要員管理とは【実施におけるポイントや役立つツールなどについて解説します】

記事更新日：2022年07月26日｜初回公開日：2022年07月25日

新たな労働力を確保することが難しくなってきている近年では、組織の生産性を向上させるために効果的な人員配置をすることがより一層重要となっています。社内の人材は企業における重要な資源のひとつであり、社員に高いモチベーションを持って働いてもらうことが生産性に直結するでしょう。適切な要員管理を実施することによって、適材適所の人材配置をすることにつながります。この記事では要員管理の重要性や、実施する際のポイントなどについて解説します。社内の人材をさらに効果的に活用したいとお考えのマネジメント層の方は、ぜひ最後までご一読ください。

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要員管理とは

業務に必要な人材を管理すること

要員管理とは一般的に、業務に必要な人材を管理することを指します。要員管理はさまざまな視点から実施されることになりますが、おもに要員の調達とその活用が重要となるでしょう。プロジェクトを実行するにあたって、必要な人員数やスキルなどについて詳しく決めてそれにマッチする人材を調達する必要があります。新たに獲得した人材や既存の人材に対して、育成やキャリア形成を行うということも要員管理の一環と言えるでしょう。組織の資源である社員の管理をしっかりと行うことで、業務を円滑に進めることができます。

要員管理が必要とされる理由

労働力の確保が難しくなっている

要員管理が必要とされる理由として、労働力の確保が難しくなっているということが挙げられます。先述の通り近年では少子高齢化などの影響によって、新たな労働力を確保することが簡単ではなくなってきています。そうした中で既存社員をどのようにして有効に活用するかということが、組織の生産性を向上させるために重要となるのです。要員管理によって個々の能力が最大限に発揮される人員配置を行えば、人員を増やさなくても高い生産性を保つことができるでしょう。

要員管理による効果

生産性が向上する

要員管理を実施することによって、組織全体の生産性が向上するという効果も見込めます。要員管理においては個人の能力やスキルなどについてしっかりと加味した上で、適切な人員配置を行います。その結果としてこれまでよりも自身の能力を発揮できる社員が増えて、組織の生産性向上につながるでしょう。社員への教育制度などももちろん有効な手段ではありますが、要員管理の方が低コストでよりいい環境を作り上げることができる場合もあります。

効果的な人材配置が行える

効果的な人員配置を行えるということも、要員管理の実施による効果として期待できます。要員管理においては、各社員が有しているスキルなどについても詳しく管理を行います。そうすることで、人員が必要となった際に最も適して人材を配置することができるのです。せっかく高い能力や適性を持っていても、それらを発揮できる環境が整っていなければ意味がありません。要員管理をしっかりと実施することで、社員の能力をうまく活かすことができるでしょう。

社員のモチベーションが向上する

要員管理を行うことで、社員のモチベーションの向上にもつながるでしょう。要員管理によって自分の能力を最大限に発揮できる環境で仕事ができれば、企業への満足度も自然と向上します。社員の満足度を向上させるための方法としては他にも、給与などの待遇の見直しなどが挙げられます。しかしこれには更なる金銭的なコストが必要となり、社員の本質的な満足度の向上にはつながりづらい場合もあります。要員管理によって社員の能力を活かすことで、高いモチベーションを持って業務に取り組んでもらいましょう。

人件費を抑えられる

人件費を抑えられるということも、要員管理の実施による効果のひとつと言えるでしょう。要員管理によって適切な人員配置を行うことができれば必要以上に人員を増やさずに済むため、発生する人件費を最低限に抑えることができます。企業活動において発生する人件費の割合は、決して少なくありません。それをうまく抑えることができれば、余剰資金を他の活動へと使用することができるでしょう。新たな人材の確保へと動くだけではなく、要員管理を見直してみるといいでしょう。

要員管理の具体的な手順

必要な人員とスキルを明確にする

要員管理を行う際にはまず、必要な人員とスキルを明確にする必要があります。新たなプロジェクトを発足させるタイミングなどにおいて、具体的に必要とされるスキルや人員の数を正確に把握しておきましょう。この段階での判断がうまくできていないと、プロジェクトを予定通り円滑に進行させることが難しくなってしまいます。これまでに同様のプロジェクト経験がある社員からの提案などを加味することで、無駄のない人員配置を行うことができるでしょう。

要員計画を作成する

必要な人員とスキルを明確にしたら次は、要員計画を作成しましょう。具体的にプロジェクトへと配置する社員を決定します。スキルや経験などについて正しく把握できていれば、それを踏まえて適切な配置を行うことができるでしょう。しかし一方で、新たなプロジェクトによってこれまでの業務との引き継ぎなどが発生することが考えられます。したがってただ配置を検討するだけではなく、それに伴う情報の共有なども考慮しながら要員計画を作成しましょう。

