インド人を採用するには?インド人の仕事の特徴【インタビュー】

記事更新日:2019年04月02日 初回公開日:2018年11月12日

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優秀なエンジニアが多く、IT大国であるインドですが、日本とは大きく仕事の文化や国民性が違っています。採用する前に、インド人採用のポイントについて確認しておきましょう。

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インド人の特徴

インド人は柔軟性がある

インド人は計画をたてるのが苦手で、不確実性を嫌います。生まれ育った環境上、環境の変化は突然やってきて抵抗することはできない、つまり、予定を立てても状況が変わって役に立たなくなるから意味がないだろうという考えなのでしょう。その代わり、失敗したらそのたび挽回し、柔軟に対応することができます。そして、基本的には時間にルーズなインド人ですが、その日やると決めたことは終わらせようと努力します。しかし、待ち合わせ時間や期限にはやはりルーズなので気を付けた方がよさそうです。

インド人はとてもフレンドリー

楽観的な性格もあってか、インド人はとてもフレンドリーです。とにかく話すことが大好きで、初対面でも関係なく、家族などのプライベートな話に踏み込んでくることも珍しくありません。これはインドは階級がシビアであることも関係していると考えられます。
しかし、自分のことが一番である人も多くあまり他人の話に耳を傾けていない場合もあります。

インド人の「ノープロブレム」は「問題ない」わけではない

インド人はよく「ノープロブレム」を使います。一般的に日本人の解釈では「問題ないよ」という意味でとらえられますが、「最善を尽くします」もしくは「こちら側は大丈夫です」という意味になるようです。インド人に何かお願いをした際に「ノープロブレム」と言われても、安心せずに繰り返し確認しましょう。他にも、「ありがとう」「ごめんなさい」等に使うこともあるようです。

インド人の考え方!仕事のカルチャーは大丈夫?

上司に忠実である

インド人の部下は日本人以上に上司に忠実であるといわれています。これはインド人が階級社会で育ってきたため、縦の関係を重視するからです。しかし、横のつながりには弱いので共有されているかは確認する必要があります。また、各担当に定期的なリマインドが必要になります。
インドでは人事評価制度が確立されいないためか、悪い報告を上げないことがあります。この場合は「なぜ」と問いただすのではなく「理解している事情を説明して」と聞いた方が話してくれます。
反対に、上司にインド人がいる場合、インドは歯車式社会であるのでタスク難易度の低いものを順に縦に流していきます。この場合も横のつながりを確認しながら作業していく必要があります。

時間は寛大に構えておく

インド人に仕事を依頼する場合、期限に注意する必要があります。多くの場合、インド人はいつまでにできるかという質問に対して数字を2つ言います。その場合、大きい方の数字が基準となって時間がスタートします。
例えば2つの数字が15分と30分である場合、スタートの基準は30分ですが、45分~1週間かかると考えます。また、最大〇分と言われた場合は最小ととらえた方がよいです。
その反面、すぐに顧客にならないなら相手にしなくてよいという合理的ですが短絡的な考えも持っています。

インド人は個人主義

インド人は日本人が良好な人間関係を重視するのと同じくらい「高い賃金と福利厚生」を重視し、職場ではスキルを向上させて高給を得ることを第一に考えています。また、一部では個人の能力を最大限に発揮することが大切であるという風潮があります。そんな個人主義なインドですが、対話しながら合意形成を図る能力にたけているため、対立を助長しません。

仕事へのアプローチはアメリカ的

日本では社内の従業員に指示する際、「日ごろから見ているからわかるだろう」というのが前提にあります。しかし、インド人の仕事へのアプローチはアメリカ的であるため、明確に指示されたことのみに取り組みます。例えば、10の指示のうち2が曖昧である場合、日本では上司の意図を正確に読み取り、将来を見通して付加価値を生み出すことが評価されるため、自分なりに考えて+αまでやろうとします。しかし、インドでは不明確な点がある場合指示されたと受け取りません。明確な部分まで実行し、曖昧な2の部分は自分の範疇ではない、手を付けてはいけない領域であると考えます。よって、仕事の指示をする際は基本の「5W1H」を抑え、できる限り明確に指示することが重要です。

ビジネスマナーをどれくらい持っているかを確認しておく

インド人はメール文章など日本でビジネスマナーと呼ばれるものに対し「ビジネス上の無駄」という考えを持っているため、気にしません。なので件名や本文なしでいきなりファイルを送って来ることもあります。さらにこのようなビジネスマナーと仕事の能力は別物と考えます。しかし、日本では別物と捉えてもらえないため、インド人がどのくらいビジネスマナーについて理解しているのか、確認しておく必要があります。

インド人を採用するポイント

契約書は必ず用意しておく

インド人と契約を結ぶ場合、契約書に隙を作らないことが一番重要です。契約書に隙があるとうまく利用される可能性があるためです。採用したら必ず説明した条件を全て含めた雇用契約書を2部作成し、両者がそれぞれにサインをして互いに保管するようにしましょう。書面に残すことで、後から「あの時はこう言っていた」というような相手を疑ったり、無駄な時間を過ごすことを避けられます。

就業条件と業務内容は事前に把握しておく

仕事内容や待遇面など事前に確認し、あいまいな面を残さないようにしましょう。

<説明しておきたいこと(一例)>

基本情報給与関連
・仕事内容
・ポジション
・給与額
・交通費
・ボーナスの有無
・残業について
・給与計算の方法
・給与支払いの方法
勤務関連その他
・勤務場所
・異動、転勤について
・通勤方法
・勤務の時間、曜日、シフト等
・休日、祝日のルール
・有給について
・解雇条件
・雇用期間、使用期間

