外国人活用の好事例の紹介します【メリット・デメリットは?】

記事更新日:2020年06月26日 初回公開日:2020年06月14日

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貴社では外国人社員をうまく活用できていますか。令和元年の調査では日本で働く外国人労働者の数は166万人と過去最多。特に中国やベトナム、フィリピンなどアジア圏からの外国人労働者が近年増加しています。現在社員不足で外国人社員の雇用を検討中の企業や、外国人社員をうまく活用できていないと悩んでいる企業もあるかもしれません。今回は外国人社員を雇うメリットやデメリット、また外国人社員をうまく活用するための方法などをお話しします。この記事を読んで少しでも外国人雇用に関する知識を深めてもらえれば嬉しいです。

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外国人の活用が注目される背景

少子高齢化の影響で日本人労働者が減っている

外国人の活用が注目されている背景には、少子高齢化による労働人口不足の影響が大きいでしょう。2020年5月時点の日本の総人口は約1億2千万人。しかし少子高齢化が進んだ2065年の日本の総人口は約8800万人、2.6人に1人が65歳以上になると推測されています。このことからも労働力不足による問題を少しでも解消するため、日本人だけでなく外国人の雇用が注目されるようになりました。実際に現在でも職種や業種、地域によっては日本人の労働者が不足しており、たくさんの外国人が日本国内で雇用され働いています。

企業のグローバル化が求められているから

外国人の活用が注目されている背景には企業のグローバル化の影響もあるでしょう。日本国内に留まらず海外に進出する企業が近年増えています。日本の商品は世界から見てもトップクラス。高品質な日本の商品は海外からも注目されており、海外にも拠点を拡大し売り上げを伸ばしている企業もあります。また大企業だけでなく海外からの需要の高い商品を製造販売している中小企業もたくさん海外へ進出しています。企業規模に関わらず、多くの企業が海外に進出する時代に突入していると言えるでしょう。

外国人を活用するメリット

国内の人手不足の中で若年層の採用が可能

外国人を活用するメリットの一つに、国内の人手不足の中でも若年層の採用が可能になることがあげられるでしょう。出生率の低下により、今後ますます日本人の若手社員の雇用が難しくなることが予想されます。特に地方では過疎化が進み、地方企業の採用活動は厳しくなっていくでしょう。実際に2018年に発表された中小企業白書では、7割以上の中小企業が人手不足を既に感じているという結果も出ています。人材を確保し今後も企業を存続させるためにも、若手外国人の雇用や留学生の受け入れが進められています。

企業のグローバル化に繋がる

外国人を活用するメリットの一つに企業のグローバル化に繋がることも考えられるでしょう。外国人を雇用することで新しい文化や価値観、技術を自社に取り入れることができます。新しい風として外国人社員が会社内を活発にしてくれることでしょう。また今後海外に進出したい、拠点を移したいと考えている企業の場合は進出先の国に詳しい外国人を雇用するのもいいでしょう。現地の言葉や環境、マナーなどを外国人社員から学ぶこともでき、より海外進出が現実味を帯びてくるかもしれません。

外国人を活用するデメリット

言葉の壁による仕事の停滞

外国人を活用した場合のデメリットとして言葉の壁による仕事の停滞が考えられるでしょう。日本で働きたいと考えている外国人にはゆっくりと話せば必要最低限の日本語会話ができる人も多いです。また評論や新聞など論理的な文章を読むことができる外国人や、自然なスピードで日本語を話すことができる日本語能力が高い外国人も中にはいます。日本語に慣れるまでは仕事の効率化を図ることが難しいため、企業はしっかりと言語面のサポートをするべきでしょう。また日本語能力検定による結果を採用の目安にするのもいいかもしれません。

採用や育成にコストがかかる

外国人を活用した場合のデメリットとして採用や育成にコストがかかる点もあげられるでしょう。外国人を実際に雇用するとなるとビザの取得にかかる費用や渡航費用を企業側が負担することになります。またこれまで日本で働いた経験がある外国人もいれば、初めて日本に住み働く外国人もいます。初めて日本で働く外国人の場合は特にビジネスマナーや日本語を学ぶ機会を設け、長期間育成する必要があるでしょう。外国人を雇う場合は日本人を雇った際にはかからないコストがかかることを覚えておきましょう。

外国人を活用するまでの流れ

外国人を募集し採用する

外国人を活用するにはまず外国人を募集し採用しましょう。外国人を募集する際の方法としては求人サイトへの求人掲載や自社ホームページでの募集、ハローワークや人材紹介会社の利用などがあります。外国人向けの求人サイトや紹介会社を利用すれば、多くの外国人に自社をアピールすることができるかもしれません。また外国人向けの求人サービスを提供している会社の中には、面接日等の日程調整やビザの取得代行、外国人への教育まで行ってくれる会社もあります。自社に合った募集方法を利用しましょう。

外国人に合った部署に配属し正しい評価をする

外国人を採用した後は雇用した外国人社員に合った部署に配属し、正しい評価を心がけましょう。外国人も日本人と同様、自分の強みやこれまでの職歴があります。外国人一人一人の特徴に合わせた配属決定を行いましょう。また日本で働く外国人の不満として多いのが会社の評価体制。日本は特に評価体制が不透明で何をどう頑張ればよいか分からないという悩みを抱えている外国人も多いです。外国人社員も納得できるように評価体制をはっきりと公表し、外国人社員の働くモチベーションを下げない会社運営が大切です。

