5段階評価とは【評価基準や実施におけるポイントについて解説します】

記事更新日:2022年05月24日 初回公開日:2022年05月23日

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人事評価を正しく行いたい、もしくは人事評価をもう一度見直したいと考えている企業はとても多いようです。人事評価を正確に行うために「5段階評価」を取り入れる中小企業も増えています。基本的には、自由な指標に基づいて人事評価しても法的には問題ありません。ですが、その分評価に対する不満や不安も募りやすいというデメリットもあります。今回は「5段階評価」について詳しく解説していきます。正しい評価基準を設けることで、従業員のモチベーション維持にも繋がります。項目ごとにしっかりチェックしながら、社内で実践してみてください。

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5段階評価とは

5つの段階に区分して評価する方法

5段階評価とは、社員の人事評価を決定する際に5段階で評価付けを行う方法のことを指します。業務に対する姿勢や現時点の結果に対して、人事が社員に1から5、もしくはSからDの評価をつけます。5段階評価の問題点としては、中央値である3もしくはBの評価に集まってしまい、差が付かないということがよく挙げられます。しかし曖昧だった評価が数値として明確化されることは、社員にとっても会社にとっても重要と言えます。

一般的な5段階評価の方法

点数に応じて評価を振り分ける

5段階評価は、点数に応じて評価を振り分けるという方法が一般的です。5段階評価における点数の振り分けは、評価1の場合「非常に低い」。2の場合「低い」。3の場合「普通」。4の場合「高い」。5の場合は「非常に高い」のように定義されていることが多いです。企業によっては評価の表し方などを変えて、従業員が5段階評価を自分ごととして捉えられるように工夫しているようです。評価を数値化することによって、従業員の意識改革もしやすくなると言えるでしょう。

5段階評価のメリット

組織を育て良いチームを構築する事が出来る

5段階評価のメリットとして、組織を育てて良いチームを構築する事が出来ることが挙げられます。組織を育てチームを構築することができれば、自ずと会社自体も向上します。ですが評価が曖昧で数値化されていないと、一人一人の納得具合やモチベーションも下がってしまいがちです。5段階評価で数値化することにより、個人のモチベーションも上がり組織全体が活性化されます。5段階評価をきっかけに、チーム全体における改善点の見直しにもなります。

より高い評価段階を示すことで期待値を上げる事が出来る

5段階評価のもうひとつのメリットは、より良い評価段階を示すことで社員へ示す期待値を上げられるということです。企業によっては、自分が頑張った仕事の内容を評価されないということも多々あります。モチベーション管理のためにも、時には従業員が思っている以上の評価を示すことも大切です。人事からの期待値を上げることによって、個人の業務に対する姿勢も変わるでしょう。会社からの期待値は、従業員のメンタルにも大きく影響を与えるものだと言われています。

5段階評価のデメリット

中心化傾向に陥る

5段階評価のデメリットは、どうしても評価が中心傾向に陥ってしまいやすいというところです。1〜5の数値で評価する際に「3」に落ち着いてしまうことが多いと言われています。日本人の気質や文化から、最高値と最低値をつけられない場合が多いというのが原因のようです。そのせいで、評価が一番無難な「3」になってしまう企業が多いのです。特に中小企業は、最低値をつけてしまったことによる人間関係のトラブルを避ける傾向にあるようです。

成果が見えにくい職種では評価が難しくなる

5段階評価のもうひとつのデメリットは、成果が見えにくい職種では評価が難しいという点です。営業や成績が数値化されているような職種は、5段階評価も比較的しやすいと言われています。ですが、デザイン系や介護など成果が見えにくい職種は評価が難しいのです。だからこそ5段階評価を取り入れるべきとも言えますが、多くの人事は頭を抱えているようです。このようなグラデーションを、どう評価するべきかが今後の5段階評価の課題と言えます。

4段階評価の方が推奨されやすい

このように5段階評価にはメリット・デメリットがありますが、現段階では4段階評価の方が推奨されています。評価の段階は、人事評価制度の意義や目的から考えるべきだと言われています。人事評価制度は給与に関係するだけでなく、昇進やチームの向上にも影響が出ます。もちろん評価の方法は企業の事情で異なりますが、評価に対して全員が納得できるのがベストです。まずは現段階でなぜ5段階評価より、4段階評価の方が推奨されているのかを知っておくことが大切です。

4段階評価のメリット

評価が中心的にならない

4段階評価のメリットとして、評価が中心的にならないということが考えられます。例えば5段階評価だと、人事が気を遣ってしまって3という評価に落ち着いてしまうことが多いと言われています。ですが4段階評価は、良くも悪くも「普通」という選択肢がなく、評価を振り分けることができるのです。評価が中心的にならないということは、正確な評価がしやすいということでもあります。人事も従業員も互いに不要なストレスを抱えなくて済むという点が、4段階評価最大のメリットでしょう。

成果に基づいて評価する事が出来る

4段階評価は中間の選択肢を排除し、従業員の成果に基づいて「良い」「悪い」の選択を迫ることができるのもメリットのひとつです。中心値がないことで5段階評価よりも「良い」「悪い」の選択に強制力を持たせることができるためです。特に5段階評価で中間の選択をしてしまう人事社員が多い企業は、4段階評価を取り入れることをおすすめします。特に4段階で評価する際は、従業員が不安に思う評価に対する曖昧さを回避しやすいのも特徴です。その結果、5段階評価よりも信憑性のあるシビアな評価が期待できます。

