マレーシア人の採用のポイントは?【考え方・特徴】

記事更新日:2020年06月26日 初回公開日:2020年06月21日

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マレーシアは、経済発展に関わる日本の支援を自他ともに認識しているため、日本とのつながりは大きいといえます。他の南アジアの国からの出稼ぎ対象国でもあり、もはや発展途上とは言えないでしょう。また、大きく捉えれば、多民族、多宗教、多言語が、各々誇りを持ちながら融和した独特な国。また、一度マレーシアに派遣経験のある日本人が退職の年金暮らしの場所とすることもあり、それを受け入れる体制もあるのです。労働力としては、優れた言語能力や、専門性の高さから日系企業で責任のあるポジションで活躍しています。

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マレーシアの基本データ

マレーシアの面積・人口などの基本データ

東南アジアの中心に位置するマレーシアは、マレー半島とボルネオ島の一部、サバサラワク州から成り立っています。国土面積はマレー半島部分とボルネオ島部分を合わせ、33万338平方キロメートル。人口約3000万人のマレーシアは、マレー系・中国系・インド系、そして多数の部族に分けられる先住民族で構成される多民族国家です。日本の面積の9割弱の広さの土地に、日本の16%の人口が居住する国。観光的な価値としては、南国の熱帯雨林、魅力的な島々、神秘的で荘厳な山々など自然美に溢れる国でもあります。

マレーシアの地理・気候

マレーシアは赤道に近く熱帯雨林気候に属しています。そして国土の約60%が熱帯雨林で覆われています。そのため、日本のような四季による気温変化がほとんどありません。年間を通じて南国らしい暑さが続きます。首都クアラルンプールの最高気温は31℃~33℃、最低気温は22℃~23℃で、どの月もだいたい同じ気温。東側でも西側でも気温の差があまりないのですが、雨季と乾季はエリアによって異なります。クアラルンプールでは10月~5月頃に降水量が多く、北方のペナンでは8月~10月に多い傾向があります。

マレーシアの主要産業

マレーシアの産業比率は、サービス業49.2%、製造業24.4%、石油天然ガス10.4%、農業11.9%。植民地統治下のプランテーションや資源輸出依存する構造から完全に工業化、近代化への移行しています。製造業は欧米や日本の電気機器、半導体、エレクトロニクス関係の企業が多く、欧米や日本への輸出が多くを占めています。サービス業では、年間2400万人の外国人観光客を迎える観光産業が大きな収益に。また政府が外資誘致と産業育成に力を注いでいるIT産業やイスラム金融、医療や教育機関も成長分野です。

マレーシア人の特徴は

多民族国家なので色々な人が居る

マレーシアの特徴は「多様性」。古くより海上交通の要衝であり、主に英国による植民地支配を経験した歴史的経緯から、典型的な多民族国家です。現在、マレー系60%、華人系23%、インド系7%、外国人その他10%の人種構成。それに伴い公用語はマレー語、英語、中国語、タミル語と豊富であり、それぞれの言語でのテレビニュース、新聞があります。歴史的に、マレーシアの人たちは外国人を柔軟に受け入れ、世界でも類を見ない政治的に安定した多民族国家を造り上げてきました。日本人も溶け込みやすい風土があります。

マレー系はシャイで初対面には不愛想

マレー系マレーシア人は、いわゆるモスリムと呼ばれる人々で、イスラム教を信仰しています。言語はマレー語。男性も女性も照れ屋で物静かな声で話す人が多く、いろいろな意味でおっとりした人が多いといえます。初対面では不愛想だったりするので、日本人は、初めは「こちらが何か失礼な態度をとってしまったかな?」と気にすることが多いようです。ところが、慣れてくると心を開いてくれることがわかるもの。また、結婚前の男女が一緒にいるのはよくないとされるので、マレーシアでは同性同士でグループでいる姿をよく目にします。

中華系は真面目で礼儀正しく時間を守る

中華系マレーシア人は中国語を話します。中国人ではなくマレーシア人としての誇りをもっているので、この点は会話する時に注意しましょう。中華系マレーシア人女性は世話好きで、面倒見がいい人が多いです。マレーシアでは何かあった時に対応が遅いとよく言われますが、中華系マレーシア人は約束もきっちり守り、遅れる時は連絡をくれるなどしてくれます。要はビジネスに長けていて、中華系マレーシア人男性は「将来は投資をして、結婚前までに蓄財をするんだ」などというしっかりしたビジョンを持っていたりすることも。

インド系は陽気で愛想がある

最後にインド系マレーシア人ですが、数多くあるインドの言語の中のタミル語を話す人種です。また英語も話せるためコミュニケーションはとりやすく、また話し好きが多いといえます。自分のこともよくしゃべりますが、相手のことも普通に色々と深く突っ込んで質問をしてくるので、慣れない日本人は、若干無礼に感じるかもしれません。相手との距離感が良い意味でないようで、オープンな感じがします。基本的にインド系は陽気で愛想があるといえるでしょう。ヒンズー教を信仰する生活により、マイペースに見えるところがあります。

