技能実習生問題の解決策はあるのか?【実態・トラブル事例】

記事更新日:2020年07月16日 初回公開日:2020年07月12日

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近年、少子高齢化による人手不足に伴い、外国人技能実習生の受け入れが注目されています。実際、その数は年々増え続けています。受け入れ人数が多い国籍としては、ベトナム人や中国人などが挙げられるでしょう。一方で、問題になっているのが技能実習生のトラブル。失踪に加え、パワハラやセクハラの報告も後を絶ちません。問題の原因を理解し、未然に防ぐ必要があるでしょう。今回は、そんな技能実習生の問題についてご紹介します。今後、技能実習生の受け入れを検討している方や、現在技能実習生と上手くコミュニケーションが取れてない方必見の内容です。

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技能実習生の問題とは

技能実習生が増加し問題も増えてきた

技能実習の増加に伴い、技能実習生に関する問題も増えてきました。厚生労働省のデータによると、平成24年度の技能実習生の数が約15万人だったのに対し、平成29年度は約25万人。たった5年間で技能実習生の数は10万人近く増えました。また、違反事業所数も平成25年度では約1800件だったのに対し、平成28年度には約4000件にまで増えています。これは技能実習生の急激な増加に、企業の対応が追い付いていないことが原因と言えるでしょう。技能実習生を受け入れる際は、事前に受け入れの体制をきちんと整えておきましょう。

技能実習生が起こす問題と雇用者が起こす問題がある

技能実習生に関する問題には、実習生自身が起こす問題と雇用者が起こす問題があります。実習生自身が起こす問題としては、失踪や喧嘩などが挙げられます。一方で、賃金の未払いや過度な労働の強要は雇用者が起こす問題と言えるでしょう。2017年には企業の法令違反の多発に伴い、技能実習生に関する法律が改正されました。新しい制度では、不適切な送り出し機関の排除や保護体制の強化が追加されました。そのため、雇用者が起こす問題の減少が期待されます。一方で実習生が起こす問題も、しっかりと対策をとることで防ぐことができます。トラブルを未然に防ぎ、正しく雇用しましょう。

技能実習生が起こす問題事例

技能実習生の突然の失踪

技能実習生が起こす問題事例の1つとして技能実習生の突然の失踪が挙げられます。平成29年には約7000人が失踪しており、この数は過去最高です。また、国別にみるとベトナム人やミャンマー人の失踪件数が増えてきています。原因の1つとして、受け入れ先の過酷な労働環境が考えられるでしょう。外国人技能実習制度の規制が強化されたことにより、日本人と同じ条件で雇用する企業も増えてきました。しかし、中には技能実習生に対して過度な労働を強要している企業も少なくありません。失踪は企業にとって大きな損失になります。失踪を防ぐためにも、日本人と同等の条件で雇用しましょう。

一般人とのトラブルや事故

一般人とのトラブルや事故も技能実習生が起こす問題事例の1つと言えるでしょう。特に、来日して間もない技能実習生は日本のルールを理解していません。そのため、ごみ出しのルールなどの些細なことでも近隣住民とトラブルになりやすいのです。来日して1週間程度は、日本の生活に慣れるようサポートしてあげましょう。交通ルールも国によって様々です。日本の交通ルールを理解していない技能実習生が、仕事帰りに交通事故に巻き込まれるケースも少なくありません。事故に巻き込まれてからでは遅いです。事前に交通ルールの説明をしてあげましょう。

技能実習生を雇用している側の問題事例

低賃金や悪条件の労働

技能実習生を雇用している側の問題事例として、低賃金や悪条件の労働が挙げられます。一般的に団体管理型の場合は、約2か月の研修が終わると受け入れ先の企業の労働者になるため、日本の労働関係法令が適用されます。つまり、労働時間は1日8時間、1週間の就労時間は計40時間。賃金は最低賃金以上の支払いが必要になるのです。しかし、法令違反の雇用をしている企業も少なくありません。悪質な場合、勤務記録やタイムカードを改ざんするケースも。悪条件の雇用は技能実習生の信頼を失い、失踪などのトラブルに繋がるため注意しましょう。

セクハラやパワハラ

セクハラやパワハラも技能実習生の雇用者が起こす問題の1つと言えるでしょう。日本語が上手く話せない状態で来日する技能実習生も少なくありません。それを良いことにセクハラやパワハラをする雇用者も多いのが現状。パワハラの具体例としては、パスポートを取り上げることや、仕事中にしたケガの治療を受けさせない労災隠しなどがあります。技能実習生に対し暴力や脅迫などをした場合、10年以下の懲役または300万以下の罰金が科せられます。違法行為は会社のイメージ低下だけではなく大きな損失になりかねません。雇用の際は法令違反をしていないかしっかりと確認をしましょう。

技能実習生の問題が起こる原因

言語が通じず意思疎通できていないから

技能実習生の問題が起こる原因の1つとして、言語が通じず意思疎通ができていない点が挙げられます。来日前にある程度日本語を勉強してくる技能実習生ですが、殆どが日本語能力試験N4レベルです。これは、挨拶などの日常会話が出来るレベルです。そのため、専門用語などを含む会話を理解することは難しいと言えるでしょう。また、日本語が堪能で無くても意思疎通を図ることは十分可能です。具体的には、話すスピードやジェスチャーを使って表現することを意識しましょう。実習生が理解できていない場合、簡単な言葉に言い換えてあげると良いでしょう。

