ケース面接を導入するメリット・デメリット【企業人事向け】

記事更新日:2019年10月25日 初回公開日:2019年10月25日

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優秀な人材を採用するための戦略として「ケース面接」という採用手法があることをご存知でしょうか。計算が難しい事柄を出題し、いくつかの手掛かりをもとにしながら事象を組み合わせ、論理的に答えを導くというものです。面接の場面で活用される「フェルミ推定」を応用したもので、応募者が論理的な思考力を持っているかを判定する手法といえるでしょう。ケース面接は、コンサルティングファームやIT企業など競争が激しい業界で優秀な人材を確保するために導入されています。現在も、アクセンチュアやデロイトといったコンサルティングファームであったり、グーグルだったりと世界をリードする企業がケース面接を行っています。一般企業においては、ケース面接を導入している企業は少数派といえるでしょう。

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ケース面接とは

論理的な思考力を判定する

ケース面接のもととなった「フェルミ推定」についておさらいしておきましょう。フェルミ推定とは、実際には計算することの難しい数量を、いくつかの手掛かりを元にして、最小限の知識からおおよその答えを導き出す考え方です。元は科学の分野で用いられていた手法ですが、人材採用の場面でも有効だとして導入されるようになりました。ケース面接では、フェルミ推定よりもビジネスの実践的な場面が出題され、応募者が論理的な思考力を発揮できるかを判定する手法だといえるでしょう。

広い視野を持っているかを判定する

ケース面接では、実際には計算が困難な数量を元にして、論理的に組み立てて説明できる力を持っているかを判定します。ただし、面接という限られた時間の中で、迅速に論理的な思考を働かせなくてはなりません。そのため、降りかかる難題に対し、すぐに対応して論理的な思考を働かせることのできる「柔軟性」を持っているかを判定するのにも役立つでしょう。人材採用の競争率の高い業界で優秀な人材を確保するためには、ケース面接を導入し、柔軟で広い視野を持った人材を見極めることが有効になるのです。

ケース面接が導入される理由

困難な課題を乗り越える力を測るため

ケース面接を積極的に導入しているコンサルティング業界では、志望動機や学歴よりもケース面接を重要視している企業も少なくありません。それは、ケース面接こそがコンサルタントとしての素養を見極めるのに最適な面接だから、だといえるでしょう。コンサルタントは、数カ月という短い期間でクライアント企業の抱える課題を解決に導くことが使命です。クライアントの経営戦略はどうあるべきか、といった答えのない問いに対して、納得するような解答を提示する必要があります。ケース面接は、こうした困難な課題を、自分の頭一つで乗り越えていく素養を測るのに適した面接手法といって良いでしょう。

考える力のある人材を採用するため

ケース面接では、日本にマンホールがいくつあるか、現在地球上で何人の人が寝ているか、といった計算が困難な課題が提示されます。そうした場面で、答えが合っていなくても、自力で論理的な思考を働かせる意欲のある人材を選別することが可能になります。困難を前にして、すぐに投げ出してしまうような人材を採用してしまうリスクを避けることができるでしょう。ケース面接を導入している企業はそう多くありませんが、企業内でも論理的な思考力が求められるような特定の職種のみでケース面接を導入する場合があります。

ケース面接がもたらすメリット

スキルの高い人材を確保できる

コンサルティング業界は、他業種と比べても個人の能力によって年収が大きく左右します。書類選考と面接を経ても、実際にその人材が入社以降に活躍してくれるかは未知数だといえるでしょう。ケース面接においては、面接官から何らかのケース問題が出題され、数十分ほど答えを考えた後、面接官と議論するという方式が主に採られます。実際の経営現場を想定した課題に直面させることで、制限時間内で論理的に答えを導き出せるかを見ることができます。そのため、入社後に周囲のレベルに付いていけなくなって退職してしまう人材を採用するリスクを減らすことができるでしょう。

応募者をより深く知ることができる

平成18年に、経済産業省が発表した社会人に必要なスキルを12項目に示した「社会人基礎力」。社会人基礎力とは、職場や地域社会で多様な人々と仕事をしていくために必要な基礎的な力のことで、行動力や思考力の他、協調性も含まれています。ケース面接では、応募者がユーモアで面白い発想の持ち主かであったり、前に踏み出せる主体性の持ち主かであったりを見ることができます。また、困難な課題に直面しても逃げ出さないか、というように応募者の人となりまで深く知ることができるのもメリットだといえるでしょう。

ケース面接がもたらすデメリット

面接の日数が多くなる

通常、コンサルティングファームでは、ケース面接を数回実施したのち採用という流れになります。そのため、通常の企業で行う書類選考と面接の採用プロセスに比べて、採用にかかるまでの日数が長くなりがちです。ケース面接にかかる時間や人件費も、その分大きくなってしまうでしょう。一般企業では、ケース面接を採り入れている企業はまだまだ少数派です。自社の求める人物像と照らし合わせて、論理的思考の求められる特定職種の求人のみケース面接を採り入れてみるのも良いかもしれませんね。

ケース面接の主な種類

数量を推定させるパターン

ケース面接の代表的なパターンとして、何かの数量を推定させるというものがあります。特定の駅の一日の利用者数であったり、都内のコンビニの一日の売上額だったりと、今すぐには答えられないような課題を出すのです。おおよその数量を導き出す「フェルミ推定」と同じだと考えると分かりやすいでしょう。重要なのは、結論が正しいかよりも、結論を推定した過程が論理的で筋が通っているか、ということです。応募者が、制限時間内で少ない情報の中から結論を論理的に推定したかを評価します。