日本企業への勤務経験は大切

インドには日本で常識とされるようなホウレンソウ文化やPDCAサイクル、ビジネスマナーがありません。日本人と仕事をしたことがあるとないとでは、日本の習慣やビジネスマナーへの理解が大きく変わってきます。また、日本企業での勤務経験があれば前の職場での人間関係やコミュニケーションを聞き出すことによって、職場での対応の仕方も対策ができます。

ビザ(在留資格)はしっかりと確認

インド人に限ったことではありませんが、在留資格は必ず確認しましょう。採用を検討する際は、①現在の在留資格はなにか、②その有効期限(満了日)はいつか、を確認します。すでに満了日を過ぎていて、裏面に「在留資格変更許可申請中」などの記載がなければ、有効期限の切れた無効なカードですので、その時点で消失しています。
また、在留資格の欄にどの資格が書かれていれば採用ができるのか、事前に確認しておきましょう。とくに「留学」はそのままでは社員として採用できないので「技術・人文知識・国際業務」に変更する必要があります。会社が内定を出しても必ず在留資格の許可がでるとは限らないので、あらかじめ「就労可能な在留資格がなければ内定は無効」ということを伝えておくとよいでしょう。

結局インド人採用ってどうなの?

仕事のポテンシャルはやはりインド人

インド人は、専門性を高めて技術を身につけることを重視するといわれています。職人的に極めていくという、スペシャリスト型です。
実際、インド人は、理数系の強さを活かして技術職に就く者が多く、英語が堪能で、欧米の情報にも触れているので、欧米文化に対する抵抗感は比較的少ないです。

フレンドリーだからこそのポイント

インド人は元々話好きな人が多いため、内向的に仕事をするより外に向かって仕事をする対人系や、トーク力を生かしたプレゼンテーションをするような仕事、または接客などの盛り上げるような仕事で能力を発揮するでしょう。
また、インド人は親日的で人懐っこいため多くの場合日本人はインド人との仕事に乗り気になってしまうのではないでしょうか。

インド人は日本に好印象

インド人は日本に対してよい印象を持つ人が多く、住みたいという意見も多く見られました。インド人から見た日本のよい印象には以下のようなことがあげられます。

人柄生活・仕事
・礼儀・規則正しい
・よく働く、勤勉
・協力的
・他人を思いやる
・家族より仕事優先
・きれい、治安がいい
・トイレ、自販機、タクシーなどのサービスの質が高い
産業その他
・エレクトロニクス産業が強い
・インドのインフラ開発にも協力的
・自動車産業の革命家
・季節がある
・アニメ、ゲームなどクリエイティブ
・震災や原発などがあるがそのたびによくなっている

労働面においても真面目、よく働くなど良い印象が多いのですが、時間や期限などインド人と日本人の感覚は真逆な面も多くあるので一緒に働く際は注意が必要です。

弊社の行ったインタビュー

グローバル採用ナビに登録してきた38歳・インド国籍の【仮名】Kabir(カビーア)さんに弊社の社員が面談をおこないました。現在求職中で、日本に住んでいます。とても積極的に答えてくださり、日本のビジネス文化をしっかりと把握していました。

インド人転職希望者カビーアさんの経歴と転職条件

前職と転職理由

・前職は?
→IT日系企業

・転職したい理由は?
→現在の仕事量が減っているので、もっとやりがいと仕事があるところに転職したいから

これまでの待遇・条件や転職希望条件

・前職での上司との関係性は?
→日本語でコミュニケーションをとっていたが、問題もとくに起きませんでした。関係良好で円滑に仕事はできました。

・働くうえで一番優先することは?
→第1希望は仕事内容になります。第2は職場で技術生かせるかを考えます。

・勤務希望条件は?
→特にありません。勤務地も希望はなく、田舎でも勤務できます。 休みはカレンダー通りに取れれば問題ありません。

・年収希望は?
→現在年収680万なのでできればそれ以上が第一希望です。ただ、仕事内容のほうを重視しているので、下がってもかまいません。

・これから勉強したいことは?
→日本語検定N1取得と、マネージャーになるための管理の勉強をしたいです。

なぜ日本で働くことを選びましたか?

インド人が日本で働くことを選ぶ理由

インドのIT会社で担当してたプロジェクトで日本の案件を担当していて、日本支社に行く機会があったため、そのまま日本で働くことにしました。
日本は綺麗で、親切な人多くて住みやすいからこのまま日本に住み続けたいと思っています。インドに帰る予定はありません。

文化の違いはどのようなところで感じますか?

インドと日本の文化の違いを感じる場面

日本人は時間を無駄にしないでテキパキと仕事をこなしていると感じます。インド人はのんびりした時間の使い方をするので、日本人の効率的な働きかたを見て感じます。

インド人採用における注意点

専門性の高いインド人

日本人は採用の際多くの職種経験があることを評価しがちですが、縦割りが主であるインドは1つのことに特化している「スペシャリスト型」です。これを採用する日本企業側が理解していないと正当に評価できず、相手側も正当に評価されていないと感じてしまいます。インド人との面接を行う際はスペシャリスト型であることを前提に相手の職歴から経験を正しく読み取る必要があります。

雇用契約、就業条件はいつも以上に慎重に

雇用契約、就業条件に曖昧な部分があるとうまく利用されてしまう可能性があります。必ず条件を説明したうえで、書面に残しましょう。雇用契約書と就業規則には、契約更新や終了の条件、解雇に関する事項も明記しておく必要があります。

日本の環境で満足している人もいる

インド人は日本の働き方に理解のある人が多いです。なので、必ずしもインド人向けに就業条件を作り直さなくてはいけないということはありません。また、インド人とビジネスをしていく上では上下関係をはっきりさせることが大切です。インド人は階級社会で育ってきているので上下関係をきっちりつけることで働きます。日本人が少し横柄かな?と感じるくらいでも良いようです。

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