ICT支援員が注目される理由は?【業務内容や求められる能力を徹底解析します】

記事更新日:2021年04月22日 初回公開日:2021年04月19日

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ITC支援員の活用方法をご存知でしょうか。ICT支援員は、情報通信技術を活用するにあたり、さまざまな支援をする人材を指します。近年は教育の情報化が進められているため、学校において重要視されている職業のひとつです。しかしICT支援員の役割や、注目されている背景について、詳しく分からない方もいるのではないでしょうか。そこで今回は、ICT支援員の雇用形態や必要なスキルについてご紹介します。ICT支援員の業務内容についてもお伝えしていきます。ICT支援員を活用しようと考えている方は、必見の内容となっております。

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ICT支援員とは

学校教育における情報化推進の実務的な支援をする人

ICT支援員とは、学校教育における情報化推進の実務的な支援をする人を指します。具体的には、情報通信技術を行う環境の整備や教材の作成、校務システム操作の支援などの役割を担う人材を指すでしょう。ICT支援員は、教育を情報化する上で非常に重要な役割を担う人材であるため、情報通信技術が推進されている近年においては、必要とされている職業です。また2019年にはICT支援員における上級試験が導入されたため、より優秀なICT支援員を目指す人材が増えています。

ICT支援員が注目される理由

文科省がICT支援員の配置を推奨しているため

文部科学省がICT支援員の配置を推奨しているため、ICT支援員が注目されています。2018年から2022年にかけて「教育のICT化に向けた環境整備5か年計画」が策定され、地方財政措置として1年あたり1,805億円が確保されました。この計画では、今後4校に1校でICT支援員を配置することを目標水準としています。また教育現場でのICT支援員の必要性についても、現在積極的に呼びかけています。2020年11月にICT支援員普及促進協会が行った調査によると、2020年11月のICT支援員の会員数が、1ヶ月で140%増加したことが分かりました。この数字は、文部省がICT支援員普及促進に取り組み、注目度が上がった証であると言えるでしょう。

教育のICT化が重要視されているため

ICT支援員が注目される大きな理由は、教育の情報化が重要視されているためです。教育の情報化とは、最新の技術やテクノロジーを利用し、効果的な教育を行うことを指します。具体的にはコンピューターを用いた授業や、プログラミング的思考の育成などが挙げられるでしょう。教育を情報化することは、効果的な学習を習得させ、教師の事務仕事を軽減することに繋がります。しかし現在は、地域や学校によってICT活用に差があるのも事実でしょう。そこで課題策とされているのが、ICT支援員を配置し、地域や学校におけるICT活用の差をなくすことです。

ICT支援員の業務内容

教材の作成等の授業に対する支援を行う

教材の作成等の授業に対する支援は、ICT支援員の業務となっています。授業に対する支援とは、具体的には支援員が教師へパソコンや周辺機器の使用方法を指導することを指します。また場合によっては、ICTを用いた授業のサポートを行うこともあるでしょう。教育の情報化を進める上で、教師がICT機器を活用できることは、非常に重要になります。しかし学校によっては、ICT機器を活用できる教師が不足していることも事実でしょう。このような学校において、主に教師に対する支援を行うことが、ICT支援員の大きな業務です。

機器セッティングやメンテナンス等の環境整備を行う

機器セッティングやメンテナンス等の環境整備を行うことも、ICT支援員の業務です。教育の情報化を行う上で主に使用される機器として、一般的にパソコンやタブレット、教材ソフトなどが挙げられるでしょう。また場合によっては、授業でプロジェクターなどを使うケースもあるのではないでしょうか。これらの機器を使用する場合には、機器のセッティングが必要になります。機器の利用にあたり、ネットワーク設定やワイヤレス機器のセッティングを行うなど、ICT活用の環境を整えなくてはいけない学校もあるでしょう。使用後のメンテナンスも含め、ICT支援員は幅広い環境整備を行います。

