人事システムとは【種類と導入におけるポイントついて解説します】

記事更新日:2021年06月14日 初回公開日:2021年05月20日

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企業の人事部は、採用や人事評価など社内の人事に関する業務を主に行います。したがって社員が働きやすい環境を作るために非常に重要な役割となります。しかし、重要であるからこそ業務は多岐にわたるため、仕事量は必然的に多くなってしまいます。人事システムはそうした人事に関する業務を効率化するためのシステムです。人事システムは大企業が導入しているイメージがありますが、企業の規模や導入の目的に応じて様々な種類のものがあります。それぞれの特徴や導入時のポイントなどについて紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

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人事システムとは

人事の業務を効率化するシステム

人事システムとは人事に関する情報を管理し、人事部の業務を効率化するシステムです。おもに勤怠管理や給与計算といった機能のものがあります。人事システムを用いてこれらの業務をおこなうことによって、迅速かつ正確に情報を管理できます。その他にも人事評価や採用管理をおこなうものなど、人事システムにはさまざまな種類のものがあります。事務的な作業をサポートするだけでなく、採用から人材育成など企業にとって非常に重要な役割を担うことができます。

人事システムの目的

業務の効率を上げる

人事システムを導入する大きな目的は業務の効率を上げることです。今まで手作業や表計算ソフトを用いておこなっていた計算作業などを自動化させることによって、ミスを軽減して素早くおこなえます。その結果、単純な事務作業に割いていた時間や人員のコストを大幅に削減できるため、代わりに他の業務により力を入れられます。人事に関する業務はどれも非常に重要であるため、人事システムの導入は企業の業績向上に直結するでしょう。

適切な人材活用をおこなう

人事システムを導入することによって、適切な人材活用をおこなうことができます。多くの社員が在籍している企業において、それぞれの情報を管理するのはかなり難しいでしょう。人事システムで社員ひとりひとりのスキルや評価といった情報を詳細に把握することによって、それぞれが最も能力を発揮できる部門に配属させることができます。抱えている人材に適切な部門で力を発揮してもらうことで、企業としての業績向上につながります。

人事システムのメリット

人事部の負担を軽減できる

人事システムは、人事部の負担を軽減させることができます。人事部は人事評価や採用に関する業務に加えて、労務管理や給与計算といった業務もおこないます。これらの業務は企業にとって非常に重要であると同時に、かなり大変な仕事内容でもあります。人事システムを導入することでこれらの業務をより効率的におこなうことができ、人事部の負担を減らせます。その結果、単純な事務作業よりも人間同士のコミュニケーションが必要な業務に多くの時間を割くことができます。

人材育成を継続的におこなえる

人事システムを導入することによって、社内の人材育成を継続的におこなえます。人事システムを用いると、社員の個々のスキルや仕事内容に関する情報を詳細に管理することが可能です。それらをふまえて具体的に次の目標を一緒に設定し、必要であれば個別に面談や研修を実施するのも効果的です。ひとりひとりに寄り添った人材育成をおこなえるというのは社員側からしても安心感があるため、長期間継続して力を伸ばしていくことができるでしょう。

社員のモチベーションが高まる

人事システムの導入で社員のモチベーションを高められます。モチベーションが下がってしまう原因のひとつとして、自分の仕事の成果がしっかりと評価されていないということがあります。人事システムを導入することで仕事の成果だけでなく、スキルや特長などのさまざまな情報を判断材料にして社員を評価できます。社員のモチベーションは企業の業績向上のためにも非常に重要です。人事システムを用いて、社員全員が正当な評価を受けられるような環境を作りましょう。

人事システムのデメリット

システムの導入にコストがかかる

人事システムの導入にはある程度のコストが必要になります。システムの構築や導入、運用を全て自社でおこなうと、金銭的にも人員的にもかなり大きなコストがかかります。人事システムにはユーザー(社員)ひとり当たりの利用料が決められているものや、初期費用と月額利用料が定額で決められているものもあります。その他にも様々な種類のものがありますので、企業の規模やかけられる予算によって適切な人事システムを導入しましょう。

セキュリティ面での注意が必要

人事システムでは企業や、在籍している社員に関する多くのデータを取り扱うため、セキュリティ面では細心の注意が必要です。人事システムの管理会社側がサポート体制を用意してくれている場合もありますが、自分たちでもできる対策はしておきましょう。例えばパスワード管理の徹底や、必要な人のみが閲覧できるようにアクセス制限をかけておくなどの手段があります。企業や社員の大切な情報ですので、注意してしっかりと守りましょう。

人事システムの種類

人事と給与に関するシステム

給与計算

人事システムを用いて社員の給与計算をおこなうことができます。表計算ソフトや手作業で計算していたものを自動化することによって人的ミスを軽減させられます。所得税や保険料に加えて年末調整などの複雑な処理も、人事システムを導入することによって正確におこなうことができるので大幅に業務の効率化が可能になります。さらにシステムを常に最新の状態にアップデートしていれば、法令の改正などにもすぐに対応できるので安心です。

