LGBTフレンドリーとは【取り組む方法やメリット、実際に取り組んでいる企業をご紹介します】

記事更新日:2023年12月12日 初回公開日:2023年12月12日

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LGBTQやLGBTフレンドリーという言葉を最近よく耳にするようになった方もいるのではないでしょうか。LGBTフレンドリーという言葉を耳にするが、実際にどういう意味なのか・LGBTフレンドリーになるには何をすればいいのか分からない方も多いはずです。昨今では、多様性を受け入れダイバーシティ化を進めている企業も少なくありません。LGBTなど性的マイノリティと言われる人たちが働きやすい環境を提供することによって、企業にとっても様々なメリットがあります。LGBTフレンドリーの取り組みについて知りたい人は、ぜひ参考にしてみてください。

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LGBTとは

性的少数者の頭文字を取った言葉

LGBTとは、政敵少数者の頭文字を取った言葉です。LGBTはLesbian(レズビアン)・Gay(ゲイ)・Bisexual(バイセクシャル)・Transgender(トランスジェンダー)が含まれています。性の在り方には、生物学的なからだの性だけではなく心の性(性自認)や性的指向・性別表現があります。必ずしも生物学的特徴と心の性が一致するとは限りません。また心の性が女性だからと言って、誰しもが好んでスカートやヒールを履くわけではないように多様なセクシャルが存在しています。

LGBTQとは

LGBTにQuestioningとQueerの頭文字を加えた言葉

LGBTQとは、LGBTにQuestioningとQueerの頭文字を加えたものです。Questioningには、性自認や性的指向が定まっていない・意図的に定めていない人のことを言います。QueerにはLGBTのどれにも該当しないもしくは包括的であると考えている人が当てはまります。2つの頭文字であるQを加え、多様なセクシャルマイノリティに配慮する言葉として使われています。他にも様々なセクシャリティを表す際には、LGBTQ+と表記することもあります。

LGBTフレンドリーとは

LGBTに対して協力的な姿勢を示す個人や組織

LGBTに対して協力的な姿勢を示す個人や組織のことを、LGBTフレンドリーと言います。LGBTフレンドリーと似た言葉にAlly(アライ)がありますが、Allyは性的マイノリティの人たちをより積極的に支援したいと考えている人たちです。LGBTフレンドリーは組織や団体を示すことも多く、LGBTに配慮した制度や環境を整備している企業に対して「LGBTフレンドリー企業」と呼ばれています。LGBTフレンドリーという言葉は最近よく耳にするようになっています。

LGBTフレンドリーに取り組むべき理由

LGBT当事者が安心して働ける環境を整えるため

LGBTフレンドリーに取り組むべき理由は、LGBT当事者が安心して働ける環境を整えるためです。LGBTについて徐々に理解が広がってきていますが、企業内や社会においてマイノリティであるため環境整備が出来ていない企業が殆どです。そのため差別があるにも関わらず対応してもらえない場合や、パートナーが介護が必要になった際に休暇取得が認められないなどの実例もあります。LGBT当事者も平等に安心して働けるよう、環境整備が重要です。

SOGIハラスメントやアウティングを防止するため

LGBTフレンドリーに取り組むことで、SOGIハラスメントやアウティングを防止することが出来ます。SOGIハラスメントとは、性的指向や性自認に関連した差別的な嫌がらせのことです。またアウティングとは本人の意思に反して、他人に勝手に自分の性的指向やジェンダーなどを明かされることを指します。SOGIハラスメントでは性的指向や性自認が理由で不当な扱いを受け、差別によって不利益が生じます。カミングアウトしても勝手に言いふらされることにより不快な思いをする人は少なくありません。

ダイバーシティやインクルージョンが求められているため

ダイバーシティやインクルージョンが求められている為、LGBTフレンドリーに取り組むべきです。ダイバーシティ・インクルージョンとは、様々な背景や属性を持つ人たちが組織や社会において平等に扱われることを進める取組みです。現代社会において、様々な多様性を尊重し包括的な社会を実現することが求められています。企業がLGBTフレンドリーな取り組みに参画することは、ダイバーシティ&インクルージョンの観点から更に包括的で公正な組織を目指していることを示すことが可能です。

LGBTフレンドリーに取り組む方法

社内規定に明記する

LGBTフレンドリーに取り組むためには、社内規定に明記しましょう。国籍や年齢・性別などと同じように、性的指向や性自認について社内規定に明記することで差別やハラスメントの禁止することが出来ます。企業全体の取り組みとしてLGBTに対しての姿勢を外部や社内に伝える事で、差別や偏見などが起こりにくい環境が出来上がります。社内規定として差別禁止が定められているかどうかは、企業のホームページや企業理念に記載が確認できLGBTの人たちも入社しやすくなります。

LGBTに関する研修を行う

LGBTフレンドリーに取り組む方法は、LGBTに関する研修を行う事です。LGBTについてしっかりと理解できていないと悪意がないまま相手を傷つけてしまう事があります。お互いに誤解が生じてしまう状況を避けるためにも、LGBTに対しての理解を深め適切なかかわり方が出来るようにならなければなりません。そのために企業としてできる事は、LGBTに関する研修を行う事です。社内にAllyを増やすことでLGBTの人たちが働きやすい環境が出来上がります。

同性カップルも婚姻者と同じように扱う

LGBTフレンドリーは、同性カップルも婚姻者と同じように扱うようにしましょう。企業では入籍したときに休暇を付与する、お祝い金を出す・長期出張の場合は配慮するなど既婚者に対してサポート体制が整っている所もあります。しかしこれが同性カップルには適用されない事が殆どです。法律上結婚が未だに認められていない為、同居人と同じ扱いになり手当が悪用されるというような懸念があるのかもしれません。しかし事前にルールを決めておくなど同性カップルでも活用しやすい制度を作っておきましょう。

