日本での永住権を獲得するためには【在留資格の取得におけるポイントを解説します】

記事更新日:2021年12月15日 初回公開日:2021年12月08日

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現在日本では170万人以上もの外国人が働いており、グローバル化の影響で今後もさらに増えていくことが予想されています。その多くは在留期間が限られているため、より長期的に働くために永住権の取得を考える外国人は多いです。永住権を取得することで、外国人側にも雇用側にもさまざまなメリットが生じます。しかしそれと同時に、申請の際には注意すべきこともあります。今回の記事では、永住権の取得における要件や注意点などについて解説します。外国人社員の永住権取得を視野に入れている企業の方は、ぜひご一読ください。

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永住権のある在留資格とは

「永住者」の在留資格

一般的に永住権というのは、日本での在留資格のひとつである「永住者」のことを指します。在留資格は身分や職種などによって与えられますが、基本的には在留できる期間が定められています。在留期間は長いものでも5年とされており、延長する場合にはその度に申請の手続きをする必要があります。「永住者」の在留資格は在留資格の中で唯一、在留期限の制限がありません。日本で永住権を取得している外国人は約80万人で、永住者の在留資格を持つ外国人の割合は増加傾向にあります。

日本での永住権取得は難しいとされている

永住権を取得したいと考える外国人は多いですが、日本での永住権取得は難しいとされています。先述の通り、永住権を取得すると基本的には在留期間の制限がなくなります。したがって、永住の許可を下す際にはそれにふさわしい外国人であるかどうかを慎重に審査する必要があるのです。現在日本に住む外国人のうち、永住者の在留資格を持つ外国人は全体の3割程度となっています。永住権の申請には要件を満たすのはもちろんのこと、さまざまな種類の書類が必要とされます。審査の厳しさと申請の煩雑さという点も、永住権の取得が難しいとされている理由といえるでしょう。

永住権のある在留資格を取得するメリット

在留期限が無期になる

永住権を取得することで、日本への在留期限が無期となります。これは外国人が日本で仕事をするうえでは非常に大きなメリットとなるでしょう。永住権のない外国人を採用するときには、従事できる業務内容や在留期間について常に把握しておく必要があります。さらにそれらの範囲外での仕事を任せた場合は罰せられてしまうことになるため、細心の注意が必要です。永住権を持っている外国人材を雇用することによって、企業側としても一時的ではなく長期的な戦力となってくれる人材を採用することができます。

就労への制限がなくなる

永住権を取得すると、就労に関する制限がなくなるというのもメリットです。一般的な在留資格においては、所持している在留資格の範囲の中でしか仕事をすることができませんでした。例えば本職における報酬が減ってしまった場合に、一時的にアルバイトなどをすると不法就労となってしまいます。職種によっては収入の変化が大きいということもあり、生活がかかっている外国人労働者にとって不安の原因となります。就労における制限がなくなることで、外国人労働者が安心して働けるというのが永住権取得によって得られる効果といえるでしょう。

手続きの煩雑さを軽減できる

各種手続きの煩雑さを軽減できるということも、永住権を取得することによって生じるメリットといえるでしょう。一般的な在留資格においては、定められた在留期間をこえて滞在するためには更新の申請をする必要があります。申請の際にはさまざまな証明書類が必要とされることから、かなりの手間がかかってしまいます。永住権を獲得することでそのような手間から解放されるということは、外国人にとっては非常に嬉しいことでしょう。

永住者と特別永住者との違い

特別永住者は入管特例法によって定められた在留資格を持つ

永住者に関連する在留資格として、「特別永住者」という在留資格があります。特別永住者の在留資格は入管特例法によって定められており、永住者の在留資格とは異なる部分もあります。例えば永住者の場合はクリアしなくてはいけない要件がいくつかありますが、特別永住者は法律によって与えられる在留資格なので特に要件などはありません。また、永住者を雇用する際には外国人雇用状況届出が必要とされていますが、特別永住者の場合は必要ありません。

永住権の取得における法律上の要件

素行が善良である

永住権の取得における要件として、本人の素行が善良であるということがあげられます。日本でこの先も生活していくことを考えれば、当然の条件といえるでしょう。日本の法律をしっかり守って、トラブルなどを起こさずに生活をしていれば問題ありません。犯罪行為だけではなく連続的な違反行為なども、素行が善良ではないと判断される材料になります。永住権のない外国人材を企業で抱えている場合などは、違反行為などについてしっかりと共有しておきましょう。

独立の生計を営むための資産又は技能を有する

独立の生計を営むための資産もしくは技能を有するということも、永住権の取得においては必要とされています。生活保護などを受給する必要がなく、日本で長期的に安定した暮らしが見込めるかどうかというところがポイントになってきます。そのため現在所有している財産、就いている職業や年収などが評価の基準とされています。また、評価の対象となるのは申請者本人だけではなく、その配偶者や家族なども含めて判断されることになります。

