カフェテリアプランとは【仕組みやメニュー例の一覧をご紹介します】

記事更新日:2024年04月16日 初回公開日:2024年04月16日

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働き方改革の推進や新型コロナウイルスの流行により働き方だけでなく、ライフスタイルにも変化が出てきています。そんな中で、従業員満足度を高めるための方法として福利厚生の充実を図ろうとする企業も増えています。様々ある福利厚生の中でも、従業員が自分で必要な福利厚生のメニューを選ぶことができ、結果として従業員満足度にも繋がるカフェテリアプランを導入している企業が増加傾向です。今回はカフェテリアプランについて解説していきますので、人事の方は参考にしてみてください。

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カフェテリアプランとは

福利厚生の運営形態の1つ

カフェテリアプランとは、福利厚生の運営形態の一つです。カフェテリアプランは、選択型福利厚生サービスともいわれ従業員に上限付きでポイントを年単位で付与し、そのポイントを使って福利厚生のサービスを使ってもらう仕組みです。一律に決まったものに使うのではなく、必要なメニューを従業員が選ぶことが出来るため、幅広いニーズの福利厚生に対応することが出来ます。世代やライフスタイルによる差異がなくなり、自分で選択できる自由度も高いため大手でも導入されています。

カフェテリアプランの仕組み

従業員はポイントを利用して福利厚生を選ぶ

カフェテリアプランを使うには、従業員はポイントを利用して福利厚生を選びます。カフェテリアプランは、自社で制度設計や運用までを行う事は可能ですがコストや時間を要するため、外部サービスで運用している企業が殆どです。まず、企業が従業員に年単位でポイントを付与し、付与されたポイントに合わせた福利厚生のサービスを従業員が利用することが出来ます。ポイント利用だけでなく、ポイント外でも割引サービスなどを利用することも可能です。

カフェテリアプランとパッケージプランの違い

パッケージプランはメニューが一括提供される

カフェテリアプランに似たものに、パッケージプランがあります。パッケージプランはメニューが一括提供されています。パッケージプランも福利厚生のサービスを利用する点では、カフェテリアプランと似ています。しかしパッケージプランは、元々サービスが決められたものを一括付与することになるため、自社向けに福利厚生サービスをカスタマイズすることは出来ません。迅速に導入出来るメリットはありますが、メニューの融通を聞かせる場合カフェテリアプランの方が最適です。

カフェテリアプランの導入に向いている企業の特徴

従業員数が1000人以上

カフェテリアプランの導入に向いているのは、従業員数が1000人以上の企業です。日本経済団体連合会が行っている福利厚生調査によると、2019年にカフェテリアプランを導入している企業の約9割が従業員数が1000人以上の企業であることが分かりました。カフェテリアプランでは、従業員が所有しているポイントの管理を行う必要があるため、少人数の利用ではよりコストが掛かってしまいます。その為、従業員の数が多い企業の方がカフェテリアプランの導入に向いています。

全国展開や幅広い従業員を雇っている

カフェテリアプランの導入は、全国展開や幅広い従業員を雇っている企業に向いています。従業員が利用したいと考えている福利厚生は、世代や地域・ライフステージによって異なります。地方に住んでいれば自動車に関する補助は助かりますが、都心に住んでいて自動車を持っていない人には意味がありません。全国展開をしており、従業員の年齢層が様々な企業であればカフェテリアプランで自分の好きなサービスを利用できることで、従業員の満足度も高める事が可能です。

福利厚生をアウトソースしていない

福利厚生をアウトソースしていない企業も、カフェテリアプランの導入に向いています。従業員の多い企業にとって、カフェテリアプランの導入はお勧めですが既にカフェテリアプランに似た制度を独自に行っている企業にとって、システム導入に時間が掛かります。その点、現状では福利厚生の外部委託を行っていない企業にとっては、導入がスムーズです。従業員が多いほど導入には向いていますが、現状では中小企業向けなどのサービスを展開している物もあり、自社に合わせて導入可能です。

カフェテリアプランのメニュー例

財産形成

カフェテリアプランには、財産形成のプランがあります。カフェテリアプランで選べる財産形成のプランでは、生命保険料や損害保険料の補助。持ち株補助やファイナンシャルプランナー関連セミナーの参加費補助などが一般的です。財産形成のためにFP(ファイナンシャルプランナー)に相談したいと考えている人も多く、その費用を補助してもらえることで必要な時に相談しやすくなります。持ち株補助を設定しておくことで自分でお金を貯める事が苦手な人でも、財産形成を行えます。

会社生活や生活支援

カフェテリアプランのメニューには、会社生活や生活支援を行ってもらえるサービスがあります。会社生活や生活支援は、食券の補助費やランチ代を補助する食事サポートや社内クラブで活動する費用の補助・自社製品の購入補助などです。日頃の昼食に利用できるとあって、カフェテリアプランの中でも財産形成の次に人気のあるプランです。このプランでは社員食堂だけでなく、社外の加盟店舗でランチ券として使える事も人気の一つとなっています。

住宅

カフェテリアプランは、住宅のサポートもメニューに入っています。住宅についての支援では、家賃や住宅ローンの費用補助が一般的です。しかし企業によっては、社員寮の提供などを行っている所もあります。他にも、不動産会社の仲介手数料や一戸建てやマンションの建物価格が一部割引になるサービスを提供している企業も増えています。リフォームメニューを追加している所もあり、建て替えを考えている従業員にも喜ばれるサービスです。

