新卒を即戦力で採用することはできる?【採用のポイントや注意点をご紹介します】

記事更新日:2021年05月07日 初回公開日:2021年05月06日

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企業にとって、採用後すぐに自社の即戦力となるスキルを持った新卒学生を確保することには、様々なメリットがあります。この記事では、即戦力となる新卒の採用することについてのメリットや、デメリットなどに触れました。また、採用面接時に注意して確認すべきポイントや、採用後に即戦力として成長させる効果的な教育方法についても、詳しく解説しています。これから自社の新卒採用の担当をする方、新卒の学生に即戦力としての活躍を望んでいる企業の採用担当者に、ぜひ参考にしていただきたい内容となっています。

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新卒即戦力の目的

人材不足のため即戦力を求めてる

新卒採用の目的とは一体何でしょうか。まずひとつには、企業の人材不足を埋めるため、即戦力としての人材を求めていることにあります。もっとも、新卒はまだ社会のことについては何も知りません。そのため在学中に仕事に直結するようなスキルを習得しているかどうかが、即戦力となるかどうかの分かれ目になります。例えばIT職種などでは、専門性の高いスキルを身に着けていれば、すぐに仕事に加わることも可能な場合があるでしょう。また、将来的な戦力として期待できる高いポテンシャルとスキルを持っていることを前提に採用する企業もあります。

新卒即戦力のメリット

自社に関心が高いので会社に合った人材が入りやすい

新卒採用の場合、学校の卒業のタイミングで学生を一度に多く採用できます。多くの人材の中から優秀な人材を選んで獲得できるのは、企業にとっては大きなメリットと言えるでしょう。また、新卒の学生は就職活動の中で、自社について十分に調べ、高い関心と興味を持ってやってきています。そのため、企業とマッチした人材を確保しやすい点も大きなメリットと考えられます。企業が求めるスキルを新卒が最初から持っていれば、教育研修の時間を大幅に省くことも可能となるからです。

将来の幹部候補として成長しやすい

また、将来的に企業の核となり、経営に携わるような人材は、中途採用よりも新卒の中から頭角を現すことが多いとされています。多くの学生の中から厳しい基準で選抜され、ポテンシャルが高い人材を選んで採用できることが、大きく影響していると考えられるでしょう。また、新卒の学生は就職活動の企業分析の中で、自社に対しての関心も十分に持ち、知識も十分に深まっている状態で入社します。そうした自社に対して熱心な人材を、若手のうちから将来を担う幹部候補として育成できることも、有利に働く要素となるでしょう。

自社の精神を育てやすい

新卒の学生は、在学中にアルバイトなどはしたことがあっても、卒業して初めて本格的に社会に出ることになります。いわば新卒学生は、まだ何のカラーにも染まっていない、とても素直な無色透明の人材です。良くも悪くも経験がないことで、社会人としての先入観を持っていません。教育や研修を丁寧に行うことで自社の持つ風土になじみやすく、愛社精神も育ちやすいと言えるでしょう。また、愛社精神を育てることで、会社への忠誠心や定着率が大幅に上がるとも言われています。

優秀な人材を獲得しやすい

新卒は、多くの希望者の中から選んでの採用となるため、おのずと優秀な人材に絞って採用されることになります。「優秀」の定義は企業によっても異なりますが、パフォーマンスの良い人材や、経営理念に共感を持つ、価値観が企業の持つそれに近いなどが挙げられます。また、現在は少子高齢化の影響もあり、今後年を重ね定年を迎える時が来ても、経験豊富で健康に働ける人材を選ぶことが重要な課題となっています。それだけに優秀な人材選びは、採用担当者にとっての重要な任務になるのです。

新卒 即戦力のデメリット

採用までのプロセスが長い

しかし、新卒採用にもデメリットはあります。ひとつには、採用するまでのプロセスが長いことです。新卒は同時期にまとめて採用できるのがメリットですが、採用が決まるまでの間には、準備と長い期間がかかります。また、優秀な人材は他の企業で内定が出て承諾すると、自社の内定は辞退するなど、すぐには決まらない場合も少なくありません。加えて就活セミナーや就活イベントでブースを構えるなどの広報活動もしなければならず、内定者確保のためには様々なプロセスが必要になります。

人材教育の時間がかかる

新卒は初めて社会人となる、いわば一年生で、まずは企業研修による教育から始まることになります。社会人としてのマナーや身だしなみ、会社のルール、自社製品やサービスについてなど、最初の頃には学ぶことがたくさんあるでしょう。何も知らないところから始めるために、新卒には即戦力として期待するのは難しいのは明らかです。しかし業種によっては、即戦力となる場合もあります。共通の言語を用いてプログラミングを行うIT業界や、例外が起きにくい定型業務を行う職場では、教育をしながらの現場での活躍を見込めると考えられるからです。