効果的な5段階評価の行い方

スキルに応じて1~5点に振り分ける

まずは評価を行う人事が、従業員個々のスキルに応じて1〜5点を振り分けられるようにしましょう。その際に曖昧だからと言って3点に評価が集中しないよう、点数ごとの振り分け設定を理解しておくことが大切です。5段階評価を確実につけるためには、日頃から従業員の取り組みを注意深く観察することが鉄則です。人事だけでなく従業員にも日常の業務を行う際に、業務や日頃の行いを評価されると言うことを意識させることが大切です。

1点の評価

理解や納得ができるレベル

5段階評価における1点の評価は「理解や納得ができるレベル」です。5段階評価の中で最も点数の低い評価のため、1点が多い従業員は要注意と言えます。この点数は、あくまで最低限のことはで理解できていますが、決して良い評価とは言えません。1点をつける場合は、これから具体的にどうすればいいかなどの補足事項の詳細も忘れないようにするといいでしょう。補足事項があれば、従業員の自覚具合も変わってくることが期待できるからです。まずは2点、3点へレベルアップすることが目標だということも伝えましょう。

2点の評価

日常業務において助けが必要となる

5段階評価における2点の評価は「日常業務において助けが必要となる」レベルです。この点数も決して会社の戦力となっているとは言えません。日常の業務において、誰かもう1人余分に必要ということだからです。ただし、入社したての新入社員などは2点の評価になることが多いのは、仕方がありません。そのため何年勤務しているのか、業務を覚えるのに十分な時間があったかを基準におくことも大切です。こちらもレベルアップのために、改善点など補足事項は具体的に記載するべきでしょう。

3点の評価

日常業務に支障がない

5段階評価における3点の評価は「日常業務に支障がない」レベルです。3点は5段階評価の中でも中心値になるため、評価が一番集中しやすいと言えます。日常業務に支障がないということは、可もなく不可もなくということになります。そのため、特に目立った成果や失敗などがない場合は3点に偏る場合が多いです。ですが、従業員が現状に満足しないよう、4点へのレベルアップを促す伝え方を工夫するべきです。人事で評価する場合は、本当に3点で妥当なのかを熟考した上で採点することをおすすめします。

4点の評価

イレギュラーな事象にも対応できる

5段階評価における4点の評価は「イレギュラーな事象にも対応できる」レベルです。中心値より1点高いということもあり、従業員に対する成果や期待値も伝えやすい点数となっています。通常の業務以外にも目が行き届き、しっかりと戦力になっているというレベルです。5段階評価における4点の評価が多い従業員が、チームや会社に多くいるのが理想と言えます。従業員が4点という評価に決して満足しないよう、5点を目指せるような具体的な補足を記述しておきましょう。

5点の評価

指導や拡散が行える

5段階評価における5点の評価は「指導や拡散が行える」レベルです。5段階評価の5点は最高値になります。そのため、自分の業務だけでなく他の従業員の指導なども行うことができるレベルです 。このレベルまでいくと、組織においてはは欠かせない存在と言っても過言ではないでしょう。しかし4点の評価と同じく現状に満足しないように、今後の目標なども熟考して記載するべきです。それだけでなく、指導や拡散を行なった際のインセンティブなども視野に入れましょう。成果を評価するだけでなく、その評価に値する対価を考えることも5段階評価では大切です。

5段階評価における注意点

評価の基準は社員研修で図る

5段階の評価基準は5段階評価の基準は、社員研修で図るようにしましょう。その理由としては、社員研修では一人一人の修正や仕事の姿勢が顕著に出るからです。一番好ましいのは、人事評価基準をあらかじめ設けて、配布ておくことです。準備しておくことで人事部はもちろん、社員にも共通意識が生まれてるためおすすめです。人事評価基準の共有は、会社の方針や理念を伝えることもできるため、一石二鳥と言えます。その際は、伝えるだけでなくテキスト化しておくことがベストです。

5段階を10段階にしない

5段階評価で気をつけなければならないことは、決して5段階を10段階にしないことです。2点と3点の間で「2.5点」などという付け方をしないという意味です。あくまで2.5点だと感じても、それは2点と割り切ることが大切です。日本人の特性として、人間関係のことを考えて遠慮して評価してしまいがちです。ですが会社のこれからのためにも、しっかりと日頃の業務や成果に基づいた評価をすることがベストです。中途半端な評価は従業員の成長も妨げてしまうので、その点も注意しながら評価しましょう。

まとめ

適切な5段階評価を行って社員の成長に繋げよう

近年では、4段階評価がいいか5段階評価がいいかという点で意見が分かれることが多いです。ですが5段階評価のメリット・デメリットをしっかり理解することで、5段階評価を最大限に活かせるでしょう。会社がどのような方針で、どのような理念を持っているかに応じて、評価基準を決めるのがベストと言えます。5段階評価を行うのであれば、適切な評価をして従業員のモチベーションアップを図りましょう。人事部が5段階評価をしっかり理解して適切な評価を行えば、会社やチームが向上する可能性も高まります。

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