ベトナム人の特徴と採用のポイントとは?【勤勉な国民性】

記事更新日:2020年06月06日 初回公開日:2019年09月05日

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近年、経済発展が著しいベトナム。日本国内においても、観光客のほか技能実習生や会社員として多数のベトナム人が滞在しています。このような環境にあって、ベトナム本国への進出やインバウンド事業の拡大のために、ベトナム人を採用する必要性は今後さらに高まっていくでしょう。一般的にベトナム人は勤勉で、環境への順応性が高い国民性であると言われています。そのようなベトナム人の採用にあたっては、どのようなポイントに注意すべきでしょうか。採用のメリット・デメリットも併せて説明させていただきます。

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ベトナム人の特徴

プライドの高い人が多い

一般的にベトナム人は、プライドが高い人が多いと言われています。これはベトナム人が論理的に物事を考えていることと密接に関係していると言えます。ベトナム人は実際に働く際に、「なぜこの仕事をするのか」、「なぜこのやり方で仕事をするのか」を考えます。そのため、仕事を割り振っても、自分が納得できなければ仕事を率先して行わないことも。これが外から見ると、プライドが高いように映ってしまいます。ベトナム人と接する際には、彼らがプライドが高く見えるのは、自分が納得するまで論理的に物事を考えているためだということを認識することが必要です。

手先が器用

ベトナム人は、いくつかの日本人と似た気質を持っていると言われています。その一つが手先が器用な人が多いということです。ベトナムの伝統工芸品には、粘土細工のおもちゃ、刺繍小物などが多くあり、これらを見てもベトナム人の手先の器用さが分かるでしょう。また、バイクなどの日常で使用する機械類を家庭で修理してしまったりもします。ベトナム人は手先が器用であるため、日本の職人現場のように、手先の器用さや根気さが必要とされる仕事では、非常に丁寧に仕事を行います。その意味では、日本人の労働観に近いものを持っていると言えるでしょう。

素朴で純朴

ベトナムは経済発展が著しいとは言っても、未だに農業が経済に占める割合が高い国です。そのため、国民性や労働観も素朴で純粋な傾向にあります。ベトナムでは比較的大家族で生活するため、家族仲を非常に重視しており、昔の日本と非常に似ていると言えるでしょう。この影響からか、職場環境に関してもベトナム人は人間関係を大事します。終身雇用の慣例が長く続き、会社を一種の家族関係とみなす日本人にとっては、仕事面でも付き合いやすい国民であると言えるでしょう。

ベトナム人の考え方

論理的に物事を考える

ベトナム人には論理的に物事を考える人が多く、仕事をする際に自分が納得する方法を追求する傾向にあります。そのため、会社としては最も効率的な方法を紹介したとしても、ベトナム人本人が納得しない場合、仕事を遂行する際に自発的に動かない場合も。ベトナム人は、自分がしっかりと把握していない方法で仕事を進めた結果、失敗やミスが発生することを恐れているとも言えます。ただし、前述したように、ベトナム人は論理的に物事を考えるため、会社としての方法をしっかりと説明すれば比較的容易に理解を示してくれるでしょう。

スキルアップに熱心

ベトナム人は自身のスキルアップに非常に熱心です。例えばベトナム人の中では語学を勉強している人が非常に多いと言われています。これは、ベトナム人の間では、仕事に役立つスキルや経歴を積むことが「仕事に熱心である」と認識されていることによるでしょう。日本では、スキルアップも重要視されていますが、職場内で残業をしたり、職場の和を保つことがそれ以上に重要視される傾向にあります。言い換えれば、日本とベトナム間では、「仕事に熱心である」状態にズレがあると言えるでしょう。日本人から見れば職場の和を乱すような行為でも、ベトナム人としては仕事に熱心に取り組もうとしているだけである場合もあります。ベトナム人の行動を表面的に見て判断しないことが大切です。

待遇面を重視する

会社員であればなるべく良い待遇や福利厚生を重視することは当然と言えるでしょう。しかし、ベトナム人が会社の待遇を重視する傾向は、日本人から見ると非常に強いものであると言えます。これは、ベトナム人がスキルアップに熱心であることと大きく関係しているでしょう。ベトナム人は自分のスキルアップに余念がないからこそ、自分自身に自信を持っています。そのため待遇が悪いと、自分が会社から評価されていないと考え、最悪の場合転職を決意することもあります。ベトナム人に対しては、待遇を良くすることと併せて、その人をしっかりと評価していることを伝えることも大切ですね。

感情的な面もある

先にベトナム人は論理的であると説明しましたが、反対に感情的な面を有していることも。これは日本的に言えばウチとソトのようなものです。ベトナム人は確かに論理的に物事を考えて実行します。しかし、いったん身内、つまりウチに入ると感情的な面を表すようになることも。これはどの国民でも見られる事ではありますが、ベトナムは農業が主要産業の一つであるため、ウチに入った時に変化がはっきりと分かります。もちろん、これは悪い意味ではなく、彼らが日本人をウチの人間だと認識してくれた結果であると言えるでしょう。ベトナム人が感情を表に出すことがあっても、それはむしろこちらを信頼してくれる証だと気づくことが大切ですね。

