ニューノーマルとは【働き方や企業の課題を徹底解説します】

記事更新日:2021年05月13日 初回公開日:2021年05月13日

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昨年からのコロナ渦によって、大きな打撃を受けた企業は少なくありません。しかし、新しい生活様式である「ニューノーマル」のスタイルを社内に導入することで、優秀な人材を離職させず残すことや、有望な人材を選ぶことも可能です。ここでは、ニューノーマルの時代を駆け抜ける企業の、リモートワーク導入の注意点や会社での取り組み方について解説します。また、ニューノーマルを導入することの大きなメリットにも触れました。企業で社内環境の調整を担当する経営陣の方や、採用担当の方にぜひご覧いただきたい内容です。

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ニューノーマルとは

新しい生活様式と訳される

ニューノーマルとは、政府の新型コロナウィルス感染症対策専門委員会の提言により示された生活スタイルで、「新しい生活様式」と訳される感染対策です。ポイントとして「人と人との間隔はできるだけ1m空ける」、「会話する時は真正面を避けるようにする」、「外出時・屋内でもマスクを着用する」、「手洗いは水と石鹸で丁寧に行い、消毒する」などを挙げています。満員電車に乗車するリスクや、職場での感染を防ぐ目的で、日本には定着してこなかったリモートワークも推奨されるようになりました。

ニューノーマルでの企業の変化

リモートワークの定着化

ニューノーマルによって、各企業ではリモートワークを前提した働き方を定着させていく動きが広がっています。2020年5月の緊急事態宣言解除を受け、日本経済団体連合会は「オフィスにおける新型コロナウイルス感染予防対策ガイドライン」を公表しました。これにより、各社がリモートワークへのシフトをはじめ、オフィスにいるのと変わらない環境で仕事ができるように急速に変化をしています。しかし現状では通勤が必須となる業種は少なくないため、そうした場合は可能な限りの感染対策を取ったうえでの働き方を求めるにとどめた内容です。

業務計画や人事評価の見直し

これまで企業は、社員を「業績評価」「能力評価」「情意評価」の3つの観点で評価してきました。しかし、リモートワークとなったことで上司と接する機会が減り、情意評価は重視されなくなったと考えられています。逆に業績や能力ばかりを評価される不安を抱いている社員は少なくありません。そこで、新たに「目標管理制度」が注目されるようになりました。目標管理制度は、個人やチームに割り振られた目標に対し、どのくらい達成したかを評価する制度です。目標は上司とすり合わせながら、自分自身で設定できます。目標に対しての評価が得られるため、写真のモチベーションを上げる効果がある制度です。導入により、業務計画もこれまでの会社主体の設定から、実態に寄り添った形に変化しています。

DX人材の確保

ニューノーマルの時代を迎え、世界は加速したスピードで変化を続けるようになりました。併せてDX(デジタル・トランスフォーメーション)に代表される、データ活用や技術革新がへの対応が求められる中、企業はDX推進に取り組んでいます。しかし現状はまちまちとなっており、DXに関心がある社員とそうでない社員の差が大きく、デジタル化してもその仕組みを有効利用できていない企業も少なくありません。そこでDX人材を積極的に確保し、新テクノロジーを駆使しビジネスモデルを変革させることは非常に重要と言えるのです。

ニューノーマルな働き方

オフィス

感染症予防策

感染を防ぐために最も有効な働き方とはリモートワークです。通勤電車にも乗らず、オフィス不特定多数の人間と接することがありません。しかし業種によってはどうしても出社しなければならない人もいます。その場合はオフィスの拠点を縮小することや、分散化するのも有効で、一か所でクラスターが発生しても別の拠点を稼働させることができます。また、オフィスには消毒の徹底や飛沫感染を防ぐパーテーションの設置が有効です。マスクをつけての仕事は快適とは言えませんが、理解を求めて行くことも大切でしょう。

くつろげる空間

オフィスへの出社を余儀なくされる社員は、感染不安、これからの仕事に対する不安など、将来に対しさまざまな感情を抱えています。企業は社員の気持ちや、今後の働き方に対する不安を少しでも払しょくできるよう、環境を整える必要があると言えるでしょう。例えば、黙々と作業をするデスクワークのエリアと会話するエリアは分ける、どこに座っても良いフリーアドレスにするなど、密を避ける工夫も大切です。ソーシャルディスタンスが取れる配置にしておくだけでも、社員の気持ちが安らぐと考えられます。

リモートワーク

ニューノーマルの働き方では、大勢の社員が一堂に会することのないリモートワークを推奨しています。緊急事態宣言後は「全員リモート」「週2回だけ出勤」など、働き方は柔軟になりました。しかし相手の所在が不明など、コミュニケーションを取るためにはストレスを感じることもあります。そのため、企業は誰がどの場所にいても仕事が問題が起きない環境づくりをしていく必要があるでしょう。また、実際には、家で仕事ができる仕事ばかりではありません。エッセンシャルワーカーの多くは、現場に行かないと成り立たないのです。

ニューノーマルの課題

コミュニケーションの不足

リモートワークが増え、職場や通勤ラッシュでの3密は確かに回避できるようになりました。しかしその一方で、これまで円滑に行えていた社員間のコミュニケーション不足が問題となっています。これまで社員は「報告」「連絡」「相談」を含め、普段の何気ない会話で上司部下、仲間とのコミュニケーションを取っていました。そうすることで、現代の多様な価値観や会社への帰属意識も保たれてきたと言えるでしょう。しかし出社の機会が減ることで会話も少なくなり、その結果様々な障害が起きつつあります。

