リフレーミングとは【効果や活用事例について具体例を交えて解説します】

記事更新日:2023年08月22日 初回公開日:2023年08月22日

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リフレーミングは一つの出来事を多角的な目線から見ることで考え方や感じ方を変化させる効果のある手法です。このような特徴を持つリフレーミングは人間関係の調整や仕事への向き合い方など、自分自身の考え方を見つめ直す場面で欠かせないものでもあります。しかし、リフレーミングをどのように活用すれば良いのか分からないという方も多いのではないでしょうか。今回はそんなリフレーミングについて言葉の意味や効果についてご紹介していきます。リフレーミングを利用してみたいという方は是非ご参考にしてみてください。

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リフレーミングとは

対象の枠組みを変えて別の感じ方を持たせること

リフレーミングとは対象の枠組みを変えて別の感じ方を持たせることを指す言葉です。人は誰でも固定観念を持っているものです。そのため、1つの事象や言葉に対してもある程度決まった考え方で受け取ります。しかし、言葉や物事は様々な側面を持っており、捉え方は人それぞれです。時には他人から発せられた言葉や出来事を思い込みにより悪く捉え過ぎていることも少なくありません。リフレーミングは一つの物事を多角的な観点から解釈することで、マイナスな側面だけでなくプラスの側面に気付く手助けができます。

コミュニケーション心理学の用語の一つ

リフレーミングとはそもそもコミュニケーション心理学の用語の1つです。コミュニケーション心理学は別名「脳の取り扱い説明書」とも呼ばれています。中でもリフレーミングは活用する習慣を身に付けると物事の解釈の仕方を変えることができ、日常的なストレスを緩和させる働きがあります。そのため、人間関係や個人の悩みを抱えていて自分自身に生きづらさを感じている人がリフレーミングを身に付けると、生きづらさの改善を助ける効果が期待できます。

リフレーミングとポジティブシンキングの違い

ポジティブシンキングは前向きに考えること

ポジティブシンキングとは物事を前向きに考えることで、物事の捉え方を変えるという点ではリフレーミングと似ている部分もあります。しかし、リフレーミングは事象を捉える枠組みを広くし、視点を変えることを目的としています。具体的には自分だけでなく相手の立場になって気持ちを理解することや相手の感情に共感するパターンも考えられる行為です。そのため、単純に前向きに物事を捉えるポジティブシンキングとは異なる意味を持っています。

リフレーミングの効果

モチベーション向上

リフレーミングには仕事やプライベートにおける目標に対してモチベーションを向上させる働きがあります。例えば、始めたての仕事で実力不足を感じている際にも、リフレーミングを利用すると「自分には伸びしろがある。」「まだ努力できる点がある。」と考え直すことができます。このように自分の不足している点を成長できる要素と捉え直すと、上手くいかない現状が理由でやる気が出ないという場合にも、モチベーションを維持できる可能性が生まれます。

自分に自信がつく

リフレーミングは自分に自信を持たせたい場合にも効果的です。人は誰でも自分の自覚している欠点にコンプレックスを抱きがちです。しかし、一見欠点に思える特徴も視点を変えると強みと解釈することもできます。例えば、「気が早い、せっかち、短気」と表現される特徴も見方を変えると「行動力がある、決断が早い」と考えることができます。また、同じ量の仕事でも「これだけしかできていない」と捉えるか、「こんなにできている」と捉えるのでは与える印象が全く違います。

苦手意識を克服することができる

リフレーミングは上記のように自分にとってマイナスな出来事も捉え方や枠組みを変えることで、プラスの側面を発見できるという特徴から苦手意識の克服にも向いています。多くの人は自分が不得手とすることは失敗を恐れて敬遠しがちになります。しかし、リフレーミングを活用して失敗の経験やそこに至るまでの過程を肯定的に捉えることで、次の挑戦にも前向きな姿勢で臨めることがあります。そのため、業務に苦手意識を持っている部下への激励にも有効です。

人間関係が良好になる

リフレーミングは考え方の視点を変えることで部下や同僚の気持ちを理解することにも役立てられます。複数人で業務に取り組んでいると、相手の行動や態度に疑問や不満を抱きがちになる場面も多く存在します。そんな場合にも「この人は〇〇な人だ。」と決めつけてマイナスイメージを持ちのではなく、リフレーミングを意識して相手の立場になって考えてみましょう。これを行うことで冷静になれるだけでなく、その人の置かれた状況を理解し共感するよう努めればプラスの側面が見えてくる場合もあります。

リフレーミングの方法

「もし〜だったら」と問いかける

リフレーミングを利用して他者への理解を深める際には、「もし、自分が同じ状況だったら。」と自分に問いかけることが大切です。これを行う習慣を身に付けることで他者への不満が沸きにくくなり人間関係の調整に役立ちます。また、自分がトラブルに見舞われた時には「もし、上司だったらどうするか。」と考えてみましょう。人は問題に遭遇した時は焦りから考えが狭まりがちです。そんな場合にも周りの人だったらどうするかを一度考えてみると自分では思いつかなかった解決策が浮かび行動の選択肢を広げられます。

言葉の定義や捉え方を変える

リフレーミングを効果的に利用するには言葉の定義や捉え方を変えることも重要です。例えば、「仕事が遅い」という短所を持つ人も、捉え方の枠組みを変えて見ていくと「ミスを防ぐため確認を怠らない」「慎重に行動している」などの長所が発見できます。また、「無口」という少しネガティブな表現も言い換えると「聞き上手」や「落ち着きがある」と表現することもできます。このように一つの言葉をとっても様々な捉え方をできるので、リフレーミングは就職面接の自己紹介にも活用できます。