ベトナム人を採用するポイント

濃い人間関係を好む

ベトナム人は長く農業社会が続いたため、人間関係も濃い傾向があります。そのため、ベトナム人は会社を選ぶ際に、人間関係がドライな会社よりもウェットな会社を好みます。そのため、待遇面が悪くとも、人間関係が濃い会社を選ぶ場合もあるでしょう。ベトナム人を採用する際には、彼らのこのような性向を理解することが大切です。また、この性向は、採用面接の際にも表れます。ベトナム人に対して採用面接を行う場合、聞き方にもよりますがある程度プライベートな質問を行なっても拒否反応を示しません。日本企業の社員は県を超えた転勤を求められる場面も多いため、ある程度プライベートな質問も可能なベトナム人は、採用しやすいと言えるでしょう。

契約書をしっかりと作成する

世界的にみて、日本人は信用をもとに仕事を行う傾向が強いと言われています。多くの日本人は、日本企業に勤める中で、契約書を交わさない口約束で仕事をこなしていく場面を見たことがあるかと思います。しかし、これは世界的に見ると異質な文化と言わざるを得ません。当然ながらベトナムであっても契約主義の原則が当てはまります。いかにベトナム人が素朴であるとは言っても、契約書をしっかりと作成することは必要です。ベトナム人が日本人に似た性向を持っているからと言って、全ての面で日本のやり方を踏襲すると、痛い目にあうこともあるでしょう。

給与面での齟齬をなくそう

多くの日本企業では、社員募集の際に額面給与を提示します。実際に働いてみると、税金や保険料が天引きされて、手取りで見ると意外と少ないことも。日本以外の国でもこのような現象が見られます。外国人を採用する際は、企業が公表している給与が額面と手取りのどちらを示しているか曖昧で、採用後にトラブルになるケースもあります。特にベトナムは長く農業社会が続いたため、額面と手取りをの違いを意識していない人が一定数存在します。トラブルを避けるためにも、公表している給与がどちらを示すかを明記しましょう。

ベトナム人採用って結局どうなの?

発展するベトナム経済に食い込むためにも必要な人材

2025年までの「世界都市別平均経済成長率」のランキングにおいて、ベトナムの首都ハノイは1位にランクインしており、2位にはホーチミンが選ばれています。こうした都市の発展度合いに加えて、ベトナムは人口の6割を30歳以下が占める非常に若い国です。今後、さらなる発展が期待されるベトナム経済に食い込むには、文化や言語面でサポートしてくれるベトナム人社員が必須と言えるでしょう。ベトナム人の採用には様々な障害がありますが、それを差し引いても非常に大きな利益があると言えます。ベトナム人を採用し、同国経済に進出する大きな足がかりを作りましょう。

ベトナム人採用における注意点

内定と入社のスパンを短く

多くの検討をしてベトナム人を採用しても、入社までに辞退されてしまうケースが見受けられます。これは、前年に内定を出し、4月から実際の勤務が始まる日本企業でよく見られます。日本人と異なり、ベトナム本土から来たベトナム人としては、数ヶ月先からしか働けない企業よりも、すぐに働き始められる企業を選択しがちなのも無理ありません。こうした採用のミスマッチを防ぐためにも、面接から採用、そして実際の勤務開始までのスパンを短縮することが大切です。何気ない日本企業の慣習であっても、ベトナム人から見れば大きな負担となることを重視すべきでしょう。

採用面接の回数を最小限に

日本企業では、中小企業を除けば採用面接が2次、3次まで実施されることが珍しくありません。しかし、こうした慣習は世界的に見ると異質であると言えます。とりわけベトナム人の場合、濃い人間関係の企業を選ぶ傾向があることから、数次にわたる面接を行なった場合、自身を採用する気がないと勘違いすることも。こうした誤解を防ぐためにも、最初の面接の段階で、日本企業の採用の慣習をよく説明し、複数回の面接を行うことをあらかじめ伝えておくことが大切です。最初の面接で説明を省いたばっかりに、優秀な人材を取り逃がすようなことは避けましょう。

語学能力と実際の能力を把握しよう

言うまでもないことですが、語学能力と実際に働く際の仕事の処理能力は全く別です。日本語から英語まで流暢に話すにもかかわらず、仕事の処理能力は人並み以下という人材は普通に存在します。しかし、これまでに外国人採用を行ってこなかった企業の場合、語学能力と仕事の処理能力を区別できていないように見受けられる場合も。せっかく採用したにも係わらず仕事に適さない人物であった場合、企業にとっても本人にとっても悲劇であると言えるでしょう。採用の際には、あらかじめ外国人社員などを同席させて、実際の能力を判断させることも大切です。

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