介護の現場に外国人。高まる期待と不安

記事更新日:2019年04月25日 初回公開日:2017年10月11日

外国人採用・雇用
介護業界では人材不足が常となっています。人材不足の解消を目指し、平成29年11月より外国人技能実習制度へ「介護」が追加されます。実際に人材不足は解消されるのでしょうか。今後起こりうる問題点と合わせてまとめました。

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外国人技能実習制度に「介護」が追加

 平成28年11月28日に「外国人の技能実習の適正な実施及び技能実習生の保護に関する法律」が公布され、今後、平成29年11月1日の施行にあわせ、技能実習制度の対象職種に介護職種を追加されます。(※1)

 このように介護業界の人手不足を解消するため、外国人を採用することで新たな人材を確保する動きが見られます。日本国内以外から人材を採用するほど、介護業界には人手が不足しており、需要が高まる業界と言えるでしょう。

(※1)参照元:外国人技能実習制度への介護職種の追加について|厚生労働省

在留資格「介護」も新設

 平成28年11月28日に「出入国管理及び難民認定法の一部を改正する法律」が公布され、介護福祉士の資格をもつ外国人が介護業務に従事するために、新たに資格を設けることが決まりました。また、偽装滞在者の問題を対処するために、罰則整備や在留資格の剥奪する制度を強化する改正法にもなります。
 この改正法により、日本の介護福祉士養成施設(専門学校)を卒業し、介護福祉士の資格を取得した外国人が、在留資格が「留学」から「介護」へと変更を許可。また、在留状況に問題がなければ配偶者及び子が「家族滞在」の在留資格で在留することも可能です。

在留資格の流れは、
1.外国人留学生として入国
2.介護福祉士養成施設で修学(2年以上)
3.介護福祉士の国家資格取得
4.在留資格変更「留学」→「介護」
5.介護福祉士として業務従事

 これ以外では、介護として在留資格を取得することはできず、偽装卒業証明書や虚偽の雇用証明書を提出した外国人には、当然、在留許可は下りず、法定刑に処されることもあります。(※2)
(※2)参照元:外国人技能実習制度への介護職種の追加について|厚生労働省

外国人が介護の人手不足を解消するの?

外国人技能実習制度に介護が追加され、外国人が介護士として働きやすい環境に

 少子高齢化によって、介護業界は慢性的な人手不足に陥っています。その打開策に、外国人を雇用することで、一番の問題となっている人手不足を解消できるでしょう。在留資格に「介護」を新設し、外国人技能実習制度も新たに介護を追加したことで、外国人が日本で介護士として働きやすい環境になり始めています。

 

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介護現場での外国人雇用の課題は?

介護福祉士の国家資格取得

 介護業界では、外国人を積極的に雇用する傾向にありますが、他の業界同様に様々な問題が浮き彫りとなっています。特に、介護業界で外国人が問題となるのは、在留資格に必須となる介護福祉士の国家資格取得です。日本人でも専門学校で十分に勉強をしても国家資格を取得できない人もいる以上、外国人が国家資格を取得するのは難しいことが問題となっています。第28回介護福祉士国家試験におけるEPA(経済連携協定)介護福祉士候補者は、再試験を含めて82名(合格率50.9%)です。(※3)

資格を取得しても日本を去る外国人が多数

 合格者の50%がインドネシア人ですが、ここにも問題が生じます。4人に1人の割合で、介護福祉士の国家資格を取得後に日本を去る事態が起こっているのです。その理由としては親族に帰国を命じられたり、日本で働くことに不満を持ったりすることです。

 そこで日本政府は、介護人材に80億円の支援をしました。それにより、この問題は徐々に解消しつつあるものの、根本的な問題はお金ではありません。外国人の声を聞いて、彼らが働きたいと思う環境を作らなければいくらお金を掛けようと解決しないでしょう。(※4)

(※3)参照元:第28回介護福祉士国家試験におけるEPA介護福祉士候補者の試験結果|厚生労働省

(※4)参照元:「人手不足」と外国人(1) 「介護士・看護師受け入れ」はなぜ失敗したのか|HUFFPOST

外国人介護職員へ期待するポイントは?

介護人材不足の解消

 単純な人口比率だけでも高齢者は増える一方で、ケアする若者が少なすぎるという日本の状況は、誰の目から見ても明らかです。介護職への門は以前と比較してもかなり広くなっているにも関わらず、雇用状況は芳しくありません。そのような状況で、外国人の介護職員は深刻化する日本の人材不足解消への期待を寄せられています。聖徳大学の研究調査「外国人介護職員は介護人材不足の解消につながる」(*1)に対して76.1%の日本の介護業界の職員たち(20~50代以上)が肯定的に捉えています。

職場の活性化

 また、「外国人介護職員は職場の活性化につながる」(*1)に対しては、69.5%が肯定的な回答をしました。さらに、若い世代ほど「外国人介護職員は利用者とのコミュニケーションがとれる」という考えも肯定的に捉えています。介護職の経験の違いから各年代の返答に差異はありますが、いずれにせよ将来的に介護業界に外国人人材が必要になることは確実です。そのために介護業界全体の労働条件、待遇の向上、外国人の受け入れ体制の強化が重要になるでしょう。

(*1)「外国人介護職員は介護人材不足の解消につながる」https://ci.nii.ac.jp/els/contentscinii_20180213180923.pdf?id=ART0010598970

まとめ

 外国人技能実習制度に「介護」が追加され、さらに在留資格にも「介護」の枠組みが新たに設けられました。しかし、人手不足の今の状況では、さらに外国人に長く働いてもらえるような環境が必要です。そのためには、国の支援が必須であり、支援の仕方も工夫しなければなりません。期待と需要が高い介護業界を支えるために、多くの人が介護の人材不足を認知し、危機感を持って介護業界について考える必要があります。

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