なビザとしては就労ビザが挙げられますが、一般ビザに含まれる「留学」であっても、資格外活動許可を取っていれば1週間に28時間以内のアルバイトをすることができます。また、特定ビザ(永住者やその配偶者、定住者等)の中には滞在期間や就職先に制限がないものもあります。

一般的には「技術・人文知識・国際業務」が必要

 主に一般企業で就職するには、「技術・人文知識・国際業務」ビザが一般的かと思います。企画、財務、マーケティング、営業、通訳・翻訳、語学学校の講師、海外取引業務、 服飾のデザイナー等の人文科学分野、SE等の理工学、自然科学分野の仕事をする際にはこのビザとなります。また、看護師や療法士などの場合は「医療」ビザ、調理師やスポーツ指導者等の場合は「技能」ビザと言うように、同じ業界で複数の職種が網羅されているビザもあります。

ビザの変更って難しいの?

業務内容が変わると困難になる

 外国人が日本に滞在・就職するにはビザが必須となりますが、就職先の業種によってビザも制限されます。例えば、小学校の講師として働くのなら「教育」ビザが必要となりますが、そこから一般企業の営業に転職をする際にはビザも「教育」から「技術・人文知識・国際業務」へと変更が必要な為、日本人のようにすぐに転職をすることが難しいのが現状です。また、同じ教育分野であっても大学教授となれば「教授」のビザ、語学学校の講師であれば「技術・人文知識・国際業務」ビザとなるため、業務内容と就職しようとする外国人のビザが一致するかどうかを確認することも大切となります。
 外国人留学生の場合、元々「留学」ビザで滞在していることがほとんどです。日本で就職をする際に就労ビザへ切り替えて就職をしますが、その際に許可が下りるかどうか審査があります。
 留学ビザから就労ビザへ切り替える以外にも、ワーキングホリデービザから就労ビザに切り替えるという方法もあります。いずれにしても、審査の時に取得している学位と全く違う業種への就職を希望する場合、ビザが下りずに就職できないこともあります。

外国人の就職を支援している団体ってあるの?

外国人雇用センター

 日本では労働人口の減少を抑えるために、外国人の就職を斡旋する「外国人雇用センター」と言う支援団体があります。これは日本各地にあり、東京の外国人雇用センターでは面接会や説明会等も行っています。また、外国人留学生のインターンシップや新卒就職支援なども行っています。

プロジェクト「東京で働こう」

 東京では、「東京で働こう(http://www.tdh.metro.tokyo.jp/)」と言うプロジェクトもあります。海外現地でのフォーラム開催をしているため、中々日本へ来れない高度人材の確保なども可能です。また、民間企業でも外国人への就職支援・就職斡旋を行う人材会社は多数あり、外国人を受け入れる企業、就職を希望する外国人双方への支援をしています。

外国人を雇用したい企業が感じている課題は?

外国人の言語能力を課題にしている企業が多い

外国人を雇用したい企業は以下のような課題を挙げています。
・外国人留学生へのアクセス方法が分からない
・志望者が集まらない
・外国人留学生に対してキャリアパスや車内のロールモデルを上手く説明できない
・外国人の日本語力が不十分である
・日本語力が不十分である学生を受け入れる体制が整っていない
・評価方法
参考:「外国人留学生の就職及び定着状況に関する調査結果」
2015年3月新日本有限責任監査法人(経済産業省委託事業)

 日本で就職活動をしている外国人の本音と同様に、言語能力を課題にしている企業が多い結果になっています。
また、先ほど述べた日本で就職活動をしている外国人が感じている「外国人留学生向けの求人が少ない」と、この調査結果の外国人を雇用したい企業が感じている「外国人留学生へのアクセス方法が分からない」「志望者が集まらない」という結果から、お互いの需要はあるのにも関わらず上手くお互いにリーチできていないという現状があると言えます。

外国人を採用する理由とは?

課題以上に外国人を採用するメリットが上回っている

外国人を採用したいと思っている企業は、上に述べたように沢山の課題を持っています。
しかし、なぜ企業はそれでも外国人を採用しているのでしょうか。
出典:「外国人留学生/高度外国人材の採用に関する企業調査」
2015年3月新日本有限責任監査法人(経済産業省委託事業)

企業が外国人留学生を採用する理由として上のような理由が挙げられています。そして、企業が2018年度の採用見込みは2017年度の採用実績よりも増加していることから、企業は外国人雇用に満足しており、外国人を雇用する課題以上に外国人を採用するメリットが上回っているということが分かります。
もう少し詳しく外国人採用のメリット、デメリットを知りたい方は外国人採用のメリット・デメリットをご覧ください。

まとめ

いかがでしたか。本記事では、日本で就職する外国人と外国人を受け入れる企業の就職事情を紹介しました。外国人労働者は年々増加しており、日本では必要不可欠な人材になりつつあります。もし、人材不足で悩んでいる方は外国人を採用するのも手かもしれません。

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