記事更新日:2022年03月24日 | 初回公開日:2022年03月23日
外国人採用・雇用 人事・労務お役立ち情報 翻訳・通訳の雇用 外国人留学生の採用初めに面接前に必要な準備事項について説明していきます。採用活動をする際に一番最初にするべきことは自社が求める人物像を明確にすることです。この求める人物像について考える際は「ハード面」と「ソフト面」の両方を考慮するようにしましょう。ハード面は外面的なスペックのことで学歴や経験、専門知識、資格などが当てはまります。一方でソフト面は潜在的な能力を含めた内面的なスペックのことで、価値観や思考力、主体性などが例として挙げられます。この両面に当てはまる人物像を描くことで、より自社に合った人材の獲得に繋がるでしょう。
求める人物像が明確になったら、次に面接の際の審査基準を決めるようにしましょう。審査基準を明確にする理由は、採用活動の質を担保するためです。自社に合っている人材かどうかの判断は人によって異なるため、明確な基準がないと客観的な評価をすることが出来ません。審査基準を決める際は、現場の声も聞きながら優先する条件などを評価項目として一覧化しましょう。その際に審査基準を視覚化した面接評価シートを用意することでより効率的で客観的に採用活動が出来るでしょう。
次に採用活動のの通過率を決めていきます。採用活動では、候補者の中にどれだけ優秀な人材がいても全員を採用することは当然出来ません。会社に必要な人材の人数やポジションは、あらかじめ決まっているからです。ですので、書類選考から最終面接までの各段階で、どれくらいの割合の候補者を残すべきかをあらかじめ決めておくと良いでしょう。そうすることで、より自社に求める人物像に近い人材の面接に時間を割くことが出来ます。
4つ目は面接の質問項目を決めることです。面接は候補者との会話でもあるので、すべての質問を定型化する必要はありません。しかし候補者同士の比較をするためには、ある程度の質問項目を決めておく必要があるでしょう。そして質問項目は面接の各ステップに合ったものを準備することが大切です。具体的には、1次面接では基本的な質問、2次面接ではより内容を深堀りした質問を用意するのが良いでしょう。そして、質問項目は求める人物像に関連したものを用意することが重要です。
次に面接で自社に合う人材を見極められない主な原因を2つ紹介します。1つ目は、面接官の主観で判断をしているからです。面接における審査基準が定まっていないと面接官によって評価が大きく変わってしまう恐れがあります。特に内面に焦点を当てようとして、面接での雰囲気や態度のみで判断するのは危険です。面接ではあくまでその場の様子しか分かりません。もちろん面接におけるマナーや態度は重要ですが、それだけでなく、応募者の本質を見極められるような質問を用意するようにしましょう。
2つ目は、表面的な情報に気をとられているからです。履歴書に記載されているスキルや経験を優先的に見て、優秀な人材であると思い込み、後で後悔するというケースは意外と少なくありません。資格の有無や学歴などの表面的な情報のみで判断をしてしまうとミスマッチや離職に繋がる恐れもあります。もちろん求める人材としてのスキルや経験などの確認は必要です。しかし必ずしも優秀な人材が自社にマッチするとはかぎりません。データでは分からない要素も重要な判断材料となるでしょう。
面接で候補者を絞るためにいくつかの質問をあらかじめ用意しておきましょう。1つ目は自己紹介に関連する質問です。自己紹介はどの面接でも必ず最初に行われるはずです。応募者には基本的な自己紹介をしてもらい、その後自己紹介の内容について深堀りをします。ここでは、主にコミュニケーションスキルの判断をします。例として趣味や休日の過ごし方、性格に関する質問などがあげられます。これらの質問は一見業務に関係のない質問のように感じられますが、こうした質問に対する受け答えで話し方やプレゼン力等のスキルについて判断することが出来るでしょう。
2つ目はストレス耐性に関する質問です。仕事を続けていく上で必要となるストレス耐性の有無を見極めるための質問を用意します。例えば、今まで挫折をした経験があるかという質問をします。これは、これまでの人生で挫折をしたときに、どのような対処をしたか探るための質問です。このような質問によって、相手のストレス耐性だけでなく、問題が発生した際の対応力なども見極めることが出来るでしょう。
