記事更新日:2023年01月13日 | 初回公開日:2023年01月13日
用語集 人事・労務お役立ち情報 採用・求人のトレンド グローバル用語解説採用においてKPIを設定する目的は、採用状況を可視化するためです。採用活動では募集から選考、内定にかけて複数のプロセスがあります。現在どのプロセスにあり、どのような事態が発生しているのかを常に把握しておくことが大切です。KPIを設定してその進捗をチェックし続けることによって、面接の通過率や内定の辞退率など具体的な数値を客観的に把握することができます。今後の採用活動に役立てるための課題が明らかになる場合もあるため、適切なKPIを設定することが重要となるでしょう。
採用における課題を明確にするということも、採用においてKPIを設定する目的のひとつとして考えられます。採用に至らなかった場合、どのプロセスにおいて問題が生じたのかを分析する必要があるでしょう。KPIをそれぞれのステップにおいて設定しておくことによって、後から失敗の原因を特定しやすくなります。採用における課題や改善すべき点を明らかにするためにも、KPIを設定して各プロセスを可視化する必要があるでしょう。
採用においてKPIを立てる際には、まずKGIを設定する必要があります。KGIとは「重要目標達成指標」とも呼ばれ、企業の最終的な目標を定量的に示したものです。KGIに設定されるものの例としては、採用人数や採用ターゲットとなる人材像などが挙げられます。KGIとして具体的な数値などを設定することによって、それらを達成するために必要だと考えられる行動の指標としてKPIを設定することができるのです。したがって、適切なKPIを設定するためにはまずKGIの設定を慎重に行う必要があるでしょう。
KGIを設定したら、次にそのKGIを達成するためのKPIを設定します。先述の通り、KGIは最終的な目標を定量的に示したものです。KGIを常に意識しながら業務に取り組むことも大切ですが、より具体的な指標としてKPIに落とし込む必要があります。例えばKGIとして採用人数を設定した場合、KPIとして募集や選考といった各フローにおいて必要な人数を設定しましょう。これまでの選考通過率や内定辞退率などを参考に、適切な数値をKPIとして設定しましょう。
採用におけるKGIの例として、採用目標を達成するまでの期間が挙げられます。KGIの例として後述する採用人数や人材の質が挙げられますが、それらをいつまでに達成するのかということも設定しましょう。目標達成までの期間を設定することによって、具体的にどの程度のスピード感を持って業務に取り組めばいいのかを明確にすることができます。目標はあるのにダラダラと長期的に取り組んでしまうということのないように、適切な期間を設定しましょう。
獲得したい人材の質についても、採用におけるKGIのひとつとして設定しておく場合があります。募集を行う部署やチームにおいて必要とされるスキルや資格などについて、なるべく明確に定義しておきましょう。募集要項にそれらの条件を含めることによって、組織にマッチした質の高い人材を獲得しやすくなります。獲得したい人材の質についてKGIを設定する際には、現場社員の声をしっかりと汲み取ったうえで設定することを心がけましょう。
採用におけるKGIのひとつとして、採用する人数も考えられるでしょう。複数の採用手法をとっている場合には、それぞれの採用手法ごとに目標人数を設定する必要があります。退職していく人数なども考慮したうえで、どの程度の人員が必要となるのかしっかりと検討しましょう。また、採用活動において人数を重視するのか人材の質を重視するのか、優先順位をつけるということも大切です。適切なKPIを設定するためにも、KGIの段階で重要な項目をリストアップしておきましょう。
採用におけるKPIの例として、求人に対する応募者数を設定する場合が挙げられます。求職者からの応募は採用フローにおける最初のプロセスですが、応募者数が十分に得られていないと目標の採用人数を達成することは難しいでしょう。以降のプロセスにおいてもさらに人数を絞っていくことになるため、応募者数の目標についてはある程度多めに設定する必要があります。これまでの採用活動における面接通過率なども考慮した上で、必要な応募者数をKPIとして設定しましょう。
面接設定率についても、採用におけるKPIのひとつとして設定するといいでしょう。KGIに採用人数を設定している場合においては、面接設定率はかなり重要な指標となります。書類選考を通過する割合を増やすことで面接設定率は向上しますが、必要以上に通過率を高くすると面接官の負担も増えてしまいます。さらに面接の設定を重要視してしまうあまり、獲得したい人材像とかけ離れた人材を通過させてしまわないように注意が必要です。
