小学校休業等対応助成金について解説します【申請方法、書類、支給要件など】

記事更新日:2020年05月07日 初回公開日:2020年04月25日

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小学校休業等対応助成金を活用できていますか。新型コロナウイルスの感染拡大により、緊急事態宣言が出されました。家庭を持つ労働者は小学校などの休校により、子どもの預け先に困っています。小学校等の休校問題を受け、政府は小学校休業等対応助成金を創設しました。この助成金は労働者ではなく企業側が申請をしなければいけないもの。本記事では企業は小学校休業等対応助成金を取得するためにどうすればいいのか、そもそも小学校休業等対応助成金とはどういうものなのか解説していきます。

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小学校休業等対応助成金とは

小学校等の臨時休校で欠勤せざるを得ない保護者に対する所得補償

小学校休業等対応助成金とは、小学校等の臨時休校によって欠勤せざるを得ない保護者に対する所得補償のこと。この小学校休業等対応助成金を利用すれば、小学校など休校になった子どもを育てる社員がいる事業主は助成金を利用することができます。もちろん、新型コロナウイルスに感染してしまい小学校を休まなければいけなくなった子どもがいる社員も対象。小学校休業等対応助成金を利用することで、労働者も無理なく育児と仕事の両立を図ることができるでしょう。

年次有給休暇とは別に有給を取得させた企業に支払われる

小学校休業等対応助成金を利用できるのは、年次有給休暇とは別に特別休暇として有給を取得させた企業。年次有給休暇内で休んだ場合は対象とならない点には注意しておきましょう。しかし既に年次有給休暇を付与していた、欠勤として扱っていたという場合でも労働者の同意を得て後に特別休暇に振り替えると助成の対象となります。現時点で労働者が小学校等の休校により有給や欠勤として仕事を休んでいた場合は、特別休暇に振り替えることができる点を労働者に話しておくべきでしょう。

小学校休業等対応助成金の助成内容

小学校休業等対応助成金の助成内容は、対象労働者の日額換算賃金額×有給休暇の日数分。年次有給休暇の有無にかかわらず有給休暇を利用できる点からも、賃金日額のほとんどを国が賄ってくれるようです。国が負担する割合が多い分、対象となる労働者に有給休暇を付与しやすく企業としても安心できると言えるでしょう。しかし国が助成できるのは日額8,330円まで。上限を超える分は助成の対象外となってしまう点には十分注意しておきましょう。

フリーランスのための小学校休業等対応支援金とは

フリーランスなど委託を受けて個人で仕事をする人向けの支援金

小学校休業等対応支援金とは、フリーランスなど委託を受けて個人で仕事をしている人に向けて作られた支援金のこと。小学校休業等対応助成金と同じで小学校などが臨時休業した場合や、新型コロナウイルスに感染した子どもや感染の恐れがある子どもを育てる人が対象。契約書や電子メールなど書面で発注者からの指定の内容や報酬が確認できるような業務委託契約を締結していることが第一条件となります。

仕事が出来なかった日に対して定額で4,100円が支払われる

小学校休業等対応支援金を利用すると、仕事ができなかった日に対し定額で4100円が支払われます。しかし対象となるのは臨時休業の開始日よりも前に業務委託契約を締結していた人のみ。例外として新型コロナウイルスに感染したおそれのある子どもの世話をしていて、臨時休業後に契約した場合も対象となるようです。線引きが難しい部分もあるので学校等休業助成金・支援金、雇用調整助成金コールセンターに連絡し、対象者であるか確認するといいでしょう。

小学校休業等対応助成金申請の対象期間は

小学校休業等対応助成金申請の対象期間は6月30日までに延長

令和2年5月現在、小学校休業等対応助成金の対象期間は6月30日まで。令和2年2月27日から6月30日までの間に小学校のなどの休業により、子の世話をするため有給休暇を取った人が対象となります。申請できる期間はこれまでにも何度か延長され、現在は令和2年9月30日までとなっています。今後も助成金の対象期間や申請期間が延長される可能性があるので、厚生労働省のホームページをこまめに確認しておきましょう。

