ファシリテーターの向き不向きとは?【向いている人の特徴や求められるスキルについて解説します】

記事更新日:2024年01月31日 初回公開日:2024年01月12日

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ファシリテーターとは会議や商談など、複数の人が集まり意見交換する場面で進行係を担う役割です。ファシリテーターはスケジュールに沿った単純な進行だけでなく、時には会議の状況を判断し参加者へ意見を求めるなどの柔軟な対応が求められます。そのため、会議のファシリテーターを任されたけれど、自分には向いていないと感じる方も少なくありません。また、ファシリテーターにはどんな人が向いているのか、向き不向きを知りたいという方も多いのではないでしょうか。今回は、そんなファシリテーターについて、その役割や必要なスキルから向き不向きまでをご紹介します。

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ファシリテーターとは

会議で議論を取りまとめる人

ファシリテーターとは会議などの話し合いの場で、議論を取りまとめる進行役の人を指す言葉です。会議では様々な立場の人から平等に意見を引き出さなくてはなりません。しかし、進行役が居ないと十分な意見交換ができず、会議が意味を成さない場合があります。ファシリテーターはこのような事態を回避し、会議をより良い方向へ導くためにも重要なポジションと言えます。具体的には、話し合いの場で参加者の発言を促し議論を盛り上げる、複数人から出た意見を分かりやすくまとめるなどの役割が該当します。

司会との違い

司会とは会議や研修などの場面において、あらかじめ設定されたプログラムを予定通りに進める役割を果たす立場です。そのため、会の進行役を務めるという点ではファシリテーターと似た役割を持っています。しかし、司会の役目はあくまで決められた予定通りに話を進める行為に限定されます。そのため、ファシリテーターのように参加者に発言を促す場面は少なく、業務の範囲が異なります。このような理由から、ファシリテーターは司会よりも担う役割の範囲が広いと言えるでしょう。

ネゴシエーターとの違い

ネゴシエーターとは、日本語では交渉人と呼ばれる立場の人です。ネゴシエーターの目的は自分の意見と相手の意見が一致しない場合、交渉や譲歩を行い双方の合意を目指す役割を果たすことです。一方でファシリテーターはどちらか片方に味方するのではなく、周囲の人の意見を引き出しまとめ役を行うことが目的であり、あくまで中立的な立場で話し合いに参加します。そのため、会議の場では自分の意見を明示し、相手との合意を目指すネゴシエーターとは目的が異なることが特徴として挙げられます。

ファシリテーターの役割

会議の目標達成を支援すること

ファシリテーターとは、主に会議の目標達成を支援することを役割としています。例えば定期的に行われる職場のミーティングでは、大まかに職場で起きた出来事の報告や現状の問題点、問題を解決するための対策案の決定が目的とされる場合が多いです。しかし、会議の進行役が居なければ、参加者の自発的な発言が難しく具体的な対策案が出てこないことも少なくありません。ファシリテーターは限られた時間の中で、上記の目的を果たすために参加者に働きかけることで、問題解決に向けて会議の目標達成を支援します。

ファシリテーターに求められるスキル

場のデザインスキル

ファシリテーターには場のデザインスキルが求められます。多くの人は、職場の話し合いの場面で意見を求められても、すぐには自分の意見を出せません。これには他者からの否定・追及を恐れる心理が働いているという理由があります。特定の人に限らず多くの人が見ている前で意見を述べるのには非常に勇気が必要で、向き不向きがあります。ファシリテーターはこのような心理を理解した上で、発言しやすい雰囲気や環境を作る工夫をしなければなりません。そのため、場のデザインスキルが非常に重要です。

対人関係のスキル

ファシリテーターとは、会議の参加者同士の仲裁を行う場面もある役割です。会議をより良いものにするためには、参加者同士の相互理解を深める必要があります。そのため、ファシリテーターは参加者が発言により誤解を受けないように、発言の裏に隠された意図や個人の背景にも目を向けなくてはなりません。また、会議の進行役が積極的に意見を聞く姿勢が無ければ、参加者も進んで意見を出そうとは思いません。このような理由からファシリテーターには、参加者に配慮した形で発言を促せる対人関係スキルが求められます。

構造化のスキル

ファシリテーターには構造化のスキルも必要です。会議で出される意見は常に具体的で分かりやすい内容とは限らず、人によっては抽象的で他者にはわかりにくい内容であることも少なくありません。また、議論が重なると話の趣旨が二転三転してしまうこともあります。このような場面に陥った時、ファシリテーターは参加者の意見を分かりやすく代弁し、話の趣旨を元に戻す必要があります。そのためには、様々な方向から出た意見と議題との関連性を整理し、組み立てるスキルが必要不可欠です。

合意形成のスキル

会議では話の中で挙げられた問題に対して、一つの結論や方向性を見出すために行われます。そのため、最終的には参加者から出た様々な意見を考慮して、結論を出さなければ話し合いをする意味はありません。このような理由から、ファシリテーターは参加者が納得できる形で意見をまとめて結論を出す合意形成のスキルが必要になります。全ての参加者がどのような結論を出せば納得できるのか、会議を進めていく中で考えるのもファシリテーターの重要な役割の一つと言えるでしょう。

