スペシャリストとは【ゼネラリストとの違いや採用におけるポイントについて解説します】

記事更新日:2022年10月20日 初回公開日:2022年10月20日

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ビジネスにおける知識をバランス良く持っている人材は、企業においてさまざまな役割を果たしてくれます。一方で近年の先進技術の発展などにより、ある分野において深い専門知識を持っているスペシャリストも注目されています。この記事ではスペシャリストの獲得によるメリットやデメリットに加えて、採用において注意するべきポイントなどについて解説します。専門性の高いスペシャリストの獲得を検討している人事担当の方は、ぜひ最後までご一読ください。

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スペシャリストの意味

特定分野において高い専門性を持つ人材

ビジネスにおけるスペシャリストとは一般的に、特定分野において高い専門性を持つ人材を指します。担当する分野における専門的な技術や、資格などを有している人材がスペシャリストということになります。近年では特にIT技術の発展が著しいため、高度な技術を持つエンジニアなどはスペシャリストとして非常に注目されています。長期にわたる業務経験が必要となる場合も多いため、スペシャリストと呼ばれる人材の年齢層は若手よりも中間層以上が多くなるでしょう。

対義語であるゼネラリスト(ジェネラリスト)とは

ゼネラリストは幅広い知識を持つ人材を指す

スペシャリストの対義語として用いられる「ゼネラリスト(ジェネラリスト)」は、幅広い知識を持つ人材を指します。特定の分野において深い知識を持つスペシャリストとは異なり、さまざまな職種を経験する中で広範囲の知識を身につけてきた人材です。例えば営業を経験した後に広報、人事を経験するなどのキャリアがゼネラリストに該当するでしょう。企業によってはジョブローテーションの制度を導入している場合もあり、ゼネラリストの育成に注力している企業もあるということが伺えます。

企業においては総合職を指す場合が多い

ゼネラリストは、企業における総合職の人材を指す場合が多いです。キャリア形成としては管理職や幹部候補となるために、幅広い業務を経験していくことになります。職種によって総合職の業務内容は異なりますが、スペシャリストと比べるとカバーする業務の範囲が広いというのが特徴です。将来的に企業の中核を担うことが期待されていますので、総合職で採用した人材をゼネラリストとして育成していく仕組みを構築している企業も多いです。

スペシャリストが注目される理由

転職に対する考え方が変化している

スペシャリストが注目される理由として、近年では転職に対する考え方が変化しているということが挙げられます。これまでは終身雇用の考え方が一般的であったのに対して、現在は転職によって自身のキャリアを形成する人材が多くなりました。さらに企業からのオファーも増えることによって、スペシャリストが活躍できる環境が多くなっているのも原因といえます。スペシャリストの需要が高まっているこの状況で、専門的な知識を有するスペシャリストを企業に確保し続けることは簡単ではないでしょう。

先進技術が急速に発展している

先進技術が急速に発展しているということも、スペシャリストが注目されるようになった理由のひとつです。インターネットが普及してさまざまなIT技術が発展した結果、それらに関する知識を持つ人材の需要が急激に高まりました。こうした先進技術に関する知識は、数日間の研修を行うだけではなかなか身につけることができません。今後更なる発展が予想される中で、他社との競争に取り残されないようにするためにも企業はスペシャリストの獲得に注力するべきでしょう。

スペシャリストを採用するメリット

即戦力としての活躍が期待できる

即戦力としての活躍が期待できるということは、スペシャリストを採用することによる大きなメリットといえるでしょう。専門的な知識を持っているため、一般的な新入社員と比べると育成に必要なコストも少なくなります。一方で専門分野以外における知識については、必要に応じて研修などを行う必要があるでしょう。スペシャリスト自身の知識を活かしつつ、企業において必要とされる能力をさらに身につけてもらうことで頼もしい即戦力となるでしょう。

新たなノウハウを取り入れることができる

スペシャリストを採用することによって、社内に新たなノウハウを取り入れることができるでしょう。業界や企業の規模によっては、特定の分野における十分なノウハウが社内に蓄積されていないというケースもあります。より多くのノウハウや技術を社内に保有している企業が、今後もさらに成長を続けていくでしょう。同業他社と比較して専門的な知識や技術が不足している場合には、早急にスペシャリストの確保へと動く必要があるでしょう。

事業の拡大につながる

優秀なスペシャリストを採用することができれば、事業拡大につながる可能性もあります。特に近年ではIT関連の技術を効果的に導入することが、事業の拡大にも直結するようになりました。社内のDX化やオンライン業務に関する技術を持つスペシャリストを獲得することができれば、より多くのビジネスチャンスを掴むことができるでしょう。さらなる事業拡大を考えている場合には、スペシャリストの採用もひとつの手段として考えておきましょう。

