新入社員の教育でやってはいけないこととは?【教育担当者が意識すべきことなどを解説します】

記事更新日:2023年11月02日 初回公開日:2023年11月02日

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新しい時代を迎え、企業に新たな風を送り込む新入社員。彼らは輝くポテンシャルを持ちつつも、従来とは異なる価値観や特徴を持っています。これらの特徴は、今日のデジタルネイティブ世代が育った時代背景と環境から直接影響を受けているといえるでしょう。スマートフォンとSNSが身近にある生活、失敗を許さない教育環境、インスタントな情報の氾濫などがその原因と考えられます。新入社員の特徴を的確に捉え、それに基づいた柔軟で効果的なコミュニケーションを取る必要があるのです。この記事では、新入社員の教育担当者の方向けに詳しく解説します。

最近の新入社員の傾向

受け身で指示以上のことはやらない

最近の新入社員たちは、従来に比べて受け身な傾向が強いと言えます。指示されたタスクに対しては忠実に対応するものの、それを超える自発的な行動や創意工夫が見られにくいという現状があります。これは、教育環境や社会の変化、情報のアクセス方法の変動など、多様な要因が複雑に絡み合って生じている現象です。これらの新入社員は、学生時代に明確な指示やガイドラインが与えられた環境で学び、成長してきたため、職場でも同様の状況を求めがちです。

挫折しやすく失敗を恐れる

新入社員の中には、失敗を極度に恐れ、そのために自らのアイデアや意見を表現することを躊躇するケースが増えています。これは、多くの場合、完璧を求めすぎる傾向や、学生時代に受けた教育や評価のスタイル、周囲の期待などが影響していると考えられます。失敗を許容する文化や環境が整っていないと、自己表現を抑える傾向にあるのです。その結果、持っているポテンシャルやアイデアを十分に発揮できないことがあります。特に、失敗に対しての言葉や態度、反応が個人の自信や自己評価に直結するため、その影響が長引くこともあるのです。

周囲に同調する

他にも、自己の意見やアイデアを主張するのではなく、周囲の意見や風潮に同調する傾向が見受けられます。これは、特にSNSやインターネットが普及した現代において、個々の行動や発言が即座に多くの人の目に触れ、評価される環境にあることが影響していると考えられます。他人と違う行動をとることや、自分の意見を堂々と表現することが難しく感じられるからです。この傾向は、一見、チームの和を保ちやすく、一体感を生む要因ともなり得ますが、一方で、個々の創造性や多様性が抑制され、団体のイノベーションを阻害するリスクもはらんでいます。

報連相が積極的でない

新入社員の中には、報連相が積極的でないという特徴があります。上司や先輩に対して、自分の業務の進捗や課題を進んで共有することが少なく、情報が適切に伝わらないケースが見受けられます。この傾向は、失敗や問題を上層部に報告することに対する不安や、自己解決のプレッシャーに起因しているのです。さらには上司を「忙しそうだから」という理由で遠慮してしまう心情などが背景にあると考えられます。また、デジタルネイティブ世代の新入社員は、インターネットやSNSで自己解決を試みる傾向が強いことも影響しているでしょう。

仕事よりもプライベートを重視する

仕事よりもプライベートを重視する傾向も新入社員には顕著に見られる傾向です。この傾向は、ライフワークバランスの重要性が広く認知されている現代社会において、特に若手社員の間で強く表れています。彼らは仕事に情熱を注ぐ一方で、自分自身の時間や家族、友人との関係、趣味や自己実現のための時間も大切にしたいと考えています。これは、働き方の多様化や労働時間の短縮、テクノロジーの進化がもたらす効率的な業務遂行など、働く環境の変化が背景にあります。

新入社員への教育が大切な理由

自分が社会人であることを自覚してもらう

新入社員への教育が大切な理由の一つは、自分が社会人であることを自覚してもらうことにあります。新入社員は学生生活から社会人生活へと大きく環境が変わります。この大きな変化に伴い、企業や組織の価値観・業務内容・職場のルールやマナーなどを新たに学ぶ必要があるのです。そのため、新入社員への教育は、彼らがスムーズに職場に適応し、早期に業務に取り組むための土台を築く役割があります。これらを学ぶ機会のことを「マインドセット」といい、新卒の研修で行われています。