ファシリテーターに向いている人の特徴

前向きである

ファシリテーターは、会議で挙がった様々な問題を解決に導くために働きかけなくてはならないので、前向きな性格の人向きの役割です。会議を成り立たせるには参加者の積極的な発言が必要ですが、進行役のファシリテーターが消極的な態度では参加者も進んで発言できません。そのため、前向きな性格が無いと、積極的な働きかけを行えない可能性が高いと考えられます。このような理由から、ファシリテーターは自分から進んで行動でき、常に物事を良い方向へ向かわせようという気持ちのある人が向いています。

オープンマインドである

ファシリテーターは参加者からの信頼を集めるためにも、オープンマインドである必要があります。ファシリテーターは人の意見を引き出す役割を持っているため、他者が安心して自分の考えを表明できるように振る舞わなくてはなりません。そのためには、自分の考え方を他者に表現できることに加え、人の意見を素直に受け止められる姿勢が必要です。このような理由から、ファシリテーターは内気な人には不向きであり、自己表現が得意な人に向いている傾向があります。

好奇心がある

ファシリテーターは好奇心がある人にも向いている役割です。ファシリテーターには他者の意見を聞き、議論が停滞した時には自分の意見やアイディアを発表することが求められます。人の意見を積極的に聴くためには、他者の考え方に対する関心が必要です。また、自分の考えをまとめて発表するためには、前提として議題に関連する情報を集め、精査する必要性もあります。このような理由から、役割を果たすためには自分の好奇心を積極的に満たしていく姿勢が重要になっていきます。

客観的な視点をもっている

ファシリテーターは会議の支援を目的としているため、自分の意見を積極的に述べる場面は少ない立場にあります。さらに、多くの人の意見を集めるためにも自分は中立的な姿勢で臨み、会議の公平性を保たなくてはなりません。このような理由からファシリテーターはどちらか一方の意見に偏るのではなく、客観的な視点から会議を進行していく必要があります。そのため、主観に頼ることなく、客観的な視点で物事を捉える能力のある人材がファシリテーターに適していると言えるでしょう。

目的意識が高い

会議で多くの人が納得できるような結論を出すのは、容易なことではありません。内容によっては意見が決裂したまま終了する、片方の意見だけが取り入れられて終わることもあります。ファシリテーターは上記の事態を避けるために、より多くの人が納得できる結果を出せるように意識して会議を進行させる必要があります。また、会議中には内容が本来の目的から離れないように注意を払わなくてはなりません。そのため、高い目的意識を持った人でなければ、より良い結果を導き出すのが困難な可能性があります。

システム思考ができる

システム思考とは、問題を一つの事柄として捉えるのではなく、全体を複数の要素から判断し広くシステムとして捉える思考回路のことです。例えば、職場で起こったミスの対策案が議題として挙がった場合に、その時々のミスの内容を一つの現象として捉えてしまうと対策案そのものが場当たり的な対応になります。問題を根本的な解決へ導くためには、物事の関連性を見出し、原因を探さなくてはなりません。そのため、ファシリテーターには、情報を広く捉え整理できるシステム思考が求められます。

行動力がある

会議の進行役を担うファシリテーターは、自分から積極的に決められた内容を実行する行動力が求められます。複数人が集まり会議で結論が出ても、その後の業務で実行しなければ意味がありません。また、決められた内容が現状に反映されなければ、会議そのものの必要性にも疑問が芽生えてしまいます。そのため、会議を運営する立場からファシリテーターは率先して行動する姿勢を見せる必要があります。これを行うことで、ファシリテーター本人の会議での影響力も高まります。このような理由から、ファシリテーターには行動力も必要です。

ファシリテーターの学習方法

向いていると感じる人の学習方法

必要なスキルを把握し実践を繰り返す

ファシリテーターに向いていると感じる人の学習方法として適切なのは、必要なスキルを把握して実践を繰り返すことです。ファシリテーターとして上手く会議を進行させていくためには、どのように会議を進めていけば良いのか実践を繰り返してコツを掴む必要があります。また、その過程において会議中の自分の行動を振り返り、よりスムーズに会議を進めるために必要なスキルを考えることが行動改善に繋がります。そのため、自分はファシリテーターに向いていると感じる人は、まずは、どのように会議を進めていくのかイメージし、実際の会議に反映させることから始めてみましょう。

向いていないと感じる人の学習方法

自身の弱さに向き合う

ファシリテーターに向いていないと感じる人の場合は、初めに自身の弱さに向き合うことから始めなくてはなりません。ファシリテーターに向いてない性格の人でも自分の弱みを把握することで、実践時に悪い部分が表に出てしまうように気を付けることができます。そのため、向いていないと感じた時には自分のどの部分がファシリテーターに向いていないのか、どのように改善すれば役割を果たしやすくなるのか考えてみましょう。また、自分だけで解決できない場合は、周囲の人へアドバイスを求めることや、研修を受けることを検討するのもおすすめです。

まとめ

ファシリテーターの向き不向きを理解し、自身に向き合おう

会議の進行役を行うファシリテーターは、話し合いの進め方や参加者への接し方によっては会議の結論を大きく左右できる存在でもあります。そのため、担う責任も通常の参加者よりも重く、任命されると荷が重いと感じる人も少なくありません。また、求められるスキルや素養が多いことも事実です。しかし、ファシリテーターの役割そのものは実戦経験を積めば、次第にコツを掴み進行しやすくなっていくものでもあります。他者の意見を聞き、結論をまとめる業務は自分自身の成長にも繋がるため、自分の向き不向きを理解して前向きに取り組むことが大切です。

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