優秀な人ほど見切りが早い理由は？【見切りをつける職場の特徴や兆候についても解説します】

記事更新日：2024年01月15日｜初回公開日：2024年01月14日

少し前の日本では、入社した企業で長く働き続けるというのが美徳とされていました。何かあったらすぐ会社を変えてしまうのは忍耐力が足りない、という人はいまだにいます。しかし長く働き続けるのが美徳であったのは、年齢と共に年収が増えていた時代までです。昨今では、自分が思い描いているキャリアパスを実現するために転職するのが当たり前になってきています。そんな中でも、優秀な人ほど判断力が高く見切りが早くなっています。今回は優秀な人ほど見切りが早いという事について解説していきます。ぜひ参考にしてみてください。

優秀な人ほど見切りが早い理由

決断力が高い

優秀な人ほど見切りが早い理由は、決断力が高いからです。ビジネス社会において優秀な人材と言われるのは、物事に対して適切に決断できる力を持っている人のことを指します。そのため、優秀な人材にはプロジェクトの方向性や目標達成に向けた戦略など重要な意思決定を任されている人が多い傾向にあります。優秀な人が重要な業務を任されるのは、決断が早いからです。だからこそ自分のキャリアにおいても大胆な決断をすることが出来ます。

常に疑問を持って仕事をしている

優秀な人は、常に疑問をもって仕事をしているため見切りが早い傾向にあります。優秀な人材はただ任された業務を遂行するのではなく、なぜこの業務を行うのか・もっと効率的な方法はないのかといった疑問を抱き常に効率よく成果を出せる行動を行います。疑問を持ちながら業務を行っている人にとって、非効率な方法が当たり前になっている・改善する気がないといった企業は理解に苦しんでしまいます。そんな環境では成長できる見込みがないと判断し、早期退職を決断します。

長期的な視点で物事を考えている

優秀な人ほど、長期的な視点で物事を考えているため早く見切りを付けます。優秀な人材は、5年後・10年後その先を見据えてキャリアの展望を考えています。そのため、優秀な人材は自分が考えているキャリアプランを達成するには、自分にどんなスキルや経験が必要なのかを冷静に判断しています。優秀ではない人は、将来の展望をあまり考慮せず短期的な利益や楽しみに重点を置いてしまいがちです。優秀な人材は自分のキャリアに沿わない環境に長居はせず、新しい機会を探求する行動を取ります。

危機感を持つようにしている

優秀な人ほど見切りが早いのは、危機感を持つようにしているからです。現状優れた環境に身を置き十分な収入を得ていたとしても、常に危機感を感じています。これは優秀な人材は視野が広く、自分の立場がいつまで安定しているか分からないことを客観的に理解しているからです。反対に優秀ではない人は、現状に満足し会社の倒産や業務縮小などのリスクを考えていないことが殆どです。優秀な人材はアンテナを常に張っており、危機感を持つ傾向にある為迅速な行動力を持っています。

早く行動する方が有利だと知っている

早く行動する方が有利だと知っているので、優秀な人ほど見切りが早くなっています。日常生活でも多くの場面で早めに行動することが有利になります。飛行機チケットやホテル宿泊は早く予約すればするほど安くなり、直前になればなるほど高くなります。これと同様にビジネスにおいても様々な面で、早期行動が報われる仕組みになっている事が殆どです。転職に関しても同じで、長い間思案した上で転職するよりも転職を考えたときに動く方が成功確率が高くなります。優秀な人材はこういった点も理解しています。

今の職場環境を変えるよりも自分が変わる方が早い

今の職場環境を変えるよりも自分が変わる方が早いと知っているので、優秀な人は早く見切りを付けます。優秀な人が退職を考える会社は、古い慣習を継続している会社や低い労働意欲が状態している事が殆どです。しかし優秀な人はその環境を変えようとはしません。人を変える事は簡単ではなく、組織であればさらに難しいという事を優秀な人は理解しています。そういった理由から職場環境を変えるのではなく、自分の環境を変えようとします。環境に疑問を感じた場合は、まず自分の身を置く場を変えていきます。

見切りが早い人の性格

効率を重視する

見切りが早い人は、効率を重視しています。見切りが早い人は、常に効率を考えながら行動を行っているため意味のない時間を過ごすことを嫌います。職場環境において、自分ではどうしようもない問題がある場合考える時間が無駄だと割り切り、深く考える事をしません。自分で変えられる問題は、効率を考えたうえで行動を行いますが外的要因などは時間の無駄になる為、行動をせずに見切りを付けます。様々な要因が重なりこの職場にいる事が無駄だな、と感じた際には早い段階で見切りを付けます。

感情ではなく論理的に考えて動く

見切りが早い人の性格は、感情ではなく理論的に考えて動く性格です。見切りが早い人は常に冷静に状況判断などを行っていることから、その場の感情で行動することはありません。きちんと道筋を立てて先のことを考え行動をしているので、取り返しのつかない失敗をすることもありません。基本的に論理的な思考の人は、仕事でも能力が高い人が多い傾向にあります。論理的な思考の人は、コミュニケーションを取ることが苦手な人も多いですが人間関係を問題として辞めていくことはほぼありません。