研修の企画実施等の校内研修を行う

ICT支援員の業務内容には、研修の企画実施等の校内研修を行う業務があります。具体的な研修の内容としては、「授業におけるICT活用の意義」や「ICTの効果的な活用方法」の解説などが挙げられるでしょう。ICT支援員が校内研修を行うことで、現場職員へICT活用の重要性を説くことができます。またICT機器を効果的に授業に取り入れるための方法についても、詳しく学ぶことができるのではないでしょうか。教師がICT活用のメリットを理解しておくことは、ICT化を進めるにあたり非常に重要な点でしょう。

校務システムの操作支援等の校務支援を行う

校務システムの操作支援等の校務支援を行うことも、ICT支援員の業務のひとつです。教育現場における校務には、成績処理や指導要録の作成など、さまざまな業務があります。作成した書類に保管義務が設定されている場合には、管理業務を行う必要もあるでしょう。また近年は学習指導要領が変わり、プログラミング学習や英語教育の強化が実施されています。これらの増大する校務負担を軽減させるのが、校務システムの導入です。校務システムを導入して操作支援を行うことで、教師の校務負担の改善を図ることができるでしょう。

ICT支援員の雇用形態

自治体や学校が職員として直接雇用

ICT支援員の雇用形態には、自治体や学校が職員として直接雇用する方法があります。直接雇用の形態は、学校の運営によって雇用先が異なるのが特徴です。例えば、国や市町村が運営している公立学校においては、自治体が直接雇用するケースが一般的でしょう。一方で私立学校においては、運営している学校法人がICT支援員を雇用します。ICT支援員を職員として直接雇用する場合には、ICT職員が1校に常駐して勤務を行うのが基本でしょう。また雇用には期間が定められているケースも多く、無期雇用を掲げている学校は少ないと言われています。

自治体が委託業者と契約し業務委託の形で導入

自治体が委託業者と契約し、業務委託の形でICT支援員を導入するケースもあります。この場合には、ICT支援員は委託業者に登録をする必要があるでしょう。またICT支援員がいくつかの学校を担当に持ち、回りながらサポートを行うケースが多く見受けられます。その他にも、教育委員会の事務所内に常駐するICT支援員を置き、各校のサポートにあたる場合もあります。業務委託として雇用する場合には、契約以外の校務をすることはほとんどありません。生徒への生活指導や残業もないと考えてよいでしょう。

ICT支援員に求められる能力

ICT活用の基礎的なスキル

ICT支援員には、ICT活用の基礎的なスキルが求められます。ICT活用の基礎的なスキルには、基本的なコンピューター操作や、タブレットの操作などが挙げられます。また導入しているソフトの使い方を把握することや、周辺機器の接続方法についても理解しておく必要があるでしょう。近年はビデオ会議を利用する機会も多いため、Zoom操作などのスキルが求められる場合もあります。深い知識が必要になるケースもありますが、基本的には基礎的な操作を正確に行うスキルが求められるでしょう。

実践に役立つ知識

実践に役立つ知識も、ICT支援員に求められる能力のひとつです。ICT支援員は、教師や現場職員のICT活用をサポートする役割を持ちます。そのため理論的な知識よりも、実践に役立つ知識を伝えることが求められるでしょう。例えば、Wi-Fiの接続方法をレクチャーするケースや、ブラウザの利用方法を教える場合もあるでしょう。また教師や現場職員の疑問や悩みに対応するため、コミュニケーション能力もあるとよいかもしれません。専門用語を用いることなく、分かりやすくレクチャーができることや、丁寧な説明ができることが重要になります。

ICT支援員になるには

資格試験に合格する必要がある

ICT支援員になるには、試験資格に合格する必要があるでしょう。ICT支援員の試験には、ICT試験活用に関する実験的な能力を認定する「ICT支援員能力認定試験」があります。ICT支援員能力認定試験の合格率は65%程度と言われていますが、正確には非公開となっています。また受験資格の年齢は、原則20歳以上であることが条件となっています。試験にはA領域とB領域があり、これらを高得点で合格した場合には、より上級の資格を目指すこともできるでしょう。