実務経験がないのでミスマッチが起こる可能性がある

これまでにアルバイトの経験はあっても、自分自身が責任を持って仕事を受け持つのは初めての場合も多いでしょう。また、上司・部下の関係、関わる様々な年齢層とのコミュニケーションは、新卒にとっては初めての経験になることも少なくありません。これらのことが起因して、実際に入社してみたらそれまでのイメージとは違い、ショックを受ける例もあります。その想定していなかったギャップによって、「ミスマッチ」と思い込んでしまうことがあります。逆に中途採用の場合は、入社経験があるために「どこに行ってもこんなものだ」と経験から納得して働くことができます。

新卒即戦力の注意点

景気の変動によって人材確保が難しい

新卒の採用は、天災や不祥事などによる景気の変動によって左右される点にも注意が必要です。世の中の景気が悪いと、採用イベントなどへの投資が難しくなります。新卒採用とは、いわば企業にとっての先行投資です。長い目で見た場合には、将来活躍する人材を育てやすいと考えられますが、その分企業側の体力も求められます。普段から企業の体力を確保しておくことで、不景気の時でも採用に力を注げるでしょう。また、逆に採用がしやすい景気の良い年に当たることもあります。

新卒即戦力を面接するポイント

求めてるスキルを所持しているか

新卒を即戦力として採用したい場合、面接ではどのような点に注意すればよいでしょうか。まずは、学生が「求めているスキルを有しているか」を確認する必要があります。企業が必要としているスキルを最初から持っていれば、入社後すぐの活躍も期待できるからです。先ほど挙げたIT業界での採用であれば、すぐに仕事に使えるプログラミングの技術があるかどうかによって、業務に入れるまでの期間が異なってくると考えられるでしょう。その人の持つスキルのレベルを知るためにも、面接官は具体的な例を挙げて質問するようにします。

新卒即戦力を採用するポイント

エンジニア

ダイレクトリクルーティングサービスを活用する

即戦力となる新卒を確保するために、近年では「ダイレクトリクルーティングサービス」を利用する企業が増えています。ダイレクトリクルーティングとは、新卒学生のデータベースの中から、企業が求めている学生を抽出し、採用担当者が直接スカウトメールなどを送る方法です。就職サイトに登録することと比較すると低コストに抑えられ、かつ主体的で優秀な学生に出会う確率が上がるとされています。ダイレクトリクルーティングの中には、オファーに特化したもの、人材紹介や広告、イベントまで行えるものもあります。

ヒヤリングに時間をかける

新卒採用では、特にヒヤリングに時間をかけることは重要です。まずは自社の各部署から、そのためにはどのような人材を求めているかを具体的に情報収集することから始まります。そして新卒の面接においては、求めている価値観を充分にヒアリングする時間をかけると良いでしょう。例えば、チームでの作業が多くコミュニケーションを取る機会が多い職場に、一人で黙って仕事をしたいタイプや、仕事以外では積極的に関わりたくない人材を配置しても、ミスマッチとなってしまうからです。企業が求める人材と、新卒の価値観があってこそ、定着率は向上します。

営業職

適正テストを行う

職種の中でも、特に営業職は向き不向きがある職業です。とは言え、見ただけでその人が営業に向いているかを判断することはできません。実際に営業職に就いてから、実は自分が思っているほど人と話すことが得意ではないと気づくことや、計画を立ててこまめに連絡するのが苦手だとわかることもあります。新卒が営業職に向いているかどうかは、適正テストを受けることである程度の目安を得ることが可能です。適正テストにも様々な種類がありますが、「SPI3」や「 DSI」、「エス・エイチ・エル適性テスト」、「人総研テスト」などが利用されています。

新卒即戦力を育成する方法

OJT

では、新卒の即戦力を直ちに育成するためには、どのような方法があるでしょうか。まずひとつは「OJT」が挙げられます。OJTとは、実際に職場での業務を通して行う教育訓練で、「On-The-Job Training」の略称です。業務を行う中で、先輩や上司が教えながら、仕事のノウハウを教えていきます。ルーツはアメリカの第一次世界大戦での軍隊育成手法として用いられた「4段階職業指導法」です。効果的かつ実践的な研修として、現在では多くの企業に取り入れられています。

Off-JT

また、「OFFJT」も取り入れられる教育手法です。OFFJTとは「Off-The-Job Training」を縮めた呼び方で、実際に仕事をする環境を離れて行います。OJTとの最も大きな違いは、職場を離れて行うことです。OJTで実際の仕事をしながら、必要なことを学ぶのも重要ですが、繁忙の時期には十分な指導が行き届かない場合もあります。OFFJTで基礎を学び、OJTで生かしていけるよう、バランスの良い導入をしてこそ効率の良い教育研修となるでしょう。

まとめ

新卒の即戦力を採用して企業力をつけよう

新卒に即戦力を求めるべきかどうかは、企業の採用基準、目的に応じて判断すべきところです。IT企業などでは、プログラミングスキルなどの求める即戦力の種類によっては、新卒でもすぐに初職場で活躍ができる可能性があるからです。また、今現在持っているスキルで採用を判断せず、これからの成長の可能性を判断の基準としての採用を行う企業も増えています。海外でも活躍可能なコミュニケーション、技術スキルを持っていることで、企業のグローバル化にも貢献します。即戦力となる新卒を積極的に採用し、企業力をアップさせましょう。

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