後継者不足を解消するには?【現状や解決策を解説】

記事更新日:2021年06月11日 初回公開日:2021年02月12日

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近年、日本の中小企業の事業者数が減少しており、その背景として「後継者不足」に問題があると考えられています。古くから経営者の子供など、家族が家業を継ぐのが一般的とされていたため、事業承継は円滑に進められてきました。しかし、時代の流れが一変し、後継者不足によって廃業を余儀なくされる企業も少なくありません。後継者を見つけられず事業承継を円滑に行えない企業は、これからますます増えることが予想されるでしょう。この記事では、企業を取り巻く後継者不足の現状や背景、解決策など分かりやすくお伝えしていきます。

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後継者不足とは

経営権を引き継ぐ跡継ぎがいない状態

後継者不足とは、一言で言うと「会社の経営を担う跡継ぎがいない状態」を指します。一昔前までは、家族経営が主流とされ、先代経営者の子供が家業を引き継いできました。そのため、「後継者不足」という言葉自体があまり浸透していませんでした。しかし、近年では少子高齢化などのさまざまな背景により、子どもが事業継承することが当たり前ではなくなっています。次世代への後継者が見つからない状況が深刻化することにより、廃業になる企業が増えていくことが問題視されています。

後継者不足の現状

半数以上の中小企業が後継者不足

後継者不足問題を抱えている企業は年々増え続け、実に約半数以上の中小企業が後継者不足に陥っています。その数は、なんと約18万社以上と言われ、新型コロナウイルスによる経営悪化など、ますます増えるこが予想されるでしょう。社長の年齢別にみていくと、先代経営者が70代以上が70%以上をしめ、後継者不足の深刻さを物語っています。地方によっても異なりますが、地方自治体の後継者不足は深刻とされ、約4割の中小企業において早急な後継者不足問題の解決が求められています。

親族間の事業承継は減少傾向

少子高齢化により子どもの全体数が減ったとしても、数少ない子どもが後継者となれば問題ないと思われるかもしれません。しかし、昨今では従来当たり前であったような親族間での事業承継が一般的ではなくなってきました。理由はさまざまですが、地方の過疎化や親の会社を継ぐことにメリットを感じないと思う人が増えているようです。経営者である親族が会社を子供に引き継がせたくてもその気がなく、 後継者不足になっている企業は少なくありません。

職業や業界によってばらつきはある

職業や業界によってばらつきはあるものの、農業や建設業の後継者不足問題は以前から問題視されていました。鉄鋼業や石炭業など、時代の流れとともに衰退する産業はありますが、社会需要があるにも関わらず後継者不足に陥っている業界も少なくありません。とくに農業や建設業の高齢化は日本政府としても課題としているものの、未だ解消に向かっているは言えません。後継者不足に限らず、収入面や保証など根本的な解決策を求められています。

後継者不足の原因

少子高齢化

後継者不足の原因として、まずは少子高齢化による跡継ぎ不足があります。高齢者(65歳以上)の占める割合は30%近くあるにも関わらず、日本の出生率は減少しています。今まで「子供の誰かが跡を継げば良い」と考えられていたところが、子供が1人となればそうもいきません。また、跡継ぎである子どもがいないこともしばしばあります。経営者の高齢化により、経営交代を迎えているのにも関わらず 、担い手である若い世代が減っていることで深刻化しています。

事業の将来性がない

後継者不足というと「親の会社を継ぎたくない」という子供の姿をイメージする人も多いのではないでしょうか?しかし、実際には「継ぎたくても継げない」という状況も多々あります。その多くが、事業の将来性が見えないことでしょう。リーマンショックや新型コロナウイルスによる経営悪化など、中小企業を取り巻く環境は今以上に厳しくなることが予想されます。経営の先行きが不安な状況で跡を継ぐことに躊躇する人も少なくありません。

対策の遅れ

事業承継・後継者不足の準備を早い段階から進めていないことが原因で、経営者の高齢化が進んでしまったケースも増えています。事実、後継者選びや後継者の育成、経営マインドの引き継ぎなどは多大な時間と手間を要します。事業を承継するための準備には、数年単位の時間がかかるといわれ、早い段階から考えなければなりません。しかし、中小企業の多くは、日々の忙しさから事業承継の準備が後回しになり、結果として後継者選びや引き継ぎが終わる前に先代経営者が亡くなってしまう場合もあります。

後継者不足の主な業界や産業

農業

日本は世界で5位の農業大国にも関わらず、日本の農家が人口に占める割合は2%以下です。また、農業人口の6割が65歳以上とされ、農家の平均年齢はなんと68歳と高齢化の一途なのです。環境要因も大きい農業において、災害の多い日本に不安を感じる若者も少なくありません。農家では売り上げを伸ばさない限り、基本的な年収は増えず、農業用の機械など多くの費用が必要となります。赤字が増えるような状況では、後継者不足は避けられず、経営者としても子供に継がせたいと思う人も減っているようです。

