ジョブホッピングとは【ジョブホッパーを受け入れるメリット・デメリット、企業側ができる対策について解説します】

記事更新日:2023年12月22日 初回公開日:2023年12月22日

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ジョブホッピングという言葉をご存じですか。短期で職を転々とすることをジョブホッピングと言い、ジョブホッピングする人を「ジョブホッパー」と呼びます。ジョブホッパーは一つの職種に拘ることなく、条件の良い仕事を選び要領よく仕事をこなす人たちです。日本で「オープン屋」などと呼ばれる、新規開店だけを上手く手伝う人たちもジョブホッパーと呼んでいいでしょう。ここでは、ジョブホッピングおよびジョブホッパーの意味や特徴から、ジョブホッパーを企業で上手に使う方法までを詳しく解説いたしますので、ぜひ参考にしてください。

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ジョブホッピングとは

短期間のうちに転職を繰り返すこと

ジョブホッピングとは、短期間のうちに転職を繰り返すことを言います。職場の人間関係や仕事量や仕事内容などの不満から、比較的短期間で繰り返し転職をすることです。より良い雇用条件や環境を求めて転職することは、海外において当然の権利とされ受容されています。しかし終身雇用が崩壊した日本では、現在においても度重なる転職はマイナスイメージに繋がるものです。転職の際には、短い期間で辞めた理由を聞かれるのが一般的となっています。

海外発祥である

短期間で転職を繰り返すことを「ジョブホッピング」というのは前述の通りですが、ジョブホッピングとは英語であり、語源および発祥は海外です。アメリカが発祥の地とされていますが、ヨーロッパなどでも多く見られるようになり、近年ではアジア諸国でもジョブホッピングが多く見られるようになりました。アジアにおけるジョブホッピングは多国とは事情が異なり、より賃金の高い場所に転職する傾向が高く、企業が抱える問題にもなっています。

ジョブホッパーとは

ジョブホッピングをしている人のこと

ジョブホッピングしている人を「ジョブホッパー」と呼びます。一般的には2~3年のサイクルで職を変え、転職回数が4回以上を超えるとジョブホッパーと見なされるようです。海外では良い条件を求めてステップアップなどのために転職をすることは、前向きであると受け入れられているのは事実です。しかし、「ジョブホッパー」なる言葉が生まれたように、単に転職を繰り返すジョブホッパーには、欧米各国もネガティブなイメージを持っています。

ジョブホッパーの特徴

積極的で行動力がある

ジョブホッパーの特徴として第一に挙げられるのが、積極的で行動力があることです。転職活動に際しては辞める時にも大きな決断が必要になり、次への転職にも不安を感じます。辞めたあとの転職も、あてがあったとして転職先でコミュニケーションが上手くとれるかなど不安がつきまとうものです。ジョブホッパーの大きな特徴として、このような不安を感じることは殆どなく、やる気と積極性および行動力に満ち溢れたポジティブ思考の人間と言えます。

人脈が広い

ジョブホッパーになろうとしても、誰でもジョブホッパーになれる訳ではありません。前述のように日本では短期で職を変えることにはマイナスイメージを持つことが多いため、簡単に転職ができないことも事実です。ジョブホッパーがどのように転職をしているかの調査によると、人脈の広さから事前に紹介を受けて転職をするとのことでした。ジョブホッパーには人脈を広げる魅力を持つ人物が多く、一緒に新しい事業などをしないかと持ちかけられることが多いようです。

飽きっぽい性格の人が多い

飽きっぽい性格の人が多いのも、ジョブホッパーの特徴大きな特徴です。新しい職種であっても、ある程度の業務を短期間でマスターしてしまうのもジョブホッパーの特徴であり、それ以上を目指さないこともジョブホッパーならではです。ジョブホッパーは、広く浅い知識やスキルは持ち合わせているものの、深いところまで掘り下げた知識を習得しようという考えは持ち合わせていません。常に新しいことに興味を持ちチャレンジするものの、飽きて次の仕事に移る人が多いことは間違いないでしょう。

ジョブホッパーを採用するメリット

決断力が著しい

ジョブホッパーの大きな魅力は。決断力が著しく高いことです。皆が一生を左右する問題だと尻込みしても、ジョブホッパーは短時間で自分の考えを整理し決断します。とくに一般的な安定した環境を好む傾向があるのに対し、ジョブホッパーは大きく羽ばたくチャンスを得てチャレンジすることを良いとするのです。採用側としては有能な人材を早期に見つけなくてはいけないときなどに、ジョブホッパーを採用することで、採用までの期間を短縮できるメリットがあります。

豊富な社会経験を持つ

ジョブホッパーは、豊富で多彩な社会経験を持っています。また前述のように人脈も広いため、どんな場面でも尻込みすることがありません。相手が地位の高い人物であっても物おじせず、解決しづらいようなトラブルが起きたとしても、動じないで相手と渡り合って解決してくれるでしょう。多彩な経験からの学びを実戦で生かすのもジョブホッパーの特徴であり、それを当然のように解決に導く術も、豊富な社会経験から身に着けているのです。

新しいことを短期間で吸収する力がある

ジョブホッパーは、新しいことであっても短期間で吸収する力があります。順応性が高く要領よく仕事をこなすのがジョブホッパーの特徴です。本人は気付いていないのかもしれませんが、少しの時間だけ作業を見たり聞いたりするだけで、仕事の概要を理解する能力を身に着けています。使う側にとっては、一から十まで仕事の内容を説明する必要がなく、要所を抑えて仕事をしてくれるので頼りになることでしょう。短期間で状況が変わる市場では、ジョブホッパーの出番が多くなります。