臨時休業等とは

小学校などが休校した時

小学校休業等対応助成金の臨時休業とは、新型コロナウイルスの感染拡大を受け対策として小学校などが休校した場合を指します。また自治体や放課後児童クラブ、保育所などから利用を控えるように依頼があった場合も対象。社員が住んでいる地域によれば感染拡大が進んでいる場所もあるでしょう。今後も休校期間が延長したり、休校になる施設が増えていくことも予想されます。会社としてはすぐに社員が有給休暇を利用できる環境を整えておくことが大切でしょう。

保護者の自主的な判断で休ませた場合は対象外

小学校休業等対応助成金は、保護者の自主的な判断で小学校などを休ませた場合は対象外となるので注意しておきましょう。例外として新型コロナウイルスに関連している場合で、学校長が出席しなくてもいいと認めた場合は助成金の対象となるようです。コロナウイルスの感染拡大に伴い、子どもを学校に通わせるのが不安で有給休暇を取りたいと思う社員もいるかもしれません。一般的に学校などからの許可が下りずに休ませた場合は、助成金の対象外となる点をあらかじめ伝えておくべきでしょう。

小学校等とは

幼稚園や保育園も含まれます

小学校休業等対応助成金の対象には小学校だけでなく幼稚園や保育園、特別支援学校も含まれます。障害がある子どもにおいては、中学校や高等学校も対象に含まれるので覚えておきましょう。また放課後児童クラブや放課後等デイサービスも対象。そして認定こども園や認可外保育施設、家庭的保育事業、子どもの一時的な預かりを行う事業、障害児の通所支援を行っている施設の利用者も対象です。

小学校休業等対応助成金の支給要件

小学校などの休校により子どもの世話を行う目的で休業する場合

小学校休業等対応助成金の支給要件の一つになるのは、小学校などの休校により子どもの世話を行う目的で止むを得ず社員が休業した場合。現在たくさんの小学校や保育所、幼稚園がコロナウイルス感染対策のため休校しています。リモートワークで働ける労働者はまだまだ少数。企業としては、小学校などが休校したことにより子どもの世話を家でしたいと申し出た社員に早急に対応する必要があるでしょう。

小学校などに通う子どもが新型コロナウィルスに感染した子どもの世話をする場合

小学校休校等対応助成金の支給要件に、小学校などに通う子どもが新型コロナウイルスに感染した場合も含まれます。感染のしやすさは大人も子どもも変わりはなく、小児ぜんそくなどの呼吸器系の疾患を持った子どもは悪化しやすいと言われています。特に自分の子どもが新型コロナウイルスに感染したときはショックや不安が大きいことでしょう。子どものために尽くす時間を確保させるためにも、会社としては積極的に助成金を利用して社員に特別休暇を与える必要があります。

小学校休業等対応助成金の申請に必要な書類は

雇用保険被保険者用と雇用保険被保険者以外用に分かれる

小学校休業等対応助成金の申請の仕方は、雇用保険被保険者用と雇用保険被保険者以外用とで変わってきます。有給休暇を取った社員が雇用保険に加入している場合は青色、有給休暇を取った社員が雇用保険に加入していない場合はピンク色の支給申請書で申請をするようです。また書き漏れなどがあると返送されてしまう可能性があるので、記入内容に間違いがないことを十分確認したうえで郵送するようにしましょう。

有給休暇取得確認書

小学校休業等対応助成金を申請する場合は、有給休暇取得確認書が必要となります。この有給休暇取得確認書は対象労働者一人につき一枚作成しなければいけません。子どもの名前や通っている小学校などの施設名、子どもとの続柄、有給休暇取得の理由、有給休暇を取得した日数などを記入します。有給休暇取得確認書も雇用保険被保険者用と雇用保険被保険者以外用とで書類が違うので注意して記入しましょう。

