記事更新日:2020年06月06日 | 初回公開日:2017年10月12日
外国人採用・雇用 採用・求人のトレンド 人事・労務お役立ち情報 ビザ(在留資格)について グローバル経済 グローバル用語解説グローバル人材といっても正確な定義はなく、他国で活躍できる人材をイメージする人が多いでしょう。他国で活躍するために「語学力がある」「高学歴」と勝手なイメージが先行しやすいですが、グローバル人材となる人は、果たしてそれだけでしょうか。
現在、グローバル人材に求められているものは、2つの能力を持っていることです。その2つは、「異文化を理解する」「異文化でコミュニケーションする」能力のことをいいます。
「異文化を理解する能力」は、グローバル英語と物事の臨機応変力、セルフスターターを兼ね備えた能力です。グローバル英語は、単純に英語が上手いことではなく、グローバルに立たされた状況で外国人に説得できる英語を話せるかが重要。そして、グローバルの世界では常に変化する状況を目の当たりにすることがあり、それに対応できる臨機応変力を備えてなければなりません。これらと合わせて、自己表現と自己処理ができるセルフスターター型の人間が、異文化を理解することができます。
「異文化でコミュニケーションする能力」は、異文化を理解する能力に加えて、外国人相手にロジカルで思考プロセスを組み立てたコミュニケーションができる能力です。日本人同士でもロジカルな回答を必要とされていますが、他国の文化をくみ取る前提があり、様々な背景を熟知していなければならないという点が日本とグローバル人材で違います。
ただ単にグローバル人材は、単に減額が優れた人を指すわけではなく、グローバルで通用できる上記の能力を持つ人が当てはまりやすいのです。
グローバル人材を採用する企業の代表例といえば、「楽天」がすぐ思い浮かべます。メディアでも多く取り上げられることもあり、社内では英語を公用語している会社で有名です。2012年7月から本格的に社内で英語を公用語としたことで、当時は大きな話題となりました。
具体的に楽天で求められている英語力は、TOEIC800点以上とされています。一概には言い切れませんがTOEIC800点以上の英語力は、東京大学文系の院生の平均スコアと同等レベルです。800点以上の英語は、ネイティブ英語を読み聞きできるほどの英語力があると言われています。
英語力を求める企業だけが、グローバル人材を採用しているわけではありません。ブルーオーシャンとして注目を浴びるハラル市場を注視する企業が増えてきています。ハラル市場は、イスラム教で「ハラル」という概念を対象とした市場のことです。ハラルは、イスラム教において合法という意味を表し、イスラム法で禁じられいないハラム(違法)以外を対象にします。キリスト教に次いで教徒の人口が多いイスラム教をターゲットとしたハラル市場は、ハラムである豚肉やアルコールを提供しない飲食・食品や飲料業界の発展が見込めると予測されるほど大きな的です。
外国籍と日本人のグローバル人材は、世界的に見て大きな違いがあります。日本人といえば、一般的に温厚的で内向的な性格が想像されます。普段であれば突っかかりがなく話しやすいパートナーと捉えられますが、ビジネスの世界ではマイナスな評価に見られます。近隣国の中国や韓国のビジネスパーソンは、グローバリーゼーションに対して積極的に努力を重ねる一方で、日本人の場合は語学力があってもコミュニケーションに置き換える能力が乏しく、現場に立つと自己表現することが苦手です。知識や技術に関しては世界トップレベルと評されていますが、グローバルビジネスの現場で発揮できない現状が外国籍のグローバル人材と比べて評価が低いところでしょう。
性格だけが日本人がグローバル人材として育成できない原因だけではありません。ここ数年で社内英会話レッスンを実施する企業が増えました。しかしこの英会話レッスンでは、文法的に完璧な英語を学ぶことはできても、ビジネス会話に置き換えられるものとは言えず、現場で使いづらい英語を学ぶことが多いです。一向にグローバル人材が育ちにくいこの環境も現状の問題といえるでしょう。
グローバル人材を採用するにいたって重要なのは、グローバルな環境に適した人材を発掘することです。グローバルな環境は、経験と知識の蓄積から、未経験者には相当コストと時間がかかります。即戦力であれば、実績や過去に経験がある人材を採用することが確実です。それに加えて、「異文化を理解する能力」と「異文化でコミュニケーションする能力」を持っているかが採用のポイントになります。
グローバル人材採用の際に、何を基準に選考を進め、候補者の何を見極めればいいかは押さえておきたいところですよね。
まず、はじめのポイントとなるのは、候補者の持つ「グローバル人材になることへの動機」です。グローバルな環境で働きたい、世界のステージで活躍したいと興味を持たない人材より、その意欲を持っている人のほうが必要な資質を備えていると考えられます。
たとえ、まだ追いつかない部分があったとしても、グローバル人材には何が必要なのかを自覚していたり、必要なことに気付くための機会との接点が、他の候補者よりも多かったりする可能性も高いでしょう。
グローバルな環境で働きたいという動機は、意外にも長い年月を経て形成されるものともいわれています。母国以外の環境に積極的に触れ、理解する術を感覚的に獲得していることは、採用時点での大きなアドバンテージといえるでしょう。
動機が弱いと、グローバル人材としての根底や前提、つまりはグローバル人材としてのマインドセットからの教育を要します。すでにそれらをクリアし、動機=モチベーションを持っている人材はポテンシャルへの期待度も高まるでしょう。若い人材ほど、能力や知識のようなテクニカルな部分は、後から企業側が機会を与えていくことで、いくらでも補完、育成していけるものなのです。
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