記事更新日:2021年06月04日 | 初回公開日:2021年06月04日
用語集 外国人採用・雇用 グローバル用語解説 人事・労務お役立ち情報企業の多くは、書類選考で印象の良かった候補者に電話で連絡を取り、面接に進めても良い人物であるかどうかを判断しています。せっかく面接を行っても、期待外れの候補者がやってくれば、面接の準備にかけた時間も無駄になってしまうからです。そのため電話面接は、「ふるい分け」とも呼ばれています。電話面接は主に採用担当者が行い、ここで候補者の印象が良ければ面接に進める重要な機会です。しかし電話面接での印象が悪い、会社の求める理想の人物とは異なるとわかれば、その先には進めません。電話面接は一般的に15~30分程度と言われています。
電話面接の前に、採用担当者は応募者の履歴書を十分に確認し、候補者がどのような人物であるかを認識しておきます。また、候補者のFacebookなTwitterなどのSNS利用についても、公序良俗に反するような問題がないか、あらかじめ調べておきましょう。その人物の普段の過ごし方や活動、発言の傾向をある程度推し量ることができ、目安となります。また、履歴書とFacebookとの経歴に齟齬がないかを確認することも有効です。しかしながら、検索したとはいえ同姓同名の場合もありますので、あくまで参考にとどめた方が良いでしょう。
電話面接は標準で15~30分程度が一般的と言われています。候補者にせわしない印象を与えないよう、前後に十分な時間を取り、余裕を持った電話面接を行いましょう。また、候補者は顔の見えない電話面接に不安を持っていることも多いと考えられています。時間が押していると、採用担当者の一方的な問いかけになりがちですので、時間をしっかり確保しておくことが大切です。なお採用担当者が話す時間を長く設定するのではなく、候補者の話を十分聞けるように心がけましょう。
求人票に、求めるスキルや資格を記載している場合でも、電話面接では改めて候補者に質問しましょう。ここでは、実際に仕事に就いた時に、遂行に必要とされるスキルを持っていると証明できることを確認します。例を挙げると、病院で看護師を採用する場合に、候補者が看護師の資格を持っていなければ働くことはできません。同じように、トラックの運転手の候補者が必要な免許を持っていなければ、求められる業務は遂行できないでしょう。採用後にそれらが発覚しないよう、再度ここで確認しておきます。
希望する仕事環境を聴取することで、候補者がどのような素質を持っている人物かを推測できます。候補者にも毎日出社して人と一緒に働きたい人、テレワークで自分のペースで作業したい人、裁量権を多く持たせることでのびのびと仕事をする人など、様々なタイプがいるでしょう。また、チームでの作業と個人の作業の好みもあります。候補者が自社の環境、希望する部署で活躍できるかどうか、会話の中で探り、ある程度見極めることが可能です。相手の話によく耳を傾けましょう。
電話面接では、候補者が希望する働き方やポジションについて具体的に確認します。また、そのポジションに興味を持った理由や、前職を辞めた理由を聴取することで、候補者が持っている仕事への価値観や背景が見えてきます。それらのやりとりから、自社が持っている社風に対しての適応力、それらを下地にしての対人能力、リーダーとしての資質、問題解決能力を見出していきます。なお、大きなチャレンジを求める候補者は、難易度の高い仕事を求めていることも考慮しましょう。
電話面接では、転職・退職理由も聞いてみましょう。転職・退職理由から特に見ておきたいのは、その理由となった事柄が、この企業の希望ポジションでも起き得るかどうかです。例えば、昇格しないことが理由で転職や退職をした場合で、今回のポジションでも昇格する可能性がないのであれば、応募した人にとっては適した職場とは言えないでしょう。また、転職。退職の理由を知ることで、候補者が自分の感情に振り回されるタイプか、または抑えることができタイプかを知ることも可能です。
電話面談は、優秀な人材への早期アプローチが可能です。近年の新型コロナの影響もあり、多くの企業が取り入れています。候補者を決定したら早めに連絡しましょう。電話面接の一番のメリットは、環境に左右されずすぐに準備が行えるところにあります。オンラインツールを使った面談は、安定したインターネット通信環境も必要ですし、服装や髪形など、身だしなみにも注意を払わなければなりません。採用担当者も候補者も構えてしまいますが、その点電話面接であれば、姿が見えないという点では気軽に行えます。また、電話面接は一日に何件も予定することもできるので、最高における工数もスピードを速められるでしょう。
