記事更新日:2023年12月08日 |
用語集 グローバル用語解説 採用・求人のトレンド 人事・労務お役立ち情報マインドフルネス研修とは、マインドフルネスを座学で学び実際に実践する研修のことです。マインドフルネスとしての研修内容は、学ぶ項目が多いわけではないため実際に実践することを含めても1日もあれば完了する研修になっています。拘束時間が長くないため、取り入れやすい研修の一つです。但し実際に座学から実践までを研修で学んだとしても、マインドフルネス効果を実感できるようになるには個人差があります。そのため研修だけでなく終了後も引き続き実践が必要です。
マインドフルネスとは、今起こっていることに注意を向けてありのままを受け入れる事です。マインドフルネスの定義は、今の自分の心や体・その瞬間の経験などに意識を向ける状態や過程のことを指しており、元々仏教における瞑想を起源としています。マインドフルネスが医療的に活用され始めたのは、1979年マサチューセッツ大学医学大学院教授であるジョン・カバット・ジン氏によって行われた、ストレス軽減プログラムです。それ以降自己啓発スキルとして広まりました。
マインドフルネス研修が企業で注目されているのは、生産性向上に繋がる為です。マインドフルネスは雑念を払い「今」や「この瞬間」に集中する手法です。マインドフルネスを繰り返し行う事によって、短い時間で高い集中力を発揮することが出来るようになります。集中力が高まることで効率よく業務に取り組むことができ、最終的に生産性向上に繋がります。チーム全体のマインドフルネスを高めることが出来れば、組織全体の生産性向上にも繋げる事が可能です。
マインドフルネス研修の実施は、企業としてストレスに対しての対策を実施する必要があるためです。マインドフルネス研修はGoogleなどの大手企業が取り入れ始めたことで更に注目されるようになりました。マインドフルネス研修はVUCAと呼ばれている不確実で将来予測が出来ない時代のストレス対策として活用されています。厚生労働省の調査によると、仕事や職務内容に関してストレスを感じている労働者が8割を占める事が分かっています。企業が行う対策として、マインドフルネス研修が注目されています。
マインドフルネス研修を実施するメリットは、モチベーション向上です。マインドフルネスは、今起こってることに注意をむけますがそのためにはまず思考を止めて脳を休ませ何もしない時間を持つことが重要です。瞑想などを行うことで、リラクゼーション効果を破棄する副交感神経が優位に働き、自律神経の働きを整える効果があります。1日1回のペースでマインドフルネスを実施することによって、仕事の効率も高める事ができモチベーションアップが期待できます。
マインドフルネス研修を実施することで、仕事のパフォーマンス向上に期待できます。仕事のパフォーマンス力向上は、マインドフルネスを企業で導入する最大のメリットとも言えます。マインドフルネスを実施することで、自分の心の中を整理することができニュートラルな状態で仕事に取り組むことが可能になります。そういった状況に持っていける事により、目の前の仕事に100%集中することが可能です。これによりパフォーマンス力が上がり、生産性向上に繋がります。
マインドフルネス研修は、情緒の安定と集中力アップのメリットがあります。マインドフルネスは業務に対して効率を上げるだけでなく情緒の安定や集中力向上の効果もあります。瞑想することで自分のネガティブな感情に目を向け、ネガティブな感情を自覚することで心を平静に保つことが可能です。自分がやるべきことを整理することが出来れば、不安な気持ちを解消することへと繋がり慌てたり焦ったりすることが減少します。気持ちが安定し集中して業務に取り組めるようになります。
マインドフルネス研修の実施により、創造力の向上に繋がります。マインドフルネスは雑念を取り払うのに効果的な方法であるため、実際に行う事によって思考がクリアになり余計な不安や心配に悩まされることが無くなります。そうすると目の前の問題にフラットな視点で向き合え、今までは雑念に邪魔されて出てこなかった新しい考えや発想が生まれてくるメリットがあります。物事をありのまま受け入れる事により、洞察力や直観力を高められ結果として創造力向上が可能になります。
ストレス軽減できるのも、マインドフルネス研修の効果です。2010年にハーバード大学のサラ・ラザール准教授が行った研究によると、1日30分程度のマインドフルネス瞑想を8週間行うと海馬の灰白質の神経密度が高まっている事が分かりました。海馬は慢性的なストレスによって委縮してしまう組織ですが、マインドフルネスを実施したことによって厚みが増したことが分かっています。これは、マインドフルネスによってストレス耐性が高まったことを意味しています。
