秋採用を開始するためのポイントとは?【メリットとデメリットも】

記事更新日:2020年06月06日 初回公開日:2019年09月05日

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世界は「多様化」に向かっており、その波は日本にも押し寄せてきています。これまで多くの日本企業は、市場を日本国内だけに定めていました。ところが、インターネットの急速な普及や訪日外国人の増加により、市場が全世界に拡がるようになりました。日本的な価値観だけでは通用しなくなり、多様な視点を持つグローバルな人材の確保が不可欠です。優秀なグローバル人材を雇用する為に「秋採用」を導入しましょう。秋採用は、日本で従来行われている新卒一斉雇用の「春採用」とは何が違うのでしょうか。ここでは、秋採用が注目されている理由や、秋採用を実施するメリット・デメリットについて解説します。また、優秀なグローバル人材の雇用に特化した、おすすめの人材紹介サービスについても紹介します。

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秋採用とは

海外の学生を対象に秋に行う採用のこと

最近は、秋採用を実施する日本の企業が増えてきました。秋採用とは、主に海外の大学を卒業する人材を対象に、秋に行う採用活動のことです。海外の多くの国は、9月に入学して5月頃に卒業するという教育年度を使っています。卒業の時期は大学が2期制または3期制、4期制なのかで少し違いますが、5月か6月頃に卒業して夏休みを過ごし、9月から新生活が始めるのが一般的です。日本のインターナショナルスクールも欧米諸国に準じた教育年度なので、秋採用が適しています。グローバルな人材を確保するために、秋採用も含めた「通年採用」を実施している企業も多くなってきました。優秀なグローバル人材の確保は、競争率が高まっている状況です。

日本で一般的な「春採用」との違い

日本では、4月に新卒者を一括採用する春採用が一般的です。これは4月に入学して3月に卒業するという、日本の教育年度に合わせたものです。春になり桜の花とともに新生活がスタートする、というイメージが日本では定着しています。しかし世界の就職事情は少し違います。世界の多くの国では、夏休みを過ごして9月に入ったら新生活がスタートするのです。また、日本のように新卒者が一斉に雇用される事はありません。例えばアメリカでは、学生時代から企業でインターンを経験し、そのまま就職というケースが大半です。新卒より中途採用が好まれる国や、卒業してから就職活動が始まる国もあります。転職が当たり前の国も多く、日本のような一斉採用や終身雇用は世界的に見てかなりの少数派です。秋採用は、世界的スタンダードな価値観をもつグローバル人材の確保に適した採用方法なのです。

秋採用が注目される理由

訪日外国人の増加

訪日外国人の数は年々増加しています。日本政府観光局の統計によると、1998年の訪日外国人は410万人、2008年は835万人でした。その後も増え続け、2018年には3,100万人を超えました。この理由として、円が安くなり、訪日外国人に日本の物価が割安と感じられている事、日本文化へのファンが世界中に増えている事などが挙げられます。また、日本政府がビザの緩和などインバウンドの増加に努めている事も影響しているでしょう。東京オリンピックや大阪万博などもあり、今後も訪日外国人の増加が見込まれています。観光業や小売業をはじめとして、外国語や外国文化を知る人材の需要が高まっており、グローバルな人材の確保が急務となっています。

インターネット普及による業務の多様化

インターネットが普及し、日本で発信したことが瞬時に世界中に拡がる時代になりました。ターゲットにする市場は日本だけではなくなり、世界と戦う必要があります。各国からの問い合わせや顧客対応、多様化するニーズに応えるグローバルなマーケティングや、新たな視点を取り入れた戦略作りなど、業務も多様化してきました。日本人の感性だけでは処理できない事案も増えています。そこで多言語に対応でき、異なる文化を理解できる人材が求められているのです。

秋採用のメリット

高度外国人材を採用できる

日本政府は、高度な技術や知識を持っている「高度外国人材」の雇用を奨励しています。高度外国人材とは「高度学術研究分野」「高度専門・技術分野」「高度経営・管理分野」で、優秀な資質や経験を持つグローバル人材のことです。認められれば、出入国管理上で数々の優遇措置を受ける事ができます。海外の大学や研究機関をターゲットに秋採用を実施し、高度外国人材の雇用につなげましょう。

日本人の採用にも活用できる

秋採用では、外国人だけではなく、グローバルな視点を持った日本人も雇用できます。海外に留学していた日本人も5月頃の卒業なので秋採用のターゲットです。また、日本にあるインターナショナルスクールの学生も秋に向けて就職活動を始めます。このように、秋採用は日本文化と海外の文化に精通した人材を得るチャンスなのです。他にも、研究や運動に没頭していて、春採用に向けて活動していなかった学生も秋に応募してきますので、様々な人材を集めることができるでしょう。

秋採用のデメリット

何をいつから始めるべきかわからない

はじめて秋採用を実施するときは、何をいつ始めたらよいかわからないものです。大手企業も秋採用や通年採用を実施しており、あの手この手で優秀な人材確保を目指しています。競争は年々激化しており、どうすれば優秀なグローバル人材を雇用できるのか、様々な角度から調査が必要になります。秋採用への準備に人材の投入が必要になる事も、人手不足の中小企業ではデメリットとして数えられます。

