ブラハラとは【ブラハラに当たる事例や血液型差別する人の対処法についても解説します】

記事更新日:2023年11月21日 初回公開日:2023年11月21日

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初対面の人とコミュニケーションを取る為に、共通の話題で盛り上がりたいと考えている人は少なくないはずです。軽い気持ちで血液型や星座を聞くこともあるのではないでしょうか。しかしこれがハラスメントに該当する場合もあるので、注意が必要です。「A型っぽいよね」と話しているだけなのに、と思う方もいるでしょう。話題作りとして発している言葉がハラスメントに該当するのか疑問に思う方もいるのではないでしょうか。今回はブラハラについて解説していきます。ブラハラについて知りたい人は、参考にしてみてください。

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ブラハラとは

血液型で人の性格を判断して差別的な言動をすること

ブラハラとは、血液型で人の性格を判断して差別的な言動をすることです。ブラハラはブラッドタイプハラスメントの略称で、血液型にそれぞれ特有の性格があることを前提とし、イメージの決め付けや優劣をつける事です。言われて嬉しいものであればハラスメントには該当しません。O型は大雑把、AB型は変わった人が多いと何気なく発言していたとしてもブラハラの対象になる可能性があります。会話が広がることもありますが、不快感を感じる人もいる事を覚えておく必要があります。

ブラハラが生まれた背景

古川竹二が血液型に関する研究と発表を行ったのが始まり

ブラハラが生まれた背景には、古川竹二が血液型に関する研究と発表を行ったからです。血液診断が行われたのは、1927年現在のお茶の水女子大の教授である古川竹二の研究が始まりだとされています。古川氏の研究の結果、A型は控えめで温厚・B型は陽気で出しゃばり・O型は自発的で意志が強い・AB型は外見はB型に似て内面はA型という発表がされました。血液型に関しての研究は話題になり、ドイツなどでも高い評価を得ました。

サトウタツヤが古川竹二の説の研究をした

サトウタツヤがより詳しく、古川竹二の説の研究を行いました。ブラッドタイプハラスメントという言葉は、心理学者によるサトウ氏によって生み出され古川氏が定説した血液型が正確に影響を与えている説について研究し生み出されました。サトウ氏はどういった事案であっても少数派の集団の評価が低くなるという研究結果を元に、セクシャルハラスメントのような嫌がらせの可能性について研究を行います。少数派の評価が低いという結果から、日本ではAB型に過度なストレスが掛かっている可能性が高いと結論付けました。

ブラハラが起こる原因

大半の日本人が自分の血液型を知っている

ブラハラが起こる原因は、大半の日本人が自分の血液型を知っているからです。血液型で性格を分類する・血液型同氏の相性を気にするなど日本人は血液型にとても関心が高く重視する傾向にあります。また日本では、生まれた際に血液型を調べるため、殆どの日本人が自分の血液型を知っています。そういったことからブラハラが起こりやすい環境が出来てしまっています。しかし海外では、自分の血液型を知らない人が殆どの為、血液型の良し悪しを気にすることがありません。

少数派の評価が低い傾向にある

ブラハラは、少数派の評価が低い傾向です。社会的に見ても、少数派や弱者のグループに所属する人たちは社会的な偏見や差別の対象になりやすくなってしまいます。少数派はマイノリティと呼ばれることもあり、多数派に比べると意見が通りづらく評価が低くなってしまう傾向にあります。人数が多い方が正しいといったような、間違った思考により自分ではどうすることも出来ない物であっても、決め付けなどによって低い評価になってしまいます。

当てはまることだけが記憶に残りやすい

ブラハラが起こるのは、当てはまる事だけが記憶に残りやすいからです。個人の性格は家庭環境などの育ってきた環境によって影響を受ける事が殆どですが、日本人はどうしても血液型に性格が影響されると信じています。一緒に仕事をしている人が几帳面で責任感が強いという印象を持った人が、A型だった場合にA型の典型と言われる性格に当てはまっていると感じます。これが記憶に残り、几帳面なO型に出会ったとしてもO型なのに珍しいというような印象を持ち記憶には残りません。

老若男女問わず話題にしやすい

ブラハラは老若男女問わず話題にしやすいため、起こりやすくなります。相手を選ばずに話題にしやすいのが血液型のため、相手を知り仲良くなるための話題として選ぶ人が多い傾向にあります。ブラッドタイプハラスメントという言葉があるにも関わらず、相手の血液型を聞いて血液型が持つ特徴について色々話してしまう事はよくあります。出身地や生年月日などは初対面で踏み込むには難しい話題ですが、血液型であれば性別や年齢問わず会話になるので上がりやすい話題です。

バーナム効果が起きている

バーナム効果が起きている為、ブラハラが起こっています。バーナム効果とは、誰にでも当てはまりそうな性格の特徴を言われたときに、当てはまっていると勘違いを起こす心理現象です。「いつも周りに人が集まってきて明るい人だけど、1人の時間も大切にしたいタイプの人です」などと言われて理解してくれていると感じる事が、バーナム効果です。A型は几帳面で真面目というイメージが植え付けられているので、当てはまっていると思いがちですがまじめで几帳面な人は沢山います。

ブラハラの現状

約4割の人が経験している

ブラハラは約4割の人が経験しています。ブラハラという言葉はあまり知られていませんが、血液型によって性格を判断されることはよくあり知らないうちにブラハラを受けているという事もあります。フォトカレンダーアプリを運営している株式会社Timersの調査によると、約4割の人が血液型による偏見で不快になったことがあると回答しています。日本の心理学においては血液型と正確に関係があるとは結論付けていません。血液型は先天的な物であり個人の努力ではどうすることも出来ないにも拘らず多くの人が経験しています。

