記事更新日:2023年05月31日 | 初回公開日:2023年05月30日
用語集 外国人採用・雇用 人事・労務お役立ち情報 グローバル用語解説ロジカルコミュニケーションとは、相手に伝えたいことを論理的にまとめ、分かりやすく伝える話し方のテクニックです。論理的思考がベースになっているため、筋の通った分かりやすい説明ができます。ビジネスの場では、伝達不足や誤認識によるミスコミュニケーションが大きなトラブルにつながることもあります。ロジカルコミュニケーションは、ビジネスパーソンにとって円滑に仕事を進めるための必要不可欠なスキルと言っていいでしょう。
主語や述語を曖昧にしがちな日本人にとって、ロジカルコミュニケーションは相性がいいと言えます。日本人は「察する文化」と言われていますが、察した結果のミスや勘違いも多く発生します。そのため、ロジカルコミュニケーションのスキルを高めることによって、より正確で伝わりやすいコミュニケーションができるでしょう。日本人がロジカルコミュニケーションを行うことにより、文化の異なる海外の取引先とのやり取りもスムーズに進みます。
ビジネスを円滑に進めるにはわかりやすい説明が重要視されるため、ロジカルコミュニケーションが必要とされます。論理的な意見を持っていたとしても、一方的な主張だけではなく相手の理解を得なければ、ビジネスは成立しないためです。根拠や結論にまとまりがなく説明もわかりづらい人とは、一緒に仕事をしたい・商談を進めたいとは思えないでしょう。相手との信頼関係を築くためにも、ロジカルコミュニケーションは大切なスキルです。
自分の考えを論理的にまとめる力は、ロジカルコミュニケーションにおいて必要不可欠です。相手が理解して納得するためには、自分の意見や主張に根拠を持って結論づけることが求められます。そのためには物事を客観的に捉え、根拠を持って筋道を立てた考え方である「論理的思考」を用いて整理する必要があります。うまくコミュニケーションを取れる人でも、話の内容にまとまりがなければ、相手に理解してもらうことは難しいでしょう。伝えるべき事柄を明確にしておくことが重要です。
ロジカルコミュニケーションには、伝えたいことを相手に分かりやすく話す力が求められます。どんなに素晴らしい意見を持っていても、相手に伝わらなければ意味がなくなるでしょう。相手にとって話の内容が難しくて理解できず、再度説明を求められた場合は二度手間になってしまいます。相手と自分が同じ情報量・知識量とは限らないため、相手の状況を把握し、理解度に応じた説明や順序立てた説明、情報を細分化して伝えるなどの工夫が必要です。
ロジカルコミュニケーションは、わかりやすく話ができるようになり、コミュニケーションが円滑になるメリットがあります。話す内容に根拠があり、簡潔で順序立てた説明ができれば、双方のストレスが少ないでしょう。また、結論がはっきりしているため、話の方向性のズレや余計な説明をすることがなく、コミュニケーションコストを減らすこがも可能です。スムーズなコミュニケーションは、相手と信頼関係を築くきっかけにもなります。
ロジカルコミュニケーションによって、コミュニケーションロスが起こりにくくなるというメリットも期待できます。認識のズレや不十分な意思疎通などのコミュニケーションロスは、会社に大きな損失をもたらす可能性があります。例えば、誤った情報を記載した契約書の作成や発注ミスなど、取引先との信頼関係や業務のパフォーマンスにも影響するでしょう。ロジカルコミュニケーションを身につけることにより、コミュニケーションロスのリスクを低減できます。
ロジカルコミュニケーションは、プレゼン力や交渉力を向上させられることも大きなメリットの一つです。意見や提案を明快に伝えられるため、相手を納得させることや同意を得ることが容易になります。プレゼンや交渉の場では、会社の業績を左右する大きなプロジェクトやの場合もあるため、お互いが慎重になります。相手が納得できる論理立てた説明が求められるため、根拠のある正確な情報やロジックが必要です。そんな場面では、ロジカルコミュニケーションのスキルが役に立ちます。
ディベートはあるテーマに関して賛成派と反対派で議論を行い、最終的に勝敗を決める手法の討論です。オーディエンスとして討論を見ている第三者が勝敗を決めるため、いかに「自分たちが正しいか」ということを主張し、納得させる必要があります。相手の支持を得られる論理的な主張や、根拠を提示できることが重要なため、ディベートを通してロジカルシンキングを鍛えることができます。また、多角的に物事を捉える力や情報を処理し、還元する能力も身につけることができるでしょう。