採用コストがかかる

従来の春採用だけだった時と比べると、採用コストは単純に見ても2倍になります。秋採用にも試験や説明会、研修などが必要で、担当の人材も投入しなければなりません。大手企業はコストをかけて通年採用を実施している所も多く、優秀なグローバル人材の採用は、年々競争が激化している状態です。大手企業ほどに採用コストをかけられない中小企業は、そのままでは採用競争に負けてしまいます。コストに見合った人材を確保できなければ、デメリットになり得ます。従って、採用コストがかからない方法を模索しなければなりません。

秋採用でおすすめの方法

自社サイトやSNSで募集する

優秀なグローバル人材を確保するためには、自社サイトの整備が不可欠です。画像や動画を駆使し、会社のコンセプトや業務内容、社風などをわかりやすく表示しましょう。そのためには多言語対応のページにしたり、最初から英文のHPを作る必要があります。人材募集ページでは「求める人材像」をはっきりと掲載することで、学生の迷いが無くなります。会社名で公式のSNSアカウントを作り、頻繁に発信して自社サイトの人材募集ページとリンクさせましょう。日本に就職を希望している多くの学生は、HPやSNSを見て情報を収集しているのです。

人材を紹介してもらう

会社と関係のある大学に求人を出し、紹介を受けることが出来れば確実に人材を確保することができます。社内や取引先に留学経験者がいる場合も、情報を得る事ができるでしょう。また、人材紹介サービスを利用して、会社に合った人材のマッチングを受けるという選択肢もあります。これらは、身元のはっきりした人材を得るために有効な手段です。人材紹介サービスには、例えばベトナムの人材だけを紹介するなど、ひとつの国に特化したものもあります。求めている人材に合致した、信頼できるサービスを探しましょう。

秋採用でおすすめのグローバル人材サービス

外国人雇用サービスセンター

公的機関「外国人雇用サービスセンター」は、在日外国人向けのハローワークです。東京・名古屋・大阪・福岡に設置されており、日本にいる留学生が主に利用しています。近年、世界の大学事情に合わせて秋入学ができる大学が増えており、秋採用を探す留学生も多くなりました。外国人雇用サービスセンターでは、外国人を雇用したい企業と就職したい留学生とのマッチングや、就職セミナーなどが行われています。

日本貿易振興機構(ジェトロ)

日本貿易振興会(ジェトロ)のHPには、「高度外国人材活用推進ポータル」のページがあります。登録をすると、求人情報が国内外に発信され、世界中の学生も閲覧することができます。各地で定期的に行われている合同説明会や合同面接会が企画されており、企業と求職者が直接顔を合わせる事が可能です。大企業だけではなく中小企業も登録しており、いきなり雇用するのが心配な場合は、国が行っている「インターンシップ制度」を利用することが可能です。

キャリアフォーラム

「キャリアフォーラム」は、世界各地のバイリンガルな学生を対象に、就職イベントを実施するサービスです。各国で企画されている就職説明会には、世界中の学生が参加しています。企業と学生のマッチングサービスや、web上の求人広告も取り扱っており、優秀なグローバル人材を確保したい世界中の企業が登録。初期費用は無料で、成功報酬型の料金体制です。採用活動を成功させるためにエージェントから専門的なサポートを受ける事ができるので、初めての参加でも不安はありません。

グローバル採用ナビ

人材紹介「グローバル採用ナビ」には、アジアや欧米の高度な人材が数多く登録しています。運営している「アスカグループ」は厚生労働省の許可を受けており、人材紹介サービス20年の歴史があります。日本語が堪能な人材も数多く登録しているので、初めて外国人を雇用する企業でも安心です。グローバル採用ナビは一定期間だけの「人材派遣」ではなく、企業に代わって優秀な外国人を探す「人材紹介」。長期でグローバル人材を雇用したい企業に適しています。自社求人サイト「jobs Nippon」には毎月1000人の登録があり、日本人と外国人のリクルーターが最適なマッチングを行ってるので安心です。

現地の新聞に求人広告を出す

海外の新聞に、求人広告を掲載するのも有効です。どの新聞会社にもHPがあり、求人広告を募集しています。問い合わせ用のメールアドレスがあるので、詳細を尋ねましょう。大手新聞の日曜版には求人情報を特集したページがあり、求職中の学生たちが購入しています。掲載すれば反応はあるでしょう。自社HPのアドレスを掲載し、求人ページにリンクすることも可能です。紙媒体だけではなくweb上の新聞も学生に多く読まれており、そこに求人広告を出すことも効果があります。

優秀なグローバル人材は秋採用で確保

インターネットの普及や訪日外国人の急増などが影響し、日本ではグローバル人材が求められるようになりました。より良いグローバル人材を雇用するのであれば、日本で一般的に行われている春採用だけでは困難です。海外の大学のスケジュールに合わせて、秋採用を取り入れましょう。多くのコストをかけるのが困難な中小企業は、先ずは自社サイトを作って世界に発信すること。そして求人サイトや人材紹介などのサービスを積極的に利用することが、成功のカギとなります。外国人雇用に特化した人材紹介システムもあるので、すぐにでも秋採用に向けて動くことが可能です。様々なサービスをうまく活用して、優秀なグローバル人材を確保しましょう。

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