臨時休校証明書類

小学校休業等対応助成金を申請する場合は、小学校などが休校したことが分かる書類が必要。臨時休業証明書類としては、小学校などの学校便りや電子メール、学校ホームページのお知らせ欄も含まれます。また小学校などの休校が明記された市町村からの書類も利用できるようです。特別な様式などはないので、社員の子どもが通っている小学校などの休校期間が分かる書類を入手しなければなりません。早めに申請するためにも社員に臨時休校証明書類を早く入手するよう伝えておきましょう。

労働条件通知書や雇用契約書

小学校休業等対応助成金を申請する場合は、労働条件通知書や雇用契約書が必要です。労働条件通知書は勤務時間や勤務地など社員の労働条件を詳しく説明している書類。また雇用契約書は企業側が従業員として雇い、報酬を支払うという契約を結んだことを証明する書類。この書類がないと申請した労働者が本当に企業に雇われているのか、どのような働き方をしているのか証明できません。必ず準備するようにしておきましょう。

タイムカード(出勤簿)の控え

小学校休業等対応助成金を申請する場合は、タイムカードや出勤簿、休暇簿などの控えが必要となります。タイムカードや出勤簿の控えがないと、助成金の対象となる労働者が休暇を取得したことが証明できません。忘れずに準備しておきましょう。また小学校休業等対応助成金を申請するときに一番大切なのは休業した時間や日数。書き漏れや間違いがないように入念に確認してから送付しましょう。

休業対象者の給与明細書

小学校休業等対応助成金を申請する場合は、休業した社員の給与明細書や賃金台帳などが必要となります。給与明細書や賃金台帳は助成金の対象労働者が休業していた際に、きちんと賃金が支払われていたかを確認するために用意しなければいけません。またこの給与明細書や賃金台帳は休業前の月の分と休業期間中の分とが必要です。休業前の月の給与明細書や賃金台帳を忘れないように準備しておきましょう。

障害確認資料(中等以上の障害のある子ども)

中等以上の障害のある子どもを育てる労働者で小学校休業等対応助成金を利用したい場合は、障害の確認ができる資料が必要となります。日常的に医療的ケアが必要な子ども、新型コロナウイルスに感染したときに重症化する危険性が高い基礎疾患のある子どもを育てる労働者も助成金の対象となってきます。子どもの障害の有無を証明するためにも、子どもの病気や障害を証明できる書類を準備する必要があることを対象となる社員には伝えておきましょう。

小学校休業等対応助成金の申請方法は

地域ごとの申請先機関に簡易書留などで郵送する

実際に小学校休業等対応助成金を申請するときは、地域ごとの申請先機関に簡易書留などで郵送するようにしてください。助成金を申請する上で必要となる書類は大変重要なものばかりです。必ず簡易書留や特定記録など申請の記録が残る方法で送るようにしましょう。また地域ごとに送り先となる住所は異なってきます。書類を提出する際は住所が間違っていないか十分確認したうえで提出するようにしましょう。

各地区の学校等休業助成金・支援金受付センターに郵送する

小学校休業等対応助成金を申請するときは、必ず各地区の学校等助成金・支援金受付センターに郵送するようにしてください。学校等休業助成金・支援金受付センターは厚生労働省の委託事業者。送り先は関東地区、東北・関西・四国・中国地区、北陸・中部・九州・沖縄地区、北海道地区の4つに分類されています。地区ごとによって送り先となる住所が全く異なりますので、小学校休業等対応助成金のホームページを必ず確認して提出しましょう。

小学校休業等対応助成金は常に最新の情報をチェック

小学校休業等対応助成金についての情報は、常に最新のものをチェックするようにしておきましょう。緊急事態宣言が出されても未だ新型コロナウイルスの感染拡大は収まっていません。感染拡大を防ぐために多くの学校が休校期間を延長しています。今後も小学校休業等対応助成金の概要や申請期間が変更になることも考えられます。最新の情報を常に確認し、会社でも迅速な対応ができるようにしておきましょう。

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