MECEは「漏れ・ダブり」なく物事を整理する、ロジカルシンキングの基本です。何かを決めるときに、必要な情報を網羅しながらも、それが重複しないようにする考え方をします。問題や課題に対し、客観的且つ総合的に考えることで思わぬ解決策が見つかるなど、最適な対応策を導き出すことができます。思考を整理して論理的に意見をまとめる際には、MECEを意識すると多角的で網羅性のある意見の組み立てが可能になるでしょう。
PREP法は、結論・理由・具体例・結論の流れで伝える手法で、分かりやすく簡潔に要点を伝えられます。話の流れによって根拠が明確になり、具体例から実際の現場をイメージしやすくなるでしょう。また、結論を2回伝えるため、相手に意図が伝わりやすいことも大きなメリットです。しかし、PREP法を繰り返すと機械的に聞こえることがあるため、話に適度なふくらみを持たせるような工夫が必要です。PREP法は使いこなせるまでに時間がかかるため、正しい知識を持って普段から意識することが大切です。
研修会は、ロジカルコミュニケーションを鍛える絶好の機会です。研修を通して基礎から応用まで学習できれば、即時的に現場でも使う意識が芽生えます。ロジカルコミュニケーションを実践的に使うには、現場をイメージする必要があります。基礎の学習から現場を想定したロールプレイなど、段階的に学ぶことで理解度が深まるでしょう。研修内容の定着度は人によって異なるため、資料を共有するなどして研修後でも確認できるようにしておけば、知識の定着化を図りやすくなります。
ロジカルコミュニケーションを鍛えるポイントとして、相手に伝える際に話す内容をグループ分けするということもできます。グループ分けした内容それぞれの伝えたい要点が明らかになるため、伝えたい内容を網羅しながらも、簡潔に伝えることが可能です。一度グループ分けして要点を洗い出し、不要な情報は排除されているため、話の方向性のズレや共有するべき情報の伝え忘れを防ぐことができます。MECE的な論理的思考方法を参考にしながら、伝えたい内容を細分化して要点を絞っていくという方法です。
ロジカルコミュニケーションを鍛えるためには、結論ファーストを心がけることも効果的です。最初に結論を伝えることで、頭の中で論理的思考を展開できるようになるためです。結論を最後に述べる場合に比べて、話の内容にブレや矛盾が生じにくく、筋の通った説明ができます。PREP法のように最初と最後に結論を伝えれば、最初の印象から根拠や具体例が肉付けされた上で最後に結論を聞きます。そのため、相手にはわかりやすく伝わるだけでなく、強い印象を残すことにつながるでしょう。
ロジカルコミュニケーションに関する書籍は多く出版されているため、個人での学習の場合に便利です。イラスト付きや漫画付など、読者の好みに合わせて様々な種類の本があります。本を読む際は、自分のレベルに合わせた本を選ぶことが大切です。基礎知識のない人がいきなりビジネスシーンを想定した内容の本を読んでも、正しい方法を身につけられるとは限らないでしょう。ロジカルコミュニケーションへの理解度を明らかにした上で、自分に合った書籍を選んで学習しましょう。
講義やセミナーは、専門知識を持った講師に教わるため、ケーススタディのように実践面で活かしやすい学習ができます。本のみでは理解できなかった箇所が、人に教わることでインプットしやすくなることもあるでしょう。オンライン・オフライン問わず様々なセミナーが実施されているため、自分に希望に合ったセミナーを探して受講できます。自分のコミュニケーションにおける不足点や課題などの気づきを得られるきっかけにもなるため、セミナーの受講により得られる効果は大きいです。
コミュニケーション・マイスター協会が主催する、ロジカルコミュニケーション検定を受験することで、スキルアップを目指すことが可能です。コミュニケーションなどに関する多くの著書を出版している安田正氏が代表を勤める協会で、プロに作り込まれた検定を受けられます。レベルによって受験方法や値段は変わりますが、オンラインで資格の取得まで完結すものは、手軽に受験できます。勉強で実力がつくのはもちろん、合格したことは自信になりますし、スキルを対外的にアピールしやすくなるでしょう。
ロジカルコミュニケーションの重要性やメリット、鍛え方について解説しました。ロジカルコミュニケーションは思考を論理立てて整理し、それをいかに相手に分かりやすく伝えるかが最も重要なポイントです。そのためにはMECEの思考方法やPREP法などを意識しながら、自分自身でも学習していくことが大切です。ロジカルコミュニケーションは、取引先や顧客に対してはもちろん、社内のコミュニケーションの活性化にもつながります。社員のロジカルコミュニケーション能力を鍛えて、ビジネスを加速させましょう。
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