出来事が起こった時間軸に当てこみ捉え直す

リフレーミングの手法には出来事が起こった時間軸を過去や未来に当て込み捉え直すというものもあります。具体的には仕事でミスをした時などが当てはまります。ミスを犯した時には誰でも落ち込みますが、「ミスが発覚したのが早い段階で良かった。」と捉え直すことで気持ちを持ち直す効果が期待できます。さらに、仕事の優先順位を考える時にも「一週間後の自分ならどの業務が先に終わっていると楽だろう。」と予想してみると今やるべきことが見えてくる場合もあります。

物事を細分化するように解体して考える

物事を細分化してリフレーミングする手法は、仕事が進まない時に効果的です。大きな仕事に取り組んでいる際、大抵の人は漠然とプロジェクトを完成させなければいけないと考えます。しかし、捉え方が漠然としていると、膨大な時間や作業量を要する仕事であるほど、心理的ストレスが大きくなります。そのような場合はリフレーミングを活用し、仕事の工数や、各作業をいつまでに終わらせるべきかを考えていきましょう。このように細かく物事を捉え小さなゴールを作っていくと頭の中を整理することができます。

リフレーミングの活用事例

人材育成

リフレーミングは人の考え方や捉え方を変えるという特徴から人材育成の場面でも役立てることができます。例えば、仕事が上手くいかずに悩んでいる部下には「確かにこの業務は苦手だけど、別の業務はできているよね。」と言うように励ますと部下のモチベーションの維持に繋がります。さらに、教育の場面では「もし私だったらこうするけど、あなたはどう思う?」と質問を投げかけることで、相手の主体的な考えを養う手助けすることも可能です。そのため、リフレーミングは人材育成の場では欠かせないスキルと言えます。

マーケティング

リフレーミングはマーケティングなどのビジネスの場でも活用できます。例えば、メラミンスポンジは本来パイプの断熱や防音用として利用されていた素材です。しかし、劇的に汚れが落ちるという特性が発見されてからは、多くのお店で掃除用として販売されています。このように本来一つの用途を持った商品でもリフレーミングで捉え方を変えることで、違った用途が見えてくることがあります。そのため、マーケティングでもリフレーミングを活用すれば新しい視点からビジネスの機会を発掘することができます。

イノベーション

リフレーミングはイノベーションなど新しいサービスを開拓する場面でも必要になります。イノベーションとは新しい価値観や考え方を取り入れてサービスや商品に革新をもたらすことを指す言葉です。サービスを開発するには必ずターゲットの思考を理解しなければなりません。しかし、物やサービスが溢れかえった現代では、より奇抜な発想や新しい価値観が求められているため、既存の価値観では他社との競争に勝ち抜けない可能性があります。このような理由から、物事を多角的に捉えるリフレーミングを取り入れる行為はイノベーションには欠かせない要素と言えます。

リフレーミングのポイント

相手の立場を理解する

リフレーミングのポイントとして重要なのは相手の立場を理解することです。物事の枠組みや捉え方を変えるリフレーミングを行うには、まず自分の持っている固定観念を捨てる必要があります。思い込みや決めつけはリフレーミングを阻害されてしまいます。そのため、自分の考え方や価値観は他人と共有できるものではなく、人はそれぞれ違った背景や価値観を持っていることを念頭に置いて思考しましょう。相手の立場を理解して考えることで、よりスムーズにリフレーミングが行えます。

リフレーミングの習慣をつける

リフレーミングは、特別な場面だけ利用しようと思って利用できるものではありません。大切なのは常にリフレーミングすることを意識して習慣づけを行うことです。多くの人は考え方や行動の癖は急に直せないため、重要な場面で固定の概念に囚われて失敗してしまうケースも少なくありません。そのため、日常的に遭遇する小さな出来事や言葉にも注意を払い、捉え方や表現方法を変えてみましょう。マイナスな出来事をプラスに捉えてみることを心がけることで少しずつリフレーミングの習慣が身に付いていきます。

リフレーミングに頼りすぎない

リフレーミングは物事をプラスに捉えられる側面を持っているため、心理的なストレスや苦手意識の克服には効果的です。しかし、リフレーミングに頼り過ぎてしまうと現実逃避に繋がり、自分のためにはならないので注意が必要です。例えば、自分の欠点をリフレーミングでポジティブに捉えることは悪いことではありませんが、欠点に向き合わないまま放置していると根本的な解決にはなりません。時には目の前にある問題に真摯に向き合うことも大切です。そのため、リフレーミングはあくまで自分とは別の考え方を知る手段として活用しましょう。

まとめ

リフレーミングを正しく理解し生産性向上を目指そう

リフレーミングは仕事だけでなくプライベートの人間関係でも活用できる考え方です。身に付けることで自分に自信を持てるだけでなく、さらに向上していくためのモチベーションを維持できるので、積極的に取り入れていくことをおすすめします。しかし、前述したようにリフレーミングは多用すると、他人からの指摘や批判を受け止めることができず無視してしまう結果になりかねません。そのため、適切な場面で正しく理解し、自分自身のスキルアップや生産性の向上に役立てることが大切です。

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