外国人が悩みを相談できる環境を整える

外国人を雇用した際は外国人社員が悩みを相談できるような環境を整えましょう。慣れない土地での生活や労働にストレスを感じる外国人も多いです。特に日本に来て間もない外国人や日本語をあまり話すことができない外国人の場合、不安な気持ちを言葉にしたくてもできないことがあるかもしれません。会社側はメンター制度の導入や定期的な面談の実施など、外国人が悩みを相談しやすい環境を作っていく必要があるでしょう。メンターとなる社員に外国人の先輩社員を配置したり、英語を話せる相談役をつけることで外国人社員も安心して働くことができるかもしれません。

外国人の生活面の支援をする

外国人を雇用した際は生活面の支援も企業ができると良いでしょう。これまで日本で働いた経験がない外国人の場合、日本での生活に不安を感じているかもしれません。特に日本で暮らす際に必須となる住居探しや銀行口座の開設、行政上の手続きなどは外国人にとって非常に難しい手続きです。日本に来てすぐや働き始めてすぐは外国人社員も不安やストレスを感じやすい時期。不安感をできるだけ抑え、業務に集中できる環境を整えるためにも、日本で暮らす際の手続きは日本人社員を同行させるなどして企業側もサポートしていきましょう。

外国人を活用する際の注意点

文化や価値観の違いに気を付ける

外国人を活用するためにも文化や価値観の違いには気を付けておきましょう。日本で働くからといって日本の文化や価値観を押し付けるのはよくありません。これまで育った環境によって文化や習慣は大きく変わってきます。また育った国ごとに仕事に対する価値観や熱意、人生における仕事の優先度なども変わってくるでしょう。外国人を長期的に雇用するためにも、外国人一人一人の個性に合わせた教育やサポート体制を整える必要があるかもしれません。他にも外国人社員が信仰している宗教なども理解するよう努めましょう。

就労資格の有無を確認する

外国人を活用する際は就労資格の有無を必ず確認しておきましょう。在留資格には様々な種類があり、種類によって働くことができる職種や業種が変わってきます。永住者やその配偶者、日本人の配偶者などはどんな仕事でもできますが、留学生や家族滞在の場合など一般的に就労することが認められていない外国人もいます。外国人を雇う際は雇用予定の外国人社員に就労資格があるか必ず確認し、不法就労に加担しないように注意する必要があります。就労資格を確認したい場合はパスポートや外国人登録証明書に証印があるかを確認しましょう。

外国人を正しく活用するためには

外国人活用セミナーに参加する

外国人を正しく活用したいと考えている企業は外国人活用セミナーに参加してみるのもいいでしょう。外国人を雇いたいと考えている企業が集まり情報収集をする外国人活用セミナーは全国で定期的に行われています。セミナーを受講することで外国人を雇う際の方法や流れ、外国人雇用に関する最新の情報まで学ぶことができるでしょう。外国人活用セミナーのテーマは時期や会場によっても様々なので、自社の外国人雇用に関する悩みを解決できそうなセミナーに出席するといいかもしれません。

厚生労働省の『外国人の活用好事例集』を参考にする

外国人を正しく活用したいと考えている企業は、厚生労働省が制作した『外国人の活用好事例集』を参考にするのもいいでしょう。『外国人の活用好事例集』は外国人を実際に雇用している企業50社にヒアリング調査した結果をまとめた冊子。外国人を雇用する際に気をつけなければいけないことや具体的な対処の例が分かりやすくまとめられています。外国人雇用を検討している企業や現在外国人を雇用中の企業は、この冊子を読むことでより外国人雇用に関する情報を深めることができるでしょう。

外国人活用事例

本多機工株式会社

本多機工株式会社では外国人社員を雇用し活用しています。本多機工株式会社は福岡県を拠点にポンプの製造販売を行っている会社。海外へ商品を販売したいという考えから外国人社員を雇用し始めたようです。本多機工株式会社の外国人活用の特徴は、外国人の採用が日本人社員にもいい影響を与えている点。初めは社長自ら社員へ外国人の雇用の重要性を発信し、社員からの理解を得るよう努めたようです。その結果もあり現在6名の外国人社員を雇用し、外国人社員が日本人社員に英語を教えるなど以前よりもグローバルな会社に成長しています。

カシオ計算機株式会社

カシオ計算機株式会社では29人の外国人社員を雇用し活用しています。カシオ計算機株式会社は電子機器の製造販売を行っており、自社のダイバーシティを促進するために外国人を雇用しています。具体的には職種別採用を行うことでより優秀な外国人を確保したり、外国人社員にはビジネス日本語能力テストの受験料の補助を行っています。また帰郷のための長期休暇取得の促進やイスラム教徒の外国人社員のためにお祈り部屋の設置も行ったようです。外国人社員の価値観や個性に合わせた対応を心がけている点から、外国人社員に優しい企業と言えるかもしれません。

今後も外国人の活用は日本経済に欠かせないでしょう

今後も少子高齢化による労働人口の減少により、外国人を活用する企業が増えていくでしょう。外国人を雇用した経験がない企業の場合、雇用自体に躊躇したり採用活動や環境整備に苦労する点もあるかもしれません。しかし外国人社員を雇用する際のメリットは大きく、今後の会社の存続や発展にも関わってきます。外国人雇用を初めて行う企業の場合は、外国人専門の求人サービスを提供している会社と協力することでスムーズに採用活動を行うことも可能です。これからの会社の為にも前向きに外国人社員を活用することを考えてみませんか。

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