as is to beの使い方は?【as-is・to-beのそれぞれの意味や業務フローの作り方について解説します】

記事更新日:2024年01月19日 初回公開日:2024年01月19日

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「as is」と「to be」という言葉は、IT業界でのシステム分析やコンサル業界の要求分析で多く使われる独特の用語です。「as is」は現状を示し、「to be」は理想の姿であり、双方のギャップが問題として把握されます。この「as is to be」という言葉がビジネスの現場でも重用されるようになっており、目標設定の手法などとして注目されているのが現状です。ここでは、ビジネス界における「as is to be」の意味から、詳しい使い方まで解説いたします。ぜひ経営の一助としていただければ幸いです。

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as is to beの意味

as isの意味

現在の状態

as isとは「現在の状態」を意味する言葉で、問題解決などには正しく「現在の状態」を把握することが重要です。簡単なことのようですが、言葉や数値で「現在の状態」を表すときに、誰もが同じように評価することは稀だと言えるでしょう。それは個々の先入観や期待値などが「現在の状態」を測定する尺度に影響を与えるためです。「現在の状態」を正確に表すためには、個人の持つ先入観などは全て排除し、客観的な目線でデータに基づいて言葉や数値で表現することが大切になります。

to beの意味

理想の状態

to beとは「理想の状態」のことで、as isの「現在の状態」に対応する指標です。理想の状態とは、as isの「現在の状態」とは違い、個々や企業によって異なります。ただし「理想の状態」は「現在の状態」とセットになるため、一方が定性的なものであればもう一方も定性に、一方が定量的なものであれば一方も同じ尺度で表す必要があります。また「理想の状態」は企業ごとに異なるものの、全社員およびステークホルダーなども共有できるような、具体的で根拠のある明確なものにすることが重要です。

よくある言葉の意味の勘違い

before afterと捉えている

よくある言葉の意味の勘違いとして、「as is to be」と「before after」を混同して捉えていることがあります。現状を抜け出して理想形を求めるという意味合いでは同じで、結果的に同じ領域で集結することもあるでしょう。しかし「as is to be」では、as isの「現在の状態」を十分に把握し、求める理想形である「to be」とのギャップを問題として捉えるものです。「現在の状態」と「理想の状態」の両者を明らかにすることで、ギャップとなる問題が浮き彫りとなり、取り組むべき課題が明らかになります。

as is to beの活用場面

目標の設定

目標の設定は、as is to beの有効活用場面の一つです。企業全体でも目標を掲げますが、チームや個人でも目標を設定することで、企業全体のモチベーションアップに繋がります。目標は1か月単位や日々の目標から、数年にわたる長期目標まで様々です。as isの「現在の状態」は同じですが、to beの「理想の状態」を段階的に捉えることで期間を変えることができます。目標の設定では、取り組む全員が同じ向上意識を持てるように、目標達成のために必要な課題などを十分に理解してもらうことが大事です。

マーケティング

マーケティングは、売上や客数および単価などが明瞭に数値に表れる定量性が高い分野であることから、as is to beの活用場面として有効と言われます。求める「理想の状態」は各企業によって違うでしょうが、「現在の状態」が細かく数値化できることもあり、問題解決への課題設定も容易です。ただし、マーケティングにおいては、市場や顧客ニーズが時間の経過で大きく変化するため気を抜くことができません。いち早く変化に気付き、方向転換できるように準備することも重要です。

業務の改善

業務の改善は、売上に直結するものであるため、企業においても捨て置けない問題です。業務の「理想の状態」を掲げることは、いままでの業務を否定することになるため、消極的になるベテラン社員も少なくないでしょう。しかし刻々と変化する時代の中で生き残っていくためには、時代やニーズの変化に呼応して、自らも変わっていかなければいけないことを理解しなければいけません。単に最新のシステムを導入するのではなく、ベテラン社員などの意見も参考にして、自社に合う独自のシステムを構築しましょう。

コンサルティング

コンサルティング業務は、as is to beが非常に有効活用できる場面と言えます。コンサルティングする会社や部門の現状を把握し、コンサルティングする会社が求める理想像をヒアリングすることで問題点を理解できるでしょう。あとは、問題点解決のために各部門などの課題を明確にして、実践してもらうのみです。コンサルティングで最も注意したいのは、依頼された企業が自社を高く評価しているのが多いことです。客観的に見た企業の評価を正確に誠意を持って伝えることから始めましょう。

as is to beを活用するメリット

論理的な解決策を見出せる

as is to beを活用するメリットとして、論理的な解決策を見出せることが挙げられます。問題把握から論理的に解決策となる課題をいくつも考えることで、解決までの道のりを大きく外れることがありません。また論理的であるがゆえに、皆が理解しやすく具体的な施策も考えやすいのが、as is to beの大きな特長です。企業の中に論理的思考タイプの人間が増えることも大きなメリットと言えるでしょう。単にきらびやかな目標を掲げるだけでは企業に前進はありません。論理的かつ現実的思考が企業の発展に繋がるでしょう。

解決の際に迷走しない

as is to beの基本である「現在の状態」と「理想の状態」を明確にすることができれば、議論の道筋がブレることも、解決の際に迷走することもないでしょう。スタート地点と目指すべきゴールが明確であるならば、途中で何が起きようともゴールの方向を間違うことはありません。ただし、外的要因などで一つの考えがズレることによって、目標から離れてしまうことも考えられます。そのため、問題解決への道は一つだけではなく複数用意しておき、状況の変化にも対応できるようにしておきましょう。