勤怠管理

勤怠管理ができる人事システムを導入すれば、社員の勤怠状況を管理できます。残業時間なども正確に把握することによって、社員が必要以上に就労していないかを確認することが可能です。さらに労働時間を自動的に集計できるため、給与などの計算ミスも減らせます。テレワークなどの新しい働き方が増えてきていることもあり、タイムカードを用いた勤怠管理は難しくなってきました。会社の規模に関わらず、勤怠管理システムを導入する企業はさらに増えていくと考えられます。

労務管理

人事システムを導入することによって労務管理もサポートできます。労務管理は企業と社員の間での決まりに関する業務になります。具体的には労働時間や福利厚生などの条件に関するものです。入社や退社のタイミングでは保険に関する書類作成や提出が必要になりますし、社員のマイナンバーの管理なども労務管理の業務にあたります。人事システムを用いてこれらの業務をおこなうことによって、書類作成やデータ検索のスピードが上がります。書き損じや提出忘れの管理も簡単にできるため、社員数が多い企業では特に役立つでしょう。

人材マネジメントに関するシステム

人事評価

適切な人事評価をするのに役立つシステムもあります。人事評価において管理する情報はおもに、上司や同僚からの評価や、社員自身の目標設定などです。これらは社員の給与にも関わる非常に重要な情報ですので正確に評価、管理しなくてはなりません。人事システムを用いると、社員が立てた目標に対してどの程度達成できているか、さらに周りからどのような評価を受けているかを可視化できるため、より正確な評価ができます。正確な人事評価は社員のモチベーション向上にもつながるのでぜひ取り入れてみましょう。

採用管理

人事システムを導入して、採用活動に関する業務を管理することもできます。本来、求人から応募、選考にかけては多くのステップが必要になるため担当者の業務量はかなり多いです。その中でも特に応募者とのやり取りや情報管理は手間がかかってしまいます。人事システムを用いると、選考のスケジュール設定や応募者の評価などについての情報も簡単に管理できるため、業務の効率が向上します。採用活動にかかる手間やコストを削減することによって、担当者は自社のPR活動などの他の業務を積極的におこなえるため、結果的に優秀な人材が集まりやすくなります。

人事システムの導入形態

クラウド型

クラウド型の人事システムは、インターネット上での操作が可能です。クラウド型の人事システムのメリットのひとつは、パソコンにソフトをインストールする必要がないので導入のハードルが低いという点です。また、自社でシステムを構築しなくてもよいので導入にかかるコストも抑えられるのも魅力です。デメリットとしては要望に合わせたカスタマイズがしづらく、拡張性がないという点が挙げられます。導入コストを抑えたいという企業には特におすすめです。

オンプレミス型

オンプレミス型の人事システムは、サーバーの導入からシステムの構築、運用までを全て自社でおこなう人事システムです。必要な機器の選定や調達から取り掛かる必要があるため、導入にかかる時間やコストは比較的大きくなってしまいます。さらに、継続して運用していくためには担当のエンジニアが必要になるため人的なコストもクラウド型に比べると増えます。しかしその一方で、自社が使いやすいように機能を細かくカスタマイズしやすいというメリットもあります。自社向けに細部までカスタマイズして利用したいという企業にはおすすめです。

パッケージ型

パッケージ型の人事システムは、メーカーが販売しているソフトウェアをパソコンにインストールして使用するタイプのものです。パッケージ型のいちばんのメリットは比較的安価で導入できるという点です。また、ソフトをインストールするだけでいいのでややこしい設定はする必要はありません。自社向けにカスタマイズをおこなうことは基本的に難しいですが、多少ならばカスタマイズができる種類のものもあります。導入へのコストと時間を抑えたいという企業におすすめです。

人事システムの比較のポイント

導入目的にマッチしているか

人事システムを導入する目的にしっかりマッチしているかを調べましょう。そもそも導入する理由はいったい何なのかを具体的に考えておく必要があります。例えば勤怠管理をより簡単にするためなのか、それとも社員の情報をマネジメントするためなのか、などの理由です。人事システムを導入する際にはこれらの目的を充分に果たせるものを選ぶ必要があります。反対に、必要以上の機能がついているものを導入してしまうとコストの無駄になってしまいますので注意が必要です。

導入後のサポート体制は整っているか

人事システムを導入した後のサポート体制はしっかりと整っているかという点もチェックしておきましょう。導入した後にシステムについての疑問点が出てきた場合や、何らかのトラブルが発生した場合にすぐに対応できる環境を用意しておく必要があります。給与や個人に関する情報を取り扱うことが多いので、セキュリティ面でのサポートは特に重要です。さらに、就業に関する制度が改正された際にもすぐに順応できるようにアップデートをおこなってくれるものを選ぶようにしましょう。

まとめ

人事システムを使って効果的な人材活用をおこないましょう

人事システムには様々な機能を持ったものがあり、自社の課題に合わせたものを導入することで業務をより効率的におこなうことができます。特に人事部門の仕事は企業の中でもかなり重要な役割を担うことになります。したがって、それらの業務効率を向上させることは会社全体の生産性の向上にもつながります。しかし、それと同時にコストやセキュリティの面での課題もあるため、どのような人事システムを導入すればいいのかをまずはしっかりと検討しましょう。

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