社員のモチベーション維持

コミュニケーション不足によって、社員によっては孤独を感じ、仕事へのモチベーションが低下しているケースが見受けられます。先輩や上司に現場で仕事のことを相談する機会や、アドバイスをもらえるチャンスが少なくなり、スキルを上げることがで困難となっていることも一因です。頼れる上司を近くに感じられないことでチャレンジの機会も失い、自分が今持っている力でできる仕事にしか取り組めなくなります。そうした安全寄りの仕事が続くと、結果的にモチベーションの低下につながっていくと考えられるでしょう。

人事評価の正当性

リモートワークを積極的に行っている会社では、これまでの人事評価制度の見直しが必要となります。従来通り出社している社員とリモートワークの社員は、同じ基準で評価するのは平等とは言えません。勤務態度や業務プロセスが見えないリモートワークの社員は、出社している社員も低い評価を受けがちになるからです。厚生労働省作成の「テレワークにおける適切な労務管理のためのガイドライン」でも、リモートワークの社員が評価に疑念を抱かないよう、賃金や評価の制度を明確にすることが望ましいと記載されています。

仕事環境の整備

オフィスでは、社員が密集して座りコミュニケーションを取ることは、感染対策上リスクが高い行為です。出社した社員がソーシャルディスタンスを保てるよう、柔軟にレイアウトを変えられる仕組みが望ましいと言えます。隣り合う座席に座っても、感染リスクを低く保てるよう、アクリル板などのしきりを置くことも非常に有効です。入退室の際の消毒の徹底や共有する部分のこまめな消毒、体温測定カメラの導入なども安心につながります。出社する社員が安心して業務に当たれる工夫をしましょう。

セキュリティーの強化

コロナ禍の影響で急遽リモートワークに切り替えた中、セキュリティの脆弱さを狙ったサイバー攻撃が増加しています。社内のネットワークと比較し家庭用のネットワークセキュリティは弱く、その弱点を狙った行為です。社内ネットワークは複数のセキュリティ装置を用いてマルウェア対策をしていますが、家庭用のネットワークセキュリティにはそこまでの対策はなく、一般的にもろいと言えます。そこで、次世代エンドポイントセキュリティの導入が最善策と考えられ、開発が進められているところです。エンドポイントとは、PCやサーバーなどデータが保存される端末のことを指します。そのエンドポイントを対象としたセキュリティの強化が有効な対策となるでしょう。

ニューノーマルを導入するメリット

人材定着に繋がる

ニューノーマルを導入することで、大きなメリットも期待できます。ひとつは、人材の定着につながることです。コロナの前から多様な働き方のニーズは高まっていましたが、導入に至る会社は多くはありませんでした。リモートワークはまさにそれらに対応しやすい就業形態と言えます。これまでは育児、介護、病気のために仕事を辞めざるを得なかった社員も少なくありませんでした。しかしリモートワークであれば、離職せず働き続けることができる社員もいます。雇用を保つことができるのは、優秀な人材の定着につながるでしょう。

人件費等の諸経費の削減につながる

また、リモートワークの導入によって、通勤や移動にかかる時間の削減が可能です。併せてリモートワークでもオンラインで情報共有が可能なコミュニケーションのためのツールを導入するとよりスムーズに移行できます。出社の人数が少なくなることでオフィスのスペースも縮小し、これまでより賃料の削減もできるでしょう。他にも、デスクなどの設備費、コピー用紙などの消耗品費、光熱費なども削減可能です。地方から優秀な人材を採用するために、機能の一部を低賃料の地方に移動させる会社もあります。

採用活動において有利に働く

コロナ禍によって、採用は買い手市場へと変化したと言われています。しかしその中でも優秀な人材を確保するためには積極的な採用活動は必要です。コロナの流行以降、オンラインを使用しての採用は徐々に多くなっています。オンライン化により、これまではできなかった海外に居住している求職者も採用の対象とできるようになりました。アプローチ可能な人材が増えることは、優秀な人材の確保にもつながると言えるでしょう。また、就活生にとっても、積極的にニューノーマルの働き方を取り入れている会社は、先進的で魅力です。社員の健康に配慮ができる優良企業として、多くの学生が集まるでしょう。

デジタルツールの活用で効率が上がる可能性がある

採用に関わる面接などを、オンラインでデジタルツールを活用して効率よく行う企業が増えています。コロナ罹患のリスクを減らし、コストや時間を削減できることは言うまでもありません。面接のための交通費や人件費、時間や経費を削減でき、面接も環境さえ整っていればいつでも行え時間の削減にもなるでしょう。また、オンライン面接に切り替えると、動画で面接を振り返ることができます。加えて面接官にアドバイスを与えられるなど、面接官のスキルアップや面接の方法の改善にもつながります。

まとめ

ニューノーマルな働き方を取り入れて社員の定着に繋げよう

ニューノーマルの働き方を取り入れることで、3密回避やリモートワークの導入など、働く側のメリットも大きくなりました。コミュニケーションが取りにくくなるなどのデメリットはあるものの、それ以上に優秀な社員を離職させない大きなメリットと言えます。社員の健康を大切にするとともに、メンタルヘルスにも注力し、生産性を上げる努力をしていくことで、ニューノーマルの様式はさらに生かされます。デジタルツールを有効活用し、多様な働き方を提供することは優秀な人材の定着に繋がります。良い機会と捉えて推進していきましょう。

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