対象を拡大させるパターン

ケース面接では、店舗数や売り上げを増やすにはどうすれば良いか、といった対象を拡大させるパターンもあります。売り上げだけだと分かりにくいため、「顧客一人あたりの売り上げ」であったり「顧客数」だったりと、どの要素に注力すれば売り上げが増えるかを論理的に説明させます。また、拡大ではなく、縮小や削減で商品のコストを抑えなさいといったケースを出すことも少なくありません。この場合も、売り上げ数や顧客数といった要素に分解し、論理的に解答に至る経緯を説明させるようにします。

対象を改善するパターン

数量の推定や売り上げの増加だけでなく、特定の物事を改善するにはどうすれば良いか、という課題を出されることがあります。分かりやすい例を挙げると、プロ野球人気を復活させるにはどうすれば良いか、というパターンです。この場合、人気復活とはグッズの売り上げをアップさせることであったり、テレビ視聴率をかつての水準まで戻すことであったりと、対象が不明瞭であることも多いでしょう。そのため、応募者にはまず対象を明確にさせます。そして、具体策なアイデアを練らせながら、説得力のある説明ができるかを評価するのです。

ケース面接を成功させる秘訣

応募者の履歴書を見てお題を作る

ケース面接でよく行われているのが、面接官が応募者の履歴書を見て、即興でお題を作るというものです。例えば、履歴書にドライブが趣味と記載していた場合、「自動車事故を半減させるにはどうしたらよいですか」といったお題を投げかけるのです。ケース面接で大切なことは、論理的思考のフレームワークを使いこなして説得力のある説明ができるかどうかということ。あらかじめ問題を作成してから面接に臨むよりも、その場で即興のお題を提示した方がより多くの時間を生み出すことができるでしょう。

プロアクティブな姿勢を評価する

ケース面接で論理的思考力以上に注目したいのは、プロアクティブな行動力を持っているかということです。プロアクティブ行動とは「個人が自発的に組織や状況に適応していく行動」のことを指します。ケース面接では、困難な課題を応募者に提示することによって、応募者がやり抜く力を持っているかを見ることが大切。プロアクティブな行動力があれば、入社後に論理的思考力を延ばすことも期待できます。ほとんどのケース面接の面接官は、プロアクティブ行動が取れる人材かどうかを見ているといって良いでしょう。

独創性やユーモアさを評価する

近年では、コンサルティング会社のケース面接対策として多くの対策本が出版されています。そのため、多くの応募者がケース面接の対策を行い、ロジカルに答える練習をしているのです。多くの応募者が定番のフレームワークを使って説明するため、面接官から見ると「また同じパターンか」となってしまうことも少なくありません。ですから、定番のフレームワークを使っていても内容がユニークであったり、切り口が面白かったりと、独創性のある応募者は高く評価されることが多いといわれます。

上から目線にならないようにする

一般企業の面接でありがちなのが、面接官が応募者に対して上から目線で接するということです。面接官は応募者に対して質問し答えを評価する役割があるため、どうしても上の立場であるように思いがちです。ですが、上から目線の面接態度では、応募者の本来の実力を引き出すことが難しくなる可能性も否定できません。特に、ケース面接を導入する際は、応募者の論理的思考力を存分に発揮してもらう必要があるため、上から目線の態度は採用活動におけるマイナス要因となるでしょう。

マニュアル通りにならないようにする

一般的な面接では、人事の採用担当者が事前に面接官マニュアルを用意して、練習しながら対応しています。ケース面接においても、フェルミ推定の例題が多く出回っており、ある程度のマニュアルが整った状態で面接を行うことになります。最近では、応募者も本やネット上でケース面接の対策マニュアルを頭に入れてきているので、面接が絵に描いたようなマニュアル通りのものになってしまう可能性もあるでしょう。応募者のことをより深く知るためには、面接官自身が得意な分野や興味のある分野について、お題を提示してみることも有効です。

自社のビジネスの情報を漏らさない

ケース面接においては、面接官と話し込む機会もあるため、応募者が自社のビジネスの内容や雰囲気について質問することはよくあることでしょう。自社のビジネスや自分の担当する仕事について説明するのは良いことですが、必要以上に話し過ぎることには注意が必要です。顧客の情報や、現在どういった案件を扱っているかについて触れるのは避けましょう。特に、コンサルティングファームではクライアント企業の情報秘匿については徹底されています。一般企業でケース面接を採り入れる場合も、こうした情報の取り扱いについて再度徹底しておくようにしましょう。

クライアントのつもりで面接する

ケース面接では、応募者にお題を投げかけて、こちらを納得させるような論理的な説明ができるかを評価します。そこで、面接官として臨むよりも、課題を抱えたクライアントになったつもりで臨んでみるのが良いでしょう。ケース面接の間は、応募者がコンサルタントとして論理的な説明を行い、面接官がクライアントとして納得のいく説明を聞く、という役割分担を明確にしておきましょう。面接前に、社内で練習相手を募って、コンサルタントとクライアントに分担したケース面接の練習をしておくのがおすすめです。

ケース面接はスキルの高さを判定できる面接手法

ケース面接は、主にコンサルティングファームやIT企業であったり、外資系商社だったりと、競争率の高い業界で行われている面接手法です。元々科学の分野で用いられていた「フェルミ推定」を応用し、実際のビジネスの現場で起こりそうな課題に対して論理的な見解を述べられるかを評価するというもの。一般的な書類選考を経て面接し採用するプロセスとは異なり、数回に分けたケース面接が行われることが多いです。限られた時間内で面接官を納得させられるような説明を求められるため、主体性や創造性といったスキルの高い人材を見分けられることが魅力といえるでしょう。ケース面接を導入している企業は少数派ですが、自社内で論理的な思考力を求める部門で、ケース面接を導入してみるのも有効かもしれませんね。

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