行動力がある

行動力があるのも、見切りが早い人の性格の特徴です。見切りをつけるのが早い人は、優柔不断な性格とは程遠く「思い立ったが吉日」と考えたらすぐに行動する人が多い傾向にあります。行動力がある人は貴重なチャンスをつかむことができ、その分成功する確率も高まります。優柔不断な人は、その分考える事に時間が掛かる為チャンスがどんどん失われてしまいます。行動力を持っていることで、考えて行動できない人と比べ様々な面で大きな差が付きます。

優秀な人が見切りをつける職場の特徴

働く環境が時代の変化に追いついていない

優秀な人が見切りをつける職場の特徴は、働く環境が時代の変化に追いついていない場合です。現在グローバル化や働き方改革により様々な多様性が受け入れられている中、社会環境に反して時代遅れな働き方を強制されると社員の不満も蓄積されます。実際にザイマックス総研が行った調査によると、7割が働き方に不満を感じていると答えています。リモートワークの未導入や飲み会の強制参加など時代に反した働き方をしている企業は、優秀な人材に早々に見切りを付けられてしまいます。

評価が適正でない

優秀な人が見切りをつけるのは、評価が適正ではない職場です。優秀な人ほど、自分自身の業務に誇りをもっているため適正な評価を受ける事が大切だと考えています。そのため上司によって評価が異なる場合や、きちんとした評価基準が設定されていない企業はすぐに見切りを付けられてしまいます。また評価に対して意見を述べても、部下や社員の意見を聞き入れようとしない職場は報われない職場と認定されます。こういった企業はすぐに見切りを付けられるのは当然です。

裁量権が与えられない

裁量権が与えられていない職場も、優秀な人に見切りを付けられます。評価が適正ではない・自分の意見が通らないのも問題ですが、業務を行っていく上で都度上司の許可を得なければならない職場も問題です。裁量権が与えられていない職場で、個々の能力を発揮することは難しく常に受け身になってしまう可能性があります。昔からの慣習に従っている職場は、業務改善を行う事が殆どありません。結果としてどんどん社会から取り残されてしまいます。優秀な人はアンテナも高いため見切りをつけ次の場所へと動きます。

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優秀な人が見切りをつける兆候

愚痴や不満を言わなくなる

優秀な人が見切りをつける際は、愚痴や不満を言わなくなります。今まで上司や評価制度に対して文句や不満を言っていた人が全く言わなくなった場合は、退職する意志が強くなったといえます。傍から見ると、不満や愚痴を言わずに業務に前向きに取り組むようになったようにも見えます。しかし本人からすると、会社に対して期待をしなくなり諦めに近い感情を持っている可能性が高くなります。愚痴や不満を言っても環境が変わらないと改善されないと諦め、期待を辞めて転職活動を行っている可能性があります。

明らかに身だしなみが整っている

優秀な人が見切りをつける人は、以前と比べ明らかに身だしなみが整っている人です。今までと比べ、落ち着いた服装になっている場合や、控えめな格好をするようになったなど明らかに今までと恰好が違う場合は、退職を考えている人の特徴といえます。転職活動を始めると、証明写真を撮る・面接を受けるなど身だしなみを気にする場面が増えます。派手な身だしなみの人が大人しくなる・見た目を気にしなかった人が小綺麗になるなどの変化があった場合には、転職活動を行っている可能性が高くなります。

定時で退社し有給の取得も増える

優秀な人が定時で退社し有給の取得も増えている場合は、見切りを付けようとしています。今まで有給を頻繁に取っていなかった人が、依然と比べて明らかに高いペースで有給を取得するようになった場合は転職活動を行っている場合が殆どです。会社説明会や面接に出席するなど、転職活動を行うにはどうしてもまとまった時間が必要です。急にまとまった休みを取るようになった・直前に休みを取る回数が増えた人は、退職の兆候が出ているといえます。

イベントへの参加が消極的になる

イベントへの参加が消極的になっている時も、優秀な人が見切りをつける兆候です。定期的にランチ会や会社のイベントへの参加回数が減り、業務時間外に他の社員とコミュニケーションを取る機会が減っている人は退職を考えている場合があります。退職や転職を考えている場合は、これ以上親交を深める必要がないと考え必要最低限のコミュニケーションしかとらなくなります。そのため業務外の時間を転職活動に使いたいなどと考え、参加が消極的になります。

優秀な人が見切りをつけて辞めた後の職場の変化

従業員のモチベーションが低下する

優秀な人が見切りをつけて辞めた後の職場は、残された従業員のモチベーションが低下します。社員がネガティブな理由で辞めると、残された従業員にも伝わり職場の雰囲気が悪くなりかねません。職場の雰囲気が悪くなってしまうと、段々と従業員のモチベーションが下がっていきます。モチベーションの維持が難しくなると、エンゲージメントにも影響してしまいます。エンゲージメントが低下してしまうと、退職を考える従業員も増えていきます。モチベーション低下は、退職に直結する問題です。

まとめ

優秀な人の見切りが早い理由を理解して職場を改善しよう

優秀な人が見切りをつける理由や、見切りをつけたときの兆候について解説しました。上司や人事からすると、優秀な人は突然見切りをつけているように感じますが、実際はそうではありません。しっかりと準備をして思考をした後に、退職を考えています。優秀な人材に辞められてしまうと、人材流出という損失だけでなく残された従業員のモチベーション低下や企業としての生産性低下など様々なデメリットがあります。優秀な人の見切りが早い理由を理解して、職場環境を改善していきましょう。