電話面接を行う際は、室内で静かな環境を確保して行います。騒々しい場所で電話をすると、お互いの声が聞き取りにくく、内容が伝わらない可能性があるからです。また、電話の内容が個人情報を伴う場合もあります。社内で行う場合は、執務室のデスクなどの人のいる場所は避け、会議室など担当者だけになれる場所で行いましょう。もしも電話中に音声が途切れてしまった場合には、電波の良い環境に移動して、聞き取りにくくなった部分を必ず確認します。なお、相手の電波環境によっても電話が途切れてしまう可能性があるため、あらかじめ候補者にはその旨を伝えて置くのが良いでしょう。
電話面接では、最後に、この企業に応募するかどうかの意思確認を再度行いましょう。候補者から応募の意志を伝えられたら、今後の選考の流れについて伝えます。面接前に選考に必要な応募書類を求めることがほとんどのため、その内容説明や、提出方法などをもれなく伝えるようにします。書類の提出は、以前は郵送がほとんどでした。しかし近年ではメールに添付する形も増えているため、候補者が間違えることのないように伝えます。併せて、締め切り日も確認しておきましょう。
採用担当者は、普段の業務も行いながら、多くの応募者に対応しなければなりません。非常にタイトな時間の中で動いているため、隙間を縫う形で場所を比較的選ばずに行える電話面接は、時間を有効活用できる方法と言えるでしょう。また、電話があればどこでも行えるため、採用担当者と候補者のいずれにとっても時間の融通が効く、非常に有効な方法です。現在仕事を持っている候補者にとっても、休日や退社後などの時間を思い切って相談しやすいのがメリットと言えるでしょう。
これまでの採用面接は、面接会場の手配や企業と応募者の日程調整など、面接の準備に多くの時間を費やしていました。ですが、電話面接は実際に面接を行う前に、早期に電話でアプローチする方法です。あらかじめ候補者がどのような人物かを知り、面接に進める人材の数を絞っておくことで、採用にかかる時間を大幅に短縮することができます。また、電話面接は会場費や交通費が発生しません。このことから、時間だけではなく、コストについても削減ができる手段と言えるでしょう。
対面の面接の場合は、候補者の表情の変化やしぐさなどでも、相手の様子がわかることがあります。ですが電話面接の場合は、相手を知る手段が音声しかありません。そのため、反応を感じ取ることが、対面しての面接よりも難しいと考えられます。お互いの聞き違いなども起こりやすく、ミスコミュニケーションに発展する可能性は、対面の面接以上に起こりやすいでしょう。そのためにも、「聴き取れなかったら聞きなおしてほしい」とあらかじめ候補者に伝え、ミスコミュニケーションを起こさないようにしましょう。
電話では音声のみのやり取りに限られるので、候補者の姿を見ることなく話を進めることになります。そのため、目線を合わせる、姿勢をよくする、明るい表情をするなど、その人の人柄に当たる部分が採用担当者に伝わりにくくなるのは避けられません。また、面接の最中、候補者は緊張しているため、残念ながら普段のようなコミュニケーション能力を発揮できなくなることも多いと考えられます。電話の声だけでは、候補者がどのような人物なのかは伝わりにくいと言えるでしょう。
電話面接は、応募者が今後の採用面接に進むべき人物か否かを判断する材料ではあります。しかし、電話を通した音声だけで伝わってくることは、その候補者のごく一部です。採用担当者が、どれだけ注意深く質問の回答をヒアリングしたとしても、聴覚以外の部分を想像や思い込みで判断してしまう可能性もあります。電話面接は、履歴書などに記載されているスキルや資格の確認などをメインとした、手段の一つです。あくまで目安と考えて、印象だけで候補者を判断しないようにしましょう。
電話面接では相手の顔が見えない分、ちょっとしたことで印象が変わります。普段以上に相手を思いやった丁寧な言葉遣いを心がけましょう。声のトーンを明るく保ち、緊張している候補者が話しやすい腑に気を作るようにします。また、話題を変えるタイミングでは「次の話題に移ってもいいですか?」など、ワンクッション挟んで丁寧に会話を進めるのが良いでしょう。お互いにかみ合った会話ができているかをこまめに確認すること、適切に相槌を打つなどの「聞く姿勢」が、候補者の安心感につながります。電話面接の相手の候補者も、顧客の一人であることを忘れずに丁寧に対応しましょう。
電話面接は、多忙な採用担当者が応募者をある程度絞り込むには非常に有効な方法です。場所を選ばず、お互いの身だしなみに過剰に気を遣う必要もないこともメリットとなるでしょう。また、隙間時間の有効活用にもなり、スピード感ある対応で、優秀な人材を早い段階で確保ができます。会場確保や移動の必要もないため、採用までにかかる時間や工数を大幅に減らすこともできます。遠方の候補者に移動の負担を何度もかけることもありません。ぜひ電話面接を有効活用し、効率的に時間を削減した採用に取り組んでみましょう。
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