動機形成で優秀な人材を確保するためには【面接におけるポイントや内定後のフォローまで解説】

記事更新日:2022年03月11日 初回公開日:2022年03月03日

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採用難の時代と言われる現代。採用ノルマが達成できない、内定辞退が出てしまうといった採用活動に関わる悩みは、多くの企業の人事担当者を悩ませています。なぜ採用が上手くいかないのか、理由解明が困難であれば、「採用率を上げるにはどうすればよいか」に切り替えて考えてみましょう。今回ご紹介するのは、「動機形成」です。動機形成は、内定者の自社への志望度が高まるように企業担当者が取る行動のことです。動機形成ができることで、内定辞退の防止等など採用数の改善が見込まれるだけでなく、入社後のエンゲージメント強化など、さまざまな点でメリットが期待できます。今回は、動機形成における重要性やポイントについて詳しくご紹介していきます。

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動機形成とは

採用活動を通じて自社への志望度を高めるための行動

動機形成とは、採用活動を通じて、自社への志望度を高めるための行動を指します。面接など実際に応募者と会話をするシーンにおいて、質疑応答による不安解消や、応募者のキャリア形成におけるマッチポイントをすり合わせることによって入社志望度を高める行動です。応募者は、その企業に入社したいという意思を持つことができるため、内定辞退や早期退職を抑制するといった効果が期待できます。動機形成するためのトークスキルや、面接後の対応の仕方を担当者同士で共有しておくことで、会社の採用レベルの向上につながるでしょう。

内発的動機形成と外発的動機形成がある

動機付けには、「内発的動機付け」と「外発的動機付け」があります。内発的動機付けは、本人の内面から沸く仕事への興味による動機付けです。詳しくは、グローバル採用ナビの過去の記事にもまとめていますので、そちらの記事をご覧ください。一方、外発的動機付けは、昇給・評価・強制など外部から設定された目標に対して、それを達成しようとする動機付けです。採用活動における動機形成とは、採用側からのフォローや説明によって応募者の内発的動機付けを促すということになります。

動機形成の目的

内定辞退の防止

動機形成の目的に、内定辞退の防止があります。採用面接の目的とは、内定を出すことではなく、優秀な人材を採用することです。せっかく内定を出しても、他の選考企業に行かれてしまうことは大きな機会損失です。動機形成をすることで、応募者が入社後の働き方や成長するイメージをしやすく、入社する目的を明確に持つことができます。選考中の他社と比べた際、応募者にとっては入社意思の高さが内定承諾の決め手になります。そのため、入社志望度を高める工程である動機形成力を入れることが、内定辞退の防止に効果的です。

早期退職の防止

動機形成ができていると早期退職の防止につながります。前述の内定辞退の防止にも共通しますが、動機付けをしっかりしていると、応募者の志望度が高まります。入社する動機や入社後のイメージを持って入社した人は、入社後のミスマッチが起こりにくく、早期退職を防止することができるのです。採用面接は、企業の成長や規模拡大において重要な役割の一つ。せっかく教育した人材が早期に退職してしまうのは、非常に残念ですよね。長期で活躍できる人材を採用するために、早期退職の防止を目的として動機形成を行いましょう。

エンゲージメント向上

エンゲージメントとは、社員と企業のつながりを意味し、社員と企業双方で成長し合える関係で結びついている状態を指します。強い入社意思を持って入社した社員とは、エンゲージメントが高い状態で、双方成長し合える関係になるでしょう。エンゲージメントの高い社員が多く在籍する企業は、早期退職が防止できるため、人材育成もしやすくなり、成長性が高いと言えるでしょう。エンゲージメントが高い社員を増やすためには、入社段階の初動が肝心です。入社前の動機形成をしっかりとすることが、その後のエンゲージメントにも深く関わっているのです。

動機形成のための面接におけるポイント

質問を深掘りできるように準備する

面接官は、応募者とのコミュニケーションで本質を見抜き、自社に必要な人材かを正確に判断することが求められます。限られた面接時間では、適正な人材を判断することが難しい場合もあるため、質問も効率よく行わなければなりません。また、動機形成においても、応募者のことをよく知ることは重要です。それらを両立するために、より深堀りできるような質問内容を準備し、面接時の定型質問にしておくとよいでしょう。もし時間に余裕があれば、定型質問以外にも応募者に合わせた質問を行うことで、応募者のことをさらによく知る事ができます。

面接官の役割を正しく認識する

面接官の役割とは、応募者とのコミュニケーションで本質を見抜き、自社に必要な人材かを正確に判断すること。そして、より優秀な人材の採用を以て自社の規模拡大に貢献することです。どれだけ良い面接ができても、最終的に入社してもらえなければ意味がありません。面接官は応募者を見極めることも大切ですが、入社したいと思わせる動機付けも非常に重要です。さらに、面接設定から内定、入社までの応募者との細かいやり取りやフォローの一つ一つが動機形成に関わる重要なプロセスであることも忘れてはならないポイントです。

自社の情報提供を行う

面接は、会社側の視点では応募者を判断するための場ですが、応募者の視点ではその会社に入りたいかを判断する場です。そのため、応募者を見極める質問だけをして、会社説明など情報提供を一切しないと、応募者には入社するための判断材料がなく、入社したいと思いません。面接は、互いに評価し合うために、判断材料を提供し合う場であるということを意識しましょう。応募者に提供する情報は、どんな情報があれば判断材料となるか、どんな情報が知りたいかを応募者の気持ちになって考えることが大切です。