社内に相談窓口を設ける

社内に相談窓口を設けるのも、LGBTフレンドリーに取り組む方法です。LGBTフレンドリーに取り組んでいる企業は、一人ひとりの悩みに寄り添うため相談窓口を設けている企業も増えています。窓口は匿名で素性を明かす必要がないため、悩みを解決しやすくなっています。相談の幅は広く、社内の差別やハラスメントに関する事や性別適合手術に関する悩みなどです。社内で相談窓口を設置することが難しい企業は、外部の団体を紹介するという方法もあります。

トイレや更衣室など設備を工夫する

トイレや更衣室など設備を工夫して、LGBTフレンドリーに取り組みましょう。LGBTの人たちで悩みの元になるのが、トイレや更衣室の利用です。男女どちらのトイレや更衣室を使えばいいのか迷ってしまう人もいます。そういった場合に備えてLGBTフレンドリーの企業で増えているのが、「だれでもトイレ」です。性別を問わずに使用することが出来るので、LGBTの人たちでも悩むことなくトイレを使うことが出来ます。更衣室の新設は難しいため、時間によって利用を変えるなど工夫を行っています。

企業がLGBTフレンドリーに取り組むメリット

企業のイメージアップに繋がる

企業がLGBTフレンドリーに取り組むメリットは、企業のイメージアップに繋がるという点です。LGBTフレンドリーに取り組んでいる姿勢を見せる事で、ダイバーシティに積極的な企業だというイメージを持ってもらう事が出来ます。多様性を持った社員に働きやすい環境を提供し、一人ひとりを大切にしようとしている企業の姿勢は周囲から多くの共感を得る事が可能です。外部に向けて企業のイメージアップを行うことが出来れば、新規顧客の獲得など様々なメリットに繋がります。

優秀な人材が集まりやすくなる

LGBTフレンドリーに取り組むことで、企業に優秀な人材が集まりやすくなります。LGBTフレンドリー企業だと認識されることで、多様性に寛容な企業だと認識されるためLGBT当事者の人たちだけでなく、優秀な人材が集まりやすくなります。少子高齢化が進み労働人口が年々減少している昨今では、人手不足に悩んでいる企業は少なくありません。LGBTフレンドリーは人材不足解消の一つとして活用することが出来ます。またLGBTフレンドリーに取り組むことであらゆる社員が働きやすい環境になり、離職率の低下も見込めます。

生産性が高まる

生産性が高まるのも、企業がLGBTフレンドリーに取り組むメリットの一つです。LGBTフレンドリー企業になる為に、様々な研修や制度を取り入れる事で社内でLGBTに対しての差別や偏見が無くなります。性的指向や性自認に対しての悩みや問題が解決されると、社員が安心して働ける環境が出来上がります。LGBT当事者の人たちが安心して働ける環境は、LGBT以外の社員にとっても理解され尊重されていると感じられる環境です。そういった環境で働けるとモチベーションが高まり、生産性向上に繋がります。

LGBTフレンドリーに取り組む企業事例

トヨタ自動車株式会社

LGBTフレンドリーに取り組んでいるのは、トヨタ自動車株式会社です。トヨタ自動車では、LGBTの従業員やその家族に対しての福利厚生を充実させており扶養手当や婚姻のお祝い金などを行っています。更に社内理解を促進するために、LGBTに対しての基礎知識や差別を行わない為のトレーニングを実施しています。それだけでなく社員には、LGBTについての書籍も配布し理解を深めるための施策を欠かしていません。LGBTに関する相談が出来る窓口も設置しており、働きやすい環境を提供できるよう工夫がされています。

三菱電機株式会社

LGBTフレンドリーに取り組んでいる企業は、三菱電機株式会社です。三菱電機ではLGBTに対しての差別やハラスメントを防止するため、社員を対象とした研修を実施しています。外部の専門機関に相談窓口を依頼し、ポスター掲示や社内の社員サイトなどに掲載し様々な問い合わせに対応できる体制を整えています。他にも、トヨタ自動車と同様に同性パートナーがいる社員に対し家族手当の申請が可能です。健康保険の適用範囲を拡大するなど、積極的にLGBTフレンドリーに取り組んでいます。

ブリヂストン株式会社

ブリヂストン株式会社も、LGBTフレンドリーに取り組んでいる企業です。社内のAllyのメンバーが中心となり、国内最大級のLGBTの祭典である東京レインボープライド2022に出展しました。2019年にはLGBTフレンドリー企業宣言に署名し、差別や偏見のない職場環境を提供することを公約にしています。同性パートナーも異性カップルと同様に育休制度や介護休暇制度を利用できるよう社内規定を変更し、育児・介護ガイドブックも改訂を行い働きやすい環境作りに尽力しています。

まとめ

LGBTフレンドリーな企業にするためにできることを考えよう

LGBTフレンドリーに取り組む理由や、取り組む方法について解説しました。LGBTと一言で言っても、抱えている不安やストレスは人によって異なります。一人ひとりの違いを尊重しながら性的指向や性自認に関する悩みを抱えた社員の心情に十分配慮することが大切です。LGBTフレンドリーとして企業がLGBTの当事者の人が働きやすい環境を提供することで、企業としても人材確保や生産性向上など様々なメリットを期待することが出来ます。LGBTフレンドリーな企業にするために出来る事を考えていきましょう。

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