ICT支援員上級の資格ある

ICT支援員の資格には、「ICT支援員上級認定者」という資格があります。ICT支援員上級は2019年から始まった試験で、支援員の中でも優秀な人物に与えられる資格とされています。具体的には、実践面と能力面が共に優秀である場合において、受験資格が与えられるのが特徴でしょう。ICT支援員上級認定者にはいくつか条件があり、例えば年数においての条件については、ICT支援員の認定後4年以内に試験を受けることと定められています。またA領域とB領域を高得点で合格し、2年以上の実務経験があることも条件です。

ICT支援員の試験内容は?

実践的知識が必要なA領域がある

実践的知識が必要なA領域があるのも、試験内容の特徴です。ICT支援員の試験において、実践的知識が必要な試験のことをA領域と呼びます。A領域は、主にICT支援員における知識と判断力が求められる試験です。具体的には教育現場での基本的用語や、現場で起こる問題に対しての状況判断と対応が試験内容に含まれるでしょう。A領域は筆記試験となっており、65点以上が合格ラインと定められています。学校特有の問題も出題され、子供の扱いなどを問う問題があるのも特徴でしょう。

問題分析・説明力が必要なB領域がある

ICT支援員の試験には、問題分析と説明力が必要なB領域があります。B領域は、学校現場においてICT機器のトラブルが起きた場合に、どのように対処するかを問う試験内容です。動画撮影での課題提出となり、55点以上が合格ラインになります。B領域の合格のみではICT試験員に認定されないため、A領域とB領域の両方に合格する必要があるでしょう。また過去問題がないので、文部科学省推進のテキストや教育情報科コーディネーターの知識をつけるなどの勉強方法を行う必要があります。

ICT支援員の求人が多いサイト

求人ボックス

求人ボックスは、ICT支援員の求人が多いサイトのひとつです。求人ボックスは全国展開されているサイトで、正社員はもちろん、パートや派遣などの情報が豊富に掲載されています。求人ボックスでは、雇用形態や給与に合わせて掲載情報を絞ることができるので、求職者が自分に合う働き方の募集先を探すことができるでしょう。また他の求人サイトとは異なり、検索エンジンであるため、さまざまな媒体に掲載されている求人を掲載できるのも特徴です。自社評価グラフや写真の掲載も可能なので、さまざまな方法で求職者にアピールできます。

インディード

ICT支援員の求人が多いサイトとして、Indeedが挙げられます。Indeedは求人情報専門の検索エンジンで、多くのウェブサイトから求人情報を収集しているのが特徴でしょう。膨大な数の求人を検索できるため、自分に合った求人を探せると、求職者に人気のサイトです。アカウントを作らなくても求人検索ができることもあり、現在多くの求職者が利用しています。また企業が求人を掲載する際には、求人の掲載費が無料であることも特徴でしょう。応募者情報の管理や、最適な人材を見つけるための検索システムも充実しています。

まとめ

ICT支援員は教育の情報化を進めるうえで必要不可欠な存在です

ICT支援員は、教育の情報化を進めるうえで必要不可欠な存在です。文部科学省がICT支援員の配置を推奨している現在は、特に需要が高まっている職業であると言えるでしょう。ICT支援員は、筆記試験と実技試験の両方に合格する必要があります。さらに上級の資格を目指すためには、「ICT支援員上級認定者」を取得する必要があるでしょう。現在は無期雇用を行っている学校や自治体は非常に少ないとされていますが、今後は無期雇用を行う学校や自治体も増えてくるのではないでしょうか。補助金の利用によるICT支援員の活用を行う自治体も増えているため、今後はさらにICT支援員を活用する機会が増えるでしょう。ICT支援員の業務内容を把握し、教育の情報化に役立てましょう。

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