これで失敗しない外国人の就職活動

記事更新日:2019年04月25日 初回公開日:2017年09月13日

外国人採用・雇用
2020年留学生30万人計画により、留学生が年々増加し続けています。そんな中で、卒業後も日本で働きたいと考える外国人も増加しています。そんな外国人の方の為に、日本の就職活動で失敗しないコツを伝授します。

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内定までの選考スケジュール

 海外では、新卒でも一年中応募できる通年採用が一般的です。そのため、新卒でも中途でもとくにシーズンが絞られることはないので、自社側の採用スケジュールをしっかり公開することが重要になってきます。明確な採用スケジュールは、外国人求職者側も常に求めている企業情報です。通年採用が主流となれば、内定辞退や新入社員の早期退職などに対する穴埋めとしても有効なセグメントとなるでしょう。

 新卒を対象とした採用では、海外の夏の時期の卒業、秋には新生活に入れる(入社が可能)という人たちのスケジュールを見込んでの9月入社の採用活動を行なう企業も増えているようです。

 一般的にスケジュール化された日本人新卒採用については疑問視の見解も広がっています。学生に時間の余裕がない、学生の選択肢が狭まる、枠にはまった(個性の足りない)学生が集まりやすいなどはデメリットとして挙げられますが、国内外問わず新卒入社は9月というスケジュールで進めるというのも一策かもしれません。

 いずれにしても、できるだけ早く候補者に自社を知ってもらうことが先決です。そして、コンタクトや情報発信をする中で、明確に自社の採用スケジュールを発信していくことが大切でしょう。

 

→日本で働く外国人の就職事情。その実態は?

就職活動中に気を付けておくべきこと

 日本企業が外国人を採用する場合、日本語を重視する企業は少なくありません。言語が業務の中心となる、通訳や翻訳の職種であれば、極めて高度な日本語が必要となるでしょう。

 しかし、日本企業側が満足する日本語能力を満たした外国人人材の数は限られてきます。もちろん、日本語能力が高いに越したことはないのですが、仕事内容に言語が直結しない職種に就くのであれば、日本語だけでない多面的にコミュニケーション能力を測る視点が必要です。

 たとえば、日本で仕事を進めるために必要な服装や身だしなみを理解しているか、もしくは理解しようとする姿勢が見られるかは入社してからも周囲に溶け込む能力を予測する材料となるでしょう。お辞儀の仕方を覚え、練習を重ねているとしたら、日本や自社で働くことの本気度も測れるのではないでしょうか。日本人社員とのコミュニケーションをどのように取っていける人材かという点が、今後の日本語の向上度にも影響すると思われます。

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就職活動中、採用後のビザの注意すべき点

 外国人留学生就職活動に気をつけなければならないのは、ビザが切れることです。就職活動をしていてビザの延長を忘れたり、内定をもらっても入国管理局から就労ビザの許可が下りないこともあります。就職活動前に、入国管理局から「継続就職活動大学生」または「就労ビザ」の対象内かを確認しましましょう。

 就職活動前に必要である「継続就職活動大学生」とは、日本に留学した外国人のうち、大学卒業後に日本で就業を希望する人に与える在留資格です。学生ビザが切れた場合でも、日本企業で就業を希望すれば、必要書類を提出し、入国管理局から許可を得られれば、在留することができます。

 必要な書類は、「在留資格変更許可申請書 1通」「写真(縦4cm×横3cm)1葉」「パスポート及び在留カード 提示」「パスポート及び在留カード 提示申請人の在留中の一切の経費の支弁能力を証する文書 適宜」「身分を証する文書等(取次証明書,戸籍謄本等) 提示」(※2)を入国管理局に提出しなければなりません。
 また、就労ビザが下りない理由として、大学で学んだ専攻と関連性のない企業であれば、審査が通りづらいことが大きな要因です。

参照元:(※1)NHKオンラインより

引用元:(※2)法務省より

自己分析で日本企業に通用する

 日本で採用される外国人留学生は、自己分析で日本企業で働ける素質があるかを理解している人です。その素質は、一つとして言い表すことはできません。日本社会の文化や慣習を熟知しても、企業が欲しがる人材でなければ採用しないこともあります。また、学校で専攻した分野と同じような企業に応募しても、人柄や将来性がなければ、採用する見込みも少なくなります。

 そういった中で、日本企業が求める外国人留学生の理想像は、企業が日本人に求める理想像と同じであると当てはめた方が最適でしょう。

 日本企業が外国人留学生を求める理由や、将来の活躍しそうな人材を求めているのかを留学生自身が、分析し、当てはめることができるかが重要です。

建前や謙遜する態度を外国人留学生に求める

 日本人から見て、外国人は本音を直接ぶつけることで、距離感のない関係を築ける性格だと考えています。日本社会において本音と建前は、仕事中だけでなく勤務外の接待やコネクションを広げるために、常に気をつけなければいけません。就職活動には必須のスキルとなっているでしょう。

 日本人にとって、本音と建前の使い分けは、社会人スキルとして必要不可欠なものですが、外国人には、建前を使うタイミングや使い方すらわからない人がほとんど。しかし、日本で働く限り、できなければならないという風潮があります。社会に出た時とは限らず、就職活動中でも些細なことも感謝の意を表したりしなければなりません。

 小さなことを気にする日本人に合わせることは、無理強いとも思えますが、企業には必要としているポイントの一つでもあります。

リクルーターを上手く利用する

 外国人留学生就職活動で成功している人は、外国人留学生を対象にしたリクルーターを上手く利用しています。日本の就職活動に対して、苦手意識がない留学生以外は、思うような結果になりづらいです。そこで、外国人留学生が日本で就職活動を成功させる方法の一つとしてリクルーターを利用するというのがあります。実際に内定をもらう留学生の多くがリクルーターを利用しています。

 自分を必要としている企業と、自分が求めている企業をマッチングさせるのが、リクルーターの仕事であり、外国人留学生が思うよりも日本には企業はたくさんあります。両者を繋ぐリクルーターは、企業を紹介するだけでなく、面接対策や自己分析をしてくれるため、自分1人で行うよりも効率的で、環境の整った状況で就職活動を行えることができます。

 リクルーターは就職活動に関しては、職業として働いている所謂プロ。もしかしたら、自分が希望する仕事に巡り会えるかもしれません。

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