記事更新日:2020年03月02日 | 初回公開日:2019年02月10日
グローバル用語解説 採用・求人のトレンド日本に滞在している外国人も、日本のクレジットカードを作る事ができます。しかし滞在期間が短期の場合は日本のクレジットカードを作る事ができません。日本のクレジットカードを作るためには基本は日本の銀行の口座を持っている事が必要となります。日本の銀行口座を開設するためには日本の身分証明書が必要となります。外国人にとって日本での身分証明書となる在留カードは3ヶ月以下の短期滞在者には発行されません。短期滞在者は日本の銀行口座が開設できないため、日本のクレジットカードを持つ事ができないのです。
留学生が日本のクレジットカードを持ちたい場合は学生専用カードがおすすめと言えるでしょう。クレジットカードの審査では通常、安定した収入がある事が条件として問われます。多くの外国人留学生にとってこの条件をクリアする事は難しいでしょう。学生専用カードは収入については基本的に問われません。そのため、外国人留学生でも作りやすいカードとなっています。大学の留学生であれば作りやすい三井住友VISAデビュープラスカード、短大や専門学校の留学生でも作れるJALカードnaviなどが人気の学生カードと言えるでしょう。
日本在住の外国人が日本のクレジットカードを申請するためには、まず日本の身分証明書が必要となります。外国人の身分証明書として最も一般的なものは在留カードです。在留カードは3ヶ月以上日本に滞在する外国人に法務省が発行する日本での身分証明書です。在留カードには名前や国籍、生年月日や性別、日本での住所などの情報が記載され、顔写真が掲載されます。また在留資格や在留期間、在留中の労働制限も記載されます。在留カードは渡航前に在留資格認定証明書を申請し、空港で受け取りもしくは後日郵送というかたちで入手可能です。
在留カード以外に日本での外国人の身分証明書となり得るものとしては特別永住者証明書があります。特別永住者証明書は1945年以前から日本に在留していた韓国人と台湾人、及びその子孫の在留を許可する証明書です。かつて日本の領土化にあった朝鮮半島と台湾はそれぞれ大韓民国と朝鮮民主主義人民共和国、そして中華民国として独立しました。1945年以前から日本に在留して日本国籍を所持していた韓国人と台湾人はこの際に日本国籍を失う事になりました。特別永住者証明書はこれらの人々及びその子孫の日本在留許可を証明しています。
在留カードまたは特別永住者証明書は外国人が日本のクレジットカードを作る上で絶対に必要な証明書です。それとは別に、持っていると審査が有利になる必要書類などがあるので説明しましょう。まずは本人名義の日本の銀行口座です。日本の銀行口座を開設するのには日本での身分証明書となる在留カードが必要となります。在留3ヶ月以内の短期滞在者は在留カードが発行されないので日本の銀行口座を開設できません。また、3ヶ月以上6ヶ月未満の滞在者は普通口座を開設する事ができません。そのため、特に日本の銀行の普通口座はその外国人が長く滞在する事の証明にもなるのです。
日本で契約した携帯電話は外国人のクレジットカード審査を有利にします。外国人のクレジットカード審査が厳しい理由の一つに連絡が取れなくなる可能性が挙げられるでしょう。連絡が取れなくなって債権が回収できなくなる事をカード会社は恐れます。日本の携帯電話は連絡が取れるという信頼に繋がるのです。また携帯電話の料金を支払い続けているという実績も、カード会社からの信頼に繋がります。更に固定電話を設置している場合は、日本に続けて住む気持ちがあるとされ、審査通過の可能性が高まるでしょう。
保険証も外国人が日本のクレジットカードを申請する上で有利になる証明書となります。カード会社は身元がはっきりしない者と支払い能力のない者を一番警戒します。日本の国民健康保険証を所有していれば、役所の申請を通じて身元がはっきり届け出されている証明になるので、カード会社の信頼に繋がるでしょう。更にもし保険証の種類が社会保険であれば、労働によって定期的な安定収入を得ている者だという証になります。安定収入があるという事はカード審査の上で大きなプラスとなるでしょう。
パスポートも、外国人が日本のクレジットカード申請をする際に提示するべき証明書となります。パスポートは各国民が外国に渡航する際に必ず携帯しなければならない証明書です。パスポートを持たずに外国に渡航した場合は不法滞在者という扱いになるでしょう。パスポートの提示は、自らが不法滞在者ではないと証明する意味があります。またパスポートに掲載されている顔写真や個人情報、サインも自らの身分証明として重要な情報となります。パスポートは自分の基本的身分を証明する必要書類と言えるでしょう。
住民票は外国人がクレジットカード申請を行う際にプラスに繋がる必要書類です。平成24年から、日本に住んでいる外国人も日本人と同じ住民票を役所で申請する事が可能になりました。住民票には名前と生年月日、国籍や世帯主との続柄などの基本情報とともに、国民健康保険の被保険者についての情報も記載されています。そして住民票はパスポートや在留カードに比べて偽造がしにくいという特徴があります。つまり国民健康保険への加入を証明するのにも、住民票は信頼性の高い書類となるのです。
収入を証明する書類も、外国人のクレジットカード申請において有利になる情報となります。収入を証明する書類としては、例えば給与明細や所得証明書などが挙げられるでしょう。クレジットカードの審査では、本人に支払い能力があるのかどうかが重要事項の一つとなります。それを証明するものとして給与明細や所得証明書が必要書類となるのです。カード会社によっては給与明細や所得証明書の提出を義務としている場合もあるので、その場合は事前に用意する必要があります。