採用におけるKPIとして、歩留まり率を設定する場合もあります。採用活動における歩留まり率とは、選考の各フェーズに進んだ人数の割合のことを指しています。つまり歩留まり率が高ければ高いほど、次の選考への通過率が高いということになります。歩留まり率のKPIについても、採用手法ごとの特徴を理解した上で設定する必要があります。例えば既存社員からの紹介によって人材獲得を行うリファラル採用においては、書類選考の通過率が通常の選考よりも高くなるでしょう。
内定承諾率も、採用におけるKPIとして使用される場合があります。内定承諾率は、企業から内定通知を出した人材のうち実際に承諾をしてくれた人材の割合を示しています。特に複数の企業を同時に検討している求職者の場合は、内定通知を出したとしても辞退されてしまうこともあるでしょう。こちらもこれまでの採用活動における内定承諾率とあわせて、KGIを達成するために必要な採用人数を考慮して適切なKPIを設定しましょう。
採用におけるKPIの注意点として、達成期限を設ける必要があります。KGIの設定においても期限の設定は重要でしたが、KPIの設定についても同様です。どの程度の期間で目標を達成する必要があるのか、明確に設定しておきましょう。期間設定の目安としては新卒の採用活動を行う時期や転職者の増える時期、人手不足になりがちな繁忙期などが考えられます。期限を設けることで、KPIの達成に向けてメリハリを持って業務に取り組むことができるでしょう。
採用におけるKPIを設定する際には、現実的な目標にしましょう。設定した目標の達成期限などが適切でないと、メンバーのモチベおションが下がってしまう恐れがあります。一方で、通常通りの業務量で達成できるKPIを設定した場合も同様に、モチベーションの向上は期待できないでしょう。現状よりも少し工夫して生産性を向上させれば達成できるような目標を採用のKPIとして掲げることで、常に高いモチベーションで業務に取り組むことができるでしょう。
常に最新の数値を反映させるということも、採用におけるKPIを設定する際には重要なポイントとなります。採用活動の状況は、常に変化し続けています。採用における最新の数値を把握しておくことで、設定したKPIをいつも意識しながら業務に取り組むことができるでしょう。さらにリアルタイムで数値を把握しておくことによって、現状における課題を早期に発見することができます。KPIと現状の数値がかけ離れている場合には、なるべく短い期間で修正のサイクルを実施していきましょう。
採用におけるKPIの設定は、進捗状況に合わせてその都度改善を行う必要があります。設定したKPIに対して現状の数値が離れている場合には、何らかの改善をするべきでしょう。例えば面接の通過率が低い場合には、選考基準やペルソナ設計について見直しを行う必要があります。他にも内定承諾率など、各KPIごとの進捗を常に把握しながら改善策を練っていくようにしましょう。進捗を確認する周期は組織の規模などによっても変わるため、適切な周期で継続的に確認しましょう。
KPIの数を増やしすぎないということにも注意する必要があります。高い意識を持って業務に取り組むことは大切ですが、目標があまりにも多すぎるとモチベーションが上がりづらくなってしまいます。この記事でもいくつかのKPIの例を紹介しましたが、これらの全てを必ず設定するべきというわけではありません。最終的な目標となるKGIを達成するためにはどのようなKPIが必要とされるのか、よく検討したうえで設定しましょう。
採用のKPIは、採用手法ごとに設定するのが望ましいでしょう。近年ではさまざまな採用手法が導入されているため、それぞれにおけるKPIを設定する必要があります。先述の通り、例えば通常の採用活動とリファラル採用を比較すると、書類選考率などが変化してくるでしょう。採用手法によってそれぞれの特徴や、ターゲットとしている人材の層などが異なる場合もあります。KPIを設定する際にはそれらをひとまとまりにしてしまわないように注意しましょう。
採用におけるKPIの立て方や、具体的な項目の例などについてお分かりいただけたでしょうか。最終的な目標であるKGIを達成するためのより具体的なステップをKPIで示すことにより、日頃の業務に落とし込みやすくなります。KPIの達成に対する社員のモチベーションを保つために、数値や期間の設定は適切に行いましょう。また採用手法の種類などに応じてKPIの値は適宜変更する必要があるため、もう一度自社の採用フローを見つめ直して効果的な採用活動を行いましょう。
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