伝統工芸などの製造業

現在は、品質の良し悪しは別として大量生産により、安いものが簡単にできるようになりした。また、より低価格な労働力を求めて製造工場は発展途上国へ流出してしまい、日本の製造業は衰退の一途です。アパレルを代表するように低価格帯のブランドがひしめき合い、すぐに新しいものに買い換えることが一般的になりました。また、仕事を継ぎたいと思う人はいるけれど、将来性や売上の見通しが立たないため、伝統工芸など職人の道を諦めざるおえない若者も少なくありません。

不動産業

意外かもしれませんが、後継者不足の割合が3番目に高いのが不動産業です。とくに地方の不動産業においては、経営者の高齢化が進み、後継者不足により廃業を余儀なくされる企業が増えるでしょう。一見儲かりそうな業界に思われますが、全国に不動産企業は星の数ほどあり、競争が激しく、営業力と人脈がない企業は持続的に利益をあげるのが難しいのです。経営規模が10人以下という零細業者が多く、後継者問題だけでなく、企業統合(M&A)など業界全体の見直しが必要とされています。

建設業

建設ラッシュが続く大都市圏ですが、人材不足と同様に深刻な後継者不足の問題を抱えています。人材不足に関しては、外国人労働者の増加により一時期に比べては改善はされましたが、後継者問題は別の話です。建設業は70%以上の企業で後継者を見つけられていないと言われ、早急に後継者問題に取り組む必要があるでしょう。後継者不足により廃業する企業も増え、後継者不足に陥っている企業数は3年間で1.5%も増加しています。若者が建設業の担い手になりたいと思うような環境作りも求められています。

後継者不足の解決策

後継者候補の教育

事業継承を成功させるためには、早い段階から後継者の選定・教育が必要不可欠です。後継者の育成には、親族か外部かなど後継者によって差があるものの、一般的に5年以上かかるといわれています。そのため、先代経営者が若いうちから後継者を選定し、いち早く後継者の育成を始めなければなりません。育成方法としては、若ければ現場から仕事を覚えさえ、順を追って役職を上げていくのが王道の方法です。しかし、ある程度の経験を経た人材であれば、役員として経営や実務に必要なことを覚える方法が一般的でしょう。

マッチングサイトへの登録

後継者不足により事業承継の問題を抱える企業は、事業承継マッチングサイトに登録するのもひとつの方法です。このマッチングサイトとは、その名の通り「後継者不足に悩む企業」と「後継者」をマッチングさせるサイトです。中小企業の後継者不足は年々深刻化しており、とくに地方にある伝統100年を超える企業でさえも、廃業の危機に瀕しているところも少なくありません。事業承継マッチングサイトでは、買い手と売り手の双方が自由に閲覧でき、幅広いターゲットに対して事業承継を提案できると言うメリットがあります。

後継者人材バンクの活用

マッチングサイトに似た制度になりますが、「後継者人材バンク」というものをご存知ですか?このサービスは、全都道府県に設置されている事業引き継ぎ支援センターが主導となり、後継者不足に悩む企業の後継者となり得る人材をマッチングしてくれるというものです。国が運営している機関のため信頼性もあり、はじめて活用する人に良いでしょう。ただし、まだ知名度が低く登録している企業数も少ないため、スピード感や予算など総合的に考え、マッチングサイトか後継者人材バンクかを選んでいくと良いでしょう。

親族外の事業承継

親族間で事業承継なされないことが不安視されているものの、経営者の中には身内以外の人に継がせたいと考える人も少なくありません。理由はさまざまですが、社内にいる優秀な人材や取引先の人材、経営者自らヘッドハンティングした人材を後継者にすることがあります。このような親族外での事業承継には、経営だけをお願いする方法、経営と自社株式の両方で事業承継をする方法の2つがあります。資金面などが関わってくるため、事業規模や伝承相手に合わせて選ぶと良いでしょう。

最終手段は廃業

親族外やM&Aなどを試みても後継者が見つからない場合、最終手段は廃業です。事業承継のための資金不足、経営者の体力的な負担でやむを得ず廃業、事業を清算するというケースは増えてきました。その場合、解雇する従業員の新しい職場を探すことも経営者の責務です。また、取引先に迷惑をかけてしまうこともあるため、できれば避けたい選択でしょう。事業の一部のみを売却するなど、企業の名称はなくなったとしても培った技術は残せる場合もあるので、最後まで諦めずに方法を探すことが望まれます。

まとめ

後継者不足解消のためにも早めに対策を進めましょう

後継者不足の現状や解決策についてお伝えしてきましたが、現在進行形の深刻な問題には間違いありません。多くの中小企業を苦しめる後継者不足問題は、早い段階での準備や対応により解決できる可能性が大いにあります。たとえ親族間での事業継承が叶わなくとも、M&Aという方法もひとつの選択肢になるでしょう。時間やコスト、経営者の想いは異なるため一概には言えませんが、従業員や製品の将来を考えて一番良い方法を選ぶ必要があります。メリットやデメリットを比較した上で、自社に合った最善の策を検討してみてはいかがでしょうか?

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