クリティカルシンキングとは【研修に役立つポイントや本について解説します】

記事更新日:2023年03月17日 初回公開日:2023年03月08日

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多様な価値観が受け入れられている近年においては、優れた思考力を持つことがより一層重要となっています。物事の本質を捉える上で必要とされるクリティカルシンキングは、現代のビジネスマンには欠かせない能力といえるでしょう。この記事ではクリティカルシンキングの重要性や、身につけることによる効果などについて詳しく解説します。クリティカルシンキングを身につけてビジネスに活かしたいと考えている方に役立つ内容となっておりますので、ぜひ最後までご一読ください。

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クリティカルシンキングとは

物事の本質を判断する思考プロセス

クリティカルシンキングとは、物事の本質を判断する思考プロセスのことです。当たり前とされていることが本当に正しいのか、という観点から思考して正しい結論へと導く思考法のことを表します。さまざまな考え方や経験を持つ人材が業務に取り組む中では、こうしたクリティカルシンキングが非常に重要となるでしょう。今後のビジネスシーンにおいて必要不可欠となる思考法ですので、自身の思考へ落とし込めるように学習しておく必要があります。

批判的思考と直訳される場合もある

クリティカルシンキングは、批判的思考と直訳される場合もあります。批判的思考という言葉をそのまま受け取ると、物事の欠陥を探すようなイメージを持つ方も多いのではないでしょうか。しかしクリティカルシンキングは、物事の粗探しをして指摘するための思考法ではありません。あくまで正しい結論へと導くために、当たり前とされていることを疑ってみるという思考法になります。したがって、決して否定的な観点から偏った考えをしてしまわないように注意する必要があるでしょう。

クリティカルシンキングとロジカルシンキングの違い

ロジカルシンキングは論理的な思考を指す

クリティカルシンキングに対して、ロジカルシンキングは論理的な思考のことを指します。ロジカルシンキングでは、根拠となる事象から筋道を立てながら結論へと導いていきます。ロジカルシンキングも、結論の説得力を高める上では非常に重要な思考法といえるでしょう。クリティカルシンキングとほとんど同じように見えるかもしれませんが、理論を進める上で前提とする部分の正しさについてより詳しく検証するのがクリティカルシンキングの特徴です。

クリティカルシンキングが重要な理由

多様な価値観が生まれているから

クリティカルシンキングが重要な理由として、多様な価値観が生まれているということが挙げられます。昔と比べるとさまざまな価値観が存在するようになり、物事の本質について正しく捉えることが難しくなってきています。ビジネスにおいても本質を外した施策などを実施することによって、大きな失敗につながるケースがあります。今後のビジネスシーンにおいては、クリティカルシンキングによって正しく本質を捉えることが、より一層重要となっていくと考えられます。

不確実性の高い時代になっているから

不確実性の高い時代になっているということも、クリティカルシンキングが重要とされる理由です。技術の進歩や社会情勢など、ビジネスシーンに限らず目まぐるしい変化が近年では生じています。したがって、組織として取り組んでいることが現代の需要に見合っているのかなどについて何度も検討する必要があるでしょう。これまで常識とされてきたことをもう一度見つめ直し、常に新しいことにも目を向け続ける姿勢が、個人単位でも重要となってきているのです。

クリティカルシンキングによる効果

本質を見極める力がつく

クリティカルシンキングによる効果のひとつとして、本質を見極める力がつくということが挙げられます。無意識の思い込みやこれまでの経験則によって、物事の本質を見抜けないということはビジネスにおいてもよくあるケースです。また、近年では収集したデータをもとに分析を行うことが増えていますが、そのような場面においてもクリティカルシンキングは大いに役立つでしょう。余計な情報や固定概念に惑わされないようにするためにも、クリティカルシンキングの習慣をつける必要があります。

新たな視点からの発見が生まれる

新たな視点からの発見が生まれるということも、クリティカルシンキングによる効果です。コレまで当たり前とされていたことについて思考を巡らせる必要があるため、新しい発見が生まれやすいでしょう。クリティカルシンキングによって生まれた新たな発見から、新規事業につながるケースも珍しくありません。新しいアイデアが必要とされる機会の多い職種の方は特に、クリティカルシンキングの能力を身につけておくと役立つでしょう。

課題解決の精度が向上する

クリティカルシンキングによって、課題解決の精度が向上するという効果も期待できます。ビジネスにおける課題はほとんどの場合、明確な解決策が存在しません。様々な選択肢がある中で、最も適したものを選ぶ必要があります。一方で、どの選択肢を選んでも問題点があるでしょう。クリティカルシンキングによって、そのような問題点や課題を最小限に抑えることができます。クリティカルシンキングで、最も重要で解決すべき課題にアプローチすることが、より良い施策につながるでしょう。

