パルスサーベイとは【メリットや注意点、活用方法についてお伝えします】

記事更新日:2023年03月01日 初回公開日:2023年03月01日

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従業員の満足度や心理的ストレスなどを把握するために、サーベイ(調査)を定期的に実施している企業も多いのではないでしょうか。サーベイは年に1~2回の頻度で実施している場合が多いかもしれません。実施回数を絞っていることで、従業員の負担は軽減されます。しかし従業員の心情の変化などを素早く察知することは出来ません。そこで活用されているのがパルスサーベイです。パルスサーベイを効果的に実施したいと考えている人事の方は、参考にしてみてください。

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パルスサーベイとは

短期間で反復して行う従業員の意識調査

パルスサーベイとは、短期間で反復して行う従業員の意識調査のことです。パルスは脈拍という意味を持っており、脈拍の計測を行うように企業と個人の関係性を図るための調査手法です。短期間で調査を行うことにより、従業員との関係性改善に役立てることが出来て、従業員の満足度向上へ繋げることが出来ます。実施頻度を高めることによって、問題が大きくなる前に対応することも可能です。高い頻度でサーベイを行うことは手間や時間が掛かるので簡単ではありませんでしたが、適切なサービスを活用することにより実施が可能になっています。

パルスサーベイとセンサスの違い

センサスは年に1度ほど実施される

パルスサーベイとセンサスの違いは、実施頻度です。パルスサーベイは、5~15問程度の簡単なアンケートを高頻度で実施します。これに対してセンサスはアンケートの設問が50~150問ほどで、実施頻度は年に1~2回程度がベストです。センサスは部署や質問内容ごとに結果を見ることが出来るため、あらゆる角度から課題を洗い出すことが出来るとされています。パルスサーベイは質問数が少なく気軽に回答出来る為、回答率か高い傾向があります。

パルスサーベイの質問内容

従業員幸福度

パルスサーベイでは、従業員の幸福度を量ることの出来る質問をしましょう。従業員の幸福度は、仕事に対してのやりがいや現状に満足しているかについて主観的に判断するための数値です。パルスサーベイに従業員の幸福度を量る質問を組み込んでおくことで、従業員が何にやりがいを感じてどういった事に不満を抱いているのかを把握できます。内容を把握することによって、従業員のモチベーションを維持するための施策などを打つことが可能です。

経営理念やビジョンの理解度

パルスサーベイでは、効果的な質問をすることによって経営理念やビジョンの理解度がどの程度なのかを把握出来ます。企業を円滑に運営していくためには、働いている従業員がどの程度経営理念やビジョンを理解しているのかが大切です。従業員の理解度を図るためには、「企業の戦略や経営方針を理解できているか」「経営方針は健全だと思うか」などの質問を項目として入れておきましょう。従業員に経営理念を理解してもらうことにより、企業全体で同じ方向を向いて業務を行うことが出来ます。

業務内容

業務内容もパルスサーベイの質問に組み込むことによって、パルスサーベイを上手く活用することが出来ます。従業員の生産性向上を行うためには、パルスサーベイで業務内容などの質問を行い従業員の業務に対する意識を把握することが大切です。担当している業務に対して負担を感じすぎていないか、従業員の適性に合った業務を割り振られているかについて質問で洗い出しましょう。従業員単体だけではなく、チームや部署単位で業務の負担が重くなり過ぎていないかといった確認も大切です。

パルスサーベイの活用方法

オンボーディングに活かす

パルスサーベイは、オンボーディングに活かすことが出来ます。オンボーディングとは、企業で採用した従業員を対象として行う教育プログラムです。オンボーディングは、入社した従業員に職場環境に早く慣れてもらう為に、業界知識のインプットや能力向上などを目的として実施します。入社したばかりの従業員だけでなく、人事異動で部署が変わった従業員なども対象に調査を行いましょう。異動者に対してもオンボーディングの一環としてパルスサーベイを実施することで、ストレスや業務に対しての不満や疑問などを把握することが可能です。

従業員のストレス状況を把握する

パルスサーベイを活用して、従業員のストレス状況を把握しましょう。従業員のストレスやモチベーションは日々変化します。年1回だけのサーベイでは、状況に合わせた対応を行うことは簡単ではありません。しかしパルスサーベイは短期間のサイクルで実施する為、従業員の心情の変化やモチベーションの低下などに素早く気づいて対応することが可能です。定期的に従業員の心情を図る事が出来るため、上司や人事担当者が適宜面接を行うなど従業員に合わせた対応を取ることが出来ます。

新しい人事評価や施策の検証に役立てる

新しい人事評価や施策の検証に役立てるのも、パルスサーベイの活用方法です。リモートワークや新しい評価制度などを導入した際は、パルスサーベイを新しい制度導入前後に実施する事で、従業員が効果があったと感じているかどうかを図ることが出来ます。導入後に調査を行い、エンゲージメントが上昇している場合は、新しい制度の導入が成功している証拠です。またエンゲージメントが低下している場合には、導入した制度の見直しや撤廃を検討する必要があります。

パルスサーベイを導入するメリット

従業員満足度をリアルタイムで知ることができる

パルスサーベイを導入するメリットは、従業員満足度をリアルタイムで知ることが出来るという点です。パルスサーベイは週に一度から月に一度くらいの短期間で調査を行うため、質問項目も少なく調査結果をすぐに把握して対応を行うことが出来ます。年に1度しか行わないサーベイでは結果の把握にも時間を要してしまい、状況を把握することが簡単ではありません。従業員の心情は様々な影響を受けて変わりやすくなっており、短期間で実施するパルスサーベイが職場環境の把握には適しています。

