イマージョン教育のメリット・デメリット

記事更新日:2019年04月26日 初回公開日:2017年10月10日

日本の英語教育
2020年には日本国内の小学校で英語が必修となりますが、それ以前にも英語を学ぶ教育を取り入れている学校は多数あります。その教育法の一つである「イマージョン教育」とは、一体どのようなものなのでしょうか。メリット・デメリット合わせてお伝えします。

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イマージョン教育って何?

国語以外の科目を、外国語で学ぶ教育

 イマージョン(Immersion)という英単語があります。意味は「浸すこと」です。イマージョン教育を直訳すると、浸す教育となるのですが、要するに、子供達を外国語に浸すことで、外国語を1科目として学ぶ、従来の教育とは違い、国語以外の科目を、外国語で学ぶ教育をするのが、イマージョン教育になります。

 イマージョン教育の始まりは、カナダになります。フランス語を話す親たちが、学校で習う第二国語としてのフランス語では、子供達がフランス語を習得できないという理由で、1965年にイマージョン教育が始まりました。また、アメリカでは1970年代からスペイン語のイマージョン教育が始まり、以降、10以上の言語のイマージョン教育が実施されています。現在では、ヨーロッパやアフリカ、アジア各地で広がりをみせています。

 日本でのイマージョン教育は、1992年加藤学園が始めたのが最初になります。そして、2005年にはぐんま国際アカデミーが開校し、これらの学校はどちらも、小学校から高校まで一貫教育を行っています。現在では、関東や関西を中心に数多くのイマージョン教育を取り入れた学校が存在しています。

イマージョン教育のメリットとは?

 では一体、イマージョン教育のメリットとは何でしょうか?

正しい発音を覚える

 イマージョン教育では、英語のネイティブスピーカーの教師が授業を教えます。また、それぞれの教科全て、英語で教えることになり、その意味を理解できない生徒には、日本語で説明するのではなく、ジェスチャーや物を使って英語だけで伝え、とにかく英語しかない環境に置きます。そのため、必然的に、耳で英語を聞くという力が発達していくのと、正しい発音を覚えていきます。

グローバルな視野を得られる

 また、各教科で英語を話さなければならない環境にいるため、そうではない生徒に比べ、英語を使って自分を表現するということが大変うまく、そのレベルはネイティブスピーカーに並ぶレベルになります。そして、学校全体が世界的な視野で授業をしていますので、子供達の考え方もより広く、グローバルな物の見方をできるようになります。

日本語を深く捉えるようになる

 それだけ英語漬けの毎日になると、母国語である日本語が、正しく使えなくなるのではという不安の声もありますが、そもそも生徒たちの両親は日本人であり、学校以外での生活時間以外は、日本語で生活しています。家族や友達の会話、テレビ、一歩外に出れば、耳に入ってくるのは日本語です。国内外のイマージョン教育の研究結果によれば、バイリンガルに育った子供は、思考力、表現力、洞察力が身についており、自ら英語と日本語を比較することで、より、日本語を深く捉えるようになると言われています。

イマージョン教育のデメリットとは?

 いいことだらけに見えるイマージョン教育ですが、メリットの裏には必ずデメリットが存在します。そんなデメリットがあるのでしょうか。

高額な費用

 イマージョン教育において、最大のデメリットが、教育費ではないでしょうか。学校側は、よりいい教育をしようと努力しますので、当然、優秀な教師を獲得しなければなりませんし、教材も、海外から取り入れる場合には、当然コストが莫大にかかります。また、英語のみの授業で、生徒たちに落ちこぼれを出さないために、2人担任制や常駐の教員補助を設けているところもあります。それら全てが、授業費や施設費になっていきます。

高度な日本語の読み書き能力はつきにくい

 そして、もう1のデメリットが、高度な日本語の読み書きが中途半端になる可能性です。確かに、学校から一歩出れば日本語だらけの生活ではありますが、会話としての日本語に不自由はなくても、高度な日本語の習得というと、やはり学校の授業として覚えることが重要になってきます。意識して日本語を勉強しないと、正しい日本語で文章を書くという作業が、不得意になってしまうことがあります。

イマージョン教育のメリット・デメリット まとめ

 いかがでしたでしょうか?

 イマージョン教育には、まだまだ課題は残されていますが、先進国の中でも特に、英語が話せないと言われる日本人にとって、イマージョン教育はやはり魅力的です。問題視されている、母国語である日本語の習得レベルをあげつつ、更に、ネイティブスピーカーと並ぶ英語力を持つバイリンガルな日本人が、どんどん世界中で活躍する日がくることを願います。

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