マレーシア人の考え方

他人の考え方を理解し尊重する

マレーシア人の性格の特徴は、マレーシア人ということでひとくくりにできません。多民族国家という特殊な環境で色々な民族の人とうまくやっていくために、個々の習慣は大事にしながら、他人の考え方を理解し尊重するといえます。多くの民族が入り交じって暮らしている国だからこそ、どんな人種の人ともすぐに仲良くなるのが得意なのでしょう。明るくてフレンドリーです。そのため、初めて会う人同士でもすぐに仲良くなります。英語の発音やアクセントも細かいことは気にしないので、外国人をさほど違和感なく受け入れます。

イスラム教の考えを崇拝している

マレーシアは人口の6割以上を占めるマレー人がイスラム教徒です。すべてがイスラム教徒ではなく、構成する3民族のうち、中華系、インド系はそれぞれ異なる宗教なのですが、互いに尊重しています。マレー人はもちろんイスラム教の考えを崇拝していると言えますが、他の民族はそれを尊重し宗教の違いを受け入れていると考えられるでしょう。マレー人は豚肉禁止(ハラル)ですが、豚肉やお酒を求めている住民はたくさんいるので、ある程度大きなスーパーには必ず豚肉やお酒を扱う「ノンハラル」コーナーがあります。

マレーシア人を採用するメリット・デメリット

メリットは日本文化に溶け込みやすい

日本の影響を受けての経済発展の歴史から、マレーシアは日本との成功体験を蓄積しており、マレーシア人は日本文化に親近感があるといえるでしょう。しかし、日本での生活となると体験なしになじめない点も多々あります。マレーシア人が日本で働く場合には、初めにマレーシア人に日本の働き方や時間への考え方を伝えておくと、迷いや作業の遅れを防げます。英語ばかりでなく複数の外国語を操れることも多く、言語的にも優秀ですが、自分の専門性にはプライドがあるので、専門外の手伝いをさせる場合、要注意。

デメリットは出身により個性が異なるので会うまでわからない

マレーシアは主にマレー系、華人や華僑と呼ばれる中国系、インド系民族が共に暮らす多民族社会。それぞれの民族の血が混ざっているところもあり、何世代も前から長年住んでいることも。住む所も民族でだいたいまとまっていて、中国系はジョホールバルに多く、インド系はクアラルンプールやペナンに集まっています。クアラルンプールのリトルインディアのように街の中でも特に密集している所もあるのです。このように、出身により個性が異なるので会うまでわからないというデメリットといえるでしょう。

マレーシア人を採用が成功するポイント

出身によって特徴が異なることを理解する

マレーシアは多民族国家、その性格や教育レベルも個々に異なります。マレーシア人は、その出身、民族性の違いにより個性が異なるので要注意であることも述べました。宗教や民族によって性格も違うので、はじめから日本人と同じように働いてもらうのは難しいです。民族の個性、履歴に合うかどうか事前によく調べることがマレーシア人を採用が成功するポイント。おとなしく従順なマレー系、多言語を操り経済意識の強い中華系、肉体労働に耐える精神性を有するインド系などが一般的な違いといえます。

時間にルーズなので時間管理をしっかりと行う

マレーシア人と上手く付き合っていくには、相手の習慣や性格をよくみて合わせる事が大切。日本人の場合、時間厳守や約束した時間の10分前に集まる等は当たり前のようになっていますが、マレーシア人の場合は違います。時間の感覚も日本人とは違うので、遅刻や当日キャンセルもありえると考えておきましょう。後から連絡すればいいと思っている方も多いので、事前に注意しておく必要があります。ルーズな時間観念については、順守することの理由を明確に伝えれば、比較的容易に理解されるものです。

マレーシア人を採用する方法は

紹介会社から採用する

株式会社アスカ

マレーシア人を採用する方法として一般的な方法は、求人広告や求人サービスの活用ですね。専門性を狙った留学生の採用には、その学校へ公募する方法もあります。またハローワークや外国人雇用サービスセンターなどの公的機関を通して採用をする方法もあります。ニーズに合ったピンポイントの採用を狙うには、人材紹介会社の活用が効率的といるでしょう。株式会社アスカでは豊富な登録者の中から狙いを定めた人材の紹介、企業へのアドバイス、採用後のサポートなどの一切のサービスを提供しています。

ASEAN CAREER

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多民族国家で考え方が異なるという事を理解しましょう

マレーシアは多民族国家。民族によって適性も異なります。そのため、一人ひとりの考え方が異なるという事を理解しなければなりません。日本で働きたい目的で採用に応募してきた場合は、その人種、履歴をよく確認して適性に合った職での採用判断が必要です。日本に一度留学し、学んだ専門性の高さにプライドを持った就職希望者も多いため、受け入れる側の理解と採用後のポジションや職務内容も明確にする必要があります。採用側で必要十分な準備ができれば、貢献度の高いマレーシア人の採用に成功するでしょう。

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