コミュニケーション能力が高い

コミュニケーション能力が高いこともジョブホッパーの魅力です。新しい職場環境に移った場合には、良好な人間関係の構築に悩む人も少なくありません。しかしジョブホッパーは、多彩な経験から初対面の人とも早く馴染むことができ、仕事をするうえで欠かせない存在となり得るのです。そういう意味から考えると、ジョブホッパーには人を惹きつける要素が備わっていると言えるでしょう。活躍しているジョブホッパーの多くが、多様な人間と交友関係を持つことからも、魅力を感じる人間であることが分かります。

ジョブホッパーを採用するデメリット

忍耐力が乏しい

ジョブホッパーには、忍耐力が乏しいとみなされる側面があります。早く転職を繰り返すことから、短期で思い通りにいかないとすぐに投げ出すというイメージがつきまとい、長期で働いて欲しいと考える企業からすると大きなデメリットに感じます。たしかに、そういったジョブホッパーが存在することは否めませんが、ある程度の作業を理解してしまうと次のステップを見据えてしまうのがジョブホッパーの特徴です。これが、ジョブホッパーは飽きっぽいと言われることや、忍耐力が乏しいとも言われる所以になります。

すぐに辞めてしまう可能性がある

ジョブホッパーのように短期間で何度も転職している人には、今回もすぐに辞めてしまう可能性があると考える採用者も多いでしょう。企業における採用活動は、広告宣伝にかかる費用や面接から採用に至るまでの担当者の人件費もかかります。募集をかけて面接をしても必ず採用に繋がるとは限りません。そのうえに、採用してもすぐに辞められることは企業にとって大きな損失になるでしょう。そのためジョブホッパーのような人材を受け入れる際には、それに適したワンポイントの仕事などを任せるのも良い方法と言えます。また、ジョブホッパーが本腰を入れて転職を考えているのかを見極めることも重要です。

周りと対立する可能性がある

ジョブホッパーは要領よく仕事を覚えることもあり、他者よりも自分の方が優れていると過信する人が多いようです。そのため、周囲からの注意などを素直に受け止められず、周りと対立することも予想されます。自分の経験と自信を重んじるジョブホッパーは、自分の考えに固執しがちであり、決められたルールに縛られることを嫌う傾向があることも事実です。企業人として周囲の意見を受け入れようとしない態度や、ルールを無視して結果だけ残せば良しと考える行動は非難されるだけで評価には値しません。

ジョブホッパーが無能と言われる理由

組織への貢献力が少ない

ジョブホッパーが無能と言われる理由に、組織への貢献力が少ないことが多く言われます。しかし、もとを辿れば、ジョブホッパーには組織への貢献しようという気持ちが存在していないことが分かるでしょう。組織のために仕事をするのではなく、自分のスキルを試してみたり、大事にする人脈のために行動したりするのがジョブホッパーです。組織への貢献力が少ないのではなく、もともとそういった意識を持ち合わせていないと考えるべきです。それは価値観や考え方の違いであり、それだけでジョブホッパーを無能と判断するのはナンセンスと言えます。

継続性がないため信頼性が欠けている

ジョブホッパーは短期で転職するため、継続性がないため信頼性が欠けていると批判されることが多くあります。継続は力なり、とも言われるように、日本では続けることに大きな意味があると考える人も多いでしょう。1日休むことで築いてきた信頼が台無しになってしまうというのも、古くから伝わる日本人の考え方です。ただしジョブホッパーは短期で転職することは事実ですが、依頼された仕事を途中で簡単に投げ出すことはしません。多くは契約内容に変更があった場合などに、利益が害されることから契約が打ち切りになるのが殆どです。自分の役割を十分にこなしてから転職するのが、本物のジョブホッパーです。

長期的なキャリアビジョンが描けていない

ジョブホッパーは、長期的なキャリアビジョンが描けていないとして、低い評価を受けることが多くあります。長期的なキャリアビジョンとは、専門知識を深めることを意味し、企業などでは重視される事項です。ジョブホッパーは広く浅い知識を持って仕事をすることを得意としています。もとより長期的に専門知識を深めたいという意識がないため、企業に属そうとしないジョブホッパーが多く存在するのです。ジョブホッパーのキャリアビジョンとは、企業が求めるものとは全く違うものであることを理解しましょう。

ジョブホッピングの対策

入社時点で段階的な昇給条件を提示しておく

ジョブホッピングの対策として、入社時点で段階的な昇給条件を提示しておくことは重要です。外国人を含めたジョブホッパーは、ビジネスライクな関係を好みます。単に報酬の額によって自分が働く場所を決めるのです。自分を高く評価するものが雇い主であり、もっと高い条件を提示する場所に移ることも平気で考えます。そういった意味から、ジョブホッパーが喜びそうな段階的な昇給条件を提示しておくことで、ジョブホッパーを企業に留めておくことは可能です。ただし、同じ場所にいることを善と捉えないジョブホッパーであることは、忘れないようにしましょう。

まとめ

メリットデメリットを理解してジョブホッパー採用に繋げよう

ジョブホッパーには2種類が存在することを理解しましょう。1つは単に仕事を覚えられずに短期で辞めざるをえない転職者と、どんな仕事も簡単にこなし短期間で自ら転職するジョブホッパーです。この2種類のどちらであるかを見極めることが重要になりますす。前者が転職するごとにランクを下げていくのに対し、後者のジョブホッパーはランクを下げるどころかステップアップすることも多くある有能な人材です。真なるジョブホッパーのメリットやデメリットを十分に理解し、有効な採用に繋げましょう。

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