仕事を辞める理由は?【社員の離職の防ぎ方についても解説します】

記事更新日:2022年02月22日 初回公開日:2022年02月21日

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せっかく入社できた会社を辞めてしまう理由は、一体何なのでしょうか。「また社員が辞めてしまった」「辞めないようにするにはどうしたらよいのか」とお悩みの企業様は少なくないはずです。今回は、社員が辞めてしまう主な理由6つと離職の兆候を3つ、さらに離職を防ぐための対策を「職場環境」「労働条件」「人間関係」の面から5つ解説していきます。既存社員のためにも企業のためにも、離職率を下げる方法を試してみてください。

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社員が仕事を辞める主な理由

給与や待遇に不満がある

離職の要因の一つには、給与が低いことや休日出勤またはサービス残業が続くなど、労働条件に対する不満があげられます。給与の金額は直接生活に影響するものであり、最低限の衣食住もままならない場合など、やむを得ず離職に至る場合もあるでしょう。また近年では、働き方改革が推進されており、社員の価値観もワークライフバランスを重視する傾向にあります。労働時間が超過しすぎたり、それにより体調を崩してしまうことがあればなおさら、離職の理由となります。

人間関係がうまくいかない

厚生労働省がおこなっている雇用動向調査では、「転職入職者が前職を辞めた理由」も調査されています。令和2年の調査結果によると、女性の離職した理由で一番多くを占めたのは、「定年・契約期間の満了」と「その他の理由」を除けば「職場の人間関係が好ましくなかった」でした。男性に関しては、二番目に多かったのが「人間関係」を理由としたもの、という結果が出ています。それだけ職場に良好な人間関係を求めている人が多い、ということが分かります。

職場環境に馴染めない

人間関係に含まれる理由のひとつですが、職場に馴染めないということを理由に離職してしまうケースがあります。一言に馴染めないといっても、事情はさまざまです。職場の文化や風潮が原因のものもあれば、社員個人に問題があることもあります。例えば、人見知りな性格や社風が合わないと感じてしまうことなどから、自ら他の社員に対して壁をつくってしまう。また、仕事を覚えるのが遅いということや、周りと上手くコミュニケーションがとれず輪に入れなくなってしまう場合もあります。他にもベテラン社員の派閥があり、常に発言力のある社員の顔色を伺わなくてはならないなどの理由からも、離職を考えはじめることがあります。

やりがいを感じられない

高収入を得られ、かつ人間関係に悩むこともないような恵まれた職場環境であっても、仕事内容にやりがいを感じられないという理由で辞めてしまう社員もいます。とはいっても、やりがいの定義は人それぞれです。多くの人がやりがいを感じるのは、次のような場合です。社会に貢献しているという喜びを感じたとき、将来性があり役立つスキルを身につけられると思えたとき、出した結果に見合った給与を受け取れたとき。逆に言えば、社会貢献していると感じられず、将来性を感じないような仕事内容ではやりがいを感じることが難しいかもしれません。

成長できる機会が少ない

今や終身雇用制度は崩壊し、年功序列の文化も、時代錯誤と淘汰されつつあるご時世です。企業に安定を求めることが難しくなり、今後は更に「個人のスキルを伸ばす」ということが重要になってきます。そういった意識を持つ人は、今後増えていくでしょう。その数に比例して増加するのは、同じ業務を淡々とこなすような日々で、成長が見込めないことを理由に辞めていく社員です。常にステップアップが可能な環境が求められています。

成果が認められない

社員が「結果を出しているのに評価してもらえない」と評価を不当に感じれば不満が募ります。また「これ以上何を頑張れば認めてもらえるのかわからない」と先行きに不安を感じてしまうと、別の会社に転職した方がいいのでは、と考えるきっかけになります。いくら努力しても報われず、人事評価で高い評価をもらうことができなければ昇給や昇格も叶わず、となるとモチベーションが低下してしまうことは明らかです。

仕事を辞めることによる会社側のデメリット

仕事の質や生産性が低下する

辞めてしまった社員が担当していた業務は、当然既存の社員に振り分けることになります。そうすると仕事量が増えた社員にとっては負担となり、場合によっては残業も増えてしまうこともありストレスや疲労からミスが続く、といったことが起こります。また、辞めてしまった社員の勤続期間が短いほど入社してから育成してきた社員の時間と労力も無駄になってしまうことになります。同じことが続けば、更に生産性は低下するでしょう。

社員のモチベーションに影響する

社員の数が減ってしまうということは前述したように、既存社員の負担となって、モチベーションが下がります。また、人望があって優秀な人材が辞めてしまったときほど、その影響は色濃く出る可能性が高いです。ともに戦友として働いていた頼れる存在がいなくなってしまうことは、とても大きなショックを与えるでしょう。なぜ自分が辞めてしまった人の分まで仕事をこなさなければいけないのか、と不満に感じる社員もいるはずです。

他社員もやめてしまう可能性がある

仕事量が増加した社員のモチベーション低下は、ときに著しいものがあります。中には辞めてしまった社員と苦楽を共にして、競い合ってきた社員もいるでしょう。その社員がいなくなった環境の中、働く意味をなくした社員が後に続いて辞めてしまう。もしくは負担が増えたことに耐えられなくなった社員が辞めてしまう。そして、更に負担が増えた他の社員もまた辞めてしまう。このような負の連鎖が起こる可能性も高いです。