ブラハラの違法性

実害があれば違法性が認められやすくなる

ブラハラは、実害があれば違法性が認められやすくなります。自分の血液型を悪く言われただけでは、違法性は認められません。これは個人を攻撃しようとしているのではなく、該当する血液型の人を対象にしているため故意とは認められづらいからです。違法になる場合は、血液型によって減給処分を受ける場合や血液型が原因で上司から嫌がらせを受けている場合です。不快に思った程度では違法になりませんが、実害を受けているのであれば違法性が認められやすくなります。

ブラハラの具体例

血液型以外の根拠なしに意思決定する

ブラハラの具体例として、血液型以外の根拠なしに意思決定を行う事が挙げられます。同じような条件の学生がいたとして、採用できる人数が1名しか無理な場合にO型を採用しろなどといって血液型のみで意思決定を行う場合はブラハラに該当します。他にも、A型なのに几帳面ではない・AB型は個性的な性格なのでマネジメントに向いていないなど血液型で性格を決めて、昇進や昇格に血液型を考慮することは違法です。軽い気持ちであっても、実害がある場合は違法になるため発言には注意しましょう。

採用時に血液型を聞く

ブラハラの具体例には、採用時に血液型を聞くというのも挙げられます。面接の際に雰囲気を和らげるため、血液型や星座を質問している人もいるのではないでしょうか。血液型から性格の話題で盛り上がるだけなら問題ありません。しかし質問されたことによって、科学的根拠のないもので性格を判断されてしまうのかと応募者が不安を感じてしまう可能性もあります。場を和ませようとした質問が、差別や偏見になってしまう可能性もあるため採用時に血液型を聞くのは避けるようにしましょう。

ブラハラへの対処法

受け流すよう心がける

ブラハラへの対処法として、受け流すよう心がけましょう。血液型を聞いてくる人は、決してブラハラをしようと考えているのではなくコミュニケーションの一環として軽い気持ちで質問している場合が多くあります。そのため、質問された側が不快に感じハラスメントだという事を説明しても理解してもらえないかもしれません。ハラスメントだと伝えたことで関係が崩れてしまうという不安もあります。そういった場合には、深く突っ込まずに受け流すことで違う話題になる事もあります。

相談窓口を利用する

ブラハラだと感じた場合には、相談窓口を利用するようにしましょう。雑談の一環としてではなく、実際に血液型を理由に差別を受けたり業務に支障が出ている場合には、迷わずに相談窓口を利用しましょう。社内にもそういった窓口を置いている企業はありますが、同じ会社の人ではきちんと理解してもらえず言いふらされたりはぐらかされたりする場合もあります。相談窓口では、専門家がきちんと話を聞いてくれるだけではなく、適切な処理なども教えてもらう事が出来ます。

信頼できる従業員に相談する

ブラハラを対処するには、信頼できる従業員に相談するのも一つの方法です。話題に上がっても受け流す・相談窓口を利用するなど様々な方法がありますが、信頼できる上司や先輩に相談するという手もあります。自分で直接伝えると波風が立つかも、と不安になってしまいますが第三者から伝えてもらう事で現状を改善できるようになるかもしれません。ブラハラだと感じ一人で抱え込まずに、信頼できる従業員に相談して一緒に解決策を考える事で改善できる方法が見つかることもあります。

不快に感じている人ことを本人に伝える

不快に感じていることを本人に伝えるのもブラハラへの対処法です。血液型で差別や決め付けを行っている人は別ですが、血液型を話題にしている人はハラスメントに該当しないと考えている人が殆どです。本人は悪気なく話しているだけなので、ハラスメントに該当するという事実を伝える事でブラハラを認識してもらえ、状況が変わることもあります。伝え方によっては波風が立ちそうだと感じる場合には、まず何かにつけて血液型を結び付けられることが嫌だと伝えてみましょう。

ブラハラの対策

血液型を話題にしない

ブラハラの対策として、血液型を話題にしない事が挙げられます。会話を広げるために、「何型ですか?」「家族もA型が多いの?」など質問してくる人もいますが、そもそもそういった質問をされる時点で不快に感じる人もいます。答えたくないのに執拗に質問する・血液型を話題に挙げるといったことを行っていると、ハラスメントだと受け取られてしまいます。コミュニケーションと一環として考えていても、そこから気まずくなる可能性もある為、血液型の話題を避けた方が賢明です。

性格と血液型を関連付けて話さない

性格と血液型を関連付けて離さないようにするのも、ブラハラの対策方法です。先述したように、性格は家庭環境などで決まることが多く血液型とは科学的な因果関係は証明されていません。血液型を聞いたからと言って、その人の性格を決め付けて発言をしていると誰もが不快に感じてしまいます。ハラスメントに留まらず、人種差別だと受け取られてしまう可能性もあります。そういったトラブルにならない為にも、何かにつけて性格と血液型を関連付けないようにしましょう。

まとめ

ブラハラを無意識に行わないように気を付けよう

ブラハラが起こる原因や、対処法などについて解説しました。日本では自分の血液型を知っている人が殆どの為、つい血液型の話題で盛り上がることもあるのではないでしょうか。しかし性格が血液型に影響を受けているという科学的な根拠は全くありません。シニア層の中ではコミュニケーションの一環だと考えていても、若年層にはハラスメントだと受け取られる場合があります。ブラハラは無意識に行ってしまうハラスメントです。ブラハラを行わないよう、血液型の話題を避けるなど意識することが大切です。

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