自社への理解を深めてもらう

自社への理解を深めることは、新入社員の業務遂行能力や所属意識を向上させる上で極めて重要です。新入社員が自社のビジョンやミッション、文化や価値観をしっかりと捉えることで、自らの仕事の方向性や意義を明確にすることができるでしょう。また、自社の商品やサービス、取引先や顧客に対する理解を深めることにより、ビジネス上の判断やコミュニケーションがより適切になります。加えて、自社の歴史や成果を知ることで、誇りや所属意識が生まれ、組織としての一体感が醸成することも出来ます。

社会人としての基本的なマナーを覚えてもらう

社会人としての基本的なマナーを身につけることは、新入社員にとって非常に重要なステップです。これにより、職場やビジネスシーンでの円滑なコミュニケーションや、相手に対する信頼の構築が可能となります。学生時代の環境とは異なり、社会に出ると様々な背景や価値観を持つ人々との関わりが増えるでしょう。よって、共通のマナーを理解し、適切に行動することが求められます。具体的には、挨拶や自己紹介の仕方・電話応対やメールの基本的なルール・会議時の態度・時間管理や約束を守ること・服装や身だしなみに気をつけることなどが挙げられます。

業務に関する知識や技術を習得してもらう

業務に関する知識や技術の習得は、新入社員が自社の事業や業務内容を深く理解し、実務での生産性や効率を高めるための不可欠なステップです。特に、専門的な業種や職種においては、初期教育での基礎知識や技術の習得がその後の業務遂行の品質やスピードに大きく影響します。例えば、新入社員が担当する業務範囲や業界固有の知識、業務ツールの使い方、社内の業務フローやプロセスなどを学ぶことが求められます。また、技術的なスキルや資格が必要な場合、専門的な研修や外部のセミナーを受講させること必要です。

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新入社員の教育担当者が意識すべきこと

精神状態に気を配る

新入社員の教育担当者が意識すべきことは、精神状態に気を配ることです。新しい環境に足を踏み入れた彼らは、不安や疑問を抱えやすく、これが彼らのパフォーマンスや継続的な成長の妨げとなることも少なくありません。オープンなコミュニケーションの場を持ち、彼らの心の動きをしっかりとキャッチすることで、早期の問題解決や更なる成長のサポートが可能となります。メンタルヘルスの重要性が高まる中、新入社員の心のケアは、組織全体の健全な成長を促す鍵となるのです。

自発的に動けるように導く

他にも新入社員が自発的に動けるように導くことも重要です。仕事の具体的な指示だけではなく、新入社員一人ひとりの持つ潜在的な力を最大限に発揮させることを目指すものです。このプロセスでは、問題解決の能力を育成し、定期的なフィードバックを通じて自己評価の機会を持たせることが必要です。さらに、彼らに適切な判断権を与えることで、自己責任感を育てることができます。また、成功体験を通じて自信を持たせることで、次への行動に対するモチベーションを高めることができるでしょう。

新入社員にやってはいけないこと

作業手順だけを教える

新入社員にやってはいけないことは、作業手順だけを教えることです。理由は、作業の背景や意図、目的を知らないまま手順だけを実行することは、彼らの成長や理解を妨げる可能性があるからです。手順だけを学ぶと、遭遇した問題や変更に柔軟に対応する能力が育たない恐れがあります。また、なぜその手順が必要なのか、その背景や意義を理解することで、より質の高い仕事をするモチベーションや自主性が育つ可能性が高まります。従って、新入社員には作業の背景や目的もしっかりと伝え、全体的な理解を深めてもらうことが重要です。