採用マーケットを認識しておく

四つ目は、採用マーケットを認識しておくことです。採用マーケットの動向は、年々変化しています。例えば新卒の就職活動の短期決戦化や、企業が求人を活発化させる時期、倍率などを理解しておきましょう。また、採用マーケットの動向だけでなく、求職者の年代による教育的時代背景や思考傾向なども把握しておきましょう。思考傾向などを予測しておくことで、その年代の求職者は企業にどんな価値を求めるのかが分かり、面接における対策や品質向上を打ち出しやすくなります。

学生からの質問に的確に情報提供できるように準備する

応募者は、面接時の質問をいくつか用意していることが多いです。そのため、応募者からの質問に的確に情報共有できるように回答を準備しておくことが重要です。質問された内容に対して的確な回答ができない場合、応募者が不信感を募らせ採用に至らないケースもあります。よくある質問を面接官同士で共有することはもちろんですが、イレギュラーなケースにも対応できるよう、準備が必要です。さまざまな質問を想定した回答パターンを用意したり、QAのロールプレイングで練習をしておきましょう。

面接官が自分の入社動機を語る

面接官が自分の入社動機を語ることで、応募者の共感を得ることができ、動機形成につながります。応募者は、志望動機を用意して面接に臨んでいますが、面接を受けるまでは入社後のイメージが沸いていません。面接官が先に自身の入社動機を語る事で、応募者は共感・信頼したり、入社後のイメージがつきやすくなることで、志望度を高めることができるのです。面接官の方から先に自身のことをオープンに話すことで、応募者もオープンに話しやすい雰囲気をつくり、その人の本質を引き出しやすくなります。

フィードバックを行う

面接の際、面接官の視点からの所感やアドバイスをフィードバックしてみましょう。フィードバックを受けた応募者は、きちんと評価してくれる面接官を信頼できます。所感やアドバイスを伝えるときは具体的に伝えることを心がけましょう。たとえば、「あなたのこのスキルや経歴が、当社のこのポジションに活かせるだろう」と具体的に所感を伝えることで、応募者は働くイメージが持ちやすくなります。また、応募者の面接時の話し方や、次の選考へのアドバイスも伝えてあげましょう。アドバイスをうけ、応募者は次の面接への準備をすることができ、面接官への信頼によりさらに入社志望度も高まるでしょう。

動機形成における内定者への対応のポイント

定期的に内定者と接触を図る

動機形成において、内定を出した後の対応も大切です。まず、定期的に内定者との接触を図ります。特に新卒内定者の場合は、入社まで期間が空く場合が多いため、その間に内定先との接触が無いと放置されている感覚になり不安を覚えてしまいます。入社に不安を覚えてしまうと、内定が辞退されてしまうこと事にもなりかねません。内定後の接触は多すぎても良くありませんが、適度なタイミング、適切な接触を図る事で、内定者の入社意思が固まってきます。メール・電話・面談などさまざまな実施方法がありますので、やりやすいものから実践していきましょう。

クロージングを行う

採用活動においてのクロージングとは、内定を出した後の内定者へのフォローを指します。応募者は複数の企業の選考を進めており、その中からたった一社を選択して入社することになります。その一社に選ばれるためには、内定者の入社意思を固めることが重要です。入社意思を固める工程がクロージング面談です。クロージングの手段としては、内定を出した後、メール・電話などで適度に接触しながら、クロージング面談を設定します。社内の懇親会などに誘っても良いでしょう。クロージング面談を設定するまでの間、全く連絡がなかったり、結果通知をしないと内定者の不安につながりますので、連絡頻度にも配慮が必要です。

評価に影響を与えない「インフォーマル」の場であることを説明する

動機形成において、前項ではクロージングのことについても記述しました。内定者のクロージング面談の際には、今回の面談は評価に影響を与えない場であることを説明しましょう。内定後のクロージングなので、内定が覆されることがあってはならないのはもちろんですが、その前提で前置きをしておくことで内定者を安心させることが大切です。選考面接とは違い、クロージング面談は、志望度を高めていく工程になります。場内定者の不安材料を取り除いたり、アドバイスを行うなど、内定者の気持ちに寄り添うことで、入社意思決定のサポートをするというスタンスを伝えましょう。

内定者の思考を把握する

動機形成には、内定者の思考を把握することが重要なポイントです。面接時には、応募者は自身をより良く見せるための回答をしますが、内定後の面談は、評価に影響を与えないという点から面接よりも気楽に会話ができます。内定者の内面がオープンになりやすく、多くの情報を引き出しやすくなるため、ここでしっかりと内定者の思考を把握することが重要です。内定者の仕事に対する思考や、企業に期待することが分かれば、その人に合った動機形成の仕方が見えてきます。例えば、内定者がキャリア形成を望むのであれば、自社でのロールモデルを話したり、部署移動した事例など、キャリア選択の場がある事を説明するとよいでしょう。

まとめ

動機形成によって企業への志望度を上げましょう

今回は、動機形成のメリットや、動機形成のポイントについてご紹介しました。面接後、実際に入社してもらうためには、動機形成によって志望度を高めることがとても重要です。また、動機形成がしっかりできていると、入社後のアンマッチを防ぎ、長期で活躍できる人材へ成長することも期待できます。動機形成が人材育成の導入に関わっていると言っても過言ではありません。動機形成のポイントは、内定者が何を重要視するのかによって変わってきます。そのため、面接担当者がしっかりとヒアリング力を身に着け、まずは内定者の思考や考え方を聞き出すことが重要です。貴社での採用レベルを上げる要素の一つとして、ぜひ動機形成も取り入れてみてください。

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