仕事を辞めようとする兆候の例

会議での発言やコミュニケーションを避けるようになる

離職を考え始めると、転職活動に力をいれたり、仕事以外のことに注力する必要があります。会議では何を発言しても意味がない、と感じるようになって上の空になったり、どうせ辞めてしまうのだからと仕事に身が入らなくなります。社内の人間関係にも興味が薄れ、あまり積極的にコミュニケーションをとらなくなることもあります。ただ、体調不良や何か他の悩みを抱えているということもありますので、よく観察してみましょう。

有給休暇を消化し始める

近いうちに会社を辞めようと考えているのなら、徐々に有給休暇を消化していくでしょう。単にリフレッシュしようとしているという可能性もありますが、仕事に対してやる気をなくしてしまっているかもしれません。また、転職活動をしている場合にも転職エージェントに訪問する際や、他の会社の面接に赴く際に有給休暇を使うことがあります。最近遅刻や早退をすることが増えた、と感じるときも同様に離職の兆候かもしれません。

職場で身の回りを整頓しだすようになる

マナーをわきまえている人であれば、自分が辞めてしまうことになっても、他の社員たちにスムーズに業務を引き継ぎできるよう配慮するはずです。そのためには引き継ぎマニュアルを作成したり、パソコン内のデータやデスク周りの書類、私物を整理整頓することも必要です。デスク周りがすっきりしていて物も少なくなったように感じる場合は、既に転職先が決まった段階であり、着々と離職の準備を進めている可能性が高いです。

仕事を辞めてしまうのを防ぐには

職場環境の面

コミュニケーションを取りやすい環境を作る

社員同士で活発にコミュニケーションがとれるような環境づくりをしましょう。具体的には、上司と部下の間、あるいは同僚との間で日常的な会話をはじめ建設的な意見を気兼ねなく交わせるような信頼関係を築くことです。まずは日常会話から少しずつはじめ、なんでもないやりとりをしながらお互いの性格や考え方などを知っていくことが求められます。仕事を教える場面では、一方的に意見を押し付けるのではなく、相手がどう感じているかにも耳を傾けながら業務の内容や目的に理解を深めてもらいましょう。日頃から信頼関係を築いておけば、小さな悩みでも気軽に相談しやすくなるので、離職を未然に防ぐことにもなります。

労働条件の面

労働時間や休暇取得の機会などを見直す

労働時間の超過や、休日出勤が日常化しているようであれば、労働環境を見直す必要があります。2020年4月より全ての企業を対象に施行された労働基準法の改正では、休日出勤を含む時間外労働が、複数月平均で80時間以内でなくてはならないと定められました。有給休暇に関しても、年10日以上の年次有給休暇が付与される労働者に対して10日のうち5日は、企業側から働きかけて取得できるようにするという決まりがあります。法令順守の観点からも、労働時間の管理はしっかりとおこない、ときには社員がリフレッシュできるように休暇を与えることで離職を防止しましょう。

柔軟な働き方が出来るように労働条件を整備する

従来の会社に勤める上での働き方は、全員が同じ時間に出社して同じ時間まで定時として働くということが一般的でした。ですが、社員は住んでいる場所も、生活環境もさまざまです。例えば独身の社員と小さな子供を持つ社員では、かなりライフスタイルが異なるため、今後は社員ひとりひとりに合わせた働き方を提案していくことが求められます。近年で浸透しつつある制度で代表的なものに、フレックスタイム制度や短時間勤務制度があります。これらを導入することで、始業と終業の時間を選択できたり、勤務時間を短くできたりと自由度が上がるので、働きやすさが感じられてES(従業員満足度)が向上します。

正当な評価が出来るかを再確認する

正当な評価をされていると社員が感じられるようにするには、今一度、評価制度を見直しましょう。評価項目や成果とするものの定義を明確化、透明化させることが重要です。なぜなら、曖昧な判断基準や上司の主観や感情によって評価が左右されてしまうと、社員は不信感を抱くことになるからです。評価の場ではまず自己評価をしてもらい、自己評価と比べた評価者の評価が低くても決して否定することはせず、あくまで判断基準に基づいた評価者の意見を伝えます。そして被評価者と話し合い、一緒に次の目標を設定していくと、自分で納得した目標に向かってモチベーション高く取り組むことができます。

人間関係の面

管理職の教育や意識改革を行う

管理職である人物がいまだに古い慣習にとらわれ、「部下が上司に意見してはいけない」「お茶くみは女性の仕事」などの価値観を持っていることがあります。そのような上司のもとで働き、ストレスに耐えかねた社員は離職していきます。これでは若い芽が摘まれてしまい、企業の成長は見込めません。管理職のマネジメントスキルが離職率の高さに与える影響はとても大きいため、定期的に管理職研修をおこないましょう。これからの時代は常に変化に適応していく必要があることを伝えて、意識を改めさせる必要があります。管理職としての役割を再認識してもらうことで、チームワークを高めて部下との関係を円滑にしていきましょう。

まとめ

企業の現状を見直して社員の離職を防ごう

社員の離職を防ぐには、離職を考えることになる原因と、離職を考え始めるとどんなアクションを起こすのかを知って念頭に置いておきましょう。離職を防ぐための対策としては、コミュニケーションの活性化をはじめ、労働時間と休日日数の適正化や、ワークライフバランスを考えた働き方の提案をしていきます。併せて評価制度の見直しもぜひ検討しましょう。また、管理職の育成と意識改革に力をいれることも、離職率の高まりを防ぎ、さらなる企業の発展につながります。

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