入社前研修とは【具体的な実施方法や内容などについて詳しく解説します】

記事更新日:2022年12月09日 初回公開日:2022年12月09日

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新入社員を採用するにあたって、内定を出したのに辞退されてしまう懸念点があります。特に新卒採用者は複数の企業からの内定を持ってることが多く、いつ内定辞退を申し出てもおかしくない環境にいるでしょう。入社前研修は会社が内定者とのコミュニケーションを取る機会になり、入社前にある程度の知識をつけることで入社後のギャップを埋めることができます。この記事では、入社前研修を成功させるためのポイントや研修内容に含むべきテーマなど詳しく解説しています。入社前研修の企画をする際は参考にしてみてください。

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入社前研修とは

内定者フォローの一環として行われる研修

入社前研修は、内定者のフォローの一環として行われる研修です。新卒採用の場合、内定から入社までに長くて1年ほどかかることがあります。内定者は入社に不安を感じることも考えられ、入社までに社会人として必要最低限のスキルを身につけたい人もいるでしょう。入社前研修によって会社とのコミュニケーションが取れることによる不安の解消や、スキルを身につけることでの入社後の即戦力となることが期待されます。内定者をフォローして、入社までのモチベーション維持に効果的です。

入社前研修を実施する目的

入社前に必要な知識を身につけてもらう

入社前にあらかじめ知識をつけてもらうことを目的として、入社前研修は実施されます。社会人になると、学生時代には必要なかった知識が様々な場面で求められます。コンプライアンスなどの社内で守らなければいけない規定から、ビジネスマナーやPCのスキルなど業務をスムーズに行うために必要なこともあります。入社後に学ぶ場合は成長に時間がかかり、周りの社員の業務が滞る可能性も考えられるため、ある程度の知識をつけておく必要があるでしょう。

内定辞退を防止する

内定辞退を防ぐことは、入社前研修が実施される目的の一つです。内定してから入社するまでの間に企業とのコミュニケーションが少ないと、不安に感じて選択に迷いが生じる可能性があります。内定者は複数の企業からの内定を持っている場合もあるため、やりとりが多く帰属意識が深まる企業に傾くことが考えられるでしょう。入社前の研修で企業と内定者との接点を作ることで不安を解消し、内定者が入社するまでモチベーションを維持できる機会にすることが必要です。

入社後のイメージを持ってもらう

入社前研修の目的として、内定者に入社後のイメージを持ってもらうということも挙げられます。自分が社会人として働くイメージを持てると、入社後はスムーズに職場に馴染んで一社員として自覚をもって行動できるようになります。すでに働いている先輩と研修中に交流する機会があると、職場の雰囲気ややりがいを具体的に聞くことができてモチベーションの向上にもつながるでしょう。入社後をイメージすることで、入社するまでの期間に内定者がそれぞれの課題や不足点に気付くきっかけにもなります。

早期の人材育成を行う

入社前研修は、早期の人材育成を目的として行われることもあります。企業や職種によって、入社までに最低限のスキルが求められる場合もあるでしょう。入社後に手取り足取り教えると、教育する社員の負担が増えて業務が滞ることも考えられます。内定者研修によって業務知識を完全に落とし込むことはできなくても、最低限のスキルを身につけておくことができます。ある程度の知識やスキルを持っておくことで、入社後にスムーズに業務に馴染むことができて即戦力化につながります。

同期とのつながりを深める

入社前研修は、同期と交流ができる場にもなります。入社前の早い段階で内定者同士のつながりを持つことで相談や情報共有ができるため、不安の解消につながります。入社後も、一人も知らない環境より顔なじみのある社員がいることで会社にも馴染みやすくなるでしょう。入社後の相談相手として頼りやすいのも同期となるため、社会人生活での同期の存在は大きいです。入社前研修を通じてお互いに切磋琢磨できる仲間を見つけることで、内定者の間でモチベーションを高め合えるというメリットもあります。

入社前研修のポイント

内定者の能力を把握しておく

内定者の能力を把握しておくことは、入社前研修におけるポイントです。内定者の得意分野や苦手意識のあるもの、または持っているスキルによって内定者に合った内容の研修を企画するためです。すでに身に付いている知識やスキルの研修内容だと、モチベーションを感じなくなる可能性もあります。内定者の傾向に合わせた内容にすることで、研修はより高い効果を発揮するでしょう。内定者が苦手としているスキルや分野に重点を置いて企画することで、入社後の自信につながります。

現場社員の声を反映する

入社前研修のポイントの一つとして、現場社員の声を反映するということが挙げられます。内定者が入社後に関わっていくのは、所属先の上司や先輩です。現場の雰囲気や業務の難しさを良く知っている社員の意見を研修内容に取り入れることで、入社後の担当業務に馴染むことができるでしょう。研修内容と入社後のギャップをなくすためにも、入社後すぐに身につけておいてほしいスキルや、業務を通して学べることなど具体的な意見を聞き出すことが必要です。

研修の目的を明確にする

研修の目的を明確にすることは、入社前研修を成功へ導くポイントです。何のための研修で研修後は内定者にどうなっていてほしいのか明らかにしておくことで、企画の方向性にズレが生じたときに修正できます。また企画の中で迷うことがあっても、ゴールが明確であれば選択するべきことが分かるでしょう。さらに、目的や到達点を内定者と共有することで、内定者が研修後の自分をイメージしできるのでモチベーションを保ちやすくなります。

