外国語指導助手とは【仕事内容や採用におけるポイントについて解説します】

記事更新日:2021年12月20日 初回公開日:2017年04月28日

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グローバル化が進んでいる現代において、英語教育の重要性はこれまで以上に高まっています。しかし日本人の英語レベルはアジアの中では最低レベルとも言われており、英語教育の結果が十分に得られていないというのが現状です。そこで英語教育のクオリティをさらに向上させるために、外国語指導助手を採用している教育機関も多いです。外国語指導助手はALTとも呼ばれ、外国語授業におけるアシスタントとしての役割を担います。今回の記事では外国語指導助手の具体的な業務内容や、採用コストなどについて解説します。英語教育に対してさらに注力したいとお考えの教育機関の方は、ぜひご一読ください。

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外国語指導助手とは

英語教育において重要な役割を担う

外国語指導助手は、日本の英語教育において非常に重要な役割を担うことになります。英語力を効率よく伸ばすためには、英文法を学ぶだけではなく実際に話す練習や聞く練習も同時に行うということも必要です。正確な発音ができる優秀な日本人の英語教員ももちろんたくさんいますが、英語を母国語とする外国人から学ぶことでより実践的な英語力を身につけやすくなるでしょう。外国語指導助手はあくまで補助的な立場で指導を行うことになりますが、これまでの英語教育の質をさらに向上させてくれるでしょう。

外国語指導助手の重要性

英語教育が必修となった

外国語指導助手が重要視されている理由のひとつとして、小学校においても英語の授業が必修化されたということがあげられます。早いうちから英語に慣れ親しんでおくことによって、その後も長期にわたって英語力を身につけていけるということが期待されています。しかしその一方で指導を行う教員には高い能力が必要とされるため、教員の指導力不足が懸念されています。そこでより効果的な英語教育を実施するために、補助的な役割として外国語指導助手が採用されています。

グローバル化が進んでいる

グローバル化が進んでいるということも、外国語指導助手の活躍が注目されている理由のひとつとして考えられます。受験や就職活動を行う際などにおいても、英語力は人材の能力を示すための指標のひとつとなります。しかし大人になってから自発的に英語を勉強することは難しく、学習を定着させることはさらに難しいでしょう。外国語指導助手がいることによって、子どもたちは早いうちから恵まれた環境で英語学習に取り組むことができるのです。

外国語指導助手の仕事内容

英語授業の補助

外国語指導助手のおもな役割は、学校などの教育機関における英語授業の補助です。英語の授業においてはテキストを読み進めるだけではなく、正しい発音で読んだり聞き取る練習をする必要があります。そのような場面において外国語指導助手がいることで、ネイティブな発音を体験することが可能になります。ネイティブの音声を録音したテープを聞くのもいいですが、外国語指導助手にリアルタイムで発音の補正などをしてもらうこともできるため非常に効果的な指導が行えます。

母国に関する情報の共有

母国についての情報を共有することも、外国語指導助手が担う役割のひとつです。母国の文化などについて生徒たちと情報交換をすることで、異なる文化への理解力を伸ばすことにもつながります。授業での指導だけをイメージする人も多いかもしれませんが、お互いの国について話す機会なども積極的に設けるようにするといいでしょう。また外国語指導助手を受け入れるにあたって、事前に生徒たちから質問などを募集しておくというのもいいかもしれません。

英語教員のスキルアップ補助

日本人の英語教員のスキルアップを補助するということも、外国語指導助手の重要な業務です。英検やTOEICにおいて優秀な成績を残しているような、高い英語力を持つ日本人の英語教員がいるというのも事実です。しかし高い英語力を持っていることが、生徒の英語力向上に直結するというわけではありません。ネイティブスピーカーである外国語指導助手とともに新しい視点から授業を作り上げることによって、より生徒の力を伸ばすためのスキルを身につけられるでしょう。

外国語指導助手の採用方法

直接雇用する

外国語指導助手の採用方法として、直接雇用するという方法があります。直接雇用することによって、外国語指導助手に具体的な業務の指示を出すことが可能となります。その一方で業務委託などの場合は業務に関して直接指示を出すことができないため、想定しているような授業が展開できないという可能性もあります。ある程度任せるというのであれば問題ありませんが、外国語指導助手に細かく指示を出しながら授業を行いたいと考えている場合は、直接雇用という形態をとりましょう。

民間事業を利用する

外国語指導助手の採用において、民間事業を利用するという場合もあります。特に近年では、外国語指導助手を取り扱う民間の事業者が増えてきています。民間事業者はそれぞれ独自の条件によって、外国語指導助手の募集を行っています。すでにJETプログラムに登録されている人材だけではなく、まだJETプロブラムに登録されていない人材を探すこともできるため、より幅広い人材にアプローチすることが可能です。採用したい人材像が具体的にある場合は、民間事業を利用するといいでしょう。

JETプログラムを利用する

JETプログラムを利用して、採用する方法もあります。JETプログラムとは外務省や文部科学省などの協力のもとで、地方公共団体が諸外国の若者に対して国際交流のために働く機会を提供する事業です。JETプログラムへの参加者の中でも外国語指導助手を志願する人材は、語学教育や子供との交流に積極的な姿勢を持っている場合が多いです。直接雇用などにおいて不安がある場合は、このプログラムを利用することによって理想に近い人材を採用することができるでしょう。

外国語指導助手の採用におけるポイント

資格は必要ない

外国語指導助手になるために、特別な資格は必要とされていません。しかし外国人が日本で働くことになるので、もちろん就労ビザを取得することが必須とされています。外国語指導助手の学力を懸念する方もいるかもしれませんが、一般的に大卒以上の学歴を有している場合がほとんどです。したがって基礎的な学力は問題ないと考えられますが、業務に取り組む姿勢などは職場の雰囲気などにも依存しますので働きやすい環境を提供しましょう。

雇用形態について理解しておく

外国語指導助手を採用する際には、雇用形態についてあらかじめしっかりと理解しておく必要があります。特に業務委託などの雇用形態においては契約上、業務に関する指示を直接出すことはできないとされています。外国語指導助手に対して細やかな指示を出すことができないと、授業のクオリティを上げづらいということもあるでしょう。このようなトラブルを避けるためにも、雇用形態についてはあらかじめ理解しておくようにしましょう。

外国語指導助手にかかるコスト

月給は25万円から30万円程度

外国語指導助手の月給は、25万円から30万円程度といわれています。雇用形態や採用に用いるサービスによって多少は前後しますが、一般的な日本人の教員と比べると同等以上の月給となっています。したがって、外国語指導助手を雇用する場合はその能力を最大限に発揮してもらわなければ、採用コストの無駄になってしまう可能性があります。あくまで補助的な立場ではありますが、外国語指導助手がいることによって生徒の力がより大きく伸びるような授業を作り上げましょう。

年間600万円ほどのコストがかかる場合もある

給与以外にも、外国語指導助手を雇用するためにはにはさまざまなコストが発生します。住居費や運営費などはその一例です。その総額は年間で約600万円ともいわれており、決して安い金額ではありません。これらは税金から支払われることになるため、外国語指導助手について否定的な意見もあります。しかし英語教育において重要な役割を担う外国語指導助手が、快適な労働環境で安心して働けるように必要な費用だといえるでしょう。

外国語指導助手に関する課題

コミュニケーション不足によるストレス

職場でのコミュニケーション不足によって、外国語指導助手が過度のストレスを抱えてしまうという場合もあります。異国の地で仕事をするのは、精神的にも体力的にも非常にハードなものだと考えられます。したがって、業務や生活において悩みや疑問が生じた場合に相談する相手がいないと、その負担はさらに大きなものとなってしまうでしょう。業務内容以外についても気軽に話し合えるような環境を整えるなど、外国語指導助手が気持ち良く働けるように配慮しましょう。

能力のばらつき

採用する人材によって能力にばらつきがあるということも、外国語指導助手の採用における課題といえるでしょう。先述の通り、外国語指導助手になるために必要な資格などは特にありません。したがって、必ずしも優秀な人材のみを採用できるとは限りません。しかし英語能力の高さと指導能力の高さは、単純に比例するというわけではありません。外国語指導助手を採用する目的は生徒たちにネイティブな英語と触れ合う機会を提供することですが、指導における最低限のルールは共有しておくようにしましょう。

外国語指導助手と仕事する際の注意点

積極的にコミュニケーションを取る

外国語指導助手を受け入れるにあたって、普段から積極的にコミュニケーションを取るということを心がけましょう。基本的には日本人ばかりの職場で働くことになるため、コミュニケーションが取りにくく外国語指導助手が孤立してしまうという可能性もあります。その結果業務に対するモチベーションが低下してしまい、最悪の場合離職してしまうということも考えられるでしょう。授業における生徒とのコミュニケーションはもちろんですがそれだけではなく、授業外の時間にも積極的にコミュニケーションを取れる機会を設けるようにしましょう。

まとめ

外国語指導助手の重要性を理解しておきましょう

外国語指導助手の具体的な業務内容や採用におけるポイントについて、お分かりいただけたでしょうか。グローバル化が進む現代において、英語教育のクオリティを向上させるということは非常に重要な課題といえるでしょう。外国語指導助手の協力を得ることによって、より実践的な英語のコミュニケーション能力を磨きやすくなります。外国語指導助手の採用においてはそれなりのコストが発生するということもあり、効果的な役割を担ってもらえるように授業形式などを工夫する必要があるでしょう。まずは外国語指導助手が快適に働けるように、積極的なコミュニケーションなどを心がけましょう。

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