育児や介護

育児や介護に関しても、カフェテリアプランのメニューの一つです。このメニューは、従業員の育児や家族の介護が必要なときに提供するサポートです。育児に関してのメニューでは、保育園や託児所・ベビーシッター費用などの補助の他、育児休暇を対象に出来る場合もあります。介護については、介護サービスや介護用品などの割引を受けることが出来ます。近年高齢化が進んでいる事もあり、カフェテリアプランで介護支援を利用する人も増えてきています。

レジャー

レジャー利用として福利厚生を使えるのも、カフェテリアプランならではです。宿泊施設やアミューズメント施設の利用補助、交通機関の利用補助など従業員のプライベートを充実させるためのメニューです。レジャーやレクリエーションのメニューを活用することで、家族サービスとしても利用することが可能です。旅行やリラックスできるサービスの費用を補助してもらう事で、気分転換を行う事ができ従業員が心身健康な状態で業務に取り組むことにも繋がります。

自己啓発

カフェテリアプランの利用は、自己啓発としても活用できます。自己啓発のメニューでは、通信講座やセミナー参加費などを補助し従業員のスキルアップや資格取得のサポートに使われています。英会話スクールに通う費用の補助やIT機器の購入費を補助している企業もあります。また資格を取得すると手当が付く企業もあり、業務に生かすために自己啓発を活用する従業員も少なくありません。副業を推奨している企業も増えているため、従業員の多様なニーズに応える事が出来るメニューです。

健康増進

カフェテリアプランのメニューの中には、健康増進のサービスもあります。医療費補助だけではなく、人間ドックや予防接種の費用補助を行い健康維持や予防に対してのメニューもあります。健康相談や健康器具購入補助は、従業員の健康に対しての意識を高める役割も担っています。従業員の健康維持に力を入れている企業も増えており、健康増進するためのメニューを豊富に取り揃えている企業も少なくありません。最近ではスポーツジムの利用料補助なども増えています。

カフェテリアプランのメリット

公平な福利厚生が実現可能になる

カフェテリアプランのメリットは、公平な福利厚生が実現可能になることです。パッケージ型の福利厚生は豊富なメニューが揃っていますが、ライフステージや地域によっては選べるものが少なくメリットが感じられない人が出てきます。利用できない従業員から不満が上がり、従業員全体の満足度が高まることはありません。自社の従業員に合わせたメニューをカスタマイズ出来るカフェテリアプランを導入することで、不公平感を薄れさせることが出来ます。

制度に企業からのメッセージを込めることができる

カフェテリアプランは、制度に企業からのメッセージを込められるメリットがあります。カフェテリアプランは、企業理念や自社の従業員に合わせて企業独自の制度を設計していきます。その為、従業員が利用しやすい福利厚生を用意しているということ自体が、企業としてのメッセージです。また付与されるポイントは永続的に使える物ではなく、使わないと消滅してしまうため従業員は必ず福利厚生サービスを使わなければなりません。ポイント消化は企業のメッセージが伝わっている証拠と言えます。

カフェテリアプランのデメリット

手間やコストがかかる

カフェテリアプランのデメリットは、手間やコストが掛かる点です。従業員数が多ければ多いほど、ポイント管理システムの構築や運営に手間が掛かります。社内でシステムの構築を上手くできたとしても、そこで終わりではなく管理・運用には人手と費用が必要です。毎年同じプランにしていると、従業員から変更してほしいなど要望が出る可能性もあるため、柔軟な対応も求められます。その際は、外注するという方法もあるため、自社に合った方法で導入することが重要です。

単年度精算方式にすると従業員の不満に繋がる

単年度精算方式にすると、従業員の不満に繋がってしまうのもカフェテリアプランのデメリットです。単年度精算方式とは、未消化のポイントを翌年度に繰り越しできない方法です。そのため、付与されたポイントを消滅してしまう前に使い切らなければならない・使い切れなかったポイントは消滅してしまう状況に陥ります。こういったことが従業員の不満に繋がる可能性もあります。カフェテリアプランを導入している企業の約6割が単年度精算方式ですが、不満に繋がるという面も理解しておく必要があります。

内容に応じて課税か非課税かを判断する必要がある

カフェテリアプランは、内容に応じて課税か非課税かを判断する必要がある点もデメリットといえます。カフェテリアプランは課税・非課税が統一されている訳ではないため、自社に導入するサービスがどちらに該当するのかを毎回確認しなければなりません。経済的利益の供与とみなされるサービスについては課税対象となり、映画購入チケット補助などが該当します。医療費補助などは、健康サポートに該当し非課税ですが課税されるメニューもあるため、しっかりとした確認が必要です。

まとめ

カフェテリアプランを取り入れて従業員の満足度を高めよう

カフェテリアプランのメニューや、導入した際のメリット・デメリットについて解説しました。カフェテリアプランは従業員の満足度向上など、様々なメリットがあります。充実した福利厚生制度を整える事で、従業員に長く定着してもらいモチベーション維持の効果なども発揮します。しかし状況次第では、不公平感が生まれてしまうなどデメリットがない訳ではありません。自社に合ったカフェテリアプランを導入し、従業員満足度に繋げていきましょう。

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