リスクの回避につながる

クリティカルシンキングが、ビジネスシーンにおけるリスクの回避につながるということもあります。先述の通り、新しい発見に役立つというだけでなく、これまで気づくことができていなかった課題などを明らかにすることができるかもしれません。課題を早期発見してリスクを回避することができれば、生産性の向上にもつながります。したがってクリティカルシンキングは、リスクマネジメントを行うためにも重要な思考法といえるでしょう。

クリティカルシンキングにおけるポイント

否定的にならないようにする

クリティカルシンキングにおいては、否定的にならないようにするのがポイントです。先述の通り、クリティカルシンキングは決して否定的な観点から思考するものではありません。議論する上で前提とされていることに対して詳しく検討することで、結論の精度をより高めることを目的としています。必要以上に否定的な意見を前面に出してしまうと、周囲からの同調を得られずに反発を受けることもあります。あくまで本質を捉えるための思考法として、正しく使用するようにしましょう。

客観的な視点を持つ

客観的な視点を持つということも、クリティカルシンキングにおいては重要なポイントです。クリティカルシンキングはそもそも、思い込みやこれまでの前提条件についてもう一度よく考えを巡らせる思考法です。主観的な視点しか持っていないと、十分な成果を得ることはできないでしょう。初めはうまくできないかもしれませんが、客観的な要素である事実と主観的な要素である意見を区別しながら思考することがクリティカルシンキングにおいては重要となります。

事実に基づいて思考する

事実に基づいて思考することが、クリティカルシンキングにおいては重要となります。先述の通り、クリティカルシンキングでは事実と意見をはっきりと区別する必要があります。主観的な意見に基づいた意思決定をしてしまうと、結果的にうまくいかない場合が多いでしょう。集めたデータをもう一度よく見つめ直し、それらをもとにどのようなことが言えるのかについて深く考える必要があります。クリティカルシンキングの効果を最大限に発揮するためにも、客観的な事実により一層目を向けていきましょう。

情報収集の習慣をつける

クリティカルシンキングでは、情報収集の習慣をつけることも大切です。客観的な事実がクリティカルシンキングにおいては重要であるため、それらの情報を集めるということももちろん重要となります。近年では技術の発展によって、これまでとは比べ物にならないほど大量のデータが収集できるようになりました。そしてそれは組織単位だけではなく、個人単位においても同様です。常に周囲に向けてアンテナを張りつつ、新しい情報を取り入れ続けることによって、より精度の高いクリティカルシンキングを行うことができるでしょう。

クリティカルシンキングに関する本

グロービスMBAクリティカル・シンキング

クリティカルシンキングに関する本のひとつとして、「グロービスMBAクリティカル・シンキング」が挙げられます。日本最大級のMBAコミュニティであるグロービス経営大学院において、「クリティカルシンキング」は人気講座のひとつです。この本ではクリティカルシンキングをがビジネスパーソンににとって非常に役立つという点をフォーカスしています。読書が苦手な人の中には、書籍で学ぶことに少し抵抗のある人もいるでしょう。実際のビジネスシーンを想定した内容となっているため、そうした人にも読みやすいのではないでしょうか。

実践型クリティカルシンキング

「実践型クリティカルシンキング」も、クリティカルシンキングについて学べる書籍のひとつとして挙げられます。本書は、クリティカルシンキングについて講義形式で学ぶことの出来る内容となっています。目標設定から課題の設定方法、そして具体的な打ち手の決定におけるまでの思考法を学ぶことができます。現状に満足している人もそうでない人も、本書でクリティカルシンキングについて学び、その原因について思考することによって頭の中をクリアにすることができるでしょう。

図解ポケット クリティカル・シンキングがよくわかる本

「図解ポケット クリティカル・シンキングがよくわかる本」も、クリティカルシンキングの習得に役立つ書籍のひとつです。タイトルの通り、図解によって分かりやすく解説されているため本が苦手という人でも手に取りやすいのが特徴です。クリティカルシンキングを行う際に活用できるフレームワークなども紹介されているため、実践的な場面にも役立てやすいでしょう。クリティカルシンキングについて文章ではなく図や表を用いて直感的に理解したいという人は、こちらの本を読んでみるのがいいでしょう。

まとめ

クリティカルシンキングで本質を見抜く力をつけましょう

クリティカルシンキングの重要性や、その効果などについてお分かりいただけたでしょうか。技術の発展による目まぐるしい環境の変化や、膨大なデータの活用などが近年では注目されています。これまでの経験をもとに解決策を考えることも大切ですが、思い込みを取り払って新しい視点から考えることも今後は必要とされるでしょう。クリティカルシンキングによる思考をビジネスに役立てることができれば、ビジネスマンとしてさらに上のレベルを目指すことができます。変化の大きいこの時代を生きる上では必ず身につけておくべき能力ですので、クリティカルシンキングで本質を見抜く力を伸ばしていきましょう。

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