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JLPTって何?何級なら日本語ができるの?

記事更新日:2018年10月29日 初回公開日:2016年02月09日

グローバル用語解説
JLPTをご存知ですか? JLPTとは日本語を母国語としない方向けの、日本語能力を測る検定試験です。JLPT日本語能力試験とも呼ばれます。本記事では、「JLPTがどのようなものか」から「JLPT保持者がどの程度の日本語能力を持っているのか」や「日本企業は外国人採用時にJLPTを重要視しているか」を解説していきます。

JLPT(日本語能力試験)とは

日本語レベルを測る検定試験

 JLPT(日本語能力試験)とはJapanese-Language Proficiency Testの略で、日本語を母国語としない方のための日本語能力を測定するための検定です。1984年より国際交流基金と日本国際教育支援協会の2団体の共催で運営されています。2017年には、日本:47都道府県、海外:80の国と地域、239都市で実施され、約90万人の方が受験されました。年々JLPTの受験者数は増加しています。
 受験者は日本語を母国語として話さない人であれば、日本国籍を所持している人でも受験することができます。
 JLPTにはN1、N2、N3、N4、N5の5段階のレベルがあり、数字が小さくなるにつれて難易度が高くなります。受験者は自分の受けたいレベルのテストに申し込み、合格点以上をとるとその資格が授与されます。
 JLPTは毎年に2回実施されています。実施時期は、7月上旬、12月上旬で、受験料は受験するレベルに関わらず5,500円になっています。

JLPT(日本語能力試験)のテスト内容

試験科目 大問 N1 N2 N3 N4 N5
言語知識

読解
文字

語彙
漢字読み
表記 -
語形成 - - - -
文脈規定
言い換える類義
用法 -
文法 文の文法1(文法形式の判断)
文の文法2(文の組み立て)
文章の文法
読解 内容理解(短文)
内容理解(中文)
内容理解(長文) - - -
統合理解 - - -
主張理解(長文) - - -
情報検索
聴解 課題理解
ポイント理解
概要理解 - -
発話表現 - -
即時応答
統合理解 - - -

 JLPTは大まかにわけると「読む」試験(文字・語彙・文法・読解を含む)と「聞く」試験で日本語レベルの認定をします。試験はマークシート式となっているため、実際に漢字を書くことは要求されません。

出典:日本語能力試験「試験科目と問題の構成


JLPT(日本語能力試験)の合格率

 JLPTの過去3年の合格率は、一番易しいN5を除くと約3、4割となっています。

N1N2N3N4N5
2017年7月33.8%43.9%37.6%37.7%54.2%
2012年12月31.5%35.5%37.8%33.9%49.0%
2016年7月33.9%44.1%40.7%37.7%51.4%
2016年12月30.5%35.5%39.8%33.5%48.2%
2015年7月34.6%43.0%37.9%35.4%53.9%
2015年12月28.5%37.6%37.8%36.6%50.8%

出典:日本語能力試験「過去の試験のデータ

JLPT(日本語能力試験)を受験するメリットは?

趣味

 趣味としてJLPTを受験する人は、日本の文化や言語に興味がある人が趣味として日本語を勉強し、その力試しとして受けることが多いです。先ほどお伝えした通り、JLPTにはレベルが5つあり合格点以上とることができなければ資格が取得できません。そのため、ゲームを攻略する感覚でJLPTを受けることができます。

仕事

 仕事の為にJLPTを受験する人は、JLPTの資格を保持していると日本、または母国での就職、昇給、昇進に有利に働くため受験する人が多いです。
 例えば、日本の企業の中には、外国人労働者を採用する際に、応募条件としてJLPTの資格を保持していることを要求するところがあります。
 また、日本で医療に関係する職業に就くために必要な国家資格の試験を受ける際は、JLPTのN1の保持が必須条件となっています。
JLPTのN1が必要とされる国家資格の例:歯科医師、看護師、薬剤師、助産師、獣医師

学校

 学校の為にJLPTを受験する人は、日本、または母国で学校などの教育機関に入学する際や卒業する際に、日本語能力を証明するためにJLPTを受験する人が多いです。
 外国で日本語専攻がある大学の中には、JLPTのN1を卒業要件とするところや、日本に留学するための条件としてJLPTのN2を設定している学校もあります。
 また、日本国内で中学までインターナショナルスクールに通った学生が日本の高校に進学する際に受けなければならない中学校卒業程度認定試験の国語試験が免除されるなどのメリットもあります。

就労ビザ

 JLPTは日本で働く際のビザ取得にも有利に働きます。
 例えば、JLPTは日本で就労するために必要である就労ビザを申請する際に、申請者の経歴を立証する書類としても使用することができます。
(就労ビザに関して知りたい方は「日本で働く外国人の就労ビザ。種類と準備から申請までを一気に解決しよう」を一読ください。)
 また、JLPTのN1を保持していると、一般的な就労ビザよりも多くの優遇を受けることができる外国人高度人材としての資格をとる際に有利になります。
詳細を知りたい方は「外国人高度専門職についてまとめ」をお読みください。

JLPT(日本語能力試験)の資格を保持する人の日本語レベルは?