マインドフルネス研修は、座学によるインプットをまず行います。マインドフルネスを実行するためには、最初にマインドフルネスについてしっかりと理解することが大切です。そのため座学では、マインドフルネスとは何か・なぜ必要なのかなどを中心に学んでいきます。マインドフルネスの座学研修は、用語などを覚える必要もないため短時間で実施することが出来ます。マインドフルネスの効果などを実際に行う前に学ぶことで、より効果を高められます。
マインドフルネス研修の構成は、実際に行うアウトプットも含まれています。座学で学んだあとは実際に体験を行う事が大切です。但しマインドフルネスの手法は一つではなく人によって効果が表れる物が変わってきます。そのため1つの手法にこだわらず、複数のマインドフルネス手法を試して自分に合ったものを探しましょう。マインドフルネスと聞いて瞑想を思い浮かべる人が多い傾向にありますが、日記や呼吸法など様々なものがあります。自分に合ったものを習慣化していきましょう。
マインドフルネス研修を導入する時は、マインドフルネスの意義を受講者に説明するようにしましょう。何も説明を行わずにマインドフルネスの代表的な手法である瞑想や呼吸法を行っただけでは、十分な効果を発揮することは出来ません。研修に参加する受講者にマインドフルネスを行う意義をしっかりと説明し、理解してもらう事が大切です。受講者が研修に主体的に取り組めるようにするためにも、マインドフルネスを実施した際のメリットや効果をしっかりと周知しておきましょう。
マインドフルネス研修の導入時は、セルフコントロールの時間で目標を自覚してもらうことが大切です。マインドフルネスの効果を発揮させるためには、他人が何かを促せば良いという訳ではありません。自分の中の様々な思考や感情・眠っていた価値観などを自分自身で整理してもらう事が重要です。今抱えている不安や悩みに関してなぜそういった感情を抱いているのかなど各自で探ってもらいます。そういった自覚をした上で、今後はどういう風になっていきたいのかという目標を見つめ直してもらいます。
マインドフルネス研修はネガティブ思考に陥らない為のフォローを行う事が、導入時には大切です。マインドフルネスは自分の様々な感情に向き合う事で、ストレス軽減や集中力アップへと繋げることが出来ます。しかし自分の感情は必ずしも全てがポジティブなものではなく、ネガティブな感情とも向き合わなければなりません。ネガティブな感情との向き合い方を知らない人は、悪い感情に引きずられてしまう可能性もあります。そうならない為に、本来の目的やネガティブな感情への対処法など伝えておきましょう。
フィードバックを行い継続することを心がけるように、マインドフルネス研修導入の際にはしっかりと伝えておきましょう。研修実施後には、受講者全員としっかりと向き合いそれぞれが持っている価値観を自社で生かすにはどうしていくべきかを最大限フォローすることが大切です。研修後にどのような効果が得られたのかをフォローすることも必要です。フィードバックをきちんと行う事で、実施したことへの意欲を高める事ができ継続してマインドフルネスを行っていく事に繋げる事が出来ます。
マインドフルネス研修を導入しているのは、Googleです。マインドフルネス研修は、Googleが最初に導入したことによって注目を集めたとされています。社内エンジニアであるチャディー・メン・タン氏がエンジニア向けにストレス軽減や創造力向上を目的として自主プログラムを作成したことが始まりです。SIY(サーチ・インサイド・ユアセルフ)というGoogle独自のマインドフルネス研修は、ストレス軽減だけでなくチームワークの構築などにも効果を発揮するとされています。
Appleもマインドフルネス研修を導入している企業の一つです。Appleでは、社内に瞑想ルームを設置し業務内に30分ほどマインドフルネスに充てるなど積極的に導入を行っています。Appleの創設者であるスティーブジョブズも、重要なイベントの前にはマインドフルネス瞑想を実施していたといわれています。画期的な商品を世に送り出すために、マインドフルネス研修を活用して従業員の創造性を豊かにしようと考えており、積極的に業務内にも取り入れられています。
マインドフルネス研修を行う際のメリットや注意点について解説しました。マインドフルネスはストレス軽減だけでなく、集中力アップや生産性の向上など企業にとっても様々なメリットがあります。しかしマインドフルネスは一度実施すればいいというものではなく、継続して実施することが大切です。またマインドフルネスの手法は人によって効果が変わってくるため自分に合ったマインドフルネス手法を探すことも重要です。マインドフルネス研修を実施して、従業員の生産性向上などに繋げていきましょう。
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