可視化しやすい

as is to beでは、スタートから結論に至るまでの経緯を言葉や数字に表す事が容易であり、可視化しやすいのが大きな特徴です。そのため、議事録などを配布するだけで経過がおよび進捗状況が分かり、関係者へ説明する時間などを省けることも大きなメリットと言えるでしょう。もし理解が難しいとか疑問を抱く人がいても、スタートから論理的に説明すれば良く、個人の特別な思惑などが介入していないため、説明に苦慮することもありません。

as is to beの手順

テーマを決定する

as is to beを実践する第一の行動は、テーマを決定することです。テーマと言っても、あまり細かく決める必要はありません。少しずつ深掘りしていくため、今回の議題に取り上げたい大きなテーマをいくつか挙げて、その中から一つを選びましょう。テーマを決める際には「期間」と「関係者の範囲」「内容」を含めながら、一行程度の短い文章にまとめてください。最初は規模や期間なども特にこだわる必要はありませんが、多くの人から共感が得られる題材をテーマにすることから始めることをおすすめします。

現在の状態を洗い出す

テーマを決定したら、テーマにおける自社の「現在の状態」を洗い出します。この「as is」である、現在の状態を把握することが非常に重要です。先入観や期待感などを取り払うためにも、現在の状態を数値で表せるものは全て取り上げましょう。このときにテーマに沿っているかを気にする必要はありません。自社を客観的に評価する数値などは多い程よく、他社との比較よりも絶対的な数字を用いて自社を適正に評価してください。また、定量的なものだけでなく、定性的な現状も洗い出すようにしましょう。

理想の状態を考える

「as is」を考えたあとには、「to be」である理想の状態を考えましょう。「to be」は「as is」とセットで考えるものであるため、前述のように定量や定性などを揃えるようにします。このときに設定する期間についても見直してみましょう。長期で考えたいものであれば、段階的な理想を設定するのも良い方法です。あまり長期にわたるような場合には、途中で大きな外的要因などの影響を受けることも予想されるため、1年ごとにステップアップするような施策としても良いでしょう。

as isとto beのギャップから課題を発見する

「as is」と「to be」が明確になれば、2つのギャップがハッキリと分かります。そのギャップである問題を把握し、問題解決となる課題を発見する作業に移りましょう。問題解決に繋がる課題は一つだけではありませんし、一つだけでは不十分です。考えられる課題をいくつも挙げて、出尽くしたあとに重複する事項や、関連する事項に分けてまとめていきます。最終的には、これらの課題をクリアすることで問題解決できるかを再検討してみてください。不足の事項があれば追加すべきであり、重なる部分はなるべく省略してください。

課題に優先順位をつける

問題解決につながる課題を集約したら、それぞれの課題に優先順位をつけましょう。何から手をつけるべきか、この課題は後回しにして良いものかをハッキリと分かるようにします。上手くいかない課題は後回しにしがちですが、優先度の高い課題はハードルが高くても早期に解決しなければいけません。そのように順位付けを行うことで、課題に取り組みやすくなるとともに、進捗状況も自然に把握できます。また、重要性の高い課題に至っては、全総力を結集して解決に向かうことも可能です。課題に優先順位をつけて、全員で共有しましょう。

課題を具体的なアクションにする

課題が決まり優先順位も確定したら、いよいよ具体的なアクションに移行します。では、優先順位に従って個々で取り掛かってくださいというのでは、非効率でおすすめできません。やはり無駄なアクションをしないためにも、役割分担をハッキリさせ、具体的なスケジュールに沿って進行すべきです。とくに「いつ」「どこで」「誰が」「誰に」「何を」「どのように」「なぜ」「いくらで」を課題に入れていきましょう。「いつまで」という期限も大切です。そして期限がきたらすぐに打ち合わせを行い、お互いの進捗状況や抱えている問題を話し合ってください。

実行し振り返る

as is to beは何度も繰り返して行う事で、組織の中に定着し成長し続けるでしょう。つまり企業として問題解決能力が向上していくのです。そのために欠かせないのが、課題を実行したあとでの振り返りになります。なぜ上手くいったのか、なぜ時間を費やしてしまったのか、なぜ変更しなければいけなくなったのかを皆でもう一度考えてみましょう。日本人は失敗したことばかりを反省するクセがありますが、上手くいったことについても振り返るようにします。この振り返りが、次のサイクルに生きるとともに、個々の成長にも繋がるでしょう。

まとめ

as is to beを活用しビジネスに活かそう

ビジネスにおいて目標を立てることは成功への近道と言えます。ただし、目標設定が曖昧であったり、根拠のない目標設定であったりするようでは、結果は伴わないことでしょう。as is to beは、自社および自己分析を客観的な視点で正確に把握することで、理想とする指標とのギャップを知って目標達成に近づく手段です。戦いにおいて己を知ることが重要であるように、ビジネスにおいても自社の強味や弱みを知ったうえで戦略を立てることが大切だといえます。ぜひ、as is to beを有効に活用し、ビジネスでの成功を目指してください。

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