内定者へのフィードバックを行う

内定者へフィードバックを行うことも、入社前研修のポイントとして大切です。フィードバックによって内定者は、会社側が自分のことをちゃんと見てくれていると感じてより成長意欲が増すでしょう。研修中や研修の終了後に内定者へのフィードバックがないと、自分が正しくできているか分からず自信を無くし、評価されているのかと不安を抱くことがあります。要所要所で内定者の努力を労うようなフィードバックを行うことで、内定者に安心感を与えてモチベーションの向上につなげることができます。

適切なスケジュールを設定する

適切なスケジュールを設定することは、入社前研修の重要なポイントの一つです。内定から入社までの研修する時期に合わせて、学生から社会人へと意識をシフトしていけるスケジュールを組む必要があります。例えば、内定して間もない8月~10月は懇親会やチームビルディングに特化した研修内容で、同期との交流を深めます。11月~1月で企業理解やビジネスマネーなど社会人になる意識を持たせて、2月~3月は社会人として活躍できる実践的なスキルを身につける内容が効果的です。

入社前研修の実施方法

座学での研修

座学での研修は、入社前研修の実施方法として一般的です。ビジネスマナーや研修や企業理解の研修内容は座学で行われることが多いです。グループワークなどの内定者同士で意見を出し合う場合も、座学で取り組むことが多いでしょう。座学ではビジネスマナーのシュミレーションができ、不明点がある場合に質問がしやすいメリットがあります。内定者同士で顔を合わせられる場になるためモチベーションが上がりやすいです。しかし全国の内定者を同じ場所に集める必要があるため、交通費や宿泊費などのコストがかかることが懸念されます。

eラーニングを活用した研修

eラーニングを活用した研修は、内定者が全国各地にいて集めづらい場合や入社前研修にコストを割けない場合に有効です。入社までにビジネスマナーやPCスキルなどの基礎的なスキルを身につけて、入社後の研修で実践的に発揮できる内容を取り入れるという計画もできます。グループワークを重点的に行う座学と、eラーニングでのスキルアップを組み合わせて行うことも効果的でしょう。eラーニングは内定者の成績が数値化できるため、フィードバックやフォローがしやすくなります。

内定者アルバイトによる研修

入社前研修の実施方法として、内定者アルバイトは効果的な研修方法の一つです。内定者アルバイトを通して社内の雰囲気や業務の要領を知る機会になり、入社後に会社に馴染むのが早くなるというメリットがあります。アルバイトの内容は、業務知識が少なくても行うことのできるレベルのルーティーンワークから会社を理解してもらうための業務など、企業の方針によって異なるでしょう。アルバイトとはいえ研修なので、内定者の負担とならないように適切な業務の割り振りが必要です。

入社前研修の内容

ビジネスマナーに関する研修

ビジネスマナーに関する研修は、入社前研修で必須ともいえる大切な研修です。社会人経験のない内定者は、ビジネスの場での立ち居振る舞いが分からないことが多いでしょう。業務はできてもビジネスマナーに欠けている場合、周りの社員をはじめ取引先や顧客から信頼を得ることが難しくなります。ビジネスマナーの中でも挨拶や言葉遣いなどの基本的なマナーから、電話や文書のマナーなど多岐に渡ります。内定者が理解しやすく進めるためにも、優先順位を考えた内容にすることが大切です。

業界理解に関する研修

業界理解に関する研修は、会社の置かれている状況や社会の構造を知る機会の一つとして、入社研修の内容に取り入れられます。様々な要因で業界を取り巻く環境が変化する中、企業が競合に勝ち残っていくためには、社員の業界に関する知識やアンテナは必要不可欠です。内定者にも理解を促すことで、今後身につけるべきスキルや入社後のビジョンが描きやすく、成長意欲が高められます。また入社までに業界に関する情報が集めやすくなることで、入社後の担当業務がスムーズに行えるようになるでしょう。

企業のビジョンに関する研修

企業のビジョンに関する研修は、入社前のモチベーション維持に効果的な内容です。内定者は就活の段階で企業に関する情報をある程度は把握はしていても、知らないことや完全には落とし込めていないことが多くあります。会社側から伝えることで企業のビジョンを明確にして、自身のキャリアビジョンを合わせて考えやすくなります。しかし、ビジョンや理想のみ共有するには、説得力に欠けることがあります。業務の大変さを伝えながらもどのように社員が乗り越えているか伝えていくことで、内定者の信頼とモチベーションの上がる研修内容になるでしょう。

まとめ

入社前研修で内定者の不安を払拭しましょう

入社前研修の目的や成功させるポイントなどを紹介しました。入社前研修は、内定者が入社後の環境になじみやすくスムーズに担当業務に慣れるために、有効なイベントだと言えます。入社後の同期となる内定者同士のつながりを持ち、フィードバックを受けることでモチベーションアップにつながります。また入社後に必要なスキルをあらかじめ身につけておくことは、入社後の先輩社員の負担を減らすことにもなります。内定後から入社までの期間を有意義に過ごして不安を払拭するためにも、内定者の負担にならない程度に充実した研修内容を企画しましょう。

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