実習生の相談相手がいないため不満を抱えてしまうから

技能実習生の相談相手がいないため不満を抱えてしまうことも、技能自習生の問題が起こる原因の1つと言えるでしょう。そもそも、外国人技能実習制度とは日本の技能や知識を発展途上の地域へ移転することが目的です。しかし実際は、多くの技能実習生が、家族を養うために給料が高い日本にやってくるのです。異国に地に1人で足を踏み入れるため、孤独と不安に襲われるのも無理はありません。何かあったときにすぐ相談できる相手がいないことは、彼らにとって非常にストレスです。ストレスを軽減するためにも、技能実習生が相談しやすい環境を整えましょう。

日本の文化に溶け込えずストレスを抱え込んでしまうから

日本の文化に溶け込えずストレスを抱え込んでしまうことも、技能実習生の問題が起こる原因の1つです。中には、来日前に研修施設で日本語や日本文化を学ぶ技能実習生もいます。しかし、事前に学んでいた技能実習生でも、実際に生活するとなると相当なストレスを感じるでしょう。日本文化に慣れるのにはある程度の時間が必要です。その点も理解した上で、早く生活に慣れるようサポートをしてあげましょう。また、月に1度技能実習生との交流会を開くのも良いでしょう。そこで、互いの文化の違いを共有することでよりよい関係を築くことができますよ。

技能実習生の問題を防止するための解決策

相談相手をつくり不安にさせない

技能実習生の問題を防止するための解決策の1つとして、相談相手を作り不安にさせないことが挙げられます。厚生労働省では、技能実習生に対し相談や支援の体制を整えています。現在、約7ヵ国語で対応しているため、日本語が上手く話せない技能実習生も安心して利用することが出来るでしょう。母国語での会話が難しい方や意思疎通が難しい方は、事前このような支援があることを伝えてあげるのも良いかもしれません。また、企業内でも相談できる体制を整えておくことは大切です。語学が堪能な社員がいる場合は、技能実習生の相談役にすることで不安を和らげることが出来ますよ。

プライベートでの付き合いを増やす

プライベートでの付き合いを増やすことも、技能実習生の問題を防止するための解決策の1つと言えるでしょう。技能実習生のための交流会を開催することもその1つ。母国の話をしたり、文化や考え方の違いを共有することで、よりお互いの理解を深めることが出来るでしょう。技能実習生にとっても日本語を勉強する良い機会になります。スムーズにコミュニケーションをとれるようになると、仕事も効率的に進みます。プライベートでの付き合いはメリットが大きいです。現在、技能実習生と上手く意思疎通が取れていない方は、プライベートでの付き合いを増やしてみると良いでしょう。

技能実習の目的を社内全員に浸透させる

技能実習生の問題を未然に防ぐために、技能実習の目的を社内全員に浸透させることも非常に大切です。人事担当者や経営者は技能実習制度をきちんと理解している人が多いですが、現場で働く社員には浸透していないという事も少なくありません。雇用する前に、社内全体の認識を統一させる必要があるでしょう。同時に、受け入れる技能実習生の出身国の文化を理解しておくことが大切です。特に、宗教への理解は必要不可欠です。受け入れる姿勢ではなく互いに歩み寄る姿勢こそが、技能実習生の問題を未然に防ぐために大切なことと言えるでしょう。

技能実習生の問題が起こったら

監理団体へ連絡

万が一、技能実習生の問題が起こったら監理団体へ連絡をしましょう。監理団体とは、技能実習生の受け入れや、受け入れ先企業のサポートを行う団体のことを言います。何かトラブルが起こった際は、すぐに報告することでスムーズに対応してくれるでしょう。また、英語以外にも様々な言語に対応しています。そのため、技能実習生とも上手くコミュニケーションをとることができますよ。特に、事故や病気で特別な対応が必要な場合、監理団体に相談することで適切な対応をとることができます。不安なことを抱え込むのではなく、監理団体を頼りましょう。

警察へ連絡

警察へ連絡することも、技能実習生の問題が起こった時の対処方法の1つです。特に技能実習生が失踪してしまった場合、地元の警察署に行方不明届けを出しておくことでスムーズに対応することが出来るでしょう。また、地方勤務の技能実習生が都市に失踪するケースも少なくありません。企業が地方にあっても、管理団体が東京などの都市部にある場合は、団体の所轄署にも届け出を出しておくことをオススメします。何事も、素早く対応することで事が大きくなることを防ぐことができます。失踪などの問題が起こった場合は、まず警察に届け出を出しましょう。

技能実習生は日本にとって必要な存在です

技能実習生が生活しやすい環境を整えましょう

今回は、技能実習生の問題についてご紹介しました。人手不足が深刻化している日本企業にとって、技能実習生は必要不可欠な存在です。しかし、文化が異なる人材を雇用することで、トラブルが起こるリスクも高まります。事前に技能実習制度の目的を社内で共有した上で雇用することが大切でしょう。また、来日したばかりの技能実習生は日本の文化が分からず不安を感じています。積極的にコミュニケーションをとり、不安を和らげてあげることが大切です。技能実習生の相談役を設けるなど、技能実習生が生活しやすい環境を整えてあげましょう。

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