実際に人材配置を行う

要員計画をもとにして、実際に人員配置を行います。人材配置を行う際には、配置される社員本人の意思も確認する必要があります。新たな人材配置に対して、誰もが快く納得するというわけではありません。社員自身が納得のいく人材配置でなければ、モチベーションが下がり生産性も低下してしまうでしょう。どうしてそのような人材配置になったのか、どうしてその社員が必要なのかということを伝えることによって納得のいく要員管理を行いましょう。

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要員管理を行うポイント

社員の能力を正確に把握する

要員管理を行う際のポイントとして、社員の能力を正確に把握するということが挙げられます。社員の能力を正確に把握することができていなければ、効果的な人員配置を行うことはできません。日々の業務から能力を評価するだけではなく、必要に応じて適性検査などを実施することでさらに正確な能力を評価することができるでしょう。そのほかにも保持している資格やスキルなどについて、社員自らに申告してもらうような仕組みを作っておきましょう。

社内への周知を行う

社内への周知を行うということも、要員管理を実施する際には重要となります。先述の通り、要員管理によって新たな人材配置を行う際にはそれに納得してくれない社員がいる可能性もあります。要員管理についての十分な説明がないまま実施されてしまうと、社員のモチベーションが低下してしまう恐れもあるでしょう。社内へ周知する具体的な方法は、企業の規模などを考慮しつつ工夫する必要があります。大幅な人員の配置変更が発生する場合などは特に、社員から十分な理解を得た上で要員管理を行うようにしましょう。

定期的に見直しを行う

要員管理を効果的に行うためには、定期的な見直しも必要となります。要員管理によって新たな人員配置を行なった際に、うまく運用できているかということはすぐには確認することができません。実際に日々の業務の中で、新たな課題が発生しているという場合もあるでしょう。不具合や課題が発見された場合には、なるべく早い段階で要員管理の見直しを行う必要があります。要員管理の効果を見極めるためにはある程度の期間が必要となりますので、必要以上に短いサイクルで繰り返し変更を行うことは避けましょう。

適切なツールを利用する

適切なツールを利用すればさまざまなテンプレートなどを活用することができるため、要員管理をさらにスムーズに実施することができます。この後に詳しく紹介しますが、Excelだけではなく要員管理に特化した専用のツールの導入を検討してみるといいでしょう。プロジェクトに関わる人員の数が多ければそれだけ管理が難しくなってしまうため、ツールの利用による効果が大きくなるでしょう。しかしツールを導入する際には一定の費用が発生する場合もあるため、効果をしっかりと検討した上で導入しましょう。

要員管理に活用できるツール

Excel

要員管理に活用できるツールのひとつとして、Excelが挙げられます。表計算ツールとして広く知られているExcelは実際に多くの企業で使用されており、うまく活用すれば多くの業務を効率化することができます。メンバーに関するデータを表にまとめられるだけでなく、無料のテンプレートが豊富に用意されているという点もExcelの魅力と言えるでしょう。一方で、ファイルの共有や更新に関する管理が難しいというデメリットもあります。しかしExcelは多くの人が使用したことのあるツールですので、要員管理に使用する際のハードルも低いと考えられます。

ようかん

「ようかん」は、SES事業者に向けた要員管理に特化したツールです。エンジニアの要員管理をする際には、それぞれが持っている技術に関する情報が特に重要となります。ようかんでは技術経歴書を非常にスムーズに作成することができるため、さらに効率的な要員管理を行うことができるでしょう。技術経歴書の作成などは、一般的な営業活動を支援するためのSFAのみではカバーすることのできなかった部分です。エンジニアに関連する要員管理を行う際に特に役立つツールと言えるでしょう。

Co-Assign

「Co-Assign」も要員管理に活用できるツールのひとつです。Co-Assignは社員のスキルや稼働予定をクラウドで管理できるため、プロジェクトの発足において最適な要員管理を行うことができます。さらに外部のベンダーや人材会社とのやり取りも集約することができるため、社内の人材不足を解消することにもつながります。Salesforceやその他の勤怠管理システムとデータを同期することができるというのも、Co-Assignの魅力といえるでしょう。

まとめ

要員管理を行なって生産性の高い組織を目指しましょう

要員管理の実施におけるポイントやその効果について、お分かりいただけたでしょうか。社内の人材を最大限に活用することによって、限られた労働力でも高い生産性を保つことができるでしょう。労働力の確保が困難になっていくと考えられるため、より一層人材活用の重要性が高まります。必要に応じて適切なツールを活用することで、さらに効率的に要員管理を行うことができます。要員管理を効果的に実施することによって、生産性の高い組織を目指していきましょう。