3つ目は、自社への志望度に関する質問です。会社への志望度は、応募者が必ずしもすべて正直に答えるとは限りません。しかし、自社への志望度が高い人材であれば、入社後も熱意をもって仕事に取り組んでくれる可能性は高いでしょう。反対に志望度が低い場合は早期離職をしてしまうリスクが高まります。自社に対する志望度を測る質問として、自社の強みや将来性、入社後のキャリアプランなどに関する質問があげられます。これらの質問に対して、説得力のある回答が出来れば、志望度が高いと判断できるはずです。
最後は仕事に関する経験です。中途採用の場合はこれまでの職歴や業務内容について、深堀りをする質問をするようにしましょう。仕事に関する経験の話は自社の業務に直接関連するという点で重要ですが、それ以外にやりがいや情熱をもって仕事に取り組める人材であるかも見極めることが可能です。さらに、成功体験からは何に対して自信を得ているのかなど、得意分野や適性も見えて来ます。仕事の経験に関する応募者の話を聞く際は、自社が求める人物像に照らし合わせるようにすると良いでしょう。
続いて面接の中で候補者を見極めるためのポイントを3点紹介します。1点目は「入社後の活躍が期待できるか」です。入社後に活躍できるかどうかを見極めるには、スキルや経験、学歴だけでなく、コンピテンシーを見極めることが重要です。コンピテンシーとは、成果を生むために工夫をしながら実行する能力のことで、近年は特に重要視されています。面接で見極める際は、応募者が今までしてきた行動や事実などを集めると良いでしょう。
2点目は「自社に文化に合っているか」です。会社にはそれぞれの社風や文化があります。優秀な人材でも、企業の理念や価値観、文化が合わない場合はミスマッチとなり、早期に離職してしまうケースも考えられます。そのため、面接では自社の企業文化に合う人材を採用することが重要です。面接では、自社の企業文化や社風について応募者自身に聞いてみると良いでしょう。そして、応募者が自社のイメージを的確に捉えているようであれば、自社の文化に合う人材である可能性は高くなります。
3点目は「求める人物像に合っているか」です。いくら高いスキルや豊富な経験を持つ優秀な人材であったとしても、必ずしも自社で活躍できるとは限りません。企業の採用計画では、「いつまでに」「どんな人物を」「何人」採用するかを決めます。面接者は採用計画に沿って、どんな人物が求められているかを把握し、応募者がその条件にマッチしているかを確認することが大切です。求める人物像を設定する際は、自社で活躍している社員を参考にすると良いでしょう。
最後に不採用者に向けて行う不採用通知の注意点を3点紹介します。1点目は応募者への感謝を示すことです。不採用通知の際に自社のイメージを下げてしまう企業は少なくありません。そうした事態を防ぐためにもまずは候補者がわざわざ時間を割いて自社に応募をしてくれたことに対して感謝をすることが大切です。その上で、企業として真摯な姿勢で採用活動を行ない、十分に検討を重ねた上で結論を出したという姿勢を伝えると良いでしょう。
2点目は応募書類は必ず丁寧に扱うことです。当然のことですが、採用活動に必要なくなったからと言って応募書類を粗末に扱ってはいけません。なぜなら応募書類は個人情報を含む重要書類だからです。最近は個人情報の扱いも厳しくなっているので、不採用の場合は応募者本人に返却するのが一番良いでしょう。応募書類を返却出来ない場合には、事前にその旨を応募者に伝え、選考後に適切に破棄することを説明しておきましょう。
3点目は不採用通知をするタイミングに気を付けることです。応募者の多くは、不採用の連絡を受けとった場合、次の就職活動を進めます。これから就職活動を続ける応募者に配慮をして、不採用通知はできるだけ早く送るようにしましょう。面接日からできれば3日以内、遅くとも1週間以内にするのが理想です。また、応募書類などの返却が必要な場合は、書類を届けるまでに時間がかかるので、遅れそうな場合は早めにメールで不採用の通知を送るようにしましょう。
今回は面接における候補者の落とし方について解説してきました。多数の候補者の中から採用者を決めるのは決して簡単なことではありません。特に面接は時間が限られているため、時間内で自社で活躍できる人材かどうかを見抜くのは難しいでしょう。しかし、面接に向けて事前準備をしっかりと進めることで優秀な人材を獲得できる可能性は高くなるはずです。今回ご紹介したポイントや注意点を生かして採用活動を成功させましょう。
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