従業員のエンゲージメントが上がる

パルスサーベイは、従業員のエンゲージメントを上げられることもメリットです。パルスサーベイは個人を特定するような質問ではなく、チームや職場環境に対しての質問を行う為、従業員の特定を行う必要がありません。個人を特定せずに結果を共有できるため、従業員は安心して感じていることをそのままサーベイに回答することが出来ます。洗い出された課題に対して改善を行うことにより、従業員のエンゲージメントを高めることが可能です。エンゲージメントが高まることにより、生産性の向上も見込めます。

他の調査よりもコストがかからない

パルスサーベイの導入は、他の調査よりもコストが掛からないというメリットもあります。一般的なサイクルで実施するサーベイは実施頻度が低いため、一度に様々な質問をしなければなりません。また質問項目が多ければ多い程、結果をフィードバックする際にも時間を必要とします。質問の量が多い程コストが掛かり、外部に委託をする場合は運用コストなど様々な費用が掛かってしまいます。パルスサーベイであれば、質問数も最大15問程度と少なく、自社内で調査結果を集計・把握することも出来るため、コストを抑えてサーベイを実施可能です。

パルスサーベイを導入する際の注意点

調査担当者の負担になる

パルスサーベイを導入する際には、調査担当者の負担が増えることをしっかりと把握しておきましょう。パルスサーベイは短い期間で定期的に実施することで、従業員の満足度などを把握することが出来るメリットがあります。しかし実施頻度が高くなればなる程、結果の集約やフィードバックを行う回数も増えるため、担当者の負担が高くなります。パルスサーベイを定期的に実施する場合には質問内容を固定して、業務をルーティン化して分散するなど調査担当者の負担になり過ぎないよう注意しましょう。

従業員の違和感に敏感になる必要がある

パルスサーベイを行うことで、従業員の違和感に敏感になる必要があります。パルスサーベイは定期的に行うことで、従業員の変化にすぐ対応出来るという点がメリットです。その為、パルスサーベイを実施しているからには、従業員が働きやすいよう改善を必ず行う必要があります。簡易的な質問のため、違和感を感じ取れても詳細までは把握が出来ません。変化が見れた従業員にはより詳しいサーベイを行うなどしてどのようなフォローを行うべきかなど、フローを作成しておきましょう。

パルスサーベイにおすすめのツール

テガラみる

パルスサーベイを行うおすすめのツールは、テガラみるです。テガラみるは、従業員のコンディションを把握するのに適したアプリケーションです。従業員の心のコンディションがそれぞれ天気で表示されるようになっており、リアルタイムで心情を確認することが出来ます。また、従業員同士のコミュニケーションを活発化するためにタイムライン機能があり、スタンプやコメントでリアクションを送ることが可能です。従業員同士のコミュニケーションが高まると離職率の低下にも繋がります。

モチベーションクラウド

パルスサーベイは、モチベーションクラウドを活用することもおすすめです。モチベーションクラウドは、国内で最高レベルのデータベースを所持しており組織支援を行っているサービスです。モチベーションクラウドで行うアンケートはPCだけでなく、スマホからも回答が出来ることから従業員の負担軽減にも繋がります。フィードバック機能も付いており、改善状況の見える化など様々な支援を受けられます。またコンサルタントからアドバイスを受けることも可能です。

Geppo

パルスサーベイを行う際には、サポート体制が充実しているGeppoを活用するのもいいでしょう。Geppoは個人とグループや組織の課題を見える化し、働き方を改善するための支援を行うサービスです。定期的に実施しているサーベイの結果の中で、前回と比べてコンディションに変化が起きている従業員を見つけやすいようにコンディション変化発見ツールなどもあります。変化にすぐ気付くことが出来るため、対面ではない場合にもしっかりと対策を行うことが出来ます。運用から分析までサポート体制も充実している点もメリットの一つです。

パルスサーベイの導入事例

ソフトバンク株式会社

パルスサーベイは、ソフトバンク株式会社でも活用されています。ソフトバンクでは、年に1度エンゲージメントサーベイを実施していました。従業員満足度を更に詳しく測定するために、人事部がパルスサーベイ開発し2019年より導入しています。ソフトバンクで行われているパルスサーベイでは質問は13問あり、業務だけでなく私生活や健康についての質問もあります。パルスサーベイを導入して上司と部下のコミュニケーションを活性化させる目的として、回答者が承認すれば上司も内容を見られるようになっており、日々の業務へ活かすことも可能です。

株式会社サイバーエージェント

株式会社サイバーエージェントも、パルスサーベイを導入して活用している企業です。サイバーエージェントでは、月に一度全社員を対象にアンケートを2013年から継続して実施しています。個人とチーム状況を「快晴」から「大雨」の5段階で判断して評価してもらう方法です。2016年には専属で分析を行う人材科学センターを設立し、時系列での状況把握やチーム状況の把握の為の分析を実施しています。個人状況の課題を対応するのではなく、個人やチーム内のコンディション把握を行うために、パルスサーベイを活用しています。

まとめ

パルスサーベイを取り入れて従業員の状態をこまめに知ろう

パルスサーベイを導入する際のメリットや、注意点などについて解説しました。パルスサーベイは短期間のサイクルで実施することによって従業員の心情の変化に気づくことができ、改善や対策を行い従業員満足度を高められる効果があります。それだけではなく、新しい人材のフォローや施策に対しての意見調査を行えるなど様々な活用方法があります。しかし頻度が高いため、担当者に負荷がかかりすぎないよう注意が必要です。パルスサーベイを取り入れて従業員の状況を確認して、組織運営に生かしていきましょう。

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