次に外国人がクレジットカード審査に通らなくなってしまう理由について見てみましょう。まず筆頭に挙げられるのが滞在期間の問題です。カード会社が一番懸念するのは金額の支払いがされない事と連絡が取れなくなってしまう事でしょう。特に短期間の滞在で本国に帰国してしまう外国人については、帰国後連絡が取れなくなってしまうリスクが増大します。そのため、一般的に短期滞在の外国人はクレジットカード審査に通りにくく、1年以上の滞在歴があれば審査に通りやすいと言えるでしょう。
外国人のクレジットカード申請において、書類に不備があると通過が難しくなる場合があります。それぞれの書類がカード会社の信頼を得る重要な条件となるので、事前に必要書類の種類をチェックして、不備がないようにしましょう。パスポートのように、持っているのが当たり前すぎて忘れてしまう書類もあるので注意が必要と言えます。また、給与明細や所得証明書などの収入証明はあらかじめ提出が義務となっている場合もあるので、事前に必要かどうかを確認して用意しておきましょう。
短期間で複数のクレジットカードの申し込みを行っている場合、カード会社に不信感を抱かれてしまうケースがあります。クレジットカードの審査に不安を感じる場合、多数のカードを申し込んで審査に通ったものを使おうと考えてしまうかもしれません。しかし、短い期間に複数のカードを作ろうとする事はカード会社から見ると、資金に困っている人ではないかという疑いに繋がります。クレジットカードの申し込み履歴はカード会社側で確認ができます。これは知らずにやってしまう可能性があるミスです。
外国人のカード申請とその際に必要な書類について説明してきました。しかしその書類が揃わなかったり、実際に審査で落ちてしまいカード再申請を諦めている人もいるでしょう。そのような人におすすめできるのがデビットカードです。デビットカードは預金残高の範囲内でキャッシングをし、預金残高以上は基本的に使えないカードです。使い過ぎの心配が少ないため、ほとんどのデビットカードは審査なしで発行する事ができます。そのため、外国人にとっても申請しやすいカードと言えるでしょう。
外国人が日本のクレジットカード審査に落ちてしまった場合カード発行を諦めてしまいがちです。しかし一度審査に落ちてしまっても半年期間を空けてまた再度チャレンジしてみると良いでしょう。クレジットカードの申し込み履歴は半年間残る事になっています。クレジットカードの申し込み履歴が合計2件以上になってしまうと、カード会社の信頼を損なう事に繫がります。半年経過すれば履歴が消えるのでその心配はなくなるのです。また日本の滞在が半年を超えると普通口座が開設できるようになります。
外国人のカード申請について説明してきましたが、最後におすすめのクレジットカードを具体的に取り上げましょう。まずはライフカードが筆頭に挙げられます。このカードの申請条件は18歳以上、高校生以外で日本に在住する者です。国籍の指定はないので、18歳以上の外国人留学生であれば申請する事が可能です。そしてこのカードはクレジットカードが作れるか不安を抱える人向きとうたわれています。そのため書類が揃わずに困っている外国人や、初めて日本のクレジットカードを作ろうとしている留学生にはぴったりのカードと言えるでしょう。
楽天カードも外国人が申請しやすいカードとして挙げられるでしょう。特にその人が日本で仕事をしている場合、楽天カードは良いかもしれません。楽天カードは在留カードやパスポート、特別永住者証明書や住民票などの本人確認で申し込む事ができます。本人確認はカメラ撮影してインターネットで送付できるようになっているので、日本語が不安な外国人にとっても申し込みやすいと言えるでしょう。源泉徴収票や給与明細書、特別徴収税額通知書や課税(非課税)証明書の提出を求められる事がまれにあります。
アメリカンエキスプレスカードも外国人にとって作りやすいクレジットカードと言えるでしょう。アメリカンエキスプレスカードは日本でただ一つの外資系カード会社です。そのため外国人の申し込みに配慮した対応がなされています。アメリカンエキスプレスカードは申請の際に英語対応もできます。通常、カード申請の際は日本語が求められるので、日本語に自信がない外国人にはうれしいサービスと言えるでしょう。本国に一時帰国した時に使いやすいというのも外国人にはメリットと言えるかもしれません。
エポスカードはデパードの丸井の関連会社が発行しているクレジットカードです。エポスカードはカード会社として外国人の日本での生活を支援する意思を表明していて、外国人が対象のカードであるGTNエポスカードを発行しています。GTNエポスカードは外国人に関するデータを豊富に所有しているGTN社とタグを組む事により、URLからの申し込みなど外国人に嬉しい対応を実現しています。しかしGTNエポスカードはGTN社のサービスを使用している人のみが対象です。それ以外の外国人には、18歳以上なら誰でも申し込みできるエポスカードがおすすめできるでしょう。
外国人にもおすすめできるクレジットカードとして最後に三井住友VISAクラシックカードが挙げられるでしょう。三井住友VISAクラシックカードは公式の案内において外国人と日本人の審査方法を差別しない旨をうたっています。そして外国人でも日本でクレジットカードを作る事ができると明記していました。年会費がかかる事はマイナスと言えますが、これは利用の方法によって抑える事も可能です。海外旅行の際の保険は、帰省中の保険として考える事もできるでしょう。盗難時や不正利用時の対応がしっかりしている事も魅力です。
この記事では外国人が日本でクレジットカードを作る方法やおすすめのカードについて取り上げてきました。外国人にとって日本でクレジットカードを作る事はハードルが高く、諦めてしまう人もいるでしょう。しかし、一度審査に落ちても半年待つ事や複数のカードを同時申請しない事などの注意点でカード審査をクリアできる場合もあります。また日本語がマスターできない外国人のために英語対応しているカード会社や、インターネットで申し込みできるカード会社もありました。外国人でも日本のクレジットカードを作る事は可能です。
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