悪かった点だけを指摘する

新入社員へのフィードバックで、悪かった点だけを指摘するのは避けるべきです。これは、指摘のみで肯定的なフィードバックや具体的な改善策が伴わない場合、新入社員の自信を喪失させる恐れがあるためです。また、一方的な批判は彼らのやる気や業務に対する熱意を低下させる可能性が高く、長期的にはその成長を妨げることにも繋がります。指導の際は、まず彼らの良かった点を称え、その上で改善点を伝え、具体的なアドバイスやサポートを提供することで、ポジティブな成長を促す環境を作るべきです。

成長している部分を見てあげない

新入社員への指導やフィードバックにおいて、成長している部分を見てあげないということは避けるべきです。新人の段階では、多くのことを学びながら業務をこなす中で、自分自身の成果や成長をしっかりと認識するのは難しい場合が多いです。指導者として、彼らの小さな成果や成長を見逃さず、定期的に肯定的なフィードバックを与えることは非常に重要です。それにより、新入社員の自己効力感や自尊心が向上し、さらなる成長へのモチベーションや自己肯定感が養われます。

自分の成功体験を押しつける

新入社員への指導において、自分の成功体験を押しつけることはやめましょう。過去の成功体験は、指導者自身にとっての価値があるものの、それが新入社員にとって同じ意義を持つとは限りません。新入社員が直面している課題や状況は、指導者の過去の経験とは異なる可能性が高いです。自らの成功体験を一方的に伝えることで、コミュニケーションの障壁が生まれることがあります。指導の際は、新入社員の立場に立ち、彼らの現状やニーズを理解することが重要です。

新入社員教育で悩みやすいこと

教育に時間がかかって自分の仕事が進められない

新入社員教育で悩みやすいことは、教育に時間がかかって自分の仕事が進められないことです。新入社員の教育は、確かに多くの時間とエネルギーを要する作業と言えます。特に中小企業や人手不足の状況下では、このような悩みが顕在化しやすいです。新入社員を指導することで、短期的には業務の効率が落ちると感じるかもしれませんが、長期的な視点で見れば、その教育が将来の組織の成長や業務効率の向上に繋がります。よって、効率的な教育方法やツールの導入、他の社員との役割分担など、柔軟なアプローチを企業として取り組むことが重要です。

教育相手によって仕事のスピードが異なる

新入社員の中には、習得速度が異なる人がおり、それが指導者側の負担となることがあります。その違いは、学びのスタイル、個人の特性、やる気の度合いなど様々な要因に起因しています。早く習得できる人が必ずしも優れているわけではありません。早さだけを追求すると、品質の低下や見落としが生じる可能性もあります。一方、遅く感じる人も、その後の実践でじっくりと確実にタスクをこなすタイプかもしれません。教育担当者として大切なのは、一人ひとりのペースを尊重し、その上で最適なサポートやフィードバックを提供することです。

適切に報連相ができていない

適切に報連相(報告・連絡・相談)が行えないことで、指導者側は状況把握が出来ずに困ることがあります。新入社員にとって、初めての業界や職場での経験という新たな環境下でのプレッシャーなど、多くの要因が絡んでいます。また、適切な報連相の重要性やその方法を十分に学んでいない場合もあるでしょう。新入社員にとって報連相は、自分の業務の進行状況や疑問点を上司や先輩に伝える手段であると同時に、自らの考えや意向を伝えるコミュニケーションツールにもなります。うまく報連相ができるように導いてあげましょう。

まとめ

新入社員にやってはいけないことを理解して指導に活かそう

新入社員への指導は組織の未来を担う人材を養成する重要なタスクです。指導には細心の注意が求められます。単に「これはダメ」と指摘するのではなく、その背後の理由や企業の価値観を伝えることで、納得と理解を深めさせるべきです。また、指導の際には新入社員の立場に立ち、彼らがどのような感情やプレッシャーを持っているのかを共感する姿勢も大切です。そして、彼らの良い点を見逃さず褒めることで、自信を持って業務に取り組む気持ちを育てるべきです。指導者は、新入社員にやってはいけないことを理解して指導に活かしましょう。

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