スペシャリストを採用するデメリット

頼める業務の幅が狭い

スペシャリストを採用することによるデメリットとして、頼める業務の幅が狭いということが考えられます。スペシャリストは特定の分野において非常に優れた能力や知識を持っている反面で、専門外の分野における業務経験がないケースも多いです。スペシャリストの専門分野に特化した業務を、継続的に任せられるのが理想です。人手不足によってスペシャリストが専門外の業務をしなくてもいいように、人員の配置などはあらかじめ詳しく確認しておきましょう。

キャリアアップを求めて転職する恐れがある

スペシャリストを採用しても、キャリアアップを求めて転職してしまう恐れがあります。キャリア志向の高い人材が多いスペシャリストは、自身のキャリアアップが難しいと感じた際に転職という選択肢を取る可能性が高いです。能力の高いスペシャリストであれば他社からのオファーが来ることも多いため、人材流出してしまう恐れがあるでしょう。獲得したスペシャリストには自身の専門性を十分に活かせるポジションを与えて、長期にわたって貢献してもらえるような環境を整えましょう。

スペシャリストの採用におけるポイント

必要なスキルを明確にする

スペシャリストを採用するためにはまず、必要なスキルを明確にしておきましょう。スペシャリストの持つ専門性を十分に発揮してもらうためには、それを活かせる環境があることが前提となります。せっかく採用したのにも関わらず、専門知識をあまり必要としないような業務であればモチベーションの低下につながってしまうでしょう。任せたい業務内容と必要とされるスキルについてなるべく詳しく定義したうえで、それらの能力を持ったスペシャリストの採用を行いましょう。

適切な待遇で採用する

適切な待遇で採用するということも、スペシャリストを獲得するうえでは重要なポイントです。先述の通り近年では、専門的な知識やスキルを持ったスペシャリストの需要が非常に高まってきています。多くの企業からオファーを受けていることも珍しくなく、スペシャリスト自身が納得のいく待遇や業務内容でないと獲得することは難しいでしょう。待遇というのはもちろん給与に限ったことではなく、一般的な採用と同様に入社することによるメリットを明確に提示する必要があるでしょう。

スキルに合わせた評価基準を設ける

スペシャリストに対して適切な評価を行うために、スキルに合わせた評価基準を設ける必要があるでしょう。スペシャリストに限った話ではありませんが、自身の能力に対して適切な評価がなされないとモチベーションの低下や退職につながります。スペシャリストの場合は持っている能力が高く専門性があるため、特にその評価については難しくなるでしょう。スペシャリストの能力を正しく評価して、それが報酬へと結びつくような制度を整えましょう。

キャリアパスを充実させる

キャリアパスを充実させることによって、スペシャリストは入社後のキャリアのイメージを抱きやすくなります。先述の通り、スペシャリストは自身のキャリアについて強い関心を持っています。入社後のキャリアパスが明確に定まっていないと、自身の可能性を狭めてしまうと判断されることもあるでしょう。採用面接などの場において、入社後の具体的なキャリアパスを提示するといいでしょう。スペシャリストを採用することがゴールではなく、その後の活躍までを視野に入れた条件の提示を行いましょう。

スペシャリストのキャリアパスの例

マネジメント職

スペシャリストのキャリアパスの一例として、マネジメント職が挙げられます。現場でも活躍していたスペシャリストをマネジメント職へ任命することで、現場社員からの理解や信頼を得ることにもつながるでしょう。しかし一方で、全てのスペシャリストがマネジメント職に適しているとは限りません。マネジメント層の能力は部下の成長にも影響するため、スペシャリストをマネジメント職へと任命する際には適性を正しく判断しましょう。

プレイングマネージャー

プレイングマネージャーとして活躍するというのも、スペシャリストのキャリアパスのひとつです。プレイングマネージャーとは、第一線でプレーヤーとして業務に取り組みながら部下の育成などを担当する役職のことです。スペシャリスト自身も現場で業務を行なっているため、メンバーへの指示などが通りやすいというのがメリットといえるでしょう。一方でプレーヤーとしての業務に集中しすぎてしまい、部下の管理が疎かになってしまわないように注意が必要となります。

ハイプレイヤー

ハイプレイヤーとして第一線で活躍し続けるというケースも、スペシャリストのキャリアパスとして考えられるでしょう。ハイプレイヤーとしてキャリアを積んでいくということは、スペシャリストとして専門分野をひたすら磨いていくということになります。部下のマネジメントよりも自身の成長を軸に考えているスペシャリストには、このようなキャリアパスを提示するといいでしょう。スペシャリスト自身の現場志向の強さなどを考慮した上で、ハイプレイヤーとしてのキャリアも視野に入れておきましょう。

まとめ

スペシャリストが活躍できる環境を整えましょう

スペシャリストの獲得による影響や、採用において注意すべきポイントなどについてお分かりいただけたでしょうか。先進技術の発展などによって、今後もさらにスペシャリストの需要は高まっていくと考えられます。多くのオファーの中から選んでもらうためにも、スペシャリストの採用方針についても他社との差別化が求められています。報酬や評価体制をしっかりと整備して、入社後のキャリアプランを提案することでスペシャリストが活躍できる環境を整えましょう。

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