N5保持者

 JLPTのN5を保持している外国人は、ひらがなとかたかなを読むことができます。また漢字を100文字程度覚えていると言われています。ですので、日常生活で使用するシンプルな文章をある程度理解することができます。
また、日常生活でよくある挨拶などの基本的な短いゆっくりな会話であれば、必要な情報をある程度聞き取ることができます。

N4保持者

 N4保持者は、日常生活の中でも身近な内容のものを読むことができます。また、日常的に良くある場面での会話の内容を、ゆっくりであれば理解することが出来るレベルです。
 漢字の読みは日本の小学校低学年程度の問題が出題されます。合格するために必要な漢字数は約300字で、単語数は約1500個と言われています。

N3保持者

 N3はN2、N1への橋渡し的なレベルといえます。必要な漢字数は350字程で、単語数は2250個と言われています。短文の理解や言い換え表現(どんどん=次々に)など日常的な場面での日本語が理解できます。
 仕事で言うと、レストランのホールでの接客やオフィスでの簡単な電話の取り次ぎ、ゆっくりとしたスピードの会議なら参加する事が可能です。ある程度は、日本語のみで日本人と一緒に働くことが可能であると言えます。

N2保持者

 N2保持者は、日常的な場面以外でも対応できる高度な日本語能力を持っています。
N2に合格するために必要な漢字は約1000字ほどで、単語数は6000個ほどです。N3と比べて必要な語彙が大幅に多くなっています。
 N2の問題では、新聞から抜粋された記事に関する問題などが出されているため、N2の合格者は、新聞など高度な読み物を読む能力が備わっていると言えるでしょう。
 また、聞く能力も高く、自然に近いスピードのまとまりのある会話でも、話の内容の理解や要旨の把握をすることができます。

N1保持者

 JLPTのN1は難易度が一番高い試験です。日本に長期間住んでいるだけでは合格することはできないでしょう。合格するのに必要な漢字数は2000字、単語数は10000個と言われています。N2と比較すると合格するのに必要な漢字数は2倍となっています。 
 日本人男性がJLPTのN1を受験したところ、日本語がネイティブの日本人ですら時間をかけて解かなければ理解できない問題が多かったため、1問間違えて満点が取れなかったというほど難易度は高めです。
 N1を合格した外国人は、新聞の論説や評論文などの複雑な文章を理解することができます。また、幅広い話題の会話を自然なスピードで理解することができます。

実際にはJLPT(日本語能力試験)何級ならビジネスOK?

N1、N2を要求する企業が多い

 外国人を採用している企業でJLPTの資格を要求する企業は、N2とN1を条件とすることが多いです。なぜなら、N2、N1まで達すると日本語の新聞がすらすら読め、会議や打ち合わせの場で通常のスピードの聞き取りが可能であるためです。N2、N1の保持者はビジネスの場で必要な、読む力、聞く力を持ち合わせていると言えるでしょう。

JLPT(日本語能力試験)を持っていないと仕事が出来ない?

社内コミュニケーションの為に日本語が必要な場合はJLPTの資格は必要ない

 JLPTは読む力、聞く力を測るテストであるためJLPTで高いレベルを合格しているからと言って、日本語を流暢に話せる訳ではありません。 
 逆にJLPTを受けていなくても、十分ビジネスでも通用する話す力がある外国人はたくさんいます。それでは、なぜ彼らはJLPTを受けないのでしょうか。それは「漢字」が苦手に感じ、JLPTの受験を躊躇してしまうからです。中国や台湾など母国語でも漢字を使う言語を使っている国の方はまだしも、それ以外の母国語圏の外国人にとってはハードルがとても高いのです。
 そのため、外国人向けの求人票や採用条件に「JLPT N1レベル」という表記をよく見ますが、外国人にとってはだいぶ厳しい条件のように感じます。

JLPT(日本語能力試験)を採用条件から外している企業も増えている

 日本語は世界で最も習得することが難しい言語の1つとして分類されているため、仕事における能力の高い外国人でもJLPTのN2やN1が合格できない外国人が多くいます。
 そう言った理由から外国人を採用している企業でもJLPTのN2、N1の保持を採用条件から外し、能力を重視した採用を行う企業が増えてきています。
 (外国人の採用について興味のある方は「外国人採用のメリット・デメリット」「外国人を積極的に採用する企業。その理由と本音」をお読みください。)


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優秀だけど日本語が苦手な外国人を採用するには?

 では、日本語が苦手な外国人を採用する企業は実際にどのような取り組みを行い、社内整備をしているのでしょうか。

社内のドキュメントを多言語に対応させる

 社内のドキュメントを日本語と外国人が使用する言語で作成することで、外国人人材が抜け漏れなく業務を理解することができます。その結果、ミスコミュニケーションが生まれることなく業務を円滑に進めることができるでしょう。
 複数の言語に対応させることが難しい場合でも、外国人を採用している企業では、日本語と英語でドキュメントを作成している企業が増えています。

社内で外国人社員向けの研修を行う

 外国人社員のビジネス日本語力を向上させるための日本語研修や、ビジネスの場での日本文化などに慣れてもらうための研修を開催することで、言語の壁や文化の違いなどで外国人社員と日本人社員の間に生じる問題を防止することができます。

社内で日本人社員向けの研修を行う

 外国人社員用の言語研修のみではなく日本人の社員に英語の研修を提供することで、外国人社員とのコミュニケーションを促進することができます。
 さらに、グローバル化に伴って必要な英語力を鍛えることができるため多くの企業が日本人社員に英語研修を提供しています。


 このように社内整備をしっかりすることで外国人の採用・定着はきっと上手くいくはずです。

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