採用証明書とは【必要な理由や提出期限の詳細をご紹介します】

記事更新日:2023年05月31日 初回公開日:2023年05月30日

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中途採用で人材を採用する際は、入社予定者から企業に記載を求められる書類がいくつかあります。その中の一つが採用証明書です。採用証明書は、中途で採用した人全てが必要な書類という訳ではありません。その為、今まで採用証明書を発行したことが無いという人事担当者の方もいるのではないでしょうか。採用証明書は失業保険を受けている人や、再就職手当を受けたい人にとっては重要な書類です。採用証明書について解説していきますので、採用証明書を発行する必要のある企業の担当者の方は是非参考にしてみてください。

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採用証明書とは

失業手当を受給している人が就職が決まった際にハローワークに提出する書類

採用証明書とは、失業手当を受給している人が就職が決まった際にハローワークに提出する書類です。失業中に雇用保険の手当を受けている人が再就職したことを証明する書類であり、失業保険受給者は必ず申請しなければなりません。しかし失業保険を貰っていない人は、採用証明書を出す必要はありません。採用証明書は労働者の個人情報や採用に至った経緯、採用条件などの記載が必要です。主に再就職先の企業が記載しますが、一部自分で記載する項目もあります。

採用証明書を提出するまでの流れ

ハローワークの報告する

失業保険を貰っており、採用が決まった場合にはハローワークに報告をしましょう。失業保険を受給している人が、求職活動中に内定を貰った場合はすぐハローワークに連絡する必要があります。内定を貰った旨を伝える手段は、ハローワークに行く時間がない場合は電話でも問題ありません。失業手当の受給を止められてしまうかもしれないと考える方もいるかもしれませんが、連絡をしたからといってすぐに止められることはありません。失業手当は再就職の前日まで貰えるので、早めに連絡をしましょう。

採用証明書を準備する

ハローワークに報告をした後には、採用証明書の準備が必要です。採用証明書は自分で用意しなければなりません。失業保険の申請時にハローワークから受け取る「受給資格者のしおり」の中にフォーマットが同封されています。見当たらない場合にも、ハローワークのホームページから採用証明書のフォーマットをダウンロードすることが出来る為、どちらかの方法で準備しましょう。自治体によってフォーマットが異なる場合もあるので、管轄している自治体かどうか事前に確認しておきましょう。

就職先に採用証明書の記入を依頼する

採用証明書は就職先に記載して貰う項目がある為、記入を依頼しましょう。採用証明書には採用された企業情報や、どういった雇用形態なのかなど企業に記載して貰う項目が多くあります。提出期日を守って申請するためにも、事前に企業に採用証明書の記載の流れなどを確認しておくことが大切です。内定を貰った際に企業に確認することがスムーズですが、聞き忘れてしまった場合や案内がない場合は自分で企業に確認するようにしましょう。

採用証明書をハローワークに提出する

記入が完了した採用証明書をハローワークに提出します。自分が記入する欄と企業に記載して貰う項目の記入がすべて終わったら、ハローワークに提出を行い受理された時点で手続きが完了します。採用証明書は入社前日までに提出すれば問題ありませんが、余裕を持って準備出来た場合には早めに提出しておきましょう。入社準備で忙しく採用証明書をハローワークに持っていく時間がない、という場合でも郵送で対応することが出来ます。就職先の都合で提出期日を過ぎる場合は、早めにハローワークに伝えておきましょう。

採用証明書が必要な理由

失業保険の受給を停止するため

採用証明書が必要な理由は、失業保険の受給を停止する為です。雇用保険に加入していた場合は、失業すると雇用保険(基本手当)を受給することが出来ます。基本手当(失業保険)は失業期間中に安定した生活を送れるようにする目的と、再就職をサポートする目的があります。その為、再就職先が決まった場合には基本手当の受給を停止しなければなりません。失業保険の受給を停止するには、再就職先の情報が記載されている採用証明書が必ず必要です。

再就職手当の申請に必要なため

再就職手当とは

採用証明書の提出は、再就職手当の申請にも必要です。再就職手当とは、早期に再就職を促すための制度で、失業保険の受給申請を行ってから入社日までの期間が短ければ短い程給付金額が大きくなります。雇用保険(基本手当)の支給日数が一定以上残っている場合は、再就職手当を受け取ることが可能です。派遣社員やアルバイトとして再就職する場合には、受給対象とならない為注意が必要です。また、再就職先での雇用が1年以上あることも条件の一つの為、採用証明書が欠かせません。

再就職手当の受給対象者

再就職手当の受給対象となるには、様々な要件を満たさなければなりません。再就職手当は失業保険の受給申請後に期間が短ければ短い程受給額は大きくなりますが、あまり早くても対象から外れてしまいます。失業保険の申請を行い、待機期間である7日以降に再就職をした場合に限定されます。また失業保険の受給日数が1/3以上残っている必要があり、再就職先が前職と関わりがない事も要件の一つです。3年以内に再就職手当を受けている場合は、対象外となる為注意しましょう。

再就職手当の受給金額

再就職手当の受給額は3つの要件により、金額が決まります。一つ目は、基本手当日額です。基本手当日額は失業保険の基準となっており、雇用保険受給資格者証に記載されています。次に失業保険の支給残日数が関係します。支給残日数は、離職日の年齢や雇用保険の被保険者であった期間・離職理由(自己か会社都合)かによって90~360日の間で定められます。最後に給付率です。給付率は、支給残日数がどの程度残っているかによって、基本手当日額の何パーセントを支給するかが決まります。

再就職手当の申請方法

再就職手当の支給を受けるには、まず再就職が決まったことをハローワークに連絡しましょう。就職先に採用証明書を記入して貰い、ハローワークに提出します。入社日前日にハローワークで最後の失業認定を受け、入社後に就職先企業に再就職手当支給申請書の記入を依頼します。記載して貰った再就職手当支給申請書・採用証明書・雇用保険受給資格者証を就職してから1か月以内にハローワークに必ず提出しましょう。必要書類は失業保険の申請時に貰えるので、必ず保管しておきましょう。

採用証明書の提出期限

採用が決まってから入社日の前日まで

採用証明書の提出期限は、採用が決まってから入社日の前日までと決まっています。失業保険の受給停止手続きは、再就職先で就業する前日までに終わらせておかなければなりません。その為、就職先の都合で採用証明書の記載に時間が掛かり提出期限に間に合いそうにない場合などは、早いうちにハローワークに連絡しておきましょう。また申請内容に不備があった場合などは、再申請が必要になります。直前になって慌てないようにするためにも、時間に余裕を持った対応や申請を行うことが大切です。

採用証明書の書き方

本人記入欄

採用証明書の本人記入欄は、氏名や住所など再就職する本人が記載を行います。東京労働局などの書式によっては、本人記入欄や事業所記入欄の記載がない場合や分けられていない場合もあります。しかし、記載ミスを防ぐためにもハローワークでは本人に記載を求めるようにされており、自分に関する情報は必ず記載するようにしましょう。また採用証明書には支給番号の記載が必要になっており、支給番号は再就職先の企業では確認ができない為必ず記載しておきましょう。支給番号は雇用保険受給資格者証に記載されています。

事業所記入欄

採用証明書で事業所記入欄は、雇い入れ先の企業情報や従業員の情報について記載が必要です。企業情報は、企業名や所在地だけでなく業種や従業員数などを記載します。従業員に関しての情報は、雇用形態や雇い入れ日・採用経路など様々な事について記載しなければなりません。自治体によって様式が異なる事はありますが、記載が必要な項目は殆ど同じです。再就職手当を受給するためには、1年以上の勤務が確実でなければならない為、雇用期間の有無は就業予定の従業員にとって大切な項目です。

事業所証明欄

事業所証明欄は、記載した項目の内容通りに従業員を採用したという事を事業者の責任の下証明する為の欄です。証明欄には、事業所の所在地や代表者名などの記載が必要です。また、雇用保険適用事業所番号が必ず必要となる為、間違いなく記載しましょう。証明欄には社印と代表者の印を押す場所があり、この押印が押されていない証明書に関しては効力を発揮しない為、押印漏れなどが無いように注意しましょう。押印が押されていないと、ハローワークに申請しても再度返却される為、提出前にしっかりと確認しておくことが大切です。

採用証明書を依頼された場合の注意点

採用証明書のフォーマットを必ず聞く

採用証明書を依頼された場合は、採用証明書のフォーマットを必ず聞くようにしましょう。採用証明書に記載する項目は決まっていますが、フォーマットは自治体により異なる場合があります。採用証明書は管轄のハローワークの書式で提出する必要がある為、自治体のフォーマットではない場合申請しなおしになる可能性もあります。申請しなおしになってしまうと時間と手間が掛かってしまう為、採用証明書の記載を依頼された場合には管轄のフォーマットかどうか確認しておくことが大切です。

期限前までに送るようにする

採用証明書を依頼された場合には、期限に余裕を持って送ることが大切です。採用証明書は提出期限が就職が決まってから入社日前日までと決まっています。入社予定の従業員がギリギリに依頼してきた場合を除き、なるべく早く記入した上で従業員に送ってあげるようにしましょう。採用証明書はハローワークに提出が必要です。直接ハローワークに提出出来ない場合には郵送でも対応は可能ですが、入社前で慌ただしくしていることもある為、余裕を持って対応するようにしましょう。

採用証明書の提出者は内定者本人

採用証明書の提出は、内定者本人が行う必要がある為注意しましょう。採用証明書をハローワークに提出するのは、再就職先の企業ではなく失業保険を受けている本人が行わなければならなりません。その為、企業の担当者が郵送でハローワークに提出しても受け付けてもらうことが出来ないので注意しましょう。企業が対応出来ない為、内定者の家に発送するまでの時間や内定者がハローワークに提出する為の時間に余裕を持てるように対応しましょう。また郵送中の自己を防止するためにも、簡易書留などで送ることをお勧めします。

まとめ

採用証明書について理解しいつでも用意できるようにしよう

採用証明書が必要な理由や、発行を求められた時の注意点などについて解説しました。採用証明書は、受け入れ予定の従業員が雇用保険の手続きを行う上で重要な書類です。失業保険の受給停止や、再就職手当を受ける為に採用証明書が欠かせません。採用証明書の内容に虚偽があり、雇用保険の不正受給となった場合は受給を受けた本人と連帯責任を負わなければなりません。その為、間違いなく記載することが重要です。採用証明書について理解し、いつでも用意できる様にしておきましょう。

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