永住が日本の利益に合すると認められる

永住が日本の利益に合すると認められるということも、永住権を取得するための要件としてあげられています。こちらは少し抽象的な表現となっていますが、関連する複数の項目があります。詳しくは後述しますが、これまでの在留期間の長さや納税の義務を果たしているかということなどが具体的な条件としてあげられています。しかしこれらの条件も他の要件と同じく、この先日本で生活していくために最低限必要とされることがほとんどです。

日本に10年以上継続して在留している

永住権を取得するためには、日本に10年以上継続的に在留していることが必要とされています。また、その10年間のうち5年以上は就労資格もしくは居住資格によって在留していなければいけません。日本に継続して10年以上在留しているということは、日本の文化を受け入れて生活にうまく馴染んでいるという証明にもなるでしょう。在留期間を数える際に、「留学生」の在留資格は就労資格でも居住資格でもないため注意しましょう。

最長の在留資格を有している

現在の在留資格において認められている在留期間で、最長の在留期間を有している必要があります。在留資格の種類によって異なりますが、ほとんどの在留資格において最長の在留期間は5年間とされています。在留期間の更新は必ず許可されるというわけではありませんが、在留資格も申請内容も前回と変わらないという場合は比較的許可がおりやすいです。一方で、同じ在留資格でも申請内容が変更となっている場合などは必要書類も増え、審査の基準も厳しくなります。

公衆衛生上の観点から有害となる恐れがない

公衆衛生上の観点から有害となる恐れがないということも、永住権を取得するためには必要な条件とされています。万が一感染症などに感染していると、それをきっかけとして周囲に広まってしまう可能性があります。したがって、永住権を取得するうえで本人が健康であることは非常に重要です。感染症や中毒といった本人の体調に関してだけではなく、周囲の環境にも衛生的な問題がないかどうかを判断されます。例えばゴミだらけの家に住んでいる場合などは、衛生上の観点から有害とみなされてしまうでしょう。

公的義務を履行している

永住権のある在留資格を取得するためには、公的義務を履行している必要があります。この場合の公的義務とは具体的に納税や保険料の納付、法律で定められている各種届出の提出などを意味しています。税金や保険料などに関しては、その全てをしっかりと期限内に支払っているかどうかが基準となります。国民が果たすべき義務であるため、それらを履行しているというのは永住権を得るにあたって当然必要とされるでしょう。納税・納付を証明するための証明書なども、必要に応じて準備する必要があります。

永住権の申請時に企業が用意すべき書類

在職証明書

外国人社員が永住権取得の申請をする際に、企業側は在職証明書を用意する必要があります。課税証明書や納税証明書などの書面は役所で発行してもらえるのに対し、在職証明書は勤めている企業において発行しなければなりません。永住権取得の申請においてはさまざまな書類が必要とされますが、企業側はそれらを正しく把握しておく必要があるでしょう。審査において書類の内容は非常に重要となりますので、不備の無い証明書を作成するように気をつけましょう。

永住権の取得に関する注意点

国外へ出るときには再入国許可が必要

永住権を持っている外国人が一時的に国外へ出る際には、基本的には再入国許可が必要となります。再入国許可の有効期限は5年間とされているため、その期間を超えて滞在しないように注意しましょう。出国後1年以内に再入国する場合には原則として「みなし再入国許可」が認められるため、再入国許可を取得する必要はありません。これらの再入国許可を取らずに日本から出国してしまった場合には在留資格が消滅してしまうため、出国の際には忘れずに許可を取るようにしましょう。

国外への滞在期間には制限がある

永住権を持つ外国人の国外への滞在期間には制限があるため、注意しましょう。先述の通り、永住権を持つ外国人が国外へ滞在することができるのは基本的に5年間です。この期間を超えて国外に滞在してしまうと永住権はもちろん消滅してしまい、また初めから永住権の取得を目指すことになってしまいます。実際に永住権が取り消されてしまった事例はそれほど多くはありませんが、申請内容に虚偽があった場合や手続きのミスによるものが多いので注意しましょう。

申請の審査には4ヶ月以上かかる

法務省によると永住権の許可申請における審査には、4ヶ月ほどかかるとされています。しかし実際にはそれ以上の期間が必要とされる場合が多いようなので、そのくらいの期間は想定して準備しておきましょう。他の在留資格に比べると厳しい審査がされるため、審査にかかる期間も必然的に長くなってしまいます。また永住権の許可を申請中に在留期間が切れてしまう場合には、そちらの更新許可申請も必要とされますので注意しましょう。

まとめ

社員の永住権取得への理解を深めましょう

外国人の永住権取得におけるポイントや注意点について、お分かりいただけたでしょうか。永住権を取得することによって就労に関する制限がなくなることから、企業にとっても外国人材を雇用しやすくなるのではないでしょうか。さらに永住権のある在留資格を有している外国人は厳しい審査を通過しているということもあり、より安心して雇用できるでしょう。書類の準備や審査期間として数ヶ月の期間が必要とされますので、時間的な余裕を持